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1948-06-21 第2回国会 衆議院 国土計画委員会請願小委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月二十一日(月曜日)     午前十時四十五分開議  出席小委員    小委員長 村瀬 宣親君       鈴木 明良君    山本 幸一君       野本 品吉君    大瀧亀代司君  出席政府委員         総理廳技官   菊池  明君         厚 生 技 官 濱野規矩雄君  小委員外出席者         議     員 星島 二郎君         議     員 野原 正勝君         議     員 坂田 道太君         議     員 岡田 春夫君         議     員 井谷 正吉君         議     員 松浦  榮君         総理廳事務官  伊藤 大三君         総理廳技官   伊藤 令二君         厚 生 技 官 石神甲子郎君         專門調査員   西畑 正倫君         專門調査員   田中 義一君     ————————————— 本日の会議に付した事件   請願  一 興除村上水道敷設工事費國庫補助請願(    星島二郎君外一名紹介)(第五六号)  二 萩市上水道拡張工事費國庫補助請願(今    澄勇紹介)(第三三三号)  三 白山國立公園指定請願竹田儀一君    外二名紹介)(第六〇七号)  四 琵琶湖國立公園指定請願長野重右    ヱ門君外一名紹介)(第六六一号)  五 十二湖を國立公園指定請願坂東幸太    郎君紹介)(第七〇一号)  六 櫻島、開聞一帶國立公園指定請願(    上林榮吉紹介)(第八七二号)  七 大雪山國立公園施設促進に関する請願(坂    東幸太郎君外一名紹介)(第九三七号)  八 定山渓登別支笏湖洞爺湖羊蹄山一    帶を國立公園指定請願椎熊三郎外二    名紹介)(第九四一号)  九 茨城縣災害復旧費國庫補助請願原彪    君紹介)(第八九号) 一〇 寒河江川上流貯水池築設の請願松浦東    介君紹介)(第三二三号) 一一 宮田砂防工事施行に関する請願外四件(    萬田五郎紹介)(第三六七号) 一二 長者村の砂防工事施行請願長野長廣君    紹介)(第四一〇号) 一三 別東川平畑川及び入野砂防工事施行の    請願守田道輔君紹介)(第四一四号) 一四 坂根砂防工事施行請願守田道輔君紹    介)(第四二七号) 一五 鮎喰川治水工事施行請願岡田勢一君    外四名紹介)(第四四七号) 一六 潮受堤防維持管理費國庫支弁請願坂田    道太君外一名紹介)(第四五〇号) 一七 片岸川砂防工事施行請願小澤佐重喜君    紹介)(第四六〇号) 一八 船坂砂防工事施行請願後藤悦治君紹    介)(第四七三号) 一九 石動羽咋間道路改修請願内藤友明君    紹介)(第五〇八号) 二〇 砂川町、新十津川村間の石狩川橋梁架設    の請願岡田春夫紹介)(第五二二号) 二一 飯田村地先太田川に橋梁架設請願(竹    山祐太郎君外一名紹介)(第五三五号) 二二 有珠登山道路開設請願(稻村順三君紹    介)(第五五七号) 二三 二万橋架換え並びに二万村地内道路改修の    請願重井鹿治紹介)(第五六〇号) 二四 亀井田村大字駒籠海谷間道路改修工事國    庫補助請願金野定吉紹介)(第六五    九号) 二五 松丸地藏峠トンネル開設請願井谷正    吉君外十一名紹介)(第六六二号) 二六 福島、都域間道路改修並びに都域、都井岬    間観光路線指定請願川越博君外三名紹    介)(第七〇七号) 二七 足尾、粕尾間道路改修請願高瀬傳君紹    介)(第七〇八号) 二八 大都市道路緊急整備費國庫補助請願(梅    林時雄紹介)(第七五〇号) 二九 観音寺、原間道路改修工事費國庫補助増額    の請願藤田榮紹介)(第七七九号) 三〇 三原呉間海岸道路改修請願前田榮之    助君紹介)(第八〇二号) 三一 松山温泉道路復旧請願坂東幸太郎君紹    介)(第八〇九号) 三二 尾札部村字木直、椴法華村間道路開設の請    願(川村善八郎紹介)(第八四八号) 三三 三原呉間海岸道路改修請願武田キヨ    君紹介)(第九〇九号) 三四 上狛、市坂間道路改修工事促進請願(太    田典禮君紹介)(第九一八号) 三五 新井、川奈間道路改修請願小松勇次君    紹介)(第九三六号) 三六 新篠津村地内の石狩川橋梁架設請願(    松浦榮君外一名紹介)(第九七一号) 三七 吐合、尾八重間道路改修請願川野芳滿    君紹介)(第九九四号)     —————————————     〔筆記〕
  2. 村瀬宣親

