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冨田委員 ただいま
議題に
なつております
中央出先機関整理統合に関する
請願は、その
趣旨においてまことにご
もつともであり、しかもこれがほとんど全
國民の
要望であると申し上げてもよろしいほどの熱烈なるものがありますたとは、たびたび申し上げますように、全國の各都道府縣知事あるいは全國の
市町村長、こうした
人たちの
請願が殺到しておるという一事を見ても、はつきりわかるのであります。ただいま
政府委員の
お話を承りまして、
実情まことにこの点もご
もつともであるということは、私
どもよく了解いたします。しかしこの点はやはり
現実にその場におりますものは、大きな
改革、大きな
整理ということは、どうもやりにくいものであります。ただ私
どももここに考えなければなりませんことは、日本が明治維新の大
革新を断行いたしますときには、
相当の血も見た、
相当の波瀾もあ
つた。しかしあの血を見たり、あるいは家産を蕩盡したる捨身の戰法と申しますか、眞に身を捨てて
國家のために殉ずるというその憂國の至情が、あれだけの大
事業を成し逐げさしたのでありまして、この
民主革命という言葉が使われますけれ
ども、いわゆる
無血革命、血を流さずして
一大革新を行うということには、私
どもがその血に代るべき、その大きな犠性に代るべき
熱意と誠意とを、
お互いその衝に当るものがもたなければならぬと思います。これを
現実目の前の
仕事にとらわれておりましたならば幾年経ちましても、私は断じてこの
出先機関の
整理統合は行われないと思います。これは
お互いに虚心坦懐、すべてを一應白紙に還して、廣漠たる原野に新たなる設計のもとに大都市を建設するような氣持で、一度思いき
つた革新を断行するのでなければならないと考えます。その
意味においてこの
請願を取上げていただいて、この
國会に限らず、さらに來るべき第三回
國会、第四回の
國会にも、
不撓不屈の精神をも
つて、ほんとうに
國民の意思を徹底的にこの
権力機関の上に及ぼしてい
つて初めて憲法が活き、初めて
民主革命が成就する。こういうことになりますから、
政府当局におかれましても、十分その
熱意をも
つてこの
出先機関の
整理統合を行われるようにお願いをし、われわれもまたこの
國会を通して一体と
なつて、この全
國民の
要望にか
なつていきたいと考えます。この
意味におきまして、ぜひこれを御
採択あらんことをお願いいたします。