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1948-07-03 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第66号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年七月三日(土曜日)     午後三時十分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君    理事 坪川 信三君    小澤佐重喜君       工藤 鐵男君    益谷 秀次君      山口喜久一郎君    佐々木更三君       笹口  晃君    山下 榮二君       椎熊 三郎君    中村 俊夫君       成重 光眞君    田中 久雄君       中野 四郎君    林  百郎君  出席國務大臣         國 務 大 臣 野溝  勝君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         海外同胞引揚に         関する特別委員         長       河野 金昇君         議     員 川橋豊治郎君         議     員 久保 猛夫君         議     員 小島 徹三君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  閉会中の委員会審査並びに議員手当に関す る件  委員派遣承認申請に関する件  政務官設置法案起草に関する件  引揚同胞対策審議会設置法案起草に関する件     —————————————     〔筆記〕
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 これより議院運営委員会を開きます。  閉会中の運営委員会運営について一応お諮りいたしますが、懇談の形式でやりますから速記をやめて下さい。     〔速記中止
  3. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 いま事務総長の御説明によりますと、議題はなくても、運営のことについて研究しなければならぬから開かれるべきだということでありました。大体問題は第一は衆議院規則改正に関する件、第二が國会法の一部改正に関する件、院内治安維持に関する件、議員の福利に関する件、こういうものを中心として、閉会運営委員会は研究を進めたいと思いますが、異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 異議がなければさよう決定いたします。  閉会中の各委員会運営についてお諮りをいたします。各常任委員会及び特別委員会運営について、それに関連して要求が来ている特別委員会扱い方はどうするか、特別委員会会期中の委員会で、会期が終ると同時に消滅する形になるのですが、不当財産委員会引揚促委員会水害地対策特別委員会政党法及び選挙法に関する特別委員会、この取扱いについてお諮りいたします。
  5. 山下榮二

    山下(榮)委員 特別委員会の法規のことはわかりませんが、一区切りついて必要のないものは別として、引揚者連盟とか、災害対策とかいうような必要欠くべからざるものは、次の國会まで存置せしめる方針でいかれる方がいいのではないかと思います。
  6. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 特別委員会会期ごとに消滅する形になりますから、必要とあれば院議をもつて存続させるという決定をしなければなりませんが、その取扱いをどうするかということになります。
  7. 小島徹三

    小島徹三君 仕事のまだ未了のものについては継続せしめ、一仕事区切りのついたものはこれを解消するということにしたらどうですか。
  8. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 海外胞引揚促進特別委員会水害地対策特別委員会政党法及び選挙法に関する特別委員会院議をもつて、第三國会まで存置するということを決定するに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。  この三つの特別委員会閉会中継続するようにして、第三國会が始まつたら、また継続するなら継続する。そういう取扱い異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。  次にこの特別委員会を含めた各常任員会閉会中における運営のことをお諮りいたします。事務総長の手もとに國政調査要求が来ておりますから、事務総長より御説明願います。
  11. 大池眞

    大池事務総長 治安及び地方制度委員会から参つておりますが、大分閉会審査したいという事件もあります。地方出先官廳整理に関する件、列車内の治安維持対策に関する件、競犬法起草並びに競馬法改正に関する件、警察制度改革に関する件、地方財政制度改革に関する件、この五件の申込みがあります。それから海外同胞の方から引揚げに関する件で、閉会中を利用して引揚地の実地調査をしたいという申込みであります。また鉱工業委員会から閉会石炭鉱業に関する件、特に臨時石炭鑛業管理法実地状況調査に関する件、というものがあります。聞くところによりますと、文化委員会の方も放送法案等が残るという意味合で、これも継続審査要求したいというお話があります。農林委員会もぜひ閉会中に出張調査をしたいという要求が来ております。おそらくこの閉会中各常任委員会調査事項を許すことになると、二十数個のうち少くとも半数以上にわたつてあるのではなかろうかと想像いたします。
  12. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 どうでしようか、話の進め方として、各委員会閉会継続審議を行い得るものとする。従つて要請があればそれを許す、これまた本会議決定を経てしなければならぬことですね。
  13. 大池眞

    大池事務総長 最終日にこれだけはできるということを緊急審査しなければなりません。
  14. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは各種委員会から國政調査に関して閉会中その調査をせんとする継続審議要求があつた場合においては、議院運営委員会の議を経て、本会議決定して許可していく、その原則には異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 あと議院運営委員会上つたときに全体として整理する。  次はそういう場合の費用のことを御協議していただきたいと思います。一遍旅費をもらつて招集されておつた者が、帰りの旅費をもらつて、また継続審査で東京に来たときの旅費がとれるかどうか、その間におる滞在費はとれるものかどうか。
  16. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 私はその旅費は取れないと思います。なぜならば、すぐ翌日から審査にかからなくてはならないのですから、もらえる余地はないと思う。理論上旅費は要らない。滞在雑費は出すべきだと思います。というのは、会期終つたが継続してその次の日から審査しなければならないからです。
  17. 大池眞

