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1948-06-23 第2回国会 衆議院 国土計画委員会請願小委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十三日(水曜日)     午後二時二分開議  出席小委員    小委員長 村瀬 宣親君       鈴木 明良君    高田 弥市君       池谷 信一君    大瀧亀代司君  小委員外出席者         議     員 井谷 正吉君         議     員 秋田 大助君         議     員 泉山 三六君         議     員 大原 博夫君         議     員 淺利 三朗君         議     員 伊瀬幸太郎君         議     員 小平 久雄君         議     員 千賀 康治君         議     員 中嶋 勝一君         議     員 細野三千雄君         議     員 宮村 又八君         総理廳事務官  賀屋 茂一君         総理廳技官   大石 博愛君         総理廳技官   熊本 政晴君         專門調査員   田中 義一君     ————————————— 本日の会議に付した事件   請願  一 荒澤堰堤築設の請願泉山三六君紹介)(    第六四三号)  二 観音寺町の水害防止工事費並びに地盤沈下    対策費國庫補助請願福田繁芳紹介)    (第六六六号)  三 鳥取縣砂防工事費國庫補助増額請願外    三件(庄司彦男君紹介)(第七〇五号)  四 廣島縣下各河川砂防工事施行請願(松    本瀧藏紹介)(第七一一号)  五 天龍川流域砂防工事施行請願今村忠    助君紹介)(第七二〇号)  六 米代川改修工事施行請願細野三千雄君    紹介)(第七二一号)  七 利根川治水工事施行請願古島義英君外    三名紹介)(第七二七号)  八 入野改修工事施行請願大原博夫君紹    介)(第七二八号)  九 和歌山縣地盤隆起及び沈下復旧費國庫補    助の請願金野定吉紹介)(第七三二    号) 一〇 西淀川区地内堤防災害復旧工事施行請願    (前田種男紹介)(第七四五号) 一一 岩木川改修工事施行請願笹森順造君紹    介)(第七五三号) 一二 乱川及び押切川治水砂防工事施行請願(    松浦東介紹介)(第七五七号) 一三 綾目川砂防工事施行請願森戸辰男君紹    介)(第七六一号) 一四 田川改修工事施行請願矢野政男君紹    介)(第七六九号) 一五 六方川改修工事施行請願小島徹三君紹    介)(第七八〇号) 一六 呉市砂防工事施行請願前田榮之助君紹    介)(第八〇三号) 一七 東磐井郡の災害復旧工事助成請願淺利    三朗君外三名紹介)(第八〇六号) 一八 高瀬川改修工事施行請願伊瀬幸太郎君    紹介)(第八二七号) 一九 地藏院改修工事施行請願伊瀬幸太郎    君紹介)(第八二八号) 二〇 布留砂防工事施行請願伊瀬幸太郎君    紹介)(第八二九号) 二一 椋梨川改修請願大原博夫紹介)(第    八四〇号) 二二 山國改修工事施行請願(松原一彦君紹    介)(第八四六号) 二三 茨城縣下利根川治水改良工事施行請願(    原彪紹介)(第八四七号) 二四 北海道の災害復旧費國庫補助請願(永井    勝次郎君紹介)(第八八二号) 二五 三間川改修工事施行請願井谷正吉君外    九名紹介)(八八六号) 二六 小貝川上流及び五行川改修工事促進請願    (小平久雄紹介)(第八九七号) 二七 呉市砂防工事施行請願武田キヨ君紹    介)(第九一一号) 二八 相樂郡内における木津川改修工事促進の請    願(太田典禮君紹介)(第九一九号) 二九 田川改修工事施行請願本間俊一君紹    介)(第九二七号) 三〇 大分縣下各河川砂防工事施行請願(村    上勇紹介)(第九五一号) 三一 小貝川上流改修工事継続施行請願鈴木    明良紹介)(第九五九号) 三二 和歌山縣地盤隆起及び沈下復旧費國庫補    助の請願松本眞一君外一名紹介)(第九    七二号) 三三 島根縣下の各河川砂防工事費國庫補助の請    願(生越三郎君外四君紹介)(第九七三    号) 三四 愛知縣下の各河川砂防工事施行請願(千    賀康治紹介)(九七四号) 三五 山口縣東部災害復旧土木費國庫補助増額    の請願中嶋勝一紹介)(第九九六号) 三六 米代川治水工事費國庫補助増額請願(細    野三千雄紹介)(第一〇一八号) 三七 仁淀川改修工事促進請願長野長廣君紹    介)(第一〇五三号) 三八 篠山川改修工事施行請願小島徹三君外    一名紹介)(第一〇五五号) 三九 天川改修工事施行請願堀川恭平君外一    名紹介)(第一〇五六号) 四〇 石狩川河口改修工事促進請願椎熊三郎    君紹介)(第一〇六〇号) 四一 那珂川改修工事促進請願石野久男紹    介)(第一〇六二号) 四二 最上川災害復旧工事促進請願外三件(    圖司安正紹介)(第一一〇八号) 四三 雄川堤防修築工事施行請願前田郁君紹    介)(第一一一九号) 四四 開拓道路井川線完成促進請願神田博君    紹介)(第一〇二六号) 四五 四國地方道路改良整備事業促進請願(秋    田大助君外二名紹介)(第一〇五〇号) 四六 吉岡、鹽釜間縣道改修請願竹谷源太郎    君紹介)(第一〇七三号) 四七 幕別町地先の十勝川に橋梁架設請願(高    倉定助君外一名紹介)(第一〇九六号) 四八 大森、沼前間道路開設請願椎熊三郎君    紹介)(第一一〇三号) 四九 志布志港、志布志間道路改修費國庫補助    の請願前田郁紹介)(第一一二〇号) 五〇 当別川、東土場間道路開設請願椎熊三    郎君紹介)(第一一二五号) 五一 國道二号線改修促進請願田中久雄君紹    介)(第一一五四号) 五二 大江富津間道路開設請願宮村又八君    紹介)(第一一八六号) 五三 河山村合本地先橋梁架設請願中嶋    勝一紹介)(第一一八七号) 五四 石狩川橋梁架設請願松浦榮紹介)    (第一二二四号)     —————————————     〔筆 記〕
  2. 村瀬宣親

    村瀬委員長 開会をする。日程を適官変更して審査することにしたい。  日程第二五、三間川改修工事施行請願井谷正吉君外九名紹介、第八八六号を議題とする。
  3. 井谷正吉

    井谷正吉君 南伊豫穀倉といわれる三間平野を貫流する三間川は三幅狹く屈折の不自然、堤防不完全等のため、わずかの出水にも氾濫して大なる被害を與えている。ついては昭和二十二年度失業救済事業として計画されて三間川改修工事に対し二十三年度予算増額してこれが根本的改修をはかられたい。
  4. 賀屋茂一

    賀屋説明員 本川重要性政府も十分認識しているところであつて中小河川として目下改修工事施行中である。何分労賃諸物價高騰著しく、工事進捗意のごとくならずはなはだ遺憾とするところであるが、今後とも國庫財政等の許す限り工費増額をはかり短期完成に努めたい考えである。     —————————————
  5. 村瀬宣親

  6. 中嶋勝一

    中嶋勝一君 山口縣東部昭和二十年來引き続き毎年水害を受け、これが復旧関係町村民は日夜努力しているが、從來のような國庫補助額ではその完成までには相当の時日を要する、ついては本縣東部災害復旧工事早期完成のため國庫補助増額されたい。
  7. 賀屋茂一

    賀屋説明員 山口縣東部昭和十七年の津浪襲來以來引き続き風水害をこうむり、民生の安定を始め食糧増産確保に甚大なる影響を及ぼしつつあることはまことは遺憾に存じておる次第である。  政府はこれら被害の迅速なる復旧には從來から特に力を傾けているのであるが、何分にも窮迫した國庫財政現状では要望に副い得ぬ点が多々存する次第であるが、今後といえども財政の許す限り早期完成努むる方針である。     —————————————
  8. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程五三、河山村合本地先橋梁架設請願中嶋勝一紹介、第一一八七号を議題とする。
  9. 中嶋勝一

    中嶋勝一君 山口縣玖珂河山村合本地先縣道岩日線と本郷、下松線とを結ぶ重要地点であるが、同地に橋がないため迂回しなければならない現状で、車馬の往來及び物資運搬等交通支障を來している。しかも附近一帶は山林資源が豊富で、木材、薪炭を初め特有産物搬出が多大である。ついては該地先橋梁を架設されたい。
  10. 熊本政晴

    熊本説明員 必要性は認められるが、本年度において、未だ縣からの要望がないので、知事の意向を聽取した上で、後年度において考慮したい。     —————————————
  11. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一、岩澤堰堤築設の請願泉山三六君紹介、第六四三号を議題とする。
  12. 泉山三六

    泉山三六君 最上川支流赤川山形縣庄内平野を貫流し、潅漑用発電用工業用飲料用等として重要河川であるが、山林濫伐水源地荒廃のためしばしば沿岸地域に水、旱害による被害を與えているので、これが対策として大鳥湖に用水調節用揚水門を設置したが、利用水量少なく、とうていその目的を達しない、ついては本川上流大鳥川筋東田川郡大泉村大字荒澤地内に堰堤築設工事を施行されたい。
  13. 大石博愛

    大石説明員 二十三年度調査費は計上いたしているが、その具体的な計画現地と連絡し、調査した上で後刻お知らせしたい。     —————————————
  14. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一七、東磐井郡の災害復旧工事助成請願淺利三朗君外三名紹介、第八〇六号を議題とする。
  15. 淺利三朗

    淺利三朗君 昭和二十二年の第三次水害により、岩手縣東磐井郡下各町村の受けた被害は実に大きく、財政窮迫の罹災町村独自の力ではとうていこれが復旧の全きを期することができない。若しこのまま放置すれば再び災害を招くことは明らかである。ついては該災害復旧工事を速やかに助成施行されたい。
  16. 賀屋茂一

    賀屋説明員 昭和二十二年岩手縣下を襲いました水害は数度にわたり、殊に北上川沿川が最も甚大な損害をこうむつたのである。  災害復旧工事の遅速が食糧増産確保を始め民生の安定に及ぼす影響が著大であることは今さら申すまでもない。政府においても國庫財政の許す限り助成費の支出に努め、復旧促進をはかつているのであるが、現下國庫財政状態では要望に副い得ぬ点が多いことはまことに遺憾である。今後においても復旧工事促進には重点的に助成する方針である。     —————————————
  17. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一八、高瀬川改修工事施行請願伊瀬幸太郎紹介、第八二七号を議題とする。
  18. 伊瀬幸太郎

    伊瀬幸太郎君 奈良縣添上高瀬川勾配が急で、屈曲が多く、かつ山林濫伐で山崩れ、決壊等のため、櫟本町及び沿道村の受ける災害は年々相当額に上る現状であるため、昭和五年より昭和十四年にわたつて改修工事を施行してきたが、完成に至らずして工事は中止されている、ついては災害防除のため本川改修工事を施行されたい。
  19. 大石博愛

    大石説明員 高瀬川については、河川現状調査した上で、國家財政の許す限り、適当な措置を講じたい。     —————————————
  20. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程一九、地藏院改修工事施行請願伊瀬幸太郎紹介、第八二八号を議題とする。
  21. 田中義一

    田中專門調査員 奈良縣添上郡地藏院川は、屈曲が多くて河川が狹少で年年の被害額相当大であり、数千町歩の耕地と数百戸の人家はますます荒廃化する現状であるから、食糧増産民生安定上本川の改修工事を速やかに施行されたいというのである。
  22. 賀屋茂一

    賀屋説明員 地藏院川については、河川の現況を調査した上で、國家財政の許す限り適当の措置を講じたいと考える。     —————————————
  23. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二〇、布留砂防工事施行請願伊瀬幸太郎紹介、第八二九号を議題とする。
  24. 伊瀬幸太郎

    伊瀬幸太郎君 奈良縣山辺布留川の軟質な地質の上、勾配が急で屈曲が多く降雨に際しては崩壊、決壊が随所に起り、土砂流下による災害がはなはだしい。ついては食糧増産民生安定のため、本川砂防工事を速やかに施行せらるるよう要望する。
  25. 大石博愛

    大石説明員 大和川支布留川筋砂防工事昭和十三年及十六年度にわずか一万八千円余を支出したに過ぎず、予算僅少にため以後中断のやむなきに至つたのはまことに遺憾である。昭和二十一年十一月末の調査によると、本川筋は今後なお約八十五万円を要するので、できる限り砂防予算増額に努めて予算の許す限り速やかに工事の再開を期したい考えである。     —————————————
  26. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程八、入野改修工事施行請願大原博夫紹介、第七二八号を議題とする。
  27. 大原博夫