    村瀬委員長 開会をする。小委員長において、日程を適宜変更することにしたいがどうか。     〔「異議者なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 村瀬宣親

    村瀬委員長 日程を適宜変更することがある。まず日程第三六、新篠津村地内の石狩川橋梁架設請願松浦榮君外一名紹介、第九七一号を議題とする。
  4. 松浦榮

    松浦榮君 北海道石狩新篠津村を中心として當別町及び月形村にわたる地帶交通事情はきわめて悪いので、これが対策として北海道厚田岩見澤間の道路改修計画を進めているが、既設道路の中間に石狩川があつて工事促進に大なる障害となつている。ついては速やかに石狩川に架橋されたい。
  5. 菊池明

    菊池政府委員 必要性は認めるが、道廳より要望がないから、意向聽取上次年度において考慮したい。     —————————————
  6. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第五、十二湖を國立公園指定請願坂東幸太郎紹介、第七一〇号を議題とする。
  7. 野原正勝

    野原正勝君 青森縣西津輕郡岩崎村地内の日本海に隣接する山中密林内に点在する十二湖の景勝は、その周囲のすぐれたる山景湖景海景河景及び温泉等とともに、世界的に誇るべき壯嚴公園で、関係方面及び地方人の來観者はまことに多数である。ついては、十二湖を國立公園指定するとともに、國民保健並びに衛生のため温泉療養館を國において採用されたい。
  8. 石神甲子郎

    石神説明員 本地区は崩山の大崩壊地と氷河の遺跡と云われる三十六箇所の湖を中心とした山林であつて國有林は九五%を占め、全部學術参考林となつており、未調査のため確言いたしかねるが、地理的、その他の点より國立公園法準用区域として運営いたしたい。     —————————————
  9. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二五、松丸地藏峠トンネル開設請願井谷正吉君外十一名紹介、第六六二号を議題とする。
  10. 井谷正吉

    井谷正吉君 愛媛縣北宇和松丸大字目黒より高知縣幡多郡津大村に至る路線には、まれに見る地藏峠の難所があつて、本地方國有林並びに民有林伐採搬出支障を來し、特に木材の滯貨がはなはだしく、縣当局も地藏峠トンネル開通計画中である。ついては該峠のトンネル開設を速やかにされたい。
  11. 菊池明

    菊池政府委員 隧道開設重要性は十分認めるが、資材資金の窮迫した今日ただちに施工はできないから、次年度において考慮したい。     —————————————
  12. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一六、潮受堤防維持管理費國庫支弁請願坂田道太君外一名紹介、第四五〇号を議題とする。
  13. 坂田道太

    坂田道太君 熊本縣沿岸潮受堤防從來組合または個人の負担維持管理されてきたため、その修理保存等はきわめて一時的なもので、このまま放置すれば再び潮害の惨事を繰り返すことは必至である。ついては該堤防の維持管理國家に移管し、國庫負担とされたい。
  14. 伊藤六三

    伊藤説明員 津浪或は大潮害等により、海岸潮受堤防に甚大な被害をこうむり、幾多の悲惨事を招く事例は少くないのであつて海岸線を有する地方においては、これが維持管理にも相当経費を要することと存する次第である。政府においても、これらの災害に対し相当多額助成をしてきているのであつて、これをただちに國費支弁として國が維持管理することは、國庫財政その他の都合もあり困難かとも思うが、今後さらに考究いたして、極力地方負担の軽減をはかるよう善処したいと考える。     —————————————
  15. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二〇、砂川町、新十津川村間の石狩川橋梁架設請願岡田春夫紹介、第五二二号を議題とする。
  16. 岡田春夫

