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1948-06-10 第2回国会 衆議院 決算委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年六月十日(木曜日)     午前十時三十分開議  出席委員    委員長 松原 一彦君    理事 冨田  照君 理事 竹谷源太郎君    理事 中曽根康弘君       大上  司君    長尾 達生君       平井 義一君    松本 一郎君       宮幡  靖君    河合 義一君       高津 正道君    玉井 祐吉君       辻井民之助君    田中源三郎君       田中 健吉君    木村  榮君  出席政府委員         総理廳事務官  佐藤  功君  委員外出席者         專門調査員   大久保忠文君 六月九日委員後藤悦治君及び久保猛夫君辞任につ き、その補欠として矢野政男君及び吉田安君が議 長の指名で委員に選任された。 同月十日理事久保猛夫君の補欠として中曽根康弘 君が理事に当選した。     ————————————— 六月八日  経済安定本部設置法案内閣提出)(第九五  号)  地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、  経済査察廳法第十三條第一項の規定による地方  経済査察廳設置に関し承認を求めるの件(内  閣提出)(承認第四号) 同月十日  物價院法施行に伴う法令の整理等に関する法  律案内閣提出)(第一二九号) の審査を本委員会に付託された。 本日の会議に付した事件  理事補欠選任の件  國家行政組織法案内閣提出)(第五七号)  経済査察廳法案内閣提出)(第六〇号)     —————————————
  2. 松原一彦

    松原委員長 開会いたします。  お諮りいたします。昨九日理事久保猛夫君が委員を辞任されました。その補欠選任をいたすにつきましてお諮りいたします。前例によつて理事補欠委員長から指名することに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 松原一彦

    松原委員長 御異議なしと認めます。理事には中曽根康弘君をお願いいたします。     —————————————
  4. 松原一彦

    松原委員長 ただいまからさきに御審議を願つてあります國家行政組織法案につき審議を続けたいと存じます。御質疑の方はお申出ください。  お断りしますが総裁と次長は司令部の方に行つておりますので、終り次第かけつけます。  なお昨日田中君からお申出のありました芦田首相苫米地官房長官は、首相はただいま参議院の本会議で質問が出ておりますので、それの方へ参つております。終り次第に出ます。また官房長官は六相会議を今開催中で、主催者だそうで抜けられませんから、これもまた終り次第参るということで御承知おきを願います。
  5. 木村榮

    木村(榮)委員 ちよつとお尋ねしますが、第十三條の「各外局の長は、別に法律で定めるところにより、政令及び前條第一項に規定する命令以外の規則その他の特別の命令を自ら的することができる。」という、この別の法律で定めるところによりとなつておりますが、これはたとえばどんなふうな場合を意味しますか、具体的に何か例をあげて御説明願いたい。
  6. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 これはたとえば國家公務員法人事委員会内閣総理大臣承認を得て規則を制定することができるという規定がございます。それから例の独占禁止法公正取引委員会規則を制定することができるというのがございます。そういうのが実例であります。
  7. 木村榮

    木村(榮)委員 そういたしますと第八條関連性の上において、たとえば「法律の定める所掌事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、政令の定めるところにより、審議会又は協議会」云々、これはたくさんあるわけですが、こういつたものができた場合にはそれが外局のようなことになつて、その委員長といつたものがその法律の定めるところによつて、またいろいろな命令を発することができるといつた場合も起つてくるわけですか。
  8. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 この第八條審議会又は協議会と申しますのは、その下に括弧の中にはいつておりますように、「諮問的又は調査的なもの等第三條に規定する委員会以外のものを言う。」とありまして、その第三條の規定委員会というのは今お話になりました外局になるわけでございます。その委員会は、今申しましたように、人事委員会や、公正取引委員会のように、第十三條によつて自治的な規則制定権があるわけですが、審議会または協議会はその委員会とは違うわけでありますから、それにはいくら法律をもつていたしましても、そういう権能を與えるということはできないわけでございます。
  9. 木村榮

    木村(榮)委員 そうしますとこれは大体諮問的なもの、または調査的なもの以外には出ないということは、括弧の中で大体規定するわけですね。
  10. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 そうです。
  11. 木村榮

    木村(榮)委員 それから第十五條と第十六條の両方関連性があるわけですが、特にこれは十六條の第二項に「前項規定による申出は、関係大臣命令示達その他の行為の効力影響を及ぼすものではない。」こうなつておりますが、これはたとえば関係大臣命令示達その他のものが間違つてつたということがあとで発見された場合には、影響を及ぼさないという規定になつておれば、非常におかしなことになると思うのですが、これはどういう意味になるのですか。
  12. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 この第二項の申出は、これこれに影響を及ぼすものではないとありますのは、この前項の第一項の内閣総理大臣地方公共團体の長が申出る、その申出ただけでは申出があつたときにただちに何かの影響があるということではないのだ。その申出によりましてその次にありますように必要なる指示をしたり、適当なる措置を講じなければならないわけでありますが、その結果その命令示達が違法であるとか、地方自治の本旨に反するというようなときには、それぞれそれを取消すなり、何なりする措置が講ぜられるわけでありますが、その申出があつたということだけで、その命令示達がストップになるとかいうことではないという意味でございます。
  13. 木村榮