    大原博夫君 廣島縣賀茂郡西高屋村大字檜小字西山にその源を発する入野川は、その上流河積が小さく、昭和二十年の大水害水源部の山腹が大崩壊して流砂はなはだしく、河床にこれが堆積して天井川を形成し、爾來出水ごと沿岸一帶に大被害を及している。ついては該川は改修工事を施行されたい。
  28. 賀屋茂一

    賀屋説明員 入野川の水害については政府もよく承知しているので災害根本対策たる河川改修工事を企画すべく本年度予算にその調査費を計上している次第であつて、この予算決定をまつて縣の調査助成したい考えである。     —————————————
  29. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二一、椋梨川改修請願大原博夫紹介、第八四〇号を議題とする。
  30. 大原博夫

    大原博夫君 廣島縣豊田郡豊栄村に源を発する椋梨川縣下第一の急流で、一度出水となると数百貫の岩石を流下して一雨ごと河床に変動を來している。もしこのまま放任しておくときは、一瞬にして七百戸を流失することは火を見るよりも明らかである。ついては速やかに本河川改修工事を施行されたい。
  31. 賀屋茂一

    賀屋説明員 椋梨川状況については政府において未だ十分調査していないので、縣当局から実情報告を徴し檢討の上、國庫財政ともにらみ合せ善処したい考えである。     —————————————
  32. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二三、茨城縣下利根川治水改良工事施行請願原彪紹介、第八四七号を議題とする。
  33. 小平久雄

    小平久雄君 現下食糧事情に鑑み、茨城縣下利根川改良治水工事國庫補助をもつて急速に実施するとともに霞ヶ浦北浦洪水位を低下し、利根川流域既耕地を水禍より守るため北利根川常陸川筋改良工事國直轄として施行されたい。
  34. 賀屋茂一

    賀屋説明員 利根川水害復旧については昨年度政府においてはあらゆる努力を盡し來つたのであるが、國の財政上地元民の要望を満足せしめ得なかつたことはなたなだ遺憾に存じている。本年度においても國家財政の許す限り工費増額をはかり急速完成を期したい考えである。  利根川根本的治水計画については目下治水調査会において鋭意檢討中であるので、その決定を待つて國家財政の許す限り早急に実施したいと考えている。霞ヶ浦北浦洪水位低下あるいは北利根川常陸川の改修問題等もすべて前申し述べた根本的治水計画実施により自ら解決するものと考えるのである。     —————————————
  35. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二六、小貝川上流及び五行川改修工事促進請願小平久雄紹介、第八九七号を議題とする。
  36. 小平久雄

    小平久雄君 栃木縣芳賀小貝川上流及び五行川河川は、昭和十三年の氾濫以來継続的の水害が起りまだその復旧もできないうちに、昨年の大洪水によつて曽有の大被害を受けるに至つた。よつて該両川改修工事予算増額計上せられ、急速に完成を期せられたい。
  37. 賀屋茂一

    賀屋説明員 食糧その他各種産業上あるいは保健衛生上の見地からも小貝、五行両河川改修工事は急速に完成の必要を認めるのであるが、現下國情からその促進の期し得ないことをはなはだ遺憾に存ずる次第である。政府においては國庫考政の許す限りこの種事業について極力善処したい考えである。     —————————————
  38. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三一、小貝川上流改修工事継続施行請願鈴木明良紹介、第九五七号を議題とする。
  39. 小平久雄

    小平久雄君 茨城縣眞壁小貝川水害防除根本対策として昭和二十一年度よりその上流改修工事が四箇年継続事業で着工されていたところ、インフレの余波により中断されるようであるが、これは食糧生産確保上由々しい問題であるので該工事を継続施行されたいというのである。
  40. 賀屋茂一

    賀屋説明員 小貝川水害防除対策については政府においても極力努力しているのであるが、諸物價、労銀の高騰により所期通り事業促進を期し得なかつたことはまことに遺憾である。しかし目下議会において審議中の予算には相当の額を見込んであるので、予算内において善処したい考えである。     —————————————
  41. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程三四、愛知縣下の各河川砂防工事施行請願千賀康治紹介、第九七四号を議題とする。
  42. 千賀康治

    千賀康治君 愛知縣下の各河川戰時中における森林の濫伐と、砂防事業の不振とによつて年々土砂を押し流し、このまま放置すれば豪雨の際はその沿岸地帶に多大の損害を及ぼすことは明らかである。ついては次の河川に対して砂防工事を施行せらるるよう要望する。 一、矢作川 二、籠川 三、西中山川 四、木瀬川 五、木曽川 六、天白川 七、澁川 八、市木川 九、庄内川 十、境川
  43. 大石博愛

    大石説明員 本請願にかかる愛知縣下各河川につき、既往工事費並び昭和二十一年十一月末及び二十二年六月末調査による計画工事費を示すと左記通りであり、砂防予算僅少のため工事進捗の遅れ、また未着手河川のあるのは遺憾である。今後でき得る限り砂防予算増額に努め予算の認められる限り工事の拡大をはかるとともに未着手河川の着工を期したい考えである。なお未調査河川については速やかに調査の上計画を樹立いたしたい。     —————————————
  44. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程四五、四國地方道路改良整備事業促進請願秋田大助君外二名紹介、第一〇五〇号を議題とする。
  45. 秋田大助

    秋田大助君 四國地方における道路國道においてさえ幹線道路としての機能を有せず、それ以下の地方道路至つてはきわめて不備で、生産物の輸送に支障を來し、資源の開発もできない現状である。しかも鉄道の発達してない本地方は特に道路改良整備を緊要とする。ついては四國地方道路改良整備事業促進されたい。
  46. 熊本政晴

    熊本説明員 道路改良整備工事必要性は認められるが、國家財政の緊迫している今日、これを全面的に施工することはできないから、予算資材等の許す範囲内において効果的に遂行したい考えである。     —————————————
  47. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三六、米代川治水工事費國庫補助増額請願細野三千雄紹介、第一〇一八号を議題とする。
  48. 細野三千雄

    細野三千雄君 秋田縣一市三郡を貫流する米代川は豊富な山林鉱山資源を有する重要なる河川昭和十一年以來継続事業として工事に着手されたるも下流の一部にすぎず、他は放棄せられたために、昨年東北大水害には激甚な慘害をうけた。ついては本河川改修予算増額せられ本工事完成民生の安定をはかられたいというのである。
  49. 賀屋茂一