    大池事務総長 閉会中のあらゆる委員会國政調査の面で継続審査をしたいという申出があれば、その事項審査して許すということに関して、あるいは全般的に國政調査ということは認めることがいいか悪いかというところに一つの疑問があると思います。従来の継続委員会と、今度の継続委員会とはもちろん違います。最初常任委員会制度を設けますときにも全部を通じてやれるような多数の常任委員会というものを作ることについては、その筋でもいろいろ議論が出て、常任委員会原則には会期中が原則になつております。従つて閉会中にも委員会が活動する場合には、國政調査の面で自由自在にやれるように拡げていいか、あるいは開会中に与えられた議案が残つていたらその議案に関してのみはいいが、それ以外の國政調査まで拡げることはいいか悪いかということを、委員会として御検討願いたい。
  18. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 継続審議ができることにいま大体決定したのでありますが、その間の滞在手当はどうなるのでしようか。
  19. 大池眞

    大池事務総長 滞在雑費はもらえない立場になつていますから、今度もらえるようにするには、滞在雑費支給に関する單行法を出さなければなりません。その單行法を出すときに、いかなる形において滞在雑費として認めるか、具体的な案を御決定願いたいと思います。
  20. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 会期継続原則があつて閉会中に審査を認められたものは継続するという例外が今度はつきり出てきましたが、会期中の残つた議案だけに閉会中認めるのか、それ以外の新しいものでも構わないのですか。
  21. 大池眞

    大池事務総長 一般の國政調査として問題を存置しますと閉会開会もほとんど区別がなくなつてしまいます。
  22. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止〕     —————————————
  23. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは野溝國務大臣から了解事項がありますから御説明願いたいと思います。
  24. 野溝勝

    野溝國務大臣 地方税法改正によりまして、新たに今度地方税法の完全を期するために審議会委員を設けることになりました。それは税法百二十二條第三項に規定されたのでありまして、特に議員以外の者からこれを選任することになつております。この委員学識経験者ということになつておりますが、それは内閣総理大臣これを任免し、両院の同意を得ることになつております。従来はその委員会において大体了解になつておれば、運営委員会にかけなくても差支えない。大体委員会の方は税法通つたのでありますから、それでいいわけだという解釈にもなるけれども、一応議院運営委員会に正式にかけていくのが妥当ぢやないかと解釈いたしまして、この場合御了解を得たいと思います。
  25. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 この委員扱いは結局議員ならざるもので國会承認を得て任免するわけですね。これは了承してよろしいでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  26. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。     —————————————
  27. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 滞在雑費その他旅費等閉会中における委員会の運用、委員会費用について懇談の形でもう少し進めたいと思います。     〔速記中止
  28. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは懇談会の席上で議論したようなことを一つ参考資料にしていただいて、一応法律をつくつて閉会中における滞在雑費といいますか、審査手当といいますか、そういうものに関する法律案事務当局に起案をしていただいて、明日中でも本会議で上げて、閉会になつてもすぐ活動ができるようにしたらどうでしよう。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではさよう取計らいます。     —————————————
  30. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 次は國会法の一部改正に関する件でございますが、ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止
  31. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 この取扱い方は衆議院の方で一応議決したものをまたやるというわけにはいかぬわけですから、この扱い方國会法の一部改正案の通過のために参議院においても審議を促進してもらう、どうしてもやむを得ざるときは三十九條及びその附則を含めた法律政府みずから立案して参議院にかけて、衆議院に回付してもらう、こういう取扱いでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 その決定事務総長から政府に進達していただくということで異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。     —————————————
  34. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 事務総長よりお諮りすることが二、三あります。
  35. 大池眞

    大池事務総長 委員派遣承認申請があります。これは不当財産調査のためであります。兵器処理状況調査及び艦艇解徹情況調査のために七月八日から二週間、室蘭、札幌徳田球一さん。同じく舞鶴大阪へ七月八日から十日間、山中日露史さん。同じくその問題で橋本金一さんが七月八日から十日間、宇都宮市、新潟市、同じく七月八日から十日間、大阪舞鶴、徳島に中野四郎さん。佐世保、大阪明禮輝三郎さん。水戸、仙台、盛岡、青森、札幌野本品吉さん。以上御承認を得たいと思います。
  36. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 議会開会中は議員出張等運営委員会でも相当制約を加えましたが、議会閉会中の地方出張調査相当大幅にどんどん認めていくというような方針で進みたいと思います。
  37. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 不当財産取引調査特別委員会からの兵器処理に関する小委員会委員派遣については異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 なければ承認することにいたします。
  39. 大池眞

    大池事務総長 河野金昇さんからお話がありまして、閉会中の引揚げに関する調査の御要求がありますが、閉会特別委員会を継続することは院議を得ることを前提にお認めを願つていただきたいと思います。
  40. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 海外胞引揚促進特別委員会が、本会議で継続されるということがきまつたあとにおいて、それを承認するという手続をとつてよろしゆうございますが、     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。     —————————————
  42. 大池眞

