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1948-04-13 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年四月十三日(火曜日)     午前十一時三十六分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君    理事 坪川 信三君       小澤佐重喜君    廣川 弘禪君       益谷 秀次君    森 三樹二君       小島 徹三君    椎熊 三郎君       鈴木彌五郎君    中村 俊夫君       石田 一松君    田中 久雄君       中野 四郎君    林  百郎君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         議     員 石田 博英君         議     員 外崎千代吉君         議     員 正木  清君         事 務 総 長 大池  眞君 四月六日安平鹿一君、岡部得三君、山崎猛君及び 後藤悦治君は委員を辞任した。 同日中村俊夫君、成重光眞君、益谷秀次君、椎熊 三郎君及び榊原亨君が議長の指名で委員補欠選 任された。     ――――――――――――― 四月八日  國会淨化に関する陳情書  (第一四九号)  都縣会國会入場パス交付陳情書  (第一五八号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  議員出欠公表方法に関する件     ―――――――――――――
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではこれより会議を開きます。  本日は議員出欠公表方法についてまず議題に供します。これば済みましたら國会法について御審議願いたいと思います。事務総長から一應御説明を願うことにいたします。
  3. 大池眞

    大池事務総長 これはやるとすればどういう方法でおやりになりますか、それもいろいろの考え方があると思います。第一に本会議だけについて公表する場合と、二の方は本会のなかつたとき委員会だけについて公表する場合と、三に本会議委員会双方出欠公表する場合と二つとつてみたわけであります。本会議出欠公表する場合を考えてみますと、まだ欠席者だけを発表すれば出席者の方はよいのじやないかという考え方と、(2)の方の欠席者出席者双方発表するという発表の仕方と、どちらをおとりになりますか、お考えを願いたいと思います。  欠席者だけを発表する場合には、まい(イ)として請暇あるいは忌服をしている場合、欠席届を出して欠席した者、あるいは事故欠席、黙つてそのまま欠席した者、こういうような区別しなければならないと思います。(ロ)は欠席調べ方でございますが、本会議でありますから議場にはいられまして、氏名票を立てられた方を出席者と見て、倒れている者が一應欠席者とすること以外には方法がなかろうと考えているわけであります。現在参議院の方は(ロ)の式によつて欠席者だけを調べているわけであります。(ハ)の方はそのときにたまたま委員会が開かれておつたために、本会の方には來られなかつたということがあり得ると思いますので、委員会出席者欠席者としない方がよいか、惡いかということが一つあります。從つてもし委員会の方に出ている者は欠席者としないとすれば問題ありませんが、一應本会議の方で調べることになりますと、本会議の電鈴がありましたあと、十分なり十五分なりは各委員会とも全部開会を許さずに、一時休憩をして本会議場入場をしていただいて、あとから出ていくという方法をとらぬと、委員会の方の出席者欠席者と見るということになりますので、これをどうするか問題になつております。從つて(2)の方の欠席者出席者双方発表する場合——(1)の方は欠席者だけを考えておつたわけでありますが、両方を発表する場合には、欠席者の分は前の(イ)(ロ)(ハ)の方法によつてわかりますが、出席者については議場の方へ出席した者を登院者と見ると、登院はしたけれども議場には出席しなかつたということがあり得るわけであります、登院はしたけれどもたまたま何かの用事のため出られなかつた者を登院と見るということになれば、玄関の登院名簿による以外には方法がなかろう。その手続を怠つたという場合は、やはり非登院者ということにしなければならないと思います。まず本会のみの場合をこれだけ考えてみたらいいと思います。
  4. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 御意見はありませんか。
  5. 中野四郎