    賀屋説明員 天然資源地帶穀倉地を貫流する重要河川米代川改修工事については、政府もつとに意を用いその促進に努力し來つたのであるが、最近國家財政の都合で工事進捗上遺憾の点のあることはまことに残念の存じている次第である。本年度においては財政の許す限り工費増額をはかり工事進捗を期したい考えである。     —————————————
  50. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程五二、大江富津間道路開設請願宮村又八紹介、第一一八六号を議題とする。
  51. 宮村又八

    宮村又八君 熊本縣天草大江村は、北部天草と中南部天草を連絡する重要な地点に位するが、隣村富津村上の道路が未完成のまま放置されているため、産業交通経済、観光及び文化等支障を來している、ついては該道路を速やかに開設されたい。
  52. 熊本政晴

    熊本説明員 生産物搬出道路として本年度において一部施工する予定である。     —————————————
  53. 村瀬宣親

    村瀬委員長 紹介議員の出席していない請願については、專門調査員にその趣旨の説明をいたさせることにしたいがどうか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 村瀬宣親

    村瀬委員長 そのように決定する——。  次に日程第二観音寺町の水害防止工事費並びに地盤沈下対策費國庫補助請願福田繁芳紹介、第六六六号を議題とする。
  55. 田中義一

    田中專門調査員 香川縣三豊観音寺町は戰時中における軍の不完全計画による地形変更山林濫伐等のため、また南海震災による地盤沈下はなはだしく、これがためしばしば洪水に襲われ、また築港附近は高潮時波長のため危險にさらされ、その重要なる郡下中心地としての機能を奪われるに至つている。これに加えて近來耕地への海水の浸水はなはだしくなり塩害による農作実被害は相当な額に達している有樣である。つきましては当町において、その対策として水害塩害並びに地盤沈下対策として概算約五千万円数箇年間継続事業実施計画立案中であるが、現下経済状況ではその負担にたえ得ない状態であるので格別の考慮を拂われ國庫補助を賜わりたいというのである。
  56. 賀屋茂一

    賀屋説明員 柞田川の治水につきましては上流荒廃関係もあり縣において根本治水調査を進めているとともに、下流緊急を要する地点につきましては國庫助成のもとに昨年來改良工事実施せしめているのであるが、さらに昭和二十一年南海震災による地盤沈下は近時顕著なるものがあることは御説の通りである。この傾向は請願地点のごとき海岸線に顕著であり、塩害による農作物の被害は甚大なるものがあり、食糧増産上あるいは民生安定上放置しがたき実情にあるので、政府として、これが復旧必要性を認め、過般より現地につき実地踏査を終了し、実施設計の樹立をいたしたわけであるので、近く予算の成立をまつてでき得る限り助成をいたし復旧促進をはかる方針である。     —————————————
  57. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三、鳥取縣砂防工事費國庫補助増額請願外三件、庄司彦男君紹介、第七〇五号を議題とする。
  58. 田中義一

    田中專門調査員 鳥取縣は地勢が急であるため河川急流でしかも多雨のために災害が多く、その被災害は巨額に達し、これが復旧対策として五箇年計画を立て、昭和二十三年度より実施することになつたが、本縣に対する昭和二十三年度砂防工事費國庫補助縣当局の立案する予算の半額にも達せず、かくては本縣の治山、治水確立はもとよりできず、今後の災害を思うとき、慄然たるものがある。よつて國庫補助増額せられ速やかに抜本的施策を立てせれたいというのである。
  59. 大石博愛

    大石説明員 鳥取縣は中國山脈が最も海岸迫つて河川の延長短く、河川勾配大、其の上、山地の傾斜が急であり、大山、氷の山等崩壞、各河川荒廃著しく、全縣下河川砂防工事の要施行河川言つても過言でない。  近年の連年災害に鑑み、逐年考慮はしてきたが砂防予算僅少のため現状に則し得ないのは遺憾で、今後ともでき得る限り、砂防予算の増大に努め請願の主旨に沿いたい考えである。     —————————————
  60. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四、廣島縣下各河川砂防工事施行請願松本瀧藏紹介、第七一一号議題とする。
  61. 田中義一

    田中專門調査員 廣島縣下の各河川急流である上、戰時中山林濫伐の結果、土砂流下はなはだしく、川床の増高して出水の際は沿岸流域に多大の被害を與えている。ついては本縣下左記河川砂防工事を施行せらるるよよ要望する。 一、矢作川 二、籠川 三、西中山川山根川、直会川、燧谷川、イラスケ川、栗原川、天地川、宮下川、矢野川温品川、八幡川、大君川、奥畑川渓流、助元川、矢谷川、矢井川、上谷川、戸張川、永屋川、藤谷川、尻谷川、生田川、犬伏川、桑田川、油川、大深田川、多治比田川、三等川、天井川、木の下川、寺谷川、谷山川、三田谷川、具谷川、大防川、今信川、竹田川、平谷川、船割川、熊野川、本郷川、筒井川、本谷川、古山田川、出口川、大常川、阿宇川、横谷川、井尻川、松原川。
  62. 賀屋茂一

    賀屋説明員 廣島縣下各河川につき既往工事費並に昭和二十一年十一月末及び二十二年六月末調査による計画工費を示すと別表の通りである。昭和十八年以來連年こうむりたる水害にもかかわらず工事進捗は遅れ、また未着手あるいは工事中断河川の多いのはまことに遺憾である。今後とも予算増額に努め、予算の許す限り工事の拡大をはかるとともに未着手河川の着手、中断河川の再開に努めたい考えである。     —————————————
  63. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第五、天龍川流域砂防工事施行請願今村忠助君紹村、第七二〇号を議題とする。
  64. 田中義一

    田中專門調査員 長野縣下天龍川は各支流の急流がこれに合して、一朝豪雨の際の本川に殺到して年々災害を繰り返し、殊に最近は山林濫伐の結果、降雨の都度土砂流下はなはだしく、河床は隆起し沿岸地域に多大の被害を及ぼし、地元民の不安はその極に達している。ついては天龍川の改修工事と並行して連やかに根本的砂防工事を施行せらるるよう要望するというのである。
  65. 大石博愛