    木村(榮)委員 そのようになつておりますが、これを読んでみますと、「その申出理由があると認めるときは、内閣総理大臣は、関係大臣に対し、必要な指示をなし、その他適当な措置を講じなければならない。」こうなつておるわけです。その期間がきわめて短期間ならば、むろんあまり影響はないかもしれないが、相当いろいろな関係長期にわたると仮定したならば、またほかの方の規定によつて、その指示されたことをやらないならば、処罰されるとか何とかいうことが起つてくるとか、あとでいろいろやつてみて、適当な措置を講じた結果、それが何ら間違つていなかつたということになれば、かりに処罰された場合に非常におかしなことになると思うのです。これは申出があればその間はまず申出理由なしと認めて却下するなり、あるいは必要な指示をやるとか、または適当の措置をとる。その期間内は、命令示達その他の効力が停止していないということは、大体理屈に合わぬじやないかと思うのですが、どういうことになるわけですか。
  14. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 それは一つ運用の問題であろうと思いますが、そういう非常に長期にわたりまして、その間にいろいろな行政事務がどんどんと進行してしまうということは、好ましくないことは仰せの通りだろうと思います。しかしながら他方この地方公共團体の長が申出た、つまりその命令示達を受けた場合に、いわばそれが少しおかしいと思うというような理由で、ただちに異議を申立てる。そうなつた場合に、すぐにその命令示達が実行できなくなつてしまうというようなことも、また好ましくないということも言えるだろうと思うのであります。それでこの法律の上では一應こういうふうに効力影響を及ぼすものではないということを定めまして、それの調節ということは、一つには運用にまちたいというふうに考えているわけであります。
  15. 木村榮

    木村(榮)委員 そうすると今のところはこの問題についてはこれを他の方から、何か申出をした場合に、このままでないようなほかのこれを援護するような法律案というのはないのですか。
  16. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 それは今はないと存じます。
  17. 木村榮

    木村(榮)委員 それから第二十五條なのですが、「この法律施行に関し必要な細目は、他に別段の定のある場合を除く外、政令でこれを定める。」こうなつておりますが、他に別段の定ある場合というのは具体的な例ではどういうことになるのですか。
  18. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 附則でこういう趣旨の規定をおきますことは大抵の場合あるわけでありまして、この法律案の立案にあたりまして、何かそれを実行していく上に差障りがある場合に備えてこういう規定をおくのが通例であるわけであります。しかしながら実際のところを申し上げますと、その後この組織法案に基きまして各省廳設置法案をつくりつつあるわけでありますが、それをやつてみますと、その設置法案にいわば非常に丁寧な規定をそれぞれおこうというような方針を立てまして、どれにも共通なような事項もそれぞれの設置法案に書こうという方針をとつて仕事を進めてまいりましたわけでありまして、そうやつてみますと、この二十五條に当るような政令がどうもないようなふうに現在はなつております。最初考えましたときには、たとえば官房所掌事務というようなものは、大体文書の発送をしましたり、機密を掌りましたり、そういうような共通な部分があるわけでありますので、そういうものを一本共通なものとして政令で書くのはどうだろうかということも考えたのでありますが、官房の中にも各省各廳によつていろいろする仕事が違つておりまして、それをやはり各省各廳の設置法で少しめんどうではありますが一々詳しく書いた方が丁寧でないだろうかというようなことで、それも全部一々書くようにして仕事を進めておるわけであります。それで一固めにして政令にするというようなことはそこでも不必要になりました。例を挙げて申しますとそういうようなことを最初考えておつたのでありますが、現在のところこの二十五條政令をどういうものを出そうかということできまつたものはないような実情でございます。
  19. 木村榮

    木村(榮)委員 そういたしますと、たとえば自作農創設特別措置法施行規則などは政令でたくさん出ておりますね。むしろ本文より施行規則の方がこのごろは長く出ておるようですが、ああいうやり方で出すということになりますか。
  20. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 この組織法は、御承知のように、行政組織基準を定めたものでありまして、これに基いて各省各廳の設置法が出ます。その各省各廳の設置法はいわばこの法律を受けてそれを具体化したものだというような意味ももつておるわけでありまして、今度はそれに伴いまして各省各廳の組織令というようなものが出るわけであります。ゆえにその組織令が廣い意味ではこの行政組織法施行をする政令に当るような意味ももつてくるわけでありまして、自作農創設特別措置法に対しましてその施行令が出るという同じ関係は、ちようどこの行政組織法と、その中間に各省各廳の設置法がはいりますが、各省組織令との関係と同じようなことになるわけでございます。
  21. 木村榮

    木村(榮)委員 そうしますと、各省設置法案以外のものになるわけですな。各省設置法案をつくるためのこれを基礎にした施行規則は出るわけですか。
  22. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 この二十五條で頭の中で考えられるようなものといたしましては、先ほど申しましたような例があげられるわけでありますが、今お尋ねのほかの法律にくつついて出てくるような政令が、この組織法については必要ではないのじやないかというふうなお尋ねだと思いましたので、それに当る部分はちようど組織令がそれに当るのだということをお答えしたわけでございます。
  23. 木村榮

    木村(榮)委員 そういたしますと、政令でこれを定めるというのはおかしいので、法律でこれを定めるというふうにならなければならぬような感じがいたしますが、どうですか。
  24. 佐藤功

    佐藤(功)政府委員 今の場合法律でと仰せられましたのは、つまりこの組織法基準を定める法律でありまして、たとえば第三條の三項のように、この法律で名前を出しておりますところの府や省や委員会、院や廳についてはそれぞれ別の法律で定めるのだいうことになるわけでありますが、それはこの法律施行に関し必要な細目というわけではないわけです。それでこの法律施行に関し必要な細目といいますのは、そういう各省設置法のことではないのでありまして、たとえば先ほど言いましたような例が考えられるわけでありますが、それが現在のところこれとして出そうというようなものは考えておらないというわけでございます。
  25. 松原一彦

    松原委員長 しばらく休憩いたします。     午前十時五十分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた