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1948-02-16 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年二月十六日(月曜日)     午後一時二十六分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君    理事 坪川 信三君 理事 大石 倫治君       笹口  晃君    安平 鹿一君       吉川 兼光君    岡部 得三君       工藤 鐵男君    小島 徹三君       鈴木彌五郎君    小澤佐重喜君      山口喜久一郎君    石田 一松君       川野 芳滿君    田中 久雄君       中野 四郎君    林  百郎君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         議     員 田中 健吉君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  赤坂離宮活用に関する件  内閣総理大臣指名議事に関する件     —————————————
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 これより運営委員会を開きます。  赤坂離宮の活用問題について、ちよつと御相談申し上げることがありますから、福利委員の小委員長から御報告願うことにいたします。
  3. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 赤坂離宮の使用問題につきましては、この前の運営委員会で、福利委員の方に御一任になつたのであります。そこで早速事務局に頼みまして、どういう事情になつているかということを調べてもらつたのであります。なお詳細はひとつ事務総長から報告していただきます。
  4. 大池眞

    大池事務総長 先日の淺沼委員長に対する先方のお話によりますと、赤坂離宮は、すでに大藏省の管理に属しておつて法務廰等で約七、八十の部屋を使うことになつた。從つてまだ二百八十のうち相当あるから、両院でこれを使うようならば、至急に申し込んで、その手続の進むような盡力をしてやろうというお話でありましたので、実情がどうであるかを確かめてみたわけでありますが、赤坂離宮は現在はまた皇室財産としてリストに載つてつて現実には皇室財産そのものであります。從いまして、法務廰その他で、先ほど申し上げました通りに、これを使つてはどうであろうかという話に基きまして、これを調べたり、あるいはどういうように使おうかというプランを立てつつあるという状態でありまして、現実にそのうちのどの部屋をどういうぐあいに使うかということは、決定いたしておりません。從つて両院でこれを使う方がやはり便利であつて希望するということになれば、皇室財産から國庫の方へこれを移管してもらつて、さらに保管轉換というような形が必要であろうと思うわけであります。從いまして皇室財産から國庫の方へ移管する場合には、皇室経済会議等を行いまして、その議決によることであろうと思つております。そういうようなわけで、一方においては非常に急いでおるものでありますから、今日の午前中に、参議院の方は一應運営委員会のその係の者が現場を拜見に行つたという、情勢であります。從いまして、こちらの方も、一應見ておいて、もし使いたいという希望があるならば、至急現場を見て申し込んでおく方が速やかに運ぶのではないか、こう考えます。
  5. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 附け加えて申し上げますが、渉外課長を通して私のところに話がありましたのは、もし議会の方で使わなければ、関係筋の方で使いたいという希望をもつておる。從つてそれを決定しなければならぬから、火曜日か水曜日までに返事をしてもらいたいということであります。それでもし赤坂離宮將來國会で活用したいということであれば、そういうふうにしたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 そういうことに議決しまして、副議長と參議院の関係者に行つていただくことに決定いたします。     —————————————
  7. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではこれから今日の委員会中心議題でありまする総理大臣指名に関する件の議事取扱いについて、議長からその後の経過を承つて議事を進めたいと思います。
  8. 松岡駒吉

    松岡議長 御存じの通り事情で、一昨日の幹事長会談で、もうこれ以上協議しても、なかなか円満な解決は容易ではなかろう、いたずらに時日を空費してしまうようなことがおそれられるから、今のうちに日をきめて、それまでにはどうしても選挙しなければならないという腹構えでやるということになれば、かえつて早くなるだろうというような、前々からの御議論等もあつたくらいですから、結局その趣旨で、月曜の午後一時に運営委員会を開いて指名投票をする日を確定しようじやないか、そういうことを運営委員会で諮つてもらうようにしたらよかろうということに、幹事長会談の結果満場一致の御意見できまつたのであります。ただちに運営委員長の方にそのことを述べまして、今日の会議を開いたような次第であります。
  9. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 御意見はありませんか。
  10. 中野四郎

    中野(四)委員 日取りをきめようというわけですね。
  11. 工藤鐵男

    工藤委員 議長は御迷惑でも、こうしたらどうだという案をひとつ。
  12. 林百郎

    ○林(百)委員 それはやはり議長というよりは、各党のいろいろの都合なり見透しを一應聽いて、みんなが結論を出すべきだと思います。
  13. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 委員長が申し上げるのはいかがと思いますが、議長から一應幹事長会議といいますか、その結論を申されたのでありますが、そこに現われている傾向として、二つ傾向があつたということだけを、私は出席者の一人として御報告申し上げます。自由党が主として主張され、それに小会派が同調されておりましたのは、在野第一党に時局收拾責任をもたすべきであるという意見一つ、もう一つは、挙國連立政権をつくるべきであるというのが、國協民主党。さらの社会党としては、それぞれの首班とする党から、政策提示をしてもらいたいという意思表示があつた。大体この二つ傾向と、社会党一つ意思表示があつたということを了承の上で、話を進めていただけば、投票日というか、指名議決日をいつにするかということが、話が進めやすいのじやないか。
  14. 大石倫治