    大石説明員 天龍川流域砂防工事については、府縣補助工事として昭和年度以降二十三年度まで三百四十二万円余を、また支流小澁川に対しては直轄工事として昭和十二年度以降二十二年度まで約九十一万円を支山したが砂防予算僅少のためわずかにその一部を実施したにすぎないのはまことに遺憾である。  昭和二十一年十一月末及同二十二年六月末の調査によると、今後なお府縣の補助工事として約四億八千万円を、また直轄工事として約四千五百万円を要するので、鋭意この予算化に努め予算の認められる限り逐次実施に移して請願の主旨に副いたい考えである。     —————————————
  66. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第六、米代川改修工事施行請願細野三千雄紹介、第七二一号を議題とする。
  67. 田中義一

    田中專門調査員 米代川秋田縣北部一市三郡を貫流する重要河川であるが、年々増水の都度氾濫して沿岸一帯の人畜耕地に多大の損害を與えているときに、昨年の東北地方の大水害は致命的の大打撃を及ぼした。しかるに、これが改修に対する予算はきわめて僅少のようであるが、四十万住民の実情を察知し該川の改良工事完成されたいというのである。
  68. 賀屋茂一

    賀屋説明員 米代川重要性は昨年の大災害に鑑みても、十分認識しているところである、工事施行については一定計画に基いているので全面的な改修工事は困難であるが、今後國家財政等とにらみ合せて工費増額をはかり重点的施行をしたい考えである。     —————————————
  69. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第七、利根川治水工事施行請願古島義英君外三名紹介、第七二七号を議題とする。
  70. 田中義一

    田中專門調査員 昨年の利根川水害に鑑みその根本治水対策を確立し二、三年の間に應急工事を急速に実施するため、 (一)災害復旧費五億円を昭和二十三年度において確保し、 (二)緊急増補工事費二十三年度分十億円を確保し、 (三)利根川本支川の治水総合対策を樹立されたい。 というのである。
  71. 大石博愛

    大石説明員 利根川災害復旧費五億円、緊急増補工事費十億円の確保については、國家財政の許す限りその実現に努力したい考えである。  利根川の本支川総合対策については、目下治水調査会において鋭意檢討中であるので、遠からず結論を得るものと存じる。しかしこの根本対策決定を見た上で財政面とにらみ合せ極力短期完成に努めたい考えである。     —————————————
  72. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第九、和歌山縣地盤隆起及び沈下復旧費國庫補助の請願金野定吉紹介、第七三二号を議題とする。
  73. 田中義一

    田中專門調査員 和歌山縣沿岸地帯は南海震災によつて昨年八月以降二尺以上も地盤が沈下し、高潮と相まつて耕地道路、港湾、河川その他に大なる障害を及ぼし、住民は不安の現在の窮乏している農漁村民の経済ではいかんともすることができない、ついては高額の國庫補助をされたいというのである。
  74. 賀屋茂一

    賀屋説明員 昨年の南海震害地方の震害影響により和歌山縣沿岸地方の地盤は著しく変動を來し、ために河川堤防等公共施設は甚大な障害を生じたので、政府はさきに現地調査をいたし、復旧設計を樹立し、災害復旧工事に準じ國庫助成の下に工事促進をはかる方針である。     —————————————
  75. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一一、岩木川改修工事施行請願笹森順造紹介、第七五三号を議題とする。
  76. 田中義一

    田中專門調査員 青森縣米の大部を産出する津軽平野を縦貫する岩木川は昭和七年同十年及び昨年二十二年と相次ぐ大氾濫で多大の被害を及ぼしている。ついては速やかに該川の改修工事を施行されたいというのである。
  77. 賀屋茂一

    賀屋説明員 岩木川の改修については、政府においてもこれが完成の緊急を要することはつとに認めているのであるが、國庫財政等関係上工程意の如く進捗しないことはまことに遺憾に存じている。災害頻発の実状から考えても緊急を要する実情であるから、本年度においても相当経費を支出し、工事促進に努めている次第であるが、なお今後においても國庫財政の許す限り工費増額をはかつて短期完成に努めたい考えである。     —————————————
  78. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一二、乱川及び押切川治水砂防工事施行請願松浦東介紹介、第七五七号を議題とする。
  79. 田中義一

    田中專門調査員 山形縣最上川支流乱川はその名のように河身乱調下るに從つてその荒廃はなはだしく、同支流の押切川は改修半途で放置され、ともに大水は古來から絶えることなく、水害は次第に、増加しつつある。ついては該両川の治水砂防工事を速やかに施行せらるるよう要望するというのである。
  80. 大石博愛

    大石説明員 最上川支乱川及び同支押切川の砂防工事については、砂防予算僅少のため未だ着手に至らないのはまことに遺憾である。昭和二十一年十一月末の調査によると、両川に対し今後約九百八十万円の工事費を要するので、できる限り砂防予算増額に努め、御要望に副いたいと考えである。     —————————————
  81. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一三、綾目川砂防工事施行請願森戸辰男紹介、第七六一号を議題とした。
  82. 田中義一

    田中專門調査員 戰爭以來國土は荒廃のまま放置され、遂に昭和二十年の風水害を引き起し、甚大なる被害を受けた。しかるに今なお顧みられるところなく、降水期を間近にして國民の不安は大なるものがある。ついては諸政策に優先して砂防工事災害復旧の方策を講ぜられたい。すなわち廣島縣下綾目川に対しても速やかに砂防工事の施行を進められたいというのである。
  83. 大石博愛

    大石説明員 芦田川支御調川小支綾目川については昭和二十年の風水害をこうむりたるにかかわらず、砂防予算僅少のため未だ着手に至らないのはまことに遺憾である。昭和二十一年十一月末の調査によると、本川砂防工事計画は今後約二百三十万円を要するので、鋭意この予算化に努め、御要望に副いたい考えである。     —————————————
  84. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一四、田川改修工事施行請願矢野政男紹介、第七六九号を議題とする。
  85. 田中義一

    田中專門調査員 栃木縣上都賀郡、河内郡、宇都宮市、下都賀郡、茨城縣結城郡の一市四郡を貫流し、八千余町歩を灌漑する田川は、河道が狹少で屈曲多大、無堤防状態であるため、灌漑時期に涸渇し、出水期には大水となり、その被害がはなはだしいので、ついては本川屈曲部または河幅の狹少箇所の部分的改修用排水の改良、荒廃林地復旧等の工事を速やかに施行されたいというのである。
  86. 賀屋茂一

    賀屋説明員 田川の改修についてはさきに現地調査を遂げその計画を檢討中であるが、相当巨額の工費を必要とする見込であつて國家財政現状をもつてしては今ただちに事業に着手することは困難であるが、今後國家財政の推移とにらみ合せて、でき得る限り早急に実施に移したい意向である。     —————————————
  87. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程一五、六万川改修工事施行請願小島徹三紹介、第七八〇号を議題とする。
  88. 田中義一

    田中專門調査員 圓山川支流六万川は屈曲が多くて川幅が狹く、耕地面も低いため僅かの出水でも沿岸一帶に及ぼす被害は大である。よつて昭和二十一年より着手された本川改修工事を急速に完成されたいというのである。
  89. 賀屋茂一

    賀屋説明員 圓山川支流六万川改修工事に対しては、昭和二十一年度から國庫において助成しているのであるが、その事業重要性に鑑みて本年度においては相当額助成費を計上し事業促進を期したい考えである。     —————————————
  90. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一六、呉市砂防工事施行請願前田榮之助君紹介、第八〇三号を議題とする。
  91. 田中義一

    田中專門調査員 呉市は背面に山を負い、土質また花崗岩の風化層であり、降雨の都度土砂の流出ははなはだしく、年々河川を埋沒しかつ本市は平坦地少く、住宅地は高地帶に及んでいるため、水害による被害は年とともに増大し、遂に昭和二十年九月の大慘事を見、その後引続き相当の災害を受けている。ついては昭和二十三年度においては本格的に予算を計上して該市に根本的砂防工事を施行せらるるよう要望するというのである。
  92. 大石博愛

    大石説明員 呉市内各河川砂防工事は早くよりその必要性を認め、昭和十四年度に着手し特に昭和二十年の災害以來工事の拡大をはかつたが砂防予算僅少のため、二十二年度までわずか約二百七十一万円を支出したにすぎず、工事進捗が遅れているのは遺憾である。昭和二十一年十一月末及び二十二年六月末の両回にわたる調査を総合すると、今後なお約一億四千五百万円を要するので、できる限り、砂防予算増額に努め、予算の許す限りこの計画の完遂に努力する考えである。     —————————————
  93. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二二、山國改修工事施行請願、松原一彦君紹介、第八四六号を議題とする。
  94. 田中義一

    田中專門調査員 大分、福岡両縣界を南北に貫流する山國川は連年氾濫して道路橋梁、家屋の流失、人畜の死傷等の損害は毎年一億円の巨額に達している。ついては全國屈指の藥品、生糸、綿布等の生産額を有する中津市の諸工場保護のためにも、本川の改修を直轄工事として施行されたいというのである。
  95. 賀屋茂一

    賀屋説明員 山國改修工事の緊急を要することは政府も十分痛感しているところであつて、さいわい実地調査も完了しているから、國庫財政の許す限り早急に実施したい考えである。     —————————————
  96. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二四、北海道の災害復旧費國庫補助請願、永井勝次郎君紹介、第八八二号を議題とする。
  97. 田中義一

    田中專門調査員 北海道の各河川の大半は未改修のままで屈曲が多く、また水源地帶の山林濫伐等によつて出水時の災害がはなはだしいので、すでに國庫補助によつて一部の改修工事を施行中であるが、予算減額のため工事が容易に進行せず、生産増強並びに交通輸送を妨げられるから、昭和二十三年度においては既定補助額の全額の國庫補助をせられたいというのである。
  98. 賀屋茂一

    賀屋説明員 北海道における今次災害による公共土木施設の復旧については、政府としても國庫補助増額短期完成には努力しているのであるが、現下國庫財政状態では要求を満たし得ない遺憾な実情にあるが、今後におきましてもこの趣旨に基いて努力する考えである。     —————————————
  99. 村瀬宣親

    村瀬委員長 日程第二七、呉市砂防工事施行請願武田キヨ紹介、第九一一号は、日程第一六呉市砂防工事施行請願前田榮之助君紹介、第八〇三号と同一趣旨であるから、その審査を省略する。     —————————————
  100. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二八、相樂郡内における木津川改修工事促進請願太田典禮君紹介、第九一九号を議題とする。
  101. 田中義一

    田中專門調査員 木津川改修工事昭和年度より着工されてすでに一九箇年になり、その五〇%余の完成を見たが、未完成箇所の大部分を占める京都府相樂郡の流域は、その山地の植林状況が不良で降雨ごと土砂の流失はなはだしく過去に多くの水害があつたが現在もなおその危險に直面してゐる。ついては該郡内における木津川の改修工事促進されたいというのである。
  102. 賀屋茂一

    賀屋説明員 木津川水源地帶の荒廃に基因する下流部一帶の影響にについては、政府においても十分これを認識しているから、極力改修工事促進に努めつつあるのであるが、國家財政の都合でその事業進捗上地元民の満足を得ないものがあることははなはだ遺憾である。木川の改修工事が沿川一円の廣汎なる地域にわたり物心両面に及ぼす影響の重大さを考え、本年度においては財政の許す限り工費増額をはかり、事業促進に努めたい考えである。     —————————————
  103. 村瀬宣親

    村瀬委員長 日程第二九、田川改修工事施行請願本間俊一紹介、第九二七号は、日程第一四、田川改修工事施行請願矢野政男紹介、第七六九号と同一趣旨であるから、その審査を省略する。     —————————————
  104. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三〇、大分縣下各河川砂防工事施行請願、村上勇紹介、第九五一号を議題とする。
  105. 田中義一

    田中專門調査員 大分縣下の森崎川外四十九河川は、昭和十六年以來連年激甚なる災害をこうむり、殊に昭和十八年同二十年の大水害により水源地帶ははなはだしく荒廃し、土砂礫の流出による河床の隆起のため洪水の危險がとみに増大している現状であるから、これが対策として速やかに恒久的なる砂防工事実施せられ、縣下産業の振興並びに民生の安定に寄與せられるように要望するというのである。
  106. 大石博愛

    大石説明員 大分縣は昭和十八年以來連年にわたり水害を受けているにもかかわらず、砂防予算が僅少なため工事進捗遅々たる現況にあることははなはだ遺憾であるが、今後とも予算の増大に努め工事の普及と完遂をはかりたい考えである。     —————————————
  107. 村瀬宣親