    岡田春夫君 北海道石狩川左岸右岸を通ずる橋梁はきわめて少く、この地方民はわずかに渡船によつて通行しているので、日常生活において受ける損害は多大である。ついては速やかに砂川町、新十津川村間の石狩川に架橋されたい。
  17. 菊池明

    菊池政府委員 架橋の必要性は十分認めるが、本年度においては、道廳からの要望もなく、相当資材資金を要するから、知事の意向聽取して、次年度において考慮したい。     —————————————
  18. 村瀬宣親

    村瀬委員長 紹介議員の出席していない請願については、専門調査員紹介説明をさせたいがどうか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 村瀬宣親

    村瀬委員長 そのように取計らう。日程第三、自由を國立公園指定請願竹田儀一君外二名紹介、第六〇七号を議題とする。
  20. 田中義一

    田中專門調査員 白山は古來靈峰白山と称えられて歴史的信仰の対象とせられ、その自然美と併せてわが國三名山の名に背かないものがあり、現に有する壮麗廣大な景観は、まことに裏日本随一の大自然公園たるの実を備えている。ついては自由を國立公園指定されたいというのである。
  21. 石神甲子郎

    石神説明員 白山裏日本の宗教上の名山として古來善名であり、日本アルプス眺望地でもあり、かつ植生上、景観上等にすぐれた條件を具備していると思われるが、現地については未調査であるので、なおよく研究した上で善処したい考えである。     —————————————
  22. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第四、琵琶湖國立公園指定請願長野右ヱ門君外一名紹介、第六六一号を議題とする。
  23. 田中義一

    田中專門調査員 琵琶湖は古來秀峰富士とともにわが國の象徴として内外に知られ、風光明美で他の國立公園に比して少しも劣らないばかりでなく、交通至便で一時に多数の観光客を收容し得る点において、國際観光地たる條件を備えているから、琵琶湖國立公園指定されたいというのである。
  24. 石神甲子郎

    石神説明員 本地域は、國立公園の有力なる候補地と認められるので、関係方面の意見を聽取の上で、速やかに指定の手続を進めたい考えである。     —————————————
  25. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第六、櫻島、開聞一帶國立公園指定請願上林榮吉紹介、第八七二号を議題とする。
  26. 田中義一

    田中專門調査員 南國の情緒豊かな櫻島、開聞一帶霧島とともに観光國策國立公園として十分なる條件を具備しており、これが國立公園として指定の曉は施設完備と相まつて地方財源を潤すものと信ずるので、該地区國立公園指定されたい。
  27. 石神甲子郎

    石神説明員 請願の趣旨の通り、櫻島、開聞一帶は、やや位置的に偏するとはいえ、すぐれたる景勝地であることは異論のないところであつて、本地方霧島國立公園拡張予定地として一應当省にて取り上げ、目下どの範囲にとどめるか、関連を如何にするか等につき檢討中である。     —————————————
  28. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第七、大雪山國立公園施設促進に関する請願坂東幸太郎君外一名紹介、第九三七号を議題とする。
  29. 田中義一

    田中專門調査員 國立公園大雪山施設完備文化日本建設上の一大要因であり、かつ緊急事たることを信じて疑わない。ついては速やかに該施設完備されたいというのである。
  30. 石神甲子郎

    石神説明員 國立公園の利用諸施設整備することは保護管理とともに指定当時より重点を注いできたのであるが、昨年指導標案内板等の小さな施設を設置したが、本年もこれらを充実するとともに、道路宿泊施設等実現予算化につき、関係方面接衝中である。
  31. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三一、松山温泉道路復旧請願坂東幸太郎紹介、第八〇九号を議題とする。
  32. 田中義一

    田中專門調査員 現下の情勢により外資導入の一翼をなす観光事業重要性は、主要國策一環として着々その方策が立てられているが、その礎石ともいうべき國立公園整備は根本的重要問題である。しかるに昨年九月の風水害により、大雪山國立公園への幹線をなす松山温泉道路は、たちまち川床と化し、これが復旧に日夜苦心している。ついては政府においても外資導入見地より観光事業一環として、松山温泉への道路復旧に対して國庫助成をされたいというのである。
  33. 菊池明

    菊池政府委員 本箇所はは昭和二十二年度災害復旧工事として全面的に復旧工事施行中であるから、道路としては改良計画はない。     —————————————
  34. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第八、定山渓登別支笏湖洞爺湖羊蹄山一帶を國立公園指定請願椎熊三郎君外二名紹介、第九四一号を議題とする。
  35. 田中義一

    田中專門調査員 定山渓登別支笏湖洞爺湖羊蹄山一帶は、札幌、小樽、室蘭及び苫小牧の四市に囲まれ、風光明美で、學術的研究價値の高いもの多数を有し、氣候等も快適で、さきに國土対策委員会において國立公園最適候補地と決定された地である。ついては速やかに該地区國立公園指定されたいというのである。
  36. 石神甲子郎

    石神説明員 すでに國立公園候補地として、地元北海道廳並びに関係各省の同意を得たので、國立公園中央委員会に付議するため、目下準備中のものである。     —————————————
  37. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一〇、寒河江川上流貯水池築設の請願松浦東介紹介、第三二三号を議題とする。
  38. 田中義一

    田中專門調査員 山形縣朝日岳と寒河江山とに源を発する寒河江河は、三千二百町歩の水田を養い、一万九千九百三十キロワツトの発電をする重要河川であるが、土砂の流出多く、しばしば出水して沿岸地域被害は大である。これが根本的解決策として、本川上流一大貯水池を築設されたいというのである。
  39. 伊藤六三

    伊藤説明員 寒河江川治水及び利水の見地から総合的に開発するのに適しているので、本年度予算をもつて上流貯水池計画調査を行う予定である。     —————————————
  40. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一一、宮田砂防工事施行に関する請願外四件、萬田五郎紹介、第三六七号を議題とする。
  41. 田中義一

    田中專門調査員 茨城縣日立市を貫流する宮田川は、その上流から浮流物土砂等の流下多く、河床は隆起して護岸を流失、遂に石炭殻捨場流失せしめ、目下その復旧に苦心している。ついてはこれが対策として徹底的な本川砂防工事施行するとともに、砂防河川指定し、國費をもつて砂防完備されたいというのである。
  42. 伊藤六三

    伊藤説明員 宮田砂防工事に関しては、砂防予算僅少のため未だに着手に至らないのはまことに遺憾である。本川節計画は、昭和二十二年六月末の調査によると、今後約三千万円を要するので、できる限り砂防予算増額に努め、予算の許す限り工事着手し、要望に副いたい。また砂防地域指定も、着手の見透しがつき次第速やかに措置いたしたい。     —————————————
  43. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一三、別東川平畑川及び入野砂防工事施行請願守田道輔君紹介、第四一四号。日程第一四、坂根砂防工事施行請願守田道輔君紹介、第四二七号を一括議題とする。
  44. 守田道輔

    守田道輔君 日程第一三の請願要旨は、山口縣玖珂郡祖生村は昭和二十年九月の大洪水で、別東川平畑川、入野川の各河川はもとより、耕地、家屋、人畜の被害は絶大で、現在國庫補助を得て復旧工事をしているが、根本的な砂防工事をしなければ再びこの惨劇を繰り返すこと必然である。ついては前記三河川砂防工事施行されたい。また日程第一四の請願要旨は、山口縣郡濃郡鹿野町大字鹿野上字坂根一帶は、元アンチモニーの採掘地であつたため、鉱石が山積して、降雨ごとに狹小な坂根川を氾濫せしめて沿岸耕地に浸水し、農作物に多大の被害を與えている。ついては本川砂防工事を速やかに施行されたいというのである。
  45. 伊藤六三

