○
守田道輔君 ただいま
委員長の御
紹介になりました一一一号と三五七号の
請願でございますが、これは性質が同じものでございまして、
光海軍工廠敷地の
拂下に關します
請願でございますが、一應内容を申し上げたいと存じます、これは
昭和十四年に
海軍が買上げた
土地でございまして、その
土地は約百万坪でありまするが、全部買上げられましたものが約百三十戸でありまして、一部買上げられましたものが三百余戸であります。今申し上げました
敷地は百万坪でありますが、それ以外に
住宅地となりましたもの、
都市計画の
道路敷地等になりましたものが、合せて四百五十万坪という
土地を光市の
農民が
失つたのでありまして、当時、
海軍工廠は四万人の
工員を擁しておりました。また特攻隊の基地として非常に繁栄しておりましたものでありまして、
戰時中とは申しましても、
生活上において相当の
生活を営んで來たのであります。
終戰の前に非常に爆撃を受けまして全部焦土と化したのであります。その後その
工廠の
建築物を利用いたしまして、現在
工場を営んでいるものが二つございます。これはわずか両者合わせまして八百名
内外の
工員を擁しているにすぎないのであります。ところが
工廠敷地内の百万坪のうち実際に使用されているものはわずか三万坪
内外でありまして、
残余のものは
建物がそのままあり、あるいはそのまま荒廃したる
土地にな
つているわけでありまして、これらの約四百戸に余る
農民たちは今日失業いたしまして、
生活の脅威にさらされているわけで、この
土地に対してまして、このまま荒廃されているし、また
自分たちは何らの仕事も見つからなくて非常に困
つている
關係上、ぜひこれらのものが、この際元の
農耕地に戻して農業にいそしみたいという考えをもちまして、その
土地を旧
所有者、
耕作者に
拂下げていただきたいという
請願でございます。もちろん元の
工廠敷地に
將來工場が建設されることについては、決して
異議を申し上げるものではございませんが、
工場敷地として不適当な
残余のものに対しましては、ぜひ
拂下げられて
農耕地とさしていただきたい。こういうお願いでございまして、
財政金融委員会におきましても、こうした
農民の意思を十分によくくみとりくださいまして、希望を達してくださるようにひとえにお願いする次第で、
右請願の
趣旨を申し上げた次第であります。