    大池事務総長 交渉会とも関連がありますが、引揚同胞対策審議会設置法案をつくりたいという要望があります。ごく簡単でありますから一応朗読いたします。   引揚同胞対策審議会設置法案  第一條 第二回國会において議決された引揚同胞対策に関する決議に基き左の事項調査審議するため引揚同胞対策審議会を設ける  一 引揚促進に関する事項、  二 遺家族、留守家族の援護に関する事項、  三 帰還者更正対策としての就労、就農及び企業等に関する事項、  四 帰還者在外資産に関する事項、  五 前各号以外の帰還同胞に関する事項、  2 審議会内閣総理大臣の監督に属する。  第二條 審議会は前條第一項の事項につき民間の陳情審議し、且つ実情を調査し以て引揚同胞対策を考究し、その結果を内閣総理大臣に報告するものとする。  第三條 審議会委員長一人、及び委員十五人以内でこれを組織する。  2 委員長厚生大臣をもつてこれに充てる。  3 委員関係閣僚次官引揚援護庁長官及び厚生大臣の認める引揚團体代表者、その他学識経験ある者の中から内閣総理大臣がこれを命ずる、  第四條 委員長は会務を総理する。委員長に事故があるときは、内閣総理大臣の指名する委員がその職務を代理する。  第五條 審議会にその事務を整理させるため事務局を置く、  2 事務局局長一人及び所要の職員を置く、  3 局長厚生省の一級官吏の中から内閣総理大臣がこれを命ずる。  4 局長以外の職員内閣総理大臣がこれを命ずる。    附 則  第六條 この法律施行期日は政令でこれを定める。但しその期日はこの法律公布の日から三十日を経過しない間の日でなければならない。  第七條 この法律施行の後一年を限りその効力を有する。  第八條 第三條の「関係各省次官」は國家行政組織法施行された後は「関係各省総務長官」と読み替えるものとする。
  43. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 これについて御意見ありませんか。
  44. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほどの趣旨や内容は、聞いていると、こちらの特別委員会と同じことを行政部でやるということでありますが、そういう必要がはたしてあるかどうか。この問題は、やたらに役所をつくつていいかという問題もあるし、その仕事厚生省のどつかの課でやればできないことはないと思います。一応決算委員会で一時間でも二時間でも検討してもらつたらどうでしようか、ここで法案を読まれて、どうですかと言われて決めてしまつて運営委員会の責任を問われたら困ります。
  45. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ほかに御意見ございませんか、
  46. 河野金昇

    河野海外同胞引揚に關する特別委員長 特別委員会をお認め願つておる以上、いろいろな團体等陳情に来るのは私たちの委員会であります。請願書なり陳情書議会に来ると、外務委員会にまわつたりしておりますが、外務委員会委員会としての仕事もたくさんあることと思いますから、引揚げに関する問題は、この委員会の方にかけていただくと、非常に仕事がやりよいと思います。この運営委員会でそういうことをお認め願えればいいと思います。
  47. 林百郎

    ○林(百)委員 特別委員会へそういう法案を付託することができますか、
  48. 大池眞

    大池事務総長 特別委員会はそのときだけのものですから、一応常任委員会の方に持つてつて常任委員会の方から特別委員会へまわされるという形なら、法規的にはよろしいのであります。
  49. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 いろいろ御議論はあるようですが、一応決算委員会にかけて、委員会の議を経て、至急今議会に間に合うようにやつていただくということで異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。
  51. 大池眞

    大池事務総長 先日両院議長関係方面に呼ばれましたときに、第一次的の案と第二次的の案についてカードを示されたのでありますが、第一次の案は少くとも今会期中にぜひ通してもらいたいという相当に強い御希望があつたように承つております。その案件は四件残つております。司法委員会検察審査会法案少年法改正する法律案少年院法案文教委員会における教育委員会法案、この四件がまだ委員会審議を了しない状態であります。会期は御承知のように明後日までですが、これをどういうふうに取扱いますか。今伺いますと、少年法少年院法案は、今日本院は上りました。従いまして残される問題は検察審査会法案教育委員会法案だけであります。念のために第二次案の中で残つていますものは農業協同組合法の一部改正商業委員会事業者團体法案決算委員会逓信省設置法案農業改良局法案この四法案が二次的の案としてまだ残つております。
  52. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 内容の問題に関しては議論もあろうと思いますが、一応事務総長から承りましたことを当委員会としては了承して、議長を通じて、それぞれの委員会に御交渉願つて会期切迫の折柄できるものはなるべく早く上げていただきたいということで、この問題を打切りたいと思いますが、異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。  大体御協議申し上げることは終了いたしました。明日は先ほど申上げました案件及び國会法彈劾裁判所のことを御協議願つて、本会議に報告できるように御審議願いたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時三十分散会