    伊藤説明員 砂防予算僅少のため殆ど工事中断あるいは未着手状態であるのは、まことに遺憾である。今後ともできる限り砂防予算の拡大に努め、予算の許す限り工事着手あるいは、再開し御要望に副いたい考えである。     —————————————
  46. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一五、鮎喰川治水工事施行請願岡田勢一君外四名紹介、第四四七号を議題とする。
  47. 伊藤六三

    伊藤説明員 鮎喰川改修工事緊要性は、政府もつとに認めているところであつて、本年度においても相当額を計上いたして鋭意工事の進捗に努めているのであるが、諸種の事情により予期の工程を見ないことは、まことに遺憾である。今後においても國庫財政等の許す限り、工費増額をはかり、短期完成に努め、食糧の増産と、民生の安定を期したい。     —————————————
  48. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一、與除村上水道敷設工事費國庫補助情願星島二郎君外一名紹介、第五六号を議題とする。
  49. 星島二郎

    星島二郎君 岡山縣兒島興除村は、兒島湾の干拓地帶の農村として有名であるが、農業用水及び飲料水は遠隔の地より運搬する現状である。また雜用水として使用中の田用水路は、上流各町の発展に伴い非常に不潔となり、当地方特有肝臓ジストマ発生の原因となつている。ついては今般上水道敷設着手することになつたので、國費をもつて補助されたいとの紹介説明があつた。
  50. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 興除村の実情については御同情にたえないところである。水道に対する國庫補助は、給水入口一万以上の場合に行われていて、興除村の場合にその適用は困難なるよう考えられるが、岡山縣ととくと協議して善処したい考えである。     —————————————
  51. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二萩市上水道拡張工事費國庫補助請願今澄勇紹介、第三三三号を議題とする。
  52. 田中義一

    田中專門調査員 萩市の上水道昭和十一年に竣功したもので、当初の水量では不足するので、現在では毎日五時間の断水をしている状態で、飲料水の不足はもとより、火災発生の場合には救済の方法がない。これが対策として水道拡張計画したが、本市の財政では到底その実施ができない。ついては本市の上水道拡張工事費に対して二百万円限度の國宿補助をされたいというのである。
  53. 濱野規矩雄

    遠野政府委員 萩市水道拡張については、その必要をとくと認めていて、本年度予算案にも、六十万円の補助を計上し、目下國会の審議を願つている次第である。國家財政状態よりこの程度をもつて事業を完了されるよういたされたい所存である。     —————————————
  54. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一二、長者村の砂防工事施行請願長野長廣紹介、第四一〇号を議題とする。
  55. 田中義一

    田中專門調査員 高知縣高岡長者村の山腹大崩壊は非常に大きなもので、このまま放置することができない。ついては速やかにこれが根本的解決をされたいというのである。
  56. 伊藤六三

    伊藤説明員 長者村を貫流する仁淀川支川長者川の砂防工事は、昭和十三年度着手、十七年度まで約七万円をもつて施行したが、戰時中戰費拡大のため工事中断のやむなきに至つたのはまことに遺憾である。その後の崩壊止まず昭和二十一年十一月末調査によると、今後なお千九百五十万円を要するので、できる限り砂防予算増額に努め、予算の認められる限り速やかに工事を再開したい考えである。     —————————————
  57. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一七、片岸川砂防工事施行請願小澤佐重喜紹介、第四六〇号を議題とする。
  58. 田中義一

    田中專門調査員 岩手縣片岸川はその源を北上山脈五葉山に発しているが、流域一帶の荒廃はその極に達し、出水の都度沿岸民は多大の被害を受けている。ついては國庫補助をもつて速やかに本川砂防工事施行されたいというのである。
  59. 伊藤六三

    伊藤説明員 片岸川砂防工事については、砂防予算僅少のため、未だ着手に至らないのはまことに遺憾である。本川筋砂防工事計画昭和二十一年十一月末調査させるところによると、今後約百万円を要するので、できる限り砂防予算増額に努め、予算の認められる限り速やかに着手いたしたい考えである。     —————————————
  60. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第一八、船坂砂防工事施行請願後藤悦治紹介、第四七三号を議題とする。
  61. 田中義一

    田中專門調査員 兵庫縣有馬山口船坂地内船坂川は、船坂部落より金仙寺部落に至る中流部区間河床が急勾配であることと、乱流している上に、上流に禿山があることで、出水の都度多くの被害を及ぼしている。ついては該川の砂防工事を速やかに施行されたいというのである。
  62. 伊藤六三

    伊藤説明員 武庫川支川船坂川の砂防工事は、明治三十九年度着手明治四十四年度まで、大正三年度より五年度まで、同七年度より十四年度まで、昭和七、八年度及び十二年度昭和十七年度より十九年度上流部施行してきたが、この間わずか十五万四千六百二十二円を支出したにすぎず、二十二年度より下流部着手したが、砂防予算僅少のため、十二万円を投じたにすぎない。今後とも砂防予算の増大をはかり、下流部完成を期して請願要旨に副いたい考えである。     —————————————
  63. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日度第一九、石動羽咋間道路改修請願内藤友明紹介、第五〇八号を議題する。
  64. 田中義一

    田中專門調査員 富山縣西礪波石動町を起点とし、石川縣河合谷村を経て羽咋町に至る道路は、富山縣より石川縣え通ずる最重要路線であり、且つ沿道には林産資源多く、また風光明美交通の往來が激しい、ついては該路線全線改修工事道路構造令により速やかに施行されたいというのである。
  65. 菊池明

    菊池政府委員 改修必要性は十分認めるが、他に整備の急を要する箇所相当あるので緩急順序考慮の結果次年度において考慮したい。     —————————————
  66. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第九、茨城縣災害復旧費國庫補助請願原彪紹介、第八九号を議題とする。
  67. 田中義一

    田中專門調査員 茨城縣昭和二十二年災害復旧につき、第四・四半期において速やかに高額の國宿補助金を交付するとともに、古河町下流七郷村に至る渡良瀬川、利根川左岸を急速にかさ上げし、これに要する工費を第四・四半期に大巾に計上されたいというのである。
  68. 伊藤六三

    伊藤(六)説明員 昭和二十二年の水害復旧費補助に対しましては政府追加予算においてまた既定事業費圧縮及資金融通等方法を講ずる等努力いたしたのであるが、國庫財政現況下におきましては方針通り実現を期し得なかつたことはまことに遺憾に思うが今後とも財政の許す限り短期増額を計りまして災害復旧工事促進に努めたい。また昨秋の関東地方一円の大水害に鑑み、目下根本的治水計画を樹立すべく治水調査会を設置し十分檢討しているが昭和二十三年度において國庫の許す限り最大の経費を支出して万全を期したい意向である。     —————————————
  69. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二一、飯田村地先太田川に橋梁架設請願竹山祐太郎君外一名紹介、第五三五号を議題とする。
  70. 田中義一

    田中專門調査員 靜岡縣周智飯田村は総耕地の九割が太田川の向側にあるため本村内に五橋を有しているが、何れも長さ百メートル幅二米の農作用木橋で、出水ごとに損傷あるいは流失損害をうけている。殊に近年農耕上に牛馬車通行ができず労力及び増産上多大の支障を來たしている。ついては本村地先太田川に橋架を速やかに架設されたいというのである。
  71. 菊池明

    菊池政府委員 架設必要性は認めるが、相当資材資金を要するとともに整備の急を要する箇所相当あるので、緩急順序考慮の結果次年度において考慮したい。     —————————————
  72. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二三、二万橋架換え並びに二万村地内道路改修請願重井鹿治紹介、第五六〇号を議題とする。
  73. 田中義一