    中野(四)委員 ちよつと伺いますが、こういう手段をとらなければならぬという根本理由を明らかにしていただきたいと思うのです。
  6. 松岡駒吉

    松岡議長 議長としては、こういうことが望ましいと考えておるわけではありませんが、近來すこぶる登院の成績が惡く、登院されても本会議に出ない者が多く、戰術的に出席されないことはしばらく別として、そういう場合においても、しばしば問題になつている通り與党諸君政党内閣である以上責任を感じてもらわなければならぬ。過半数を制している與党が三分の一の出席もないということ自体怪しからぬことで、これは民主自由党の山口君がしばしば指摘された通り、まつた與党としては大いに反省してもらわなければならぬことだと、実は思つております。從つて何とか適当な方法でそういうことを救う方法はないかと考えておつたひとり議長が考えておつたばかりでなく交渉会あるいは運営委員会でもしばしば問題になり、大体の意向としては、何らかの方法をとらなければならぬということだけは一致していたが、具体的の方法についてはまとまりがついていなかつた。そこにたまたまホイツトニー將軍から、憲法上の問題など、解散のことに関連したりして、ああいう文書をよこすことになつたわけで、そういう前後の事情から見、また一般的な原則としては欠席防止について意見の一致を見ておつたことから、この際はなはだ遺憾ではあるが、これ以上放つておくと遺憾の程度では済まなくなりはせぬか、むしろ自主的に善処すべきでなかろうかと個人として考えておるわけです。
  7. 中野四郎

    中野(四)委員 これは與党野党の問題ではない。議員諸君選挙を対象にして地方に帰る原因の一半は、現政府脆弱性と政治の貧困にある。從つて新聞ラジオ公表しても、一時的の効果はあるが、決して永続きするものではない。この方法はいいように見えるが、少し時間が経てば効果は薄れてくるのではないか。從つて議員みずからの反省自粛の結果出席率をよくすることが必要だと思う。
  8. 石田博英

    石田博英君 こういう方法をとることは第二の問題であつて欠席が多い原因を分析して、その原因を除くという根本にもつていかなければならぬ。こう議会が長期に続くのであつては、議員諸君がなかなか十分には勤められない。いくら欠席表を出せということでも時日の経つに從つて関心が薄らいでいくので、一箇月か二箇月経てばこんなことは何ともなくなる。おそらく新聞も取扱わなくなる、要するに議会運営根本にわたつて考え直していかなければならないと思います。議員個人生活というか、議員日常生活というものに非常に大きな矛盾を來さないような議会運営を考えいてく。たとえて申しますれば、非常に遠隔の地から選出されておる諸君は、日曜日やなんか二日や三日あつたところで、郷里との連絡がとれない。もちらんわれわれは議会の審議に終始することは大きな使命があるが、同時にやはり選挙民大衆との結びつきがなければならぬ。ほんとう使命を果そうとするならば、やはり郷里との連絡を密にするという機会も当然考えなければならないと思う。從つて議会運営根本は、現在のようにいつまでも区切りなく、だらしなく続くということでなく、法案の見透しを明らかにして、できる限り一月のうちで十日なら十日、十五日なら十五日という期間は集約的に休めるという方法を講ずる。日曜日をつぶしてもいいから審議して、その代り集約して一定の期間を休めるようにする。そういう方法を本質的に考えて、欠席が多いという原因を取除かなければらない。同時に政府を鞭撻して法案提出その他についてもつと見透しをつけていくようにしなければならない。だからこの問題を審議するかしないかということも、もちろん大切な問題ですが、それよりも先に、中野さんが言われたような欠席の本質的な原因にわたつて、少しく検討する必要がありはしないかと思います。
  9. 林百郎

    ○林(百)委員 議会出欠席公表方法の件というのは今、議員出席が非常に悪い、その出席率をよくするための一つの促進的な方法としてやるのか、あるいは事務上の整理の必要上、事務当局並びに議長の方がこれをやるのか、あるいは関係筋意向をくんでやられるのかと先ほど中野委員からも質問があつたと思いますが、その根本的な理由がわれわれにはつきりしないので、それを明らかにしてもらいたい。もし出席率をよくするために、こういうことをやるということならば、これは兒戲にひとしいのじやないが、少くともわれわれ代議士たるものは、單に出席表発表されたからといつて、それであわてて出席するとかしないとか、小学校の生徒とは違うわけですから、むしろもつと根本的な問題を検討していかなければならないという必要から、この議員出欠公表するのか、それを聽きたいと思うのです。
  10. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 事務当局でこういう案をつくられ、また議長もこれを出すに至つた経過については今御説明があつたのですが、運営委員会としては、おのずから出欠問題がやかましくなつてまいつて、一應事務当局でも案をつくつてもらおうじやないか、それから各党各派でもよく考えて、出席をよくするようにしてみようじやないかということの申合せがあつたわけです。これを事務局が出すようになつたことについては、運営委員の各位はすでに御了承のことだと思います。その結果こういう案ができたと御了承願えればいいのじやないかと思います。
  11. 林百郎

    ○林(百)委員 結局議員出欠の問題が非常に問題になつてきて、出席を促進させる一つ方法としてこういう方法をとるというふうに解釈してよろしいのですか。
  12. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 そういうことも含まれています。
  13. 林百郎

    ○林(百)委員 そのほか何かありますか。それが主ですか。
  14. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 主たる目的はそうです。同時に請暇なり、その他届出なく事故欠の多い事実は、実際事務上からいつてきちんとしないので、これによつて規律を明確にしたいという意味も幾分含まれておると思います。
  15. 中野四郎

    中野(四)委員 私もここ八日ばかり故郷へ行つてみてつくづく感ずるのは、大変議長談話ホイツトニー書簡などが、田舎の方ではいろいろな意味においてよく利いております。たとえばぼくらが演説をやつてつても、そこに來ている青年層質問は、全財の人が多いという関係もありましようが、われわれに対するいろいろな罰則も結構だ。しかしながら聞くところによれば、議員議会を放棄しているそうだが、こういう者を嚴密に調査して、実質上やむを得ざる者以外に、いたずらに選挙区に拘泥しているような者は、嚴罰に処するような方法をとつてもいいじやないかという強い意思表示をする人があつて、各方面議員欠席という問題が大きく反映しているのです。だからぼくは、今議題になつている問題をこのまま通すのも結構で、一つ方法に違いないが、さらに一歩進んで、先ほど林君が言われたように、議員の自尊心を傷つけるような、兒戲といつては悪いかも知れないが、ある意味においては、一時的な、線香花火的なことをやらないで、もつて根本問題を研究して、実際上議員みずからの自発的な氣特によつて出席率が旺盛になるような手段をとることが大事だと思う。これは石田君の言葉がたいへんよく表わしているので、このこと自体は、議員が在京するには、あまりにも苦しい状況にあるということも、関係筋方面に十分了承せしむる必要があると思うのです。浅沼君やぼくは東京住いをしているから一向困らないが、家庭のゆとりというようなものを一切捨てて東京生活をすることは、なかなか容易なことではないのです。從つて頻繁に國へ帰るというようなこともできてくると思う。ずるずるべつたりの長い議会では、当然倦怠期というものがあるのだから、この点もう少し考えたらどうかと思うのです。
  16. 松岡駒吉

    松岡議長 一々ごもつともでして、その問題については先般のホイツトニー書簡に関連して、すでに休会を予定されておつたその方針を変更しなければならなくなつたような事態を生みましたが、それについては、單に実情を訴える程度ではなく、実際ずいぶん議論がましくやつたわけです。私は何も與党的立場で言うのではないが、組閣後十日で議会に臨んで、あるかないかわからないような議会でも、開いているということでは大臣が煩わされ、そうでなくても困難な予算編成一段と遅延するし、その他の重要な法案等についても、いきおい議会提案が遅れるということを考えなければならないが、そういうことと相まつて、先ほどあなたの言われたように、ぼくらは東京住いだからまだいいが、地方から來ている人で、高級な贅沢なホテルにお泊りの人は別として、そういうことは今の手当では許されないので、友人の家におれば氣疲れがする。安宿におればサービスが悪い。身のまわりのせわをしてくれる者はない。若い者と違つて実際疲れるのだから、こういう状態出欠をやかましく言うのも実際氣の毒です。また林君の言われるように議員待遇待遇だし、それから議員は必ずしも選挙のことだけではなくして、選挙民との接触ということもうまくいかなければならぬ、議会報告もしなければならぬ、選挙民意向議会に反映したりして、そこに交流するものがなくてはならぬ。それはいろいろ條理を盡して議論をしたわけです。そうは言いつつも國際関係の緊迫しておる現状において、殊に日本の経済の再建のために、アメリカとしては、かなり好意的な態度を示しつつあるときに、こういうことを言うのはいかにものんきなことだ。しかし理屈はどうあろうとも、この状態でだらだらしておつて、本会議を開こうと思つても開けないような事情が暴露されたりしてはいかがなものであろうか、実質的にやるならば、議会みずからが自分規律を立てるために、関係方面からどうこう言われないうちに、議会みずからが何らかの方法をとらなければいかぬ。私は決してみずからを低くするものではないが、その代りに、そうすると同時に、G・H・Qに当るべきことは強く当るということで、議会みずからも反省する。ただ今の現状ではそれを言うても、あるいは手当問題等につきましても、私ども東京におる者はまだいいのですが、地方から來ておる方はほんとうにお氣の毒です。ですから東京に居を構えている者と、そうでない者との間には区別をして手当を支給することも一つ方法であろうと思います。やるべきことはやつて、そうして規律規律で立てていくのでないとうまくいかない。
  17. 林百郎

    ○林(百)委員 今、議会機能を発揮するには議員自身が反省すればそれでいいのだ、旧憲法時代の観念をもつているからいけないのだということですが、たとえば新憲法に基く議員みずからの立法権を行使しようと思つても、議会の中に調査部がどれだけあるか、われわれの意図を満足させてくれるだけの調査部が十分備わつているかどうかという問題、それから小会派などは二十名の賛同がなければ本会議において決議案を出すわけにもいかないというような問題、それから待遇の問題も、ほんとうに腰をすえていろいろの資料を買い求め、それで勉強するだけの施設があるか、第一議員の泊る宿舎すらない。そういうことを放つておきながら、ただ出席が悪い、欠席が多いというだけの表を出しても意味をなさないと思う。それから殊に会期がこんなに長くなつて、第一選挙民の方でも議会報告をなぜしないかと待つている。そういうこともあるのです。だから会期の問題だとか、今言つた議会調査部の問題だとか、あるいは小会派の取扱い方、待遇の問題、議員の勉強する施設の問題、そういうこともこの際根本的に考えてみなければならぬ。あなたの言うように議員が精神的に反省しなければならぬいうことは安易に過ぎる。そういう問題をさしおいて、表だけ発表することは——それも一つ方法かもしれないが、根本的な方法ではないと思う。
  18. 外崎千代吉

    外崎千代吉君 これは宿舎滯在実費の問題もあるだろうが、議員が出なければならぬのは当然で、この問題については與党野党を問わず、各政党自体で引締めなければならぬ。各派交渉会を設けても、いつも法規を無視してやるようなことだからだめだ。本会議の員数が足らなければ流会にするがよい。そうすると各党でも、出なければならぬことになる。まして與党が常に半分も出ない。それで会議を開くからいけない。法規を無視するところがいたぬ。法規を重視していつたら必ずやつていけると思う。今日からでも定足数が足らなければいつでも流会するということになれば、自然みんな出てくると思う。
  19. 松岡駒吉

    松岡議長 外崎君の言われることは正論ですが、先般來の数回にわたる相談の結果、議長事務局において適当な案をつくる、各党においても成案をもつて臨む、こういう申合せによつて試案ができたにかかわらず、なおかつ先ほど來いろいろの御意見のある事実に鑑みまして、外崎君の言われることはあまりにも他の人たちの言と隔りかある。外崎君の言われることを事実上実行するについては與党野党関係じやない。與党が足らないばかりでなく、事実上野党も少い。單に規則一本でやつて、そういう事実が明らかになつた結果はどうなるか、そういうことになつちやいかぬから、こういうものをつくつて休ませないようにして、嚴格にあなたの主張されるようなことをやり得るような情勢をつくつていこう。休んだ者は勝手に休ませておいて議長法規通りにやれといつたようなことでは、事実上の問題としてはできないでしよう。
  20. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 定足数の問題は一應各党各派で問題のない場合は、これは問題のないものとして触れない。しかしお互いが爭うべきところがあればこれはやむを得ないことですが、各派交渉会あるいは運営委員会において定足数の問題は、各派意見がなければ、それに触れずにやろうということで今までやつてきておるわけですから、それはそういう運営でいいのではないかと思う。あなたの言うようにすぐにやつて、みながそこまでいけるかどうかということになれば、根本原因を除去しない限り、やはり崩れてくるのではないでしようか。
  21. 外崎千代吉

    外崎千代吉君 崩れませんよ。法規があるのですから、法規通りにやつたらいい。
  22. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 しかし法規通りにやれないような状況ができた場合……ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止
  23. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 速記をとつてください。
  24. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 事務総長の方からこういう案が出るについては、やはり根本原因を探究して出席率が自然に旺盛になるようにやることが適当だ。そういう具体的な案は何かというと、たとえば滯在費を上げるとかという問題も加味されて、滯在実費については運営委員会でも考慮して、さらに両院合同審査会まで開いて議長委員長に一任したのだが、この際その経過だけを発表してもらつたらどうか。
  25. 外崎千代吉

    外崎千代吉君 そうなればむしろ欠席した者に対しては、歳費であろうが何であろうが、差引で拂う。一日出ても一箇月の歳費をもらい、三十日出ても一箇月の歳費をもらうというのがいけない。
  26. 小島徹三

    小島(徹)委員 そこまで議論したら結末がつかぬ。
  27. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 速記を止めて……。     〔速記中止
  28. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 先ほどから意見があつた通り、この問題は並行して進むがいいと思う。たとえば議員がみずからこういうことを考えておるのだ。しかしそれだけでは効果が收められぬから、この際滯在費の問題を考慮していつても一向構わぬと思う。それを率直に言つて、われわれはこういうことをやつているということを訴えた方が、実情をわかつてもらう上からも得策だと思う。待遇問題と並行してこの問題を至急取計らつてもらいたい。
  29. 中野四郎

    中野(四)委員 小澤君の並行という意見ものみこめるが、要は林君の言われるように、機能発揮小委員会根本原因を除去するように努力する。そうしてこの問題は一時的であつて、実際は恒久的な効果はないと思うけれども、やつてみれば効果はあるのだから、やるのも結構だと思う。小委員会で活発にやつて根本原因を除去するように提案したいと思う。さらにここに附滯しておかなければならぬのは、一体現政権のあり方から見て、與党出席率をまず高めることが先決問題です。與党第一党の書記長として、しかも運営委員会委員長として自分みずからも責任をもつて集められることに努力せられたい。
  30. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではどうでしようか、第一段としては根本的原因を追究して、それを除去するために努力する。それを並行して出欠問題を取扱つていく。このようにきめることに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。  さしあたり今までに話のまとまつたものは、第一段として議員待遇問題も考慮さるべきである。これは両院合同審査委員会において決定も得てあるわけですから、それを推進する。これもきめることに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。  それからもう一つ、これを幾分なりとも具体化して、この点ならばやつてもいいという最小限度のものをきめておいて、調査するものは後にするというふうにきめたらどうです。
  33. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 今の欠席原因に対する根本的な措置というのは、待遇の問題だけに委及しているが、待遇と同時にやはり休むべきときは休む。
  34. 石田博英

    石田博英君 それから政府に対する法案提出の促進。
  35. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 休むべきときには休む、その原則をやつていく。さらに政府に対しては、法案がきよう出てあさつてまた出るということでなしに、なるべくまとめて、議会が総勢そろつて審議できるような形にして法案を出してもらいたい。こういう希望もつける。
  36. 林百郎

    ○林(百)委員 もう一つ淺沼委員長のよく言う新憲法に基く議院立法権を円滑に行使するような方法施設を拡充すること、これも入れてもらいたい。
  37. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 林さんの御提議になつたように、立法権を行使できるような議院内部の構成をさらに加えていく。これも異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 さよう決定いたします。
  39. 森三樹二

    ○森(三)委員 これも附加していただきたいと思う。昨日もなぜ出席が悪いかということをわれわれの仲間で議論したのだが、その一つとして、本会議の始まるのが四時になるか、五時になるかわからない。しかも議院運営委員会各派交渉会が一時から三時までもやる。自分たちは來ておつて手持ぶさたで待つている。だから自然帰る者が出てくる。そういうことをしきりに言う人もあつた。旧議会時代には議院運営委員会というものはなかつたが、新しい國会ではこれができて、それが済んでから各派交渉会を開くものだから、各派交渉会も遅くなるし、從つて会議を開くのも遅くなる。本会議開会時間をできるだけ早くしてもらうことを一つ附け加えていただきたいと思う。
  40. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 本会議は定刻に開くということ、これも一つ原則でしよう。ただ本会議を火、木、土ときめておくよりか、もつと集約して、今まで一週間に三回であつたものを二回ぐらいにして、その間に上つたものを本会議でやる。その間は委員会で勉強するということも、本会議を早くやるということに加味して考えたらいいと思う。
  41. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 そして運営委員会各派交渉会があるときは開かない。
  42. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 どうでしようか、いろいろ申されたことを事務当局で成文化して、それを再確認していただくことにしては。あと出欠の問題について、この限度のものはさしあたりやつていいと意見があれば申してください。
  43. 中野四郎

    中野(四)委員 本会議だけの出欠を大体とることにしたらよいと思う。委員会出席者は当然出席者とみなすベきであつて議長の許可を得て委員会を構成し、この委員会出席している者は当然議事に参與しているものと認めてよいと思う、こういうふうにして、委員会出席している者は当然出席者とみなすことを前提として、本会議欠席者だけを公報に発表するという程度でいつたらいかがでしようか。あと新聞ラジオ自由発表ということに……。
  44. 正木清

    正木清君 その程度ですね。
  45. 林百郎

    ○林(百)委員 中野委員の発言もありましたが、私はやはり委員会出席欠席を調べた方がよいと思う。一体一議員としてどの委員会とどの委員会とは兼ねる可能性があるか、またどの委員会とどの委員会とは兼ねる可能性がないかということは、將來委員会運営の上にも必要だと思う。これは別に委員を責めるということでなくて、議会運営の参考のために必要だと思う。そういう意味で私は委員会出欠を調査する必要があると思う。
  46. 小島徹三

    小島委員 ぼくは委員会はそこまでいかなくてもよい、発表は本会議だけでよいと思う。そうしてこれは中野君は一時的というが、かまわぬから総選挙になつたら総選挙前十日くらい続けて新聞発表したらよい。
  47. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 いろいろ御意見もあるようですが、こういうふうに意見をとりまとめたらいかがでしようか。この公表方法についていろいろ議論が出ておりますが、まず第一に本会議出席を明確にして、その欠席者は公報を通じて発表する。そのときに委員会に出ている者は当然出席者とみなす……。
  48. 外崎千代吉

    外崎千代吉君 委員会は一時停止して、本会議をやつたらよいだろう。
  49. 中野四郎

    中野(四)委員 一時停止することはできない。委員会機能を発揮する上においても大きな支障を來しますから、一時委員会をやめて本会議へはいるというようなことはできません。
  50. 正木清

    正木清君 実際問題として本会議のある日といえども委員会は休めないから、本会出席した者をとるということであれば、本会議の日に委員会を開く場合には、本会議のベルが鳴つたら臨時に委員会を休憩してもらつたらいい。そうすると中野君の言う議場出欠をとることほ合理性を欠く、殊に委員会があるのだから……。
  51. 中野四郎

    中野(四)委員 議場でなく、玄関においてもそれが言えるので、これは技術上の問題である。私はそこまで今研究はしていないが、議場の札が出席だとなると玄関の札はあてにならなぬ、委員会を途中でやめて本会議に入り、札を立ててまた委員会に入るというような不見識なものではないと思う。
  52. 林百郎

    ○林(百)委員 本会議委員会と並行してやる必要がある。
  53. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 問題は本会議出席していても、さらに委員会出席していても、出席して職務を執行中であることには間違いないから、甲の職務を執行しているために乙の職務ができなくなるということでなくて、両建になつてもいいと私は思います。それで一應委員会並びに本会議について出欠をとる、委員会出席者ほ本会議出席者とみなして本会議だけの出欠発表する。それは事務の方でちよつと整理がしにくいと思いますが、整理すればできることだと思います。
  54. 林百郎

    ○林(百)委員 玄関の札でいい。
  55. 小澤佐重喜

    小澤(佐)委員 玄関の札だけだと、登院していながら、どつちにも出ないのが今相当いるから困る。
  56. 林百郎

    ○林(百)委員 それは議員のそれぞれの理由があるので、議員の良識を信頼していい。
  57. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 今言つた両建に考えて、委員会に出ている者を出席とみなし、本会議及び委員会に出なかつた者は欠席者とみなして公報に公表するというので、あまりこだわらずに少しやつて見たらどうですか。——それでは今までのいろいろなやり方に関連して一應仮決定をしておいて、さらに各党派でお諮り願つて、今のことを事務当局の方で成文化した上でこの委員会にかけて再確認する、これでよろしゆうございますか。
  58. 林百郎

    ○林(百)委員 その点について委員会出欠もやはり調査をし、公表するまでの必要はないが、少くとも議院内部にはわかるように発表してもらいたいと思います。
  59. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 発表するのは公報に出す、それは一箇月に一遍ということにしますか。
  60. 正木清

    正木清君 一箇月に一遍くらいがいいでしよう。
  61. 松岡駒吉

    松岡議長 一箇月に一遍では、かえつて事務当局で取扱い上お困りになることはありませんか。
  62. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 もう一つは、欠席者は本会議欠席者だけを発表するとして、その場合に欠席の区別をはつきりして、事故欠席をなくすることが必要ですね。
  63. 石田博英

    石田博英君 一箇月に一日休んだ者まで発表しますか。
  64. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではこの次に成文化したものをお諮りすることにいたします。  本日はこれで散会いたします。     午後零時四十五分散会