○川橋
委員 それで大体わかりましたが、今われわれがさかんに研究し、かつ叫んでおります
行政整理の問題、その
行政整理の結果はやはり
能率増進ということが必要でありますから、その見地から考えましてもそのことが必要と考えております。大体あなたの御意見はそれでわかりましたから、今後そういうことが実現するように努力願いたい、こういうことを希望いたしておきます。
次に今構想されております
火災防止あるいは
延焼防止といつた、いろいろ
火災に
重点を置いてのお話でありますが、私はこの際今後の災害についていろいろ心配いたしますが、その中で最近に非常にやかましくなりてまいりましたのが地震の問題であります。ちようど昨年京大の佐々博士ですが、関西の淀川地震帯の活動は百年が周期である、今やその周期に近づきつつある、また最近の地殻の変動等から考えて、淀川地震帯の活動によ
つて京阪神が
相当なる被害をこうむるだろうといつたようなことを発表しましてから、まつたく今京阪神方面では、近き
將來に地震があるのだろうという非常な脅威に遭遇しておるわけです。ちようど私はこの十一日から十四日まで京都に帰
つておりますと、その間に四回の地震があつた、そのたびに市民は非常に心配するといつた
状態でした。およそ天災は、もとより予想であ
つて、それに対する予防もなかなかむずかしい問題であるが、しかし昨年の関東の大水害に鑑みましても、戰時中山林が濫伐された結果で、こういつたことは平素に多少の
考應を拂えば、いくらか予知できる問題であります。そうしてそのためには道路の補強であるとか、あるいは橋梁の補強であるとか、あるいは
一般國民に対してそういうことを予告して、
相当の心構えができると考える。関西に地震の説が出ましてから、各
都市ではこれに対する災害予防に今
相当の研究をし、またそれに奔走いたしておる、こういう
状態であります。そこで私は地震の災害の防止として、先ほど
委員長から申されました
日本建築協会の
要望にあるごとく、
建築方面から家屋の補強工作ということについて、そういつた方面に
相当注意を拂
つておくことも必要と考えております。こういう点につきましては、やはり今日から
建設院では
相当の用意を願いたい。これによ
つて相当災害は予防し得ると考えております。最近京阪神では、家屋の補強工作によ
つて相当倒壊することを予防できると発表いたしております。こういう点について
相当の御考慮を願いたい。
これは予防でありますが、もしそういつたような地震が実際にあつた場合には、どういう結果になるか。関東の大震
火災、並びに昨年起りました南海の地震から見ましても、
相当甚大なる
損害をこうむ
つておる。今日わが
日本の國民は、戰敗後生活のふ安定を得ないので非常に困
つておる。また物資が非常に足りないので、これまた非常に困
つておる。今後不幸にしてそういつたことが実現した場合におきましては、災害地の国民は非常に困ると考える。これを救済する方法として、地震保險の
制度を復活したらどうか、こういうことを考えております。そこで私は、そういう方面に向いましてもいろいろ相談してみましたが、地震の災害は非常に大きい、從
つてそういうことに対する保險というものは、非常に高率の
保險料をもらわなければ、会社が非常な
損害をこうむるといつたようなことを言
つておる。しかし戰時中に地震保險なるものがありまして、そうしてこれは
國家の経営であつたように考えておりますが、今後そういつた災害を予見いたしまして、地震保險
制度を布く場合に、そういつたような料金の問題、あるいはそれに対して
國家的立場から、どうした方法でそれに臨むかということについて、今日から十分の検討を加えられまして、できれは早急にそういつた
制度を設けてもらいたい。現に京阪神では各
火災保險会社に対して、地震保險なるものはどうな
つたのか、あれはただちに加入したいといつたような申出がたくさんあるように聞いております。こういつたような
現状をよく見られまして、地震保險についての構想を急にこの際お考え願いたいということを、私の希望としてお願いいたしまして、これについての御感想を伺いたい。