    田中專門調査員 岡山縣吉備郡箭田村と山陽線西阿知停車場とを結ぶ路線は、本縣西北部と南部とを結ぶ自動車交通路として最適であるが、吉備郡二万村地内の小田川に架設された二万橋は貧弱な木橋で、一トン以上積載自動車通行は危險であり、かつ夜間は歩行にも注意を要する状態である。加うるに上流宮田橋より本橋下流一町の間はわずかな雨にも浸水して交通を断絶する。ついては交通路を確保し、地方の文化、産業経済の発展をはかるため、二万橋の架換え並びに二万村地先内道路改修をされたいというのである。
  74. 菊池明

    菊池政府委員 農産物搬出道路として本年度においては縣道の一部を施工の予定である。なお、縣道に接続する町村道については、縣当局の意向聽取して次年度において考慮したい。     —————————————
  75. 村瀬宣親

  76. 田中義一

    田中專門調査員 山形縣北村山郡亀井田村大字駒籠より同村大字海谷に至る間の道路は巨石が突出し、かつ幅員狭小で屈曲激しく自動車の出入ができない状態にあるため、住民の不便はもとより、沿線一帶の豊富な亞炭及び農産物の輸送に困難を來している。ついては該区間の道路改修國庫補助工事として施行されたいというのである。
  77. 菊池明

    菊池政府委員 鉱山物搬出道路として本年度において補助工事として施工する予定である。     —————————————
  78. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二六、福島、都城間道路改修並びに都城、都井岬間観光路線指定請願川越博君外三名紹介、第七〇七号を議題とする。
  79. 田中義一

    田中專門調査員 縣道福島、都城線は應急的工事をもつて開通を見たが、崩土その他管理不十分のため、交通は阻害され、資材搬出等に困難を極めている。また都城、都井岬間は自然の景勝奇勝に富みその観光價値は大なるものがある。ついては福島、都城線の改修並びに霧島國立公園一環として都城、都井岬間の道路を観光路線として指定されたいというのである。
  80. 菊池明

    菊池政府委員 改修必要性は認めるが、他に整備の急を要する箇所相当あるので、緩急順序考慮上次年度において考慮したい。     —————————————
  81. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程二七、足尾、粕尾間道路改修請願高瀬傳紹介、第七〇八号を議題とする。
  82. 田中義一

    田中專門調査員 栃木縣足尾町は耕地が狭小で、その全食糧と銅山事業資材等を他地方から移入しているが、その輸送路としては國鉄足尾線と乗合自動車運行用の日光、足尾路線があるが、足尾線はしばしば不通となるおそれがあり、日光、足尾路線は、急勾配、急カーブで貨物輸送に適せず、冬期は積雪のため交通杜絶する状態で、二万町民は食糧調達に多大の困難を感じている。ゆえに本町と上都賀郡粕尾村とを結ぶ路線改修は全町民の熱望するところであり、かつ産業、文化の進展にもその利便は大である。ついては足尾、粕尾間の道路を速やかに改修されたいというのである。
  83. 菊池明

    菊池政府委員 林産物搬出道路として本年度において一部施工の予定である。
  84. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二八、大都市道路緊急整備費國庫補助請願、梅林時雄紹介、第七五〇号を議題とする。
  85. 田中義一

    田中專門調査員 從來大都市の道路は、連合軍によつて終戰処理費をもつて修理を行い、辛うじて都市道路の体裁を保ち得たのであるが、昭和二十三年度からはそのような工事は期待することができないとのことである。ついては、政府が自主的に道路整備をするため、昭和二十三年度予算に公共事業費として数十億円を計上するように取り計らわれたいというのである。
  86. 菊池明

    菊池政府委員 戰時中より荒廃せる大都市の道路補修の必要性は常に痛感しているところである。本年度においてはそれら都市の道路の舗装を國庫助成工事として施工させる予定である。     —————————————
  87. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二九、観音寺、原間道路改修工事費國庫補助増額請願藤田榮紹介、第七七九号を議題とする。
  88. 田中義一

    田中專門調査員 廣島縣佐伯郡観音村地内町村道観音線の改良工事は、すでに一部の完成を見、引き続き施行されているが、現在の國庫補助金額では完成までにはまだ二、三年を要し、折角の道路もただちに有効適切な働きをすることができない。ついては該工事に対する國庫補助金を増額されたいというのである。
  89. 菊池明