    村瀬委員長 日程第三二、和歌山縣地盤隆起及び沈下復旧費國庫補助の請願、松本填一君外一名紹介、第九七二号は、日程第九、和歌山縣地盤隆起及び沈下復旧費國庫補助の請願金野定吉紹介、第七三二号と同一趣旨であるからその審査を省略する。     —————————————
  108. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三三、島根縣下の各河川砂防工事費國庫補助請願生越三郎君外四名紹介、第九七三号を議題とする。
  109. 田中義一

    田中專門調査員 島根縣下の各河川急流である上に、戰爭中の濫伐により最近は年々水害を起して大なる被害を及ぼしている。ついては次の河川に対して國庫補助を以て砂防工事を施行せらるるよう要望する。一、堀川 二、潮川 三、中村川 四、澄水川 五、那久川 六、苗代田川 六、元屋川 八、福光川 九、那久路川 十、重栖川
  110. 大石博愛

    大石説明員 本請願にかかる島根縣下各河川につき、既往工事費並び昭和二十一年十一月末及び二十二年六月末調査による計画工事費を示すと左記通りであり、砂防予算僅少のため工事進捗微々たる状態が中村川外三ケ川は末だ着手に至らないのはまことに遺憾である。今後できる限り砂防予算増額に努め、予算の許す限り工事の継続はもちろん未着手河川の着工をはかりたい考えである。     —————————————
  111. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三八、篠山川改修工事施行請願小島徹三君外一名紹介、第一〇五五号を議題とする。
  112. 田中義一

    田中專門調査員 兵庫縣下の篠山川た多紀郡の中央を貫流し、幾多の支川を合せて加古川に合流する河川で、流域は豊沃な平野で農林産物も多いが、河川治水施設を欠いているため毎年耕地等に災害を繰り返してために、増産を阻害されているから、速やかに改修工事を施行されたいというのである。
  113. 賀屋茂一

    賀屋説明員 篠山川の状況については政府において末だ十分調査していないが、本請願通り食糧増産に及ぼす影響はまことに大であるので、縣当局より実情報告を徴し、檢討の上國庫財政ともにらみ合せ善処したい考えである。     —————————————
  114. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三九、天川改修工事施行請願堀川恭平君外一名紹介、第一〇五六号を議題とする。
  115. 田中義一

    田中專門調査員 兵庫縣下の天川は加西、飾磨及び印南三郡を貫流する大河川で、流域には九箇町村二十町歩の田畑があつて、産出する農作物は莫大な量であるが、この宝庫を養う天川は治水施設を欠いているため、豪雨ごとに家屋、田畑等の被害が多いから、災害防除のため速やかに改修工事を施行されたいというのである。
  116. 賀屋茂一

    賀屋説明員 本川重要性政府と痛感いたしているところであつて、末だ着工の運びになつていないが、目下國庫より助成して実地の調査測量中である。調査完了をまちて一定計画を樹立し、速やかに着手したいと考えている次第である。     —————————————
  117. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四〇、石狩川河口改修工事促進請願椎熊三郎紹介、第一〇六〇号を議題とする。
  118. 田中義一

    田中專門調査員 石狩川沿岸地区は札幌市を始め多くの都市を有し、各種の主要生産地帶があり、本川産業上の役割は大である。しかるに増水期に際しては支流の逆水氾濫等の災害を生じている現状である。ついては治水並に農地開発と河口港の築設の便をはかるため、本川河口の改修工事促進されたいというのである。
  119. 賀屋茂一

    賀屋説明員 石狹川改修工事の緊要性については、政府もつとにこれを認め、殊に沿川は各種産業の生産地帶であり、これら産業の増産に及ぼす影響に及ぼす影響も甚大であるので、本年度においても相当の予算を計上し、鋭意工事進捗に努力したいと考えている。なお河口港の改修については、工事の都合で未だ着工を見ていないが、今後工法等十分調査研究をいたし、財政の許す限り速やかに実施したいと考えてある。     —————————————
  120. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四一、那珂川改修工事促進請願、石野久男君紹介、第一〇六二号を議題とする。
  121. 田中義一

    田中專門調査員 茨城縣那珂川は昭和十三、十六年及び二十二年の水害に、水戸市を始め沿岸地域に與えた損害は大で、このまま放置するときは測り知れない水害の到來することは必定である。ついては本川改修工事費を大幅に計上し速やかに施行されたいというのである。
  122. 賀屋茂一

    賀屋説明員 那珂川については度重なる災害に鑑み、緊急治水事業完成をはかりたいと努力しているのであるが、國家財政の都合もあり所期通り事業進捗を見ていないことはまことに遺憾に存じている次第である。今後においても財政の許す限り工費増額をはかつて工事急速完成を期したい考えである。     —————————————
  123. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四二、最上川災害復旧工事促進請願外三件、圖司安定君紹介、第一一〇八号を議題とする。
  124. 田中義一

    田中專門調査員 最上川は全國有数の急流が融雪期の大増水を始め、夏期及び秋期に至る毎年数回の大小による沿岸地域災害は激甚である。しかるにこれが改修工事はその場限りの應急工事にして、毎年災害復旧工事とをくり返している。かくては穀倉山形の不幸であるばかりでなく、國家再建上の致命傷である。ついては速やかに本川根本対策を樹立し、その線に沿つて復旧工事促進されたいというのである。
  125. 賀屋茂一

    賀屋説明員 最上川改修工事については、その事業重要性に鑑み鋭意進捗に努力いたしているのであるが、國家財政の都合もあり必ずしも地元民の満足を期待し得ない点があるのははなはだ遺憾に存ずる次第である。なお本川が酒田港の死活と密接不離の関係にある実情についても政府はよくこれを認識しているので、本年度予算には最も重点的にこれを取上げ、かつ資材面についても最善の努力を拂つて事業促進を期したい考えである。     —————————————
  126. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四三、雄川堤防修築工事施行請願前田郁紹介、第一一一九号を議題とする。
  127. 田中義一

    田中專門調査員 鹿兒島縣肝属郡根占町地内の雄川堤防昭和二十二年の出水のため数箇所決壊したが、そのため應急工事が施されて今日に至つている。しかるに最近に至つて雄川対岸の川南地区の補強工事と農地法の運用による森林地帶の開墾等の結果一日の降雨による出水はなはだしく堤防は危檢な状態にある。  ついては該堤防の修築工事を施行されたいというのである。
  128. 賀屋茂一

