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賀屋説明員 私は三十日より
現地の
視察に
参つたのでありますが、一般的な
被害状況調査は未だ済んでおりません。
道路について申上げますと、
激震地域においては
道路亀裂、橋梁の
陷沒等はきわめてひどく、三十日には春江より南に達する
道路が崩れたのでございますが、他
府縣の應援隊がきまして、三日には
丸岡、
森田附近は大体において防災できたのでございます。次に
河川について申上げますと、九頭龍川が最も
被害がはなはだしく、
松岡より
下流には橋が一つもなくて
交通が途絶いたしており、
陷沒ははたはだしきは四メートルにも達しておるのでございます。次に足羽川でありますが、これは
陷沒は比較的少く、日野川は
被害は一番軽少でございました。九頭龍川が一番
心配でございまして、とりあえず
應急的措置を講ずる必要があるのでございます。大体以上申し上げたような
状況でございます。縣
当局としても手が足りなく、地元より
調査員十五名、
従業者五十名及び滋賀、富山、岐阜、愛知、京都、
石川各縣の應援があつて、
目下建設院とともに
調査復旧に努めているのでございます。
五領橋の
復旧に着手いたしておりますが、これができますと南北の
交通が可能になります。中心の船橋、
下流の
中角橋については、とりあえず
應急的にもぐり橋としてこれは十日間位で売成いたす見込でございます。九頭龍川の
松岡の上流の橋については、
軍政官にお願いいたしまして、その日のうちに重量二トンの自動車が通過できるようにいたしました。また一方三國の方面は
被害は比較的僅少でございました。本省といたしましては、九頭龍川並びに十二
号國道その他の
復旧のためとりあえずシヤベル、
ツルハシ等を確保いたし、また連絡のための自轉車を百台ばかり、
木材釘等を手配いたし、
應急的措置を講じているのでございます。