    菊池政府委員 本箇所は前年度において國庫補助工事として一部施工し、本年度においても引続き助成施工の予定である。     —————————————
  90. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程三〇、三原呉間海岸道路改修請願前田榮之助君紹介、第八〇二号を議題とする。
  91. 田中義一

    田中專門調査員 三原、呉線はその起点を三原市に発し、國鉄呉線と並行して呉市に通ずる海岸線ただ一つの主要連絡路線で、両市並びに沿道各町村の産業開発上重要なる使命を有するのみならず、廣島、愛媛両縣の移力島嶼部及び農産地たる後方地域を包含し、これらの生産物資搬出道路として欠くことのできない重要路線である。一方國際観光路線としても重要であるにかかわらず、現在の状態は依然として昔ながらの空地利用による自然道路に過ぎず、近代的自動車道路として不適当である。ついては該道路改修工事施行されたいというのである。
  92. 菊池明

    菊池政府委員 農産物搬出道路として前年度に引続き本年度においても施工の予定である。     —————————————
  93. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三二、尾札部村字木直、椴法華村間道路開設請願川村善八郎紹介、第八四八号を議題とする。
  94. 田中義一

    田中專門調査員 北海道茅部郡尾札部村字木直より椴法華村に至る間の道路は、未開のままで、通行にきわめて困難を感じ、住民の不便はもとより地方産業の振興のためにも大なる障害となつている。ついては該区間の道路を開設されたいというのである。
  95. 菊池明

    菊池政府委員 必要性は認めるが、他に整備の急を要する箇所相当あるので、緩急順序考慮の結果次年度において考慮したい。     —————————————
  96. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三三、三原、呉問海岸道路改修請願武田キヨ紹介、第九〇九号を議題とし、日程第三〇、三原呉間海岸道路改修請願と同一趣旨であるから、その審査を省略することとしたい。     —————————————
  97. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第三四、上狛、市坂間道路改修工事促進請願、太田典禮君紹介、第九一八号を議題とする。
  98. 田中義一

    田中專門調査員 國道第十五号線は京都、奈良を結ぶただ一つの路線であるため、交通が激しいにもかかわらず、道幅狹く、屈曲が多いので、輸送機関の運行保全を期することができない、殊に京都府相樂郡上狛町より同郡木津町字市坂に至る間にある泉橋の腐朽はなはだしく、きわめて危險であるから、本橋の架設並びに道路不良箇所改修工事を速やかに実施されたいというのである。
  99. 菊池明

    菊池政府委員 直轄工事として前年度より継続施工の予定である。     —————————————
  100. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程三五、新井、川奈間道路改修請願小松勇次紹介、第九三六号を議題とし、去る六月十五日に審査した新井、川奈間海岸道路改修請願小松勇次紹介、第四八七号と同一趣旨であるから、その審査を省略することとする。
  101. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程三七、吐合、尾八重間道路改修請願川野芳滿紹介、第九九四号を議題とする。
  102. 田中義一

    田中專門調査員 宮崎縣兒湯郡東米良村尾八重より吐合に至る路線は、大正五年地元民の自力で着手以來漸く車道としての形を整えたが、岩石の多い箇所は、とうてい貧弱な地元民の力では完成を期することはできない。しかるに本路線は開発道路として産業及び交通上または観光的見地からしてきわめて重要である。ついては該路線改修工事を速やかに施行されたいというのである。
  103. 菊池明

    菊池政府委員 本箇所について縣当局からの要望がないから、縣の意向聽取して次年度において考慮したい。     —————————————
  104. 村瀬宣親

    村瀬委員長 次に日程第二二、有珠登山道路開設請願、稻村順三君紹介、第五五七号を議題とし、本請願有珠登山道路開設請願、山中日露史君紹介、第四三一号と同一趣旨であるから、その審査を省略することにしたい。  今日はこれをもつて散会する。     午後零時三十六分散会