    賀屋説明員 雄川堤防が昨年出水期に数箇所決壊し多大の被害をこうむつたことは承知はしているが、國家財政の都合で堤防の補強工事助成する域に至らないことはまことに残念であるが、今後実情十分調査の上、縣の意向をも聽取の上善処いたしたい考えである。     —————————————
  129. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四四、開拓道路井川線完成促進請願神田博紹介、第一〇二六号を議題とする。
  130. 田中義一

    田中專門調査員 昭和二十一年度より靜岡縣安部奧地八百余町歩の開発事業が施行され、開畑三百町歩に及ぶ成果を收めているが、該地域は市街地より遠く離れて交通の便悪く、生産資源もいたずらに山積している現状である、ついては該地と無限の資源を有する奧地を貫通する開拓道路井川線の完成促進されたいというのである。
  131. 熊本政晴

    熊本説明員 生産物搬出道路工事として、本年度において一部施工する予定である。     —————————————
  132. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四六、吉岡、鹽釜間縣道改修請願竹谷源太郎紹介、第一〇七三号を議題とする。
  133. 田中義一

    田中專門調査員 宮城縣黒川郡吉岡町より同郡鶴巣村字北目大崎及び宮城郡利府村を経て鹽釜市に至る路線は、長期戰爭等のため改修が全然行われなかつたため、路幅が狹く、加うるに泥濘膝を沒する状態交通支障を來し、住民の不便はもとより地方産業の開発を阻害している、ついては速やかに該路線縣道を改修されたいというのである。
  134. 熊本政晴

    熊本説明員 必要性は十分認められるが、他に整備の急を要する箇所が相当あるから、工事の緩急順序を勘考いたして、後年度において考慮いたしたい考えである。     —————————————
  135. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四七、幕別町地元の十勝川に橋梁架設請願、高倉定助君外一名紹介、第一〇九六号を議題とする。
  136. 田中義一

    田中專門調査員 北海道中川郡池田町より幕別町を経て札幌、根室線に接続し、帶廣市に至る準地方費道池田、帶廣線は、沿線に市街地が散在し、またその一帶は十勝における最も肥えた農耕地で、車馬の往來もはげしいのであるが、幕別、池田の町界において十勝川に横断され、しかも同地に橋がなく、辛うじて渡船によつて連絡している現状で、交通上の不利不便は大である、ついては幕別町地先の十勝川に橋梁を架設されたいというのである。
  137. 熊本政晴

    熊本説明員 必要性は認められるが、本年度においては要望がないので、知事の意向を聽取いたして、後年度において考慮いたしたい考えである。     —————————————
  138. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四八、大森、沼前間道路開設請願、椎巻三郎君紹介、第一一〇三号を議題とする。
  139. 田中義一

    田中專門調査員 北海道積丹郡準地方光道入舸、岩内線中の未完成区間、古宇都神惠村字大森より余別村字沼前に至る道路は、積丹半島の沿岸中きわめて難所であるのと、経費負担の都合等によつて逐に今日まで実限に至らなかつた、しかるに同区間は水、林産資源が豊富で、本道産業の振興に重要なる役割を果すべき地位にある、ついては該区間の道路を開設されたいというのである。
  140. 熊本政晴

    熊本説明員 生産物搬出道路工事として、本年度において一部施工する予定である。     —————————————
  141. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四九、志布志港、志布志間道路改修費國庫補助請願前田郁紹介、第一一二〇号を議題とする。
  142. 田中義一

    田中專門調査員 鹿兒島縣囎唹郡志布志町は大隅地方の東海岸における中心都市であり、同地方ただ一つの漁業兼商港である志布志港を有するので、後方生産地より同町に通ずる路線は、生産物資の輸送のため交通量はきわめて多いが、特に鹿屋、内之浦地方と連絡する重要路線の中、志布志港より志布志駅前に至る道路は幅員が僅か四メートルしかないため、事故がしばしば起り、輸送上大なる支障を來している。ついては該区間道路改修工事費に対して國庫補助をされたいというのである。
  143. 熊本政晴

    熊本説明員 都市再建整備事業として、本年度において一部施工する予定である。     —————————————
  144. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第五〇、当別川、東土場間道路開設請願椎熊三郡君紹介、第一一二五号を議題とする。
  145. 田中義一

    田中專門調査員 北海道準地方費道江差、岩内線の一部である岩内郡島野村大字敷島内村当別川より磯谷郡磯谷村大字北尻別村字東土場に通ずる道路は、雷電岳の中腹にあつて急坂断崖のため、交通は全く杜絶の状態で、住民の不便はもとより、地方産業の振興に大なる支障を來している。ついては該区間に海岸道路を開設されたいというのである。
  146. 熊本政晴

    熊本説明員 必要性は認められるが、本年度においては要望がないので、知事の意向を聽取した上で、後年度において考慮したい考えである。     —————————————
  147. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第五一、國道二号線改修促進請願田中久雄紹介、第一一五四号を議題とする。
  148. 田中義一

    田中專門調査員 國道二号線はわが國経済の心臓部たる京阪神地区と、中部日本の商工業都たる名古屋、四日市市地区とを結ぶ重要路線で、交通量はきわめて多いが、曲折がはなはだしく、狭小の箇所が多いため、交通を阻害すること大であり、加うるに三重縣鈴鹿都神邊村地区においては、鉄道線路と交叉する所が、わずか一キロ余の所に二箇所もあつてきわめて危險である。ついては國道二号線の改修工事促進されたいというのである。
  149. 熊本政晴

    熊本説明員 前年度より直轄工事として継続施行箇所であり本年度においても一部施行する予定である。     —————————————
  150. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第五四、石狩川橋梁架設請願松浦榮紹介、第一二二四号を議題とする。
  151. 田中義一

    田中專門調査員 北海道石狩郡新篠津村を中心として当別町及び月形村一帶の経済を円滑にするとともに同地帶の開発を促進するため、上幌向駅より新篠津村川上に至る間の道路改修が行われたが、その中間に石狩川が流れており、これに橋梁を架設しなれりばとうてい予期の成果を得られない、ついては新篠津村上達布地先石狩川橋梁を架設されたいというのである。
  152. 熊本政晴

    熊本説明員 必要性は認められるが、本年度においては要望がないので、知事の意向を聽取いたして後年度において考慮したい考えである。
  153. 村瀬宣親

    村瀬委員長 残余の請願は延期し、本日はこれにて散会する。     午後四時十七分散会