    大石(倫)委員 政局を一日も早く收拾して國政運用を円滑ならしめなければならぬということで、内閣首班指名は、一刻も早くやるべきものだという考え方は、はつきりしております。ただここにその期日をいかにするか、せつかく各党幹事長会談を数回開いて、何ら要領を得ず、まとまりがつかなかつたというのは、意見対立があつたからである。いわゆる委員長の言われた、意見がわかれておつたと思う。それで今この委員会において指名投票日をきめるにあたつては、議長として斡旋奔走せられた考え方を無視していくということは、どうかと思うのです。議長はこういう問題になるべく全会一致円満裏イニシアテイヴを握つておる人をきめて、内閣首班決定していきたい、こういう考え方で努力せられたけれども、今日までのところ、それに対して報いられるところがなかつた。われわれも遺憾とするところでありますが、われわれはただ議院運営委員会の席においては、そういう事情内容等は考慮に及ばぬ。そこらはむしろ行き過ぎだから、ただ指名投票日をきめさえすればいいという建前でいくか、議長が努力奔走せられた考え方一つ参考として——ここで期日を明日にするとか明後日にするということを指定しる、それが円満に議決に至らず、結局決選投票至つて対立を尖鋭化するようなことに至らしめて、はたして日本の再建の上にどうであるかというようなことをお互いに考慮して、指名投票日を定める必要があるのではなかろうかと思う。運営委員会としての権限は、そういう内容まで積極的に奔走して心配する必要のあるべきものでないと思うのです。ただせつかく議長の奔走した意味合いを、この委員会も多少反映して考えてはどうかという意味であります。從つて指名投票日も、それによつてお互い考えが出てくると思う。それで、もうすでに決選にも至らずまとまる成算があれば、これは別であります。
  15. 坪川信三

    坪川委員 政局收拾重大性考えまして、いたずらに時日の遷延を、私は許し得ないと思います。從つて投票日決定については、われわれの党としては十八日前後に決定願いたい。
  16. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 大石君の意見もごもつともであるし、坪川君の十八日というのも根拠があると思う。この間の各党代表会議で、自由党民主党國民協同党次期政権の構想についてのお話があつたが、いずれも抽象的である。そのときわれわれ社会党の方から、各党政策提示を求めたはずである。その政策を大要でいいと思うが明瞭にしてもらつて、それから投票に臨んでも遅くないと思う。投票日ばかり急いできめるよりは、十九日か二十日に延ばして各党次期政権に対する政策をできるだけ明確にする必要がありはせぬか。
  17. 工藤鐵男

    工藤委員 各派代表会議では、いつまでやつて決論がきまらない。四党連立でいこうという與党三派の主張に対して、自由党は四党ではいかぬという線がきまつているのだから、在野第一党にイニシアテイヴをとらした方がいいと、三派を除き全会一致をもつて要望した。これに対して対案があつたら示してくれとわれわれは民主党にも要求したが、はつきりした返事がなくわかれている。それに対してはきよう交渉会でも開いたら示してもらいたい。それがあれば日にちはおのずからきまつてくる。
  18. 吉川兼光

    吉川(兼)委員 三派と言わるが、社会党態度を表明しておらぬ。
  19. 工藤鐵男

    工藤委員 党内の事情もあるから、はつきり言えぬが、政策を持ち出して投票態度をきめたいと淺沼君は言つておる。その意味社会党も加わつておる。
  20. 安平鹿一

    安平委員 むろんわれわれは一日も早く時局を收拾する議員としての責任考えておるが、指名日時決定するに急であつて間違つた方向に進むことがあれば、禍根を残すことになる。そこで各党政策を出し合い、それに基いて研究して指名投票する順序にならなければならぬ。それから北海道、鹿児島に帰つておる人は急に帰つて來られぬから、各党態度をきめるまで日にちをおきたい。
  21. 中野四郎

    中野(四)委員 早く行つて間違つた方向に進むというのは、いかなることか。
  22. 安平鹿一

    安平委員 政策が檢討される前に時日決定されることは政策的に間違つた方向に進むことがあり得る。
  23. 中野四郎

    中野(四)委員 政策、主義の違う人が、挙國の名分に隠れて一つの在り方を求めようということは、逆に間違つ方たではないか。
  24. 安平鹿一

    安平委員 それはわれわれの立場からは、極右的な陰に隠れて間違つた態度をとるやもしれないという考え方をするのはしかたがないじやないか。
  25. 小島徹三

    小島委員 期日をきめるについて、各党にいろいろの事情があるから、各党からそれぞれ代表というか、委員が出て、ここで意見を述べておるのであつて工藤さんの言われるように、在野の第一党にイニシアテイーヴをとらせるということに対し、民主党対案を求めたと言われるが、在野第一党にイニシアテイーヴをとらせるということは、議長が斡旋すべきだということに話がきまつて議長が斡旋をしようとしている。その点についての解決はもうすでについておる。これは社会党社会党のいろいろな事情で、皆の考えをまとめるために、時間がかかると思いますから、十九日ごろにすればいいと思います。
  26. 川野芳滿

    川野委員 先刻議長報告によりますと、一昨日の各党派代表者会談において、すでに円満な解決はむずかしい。それで運営委員会を開して日取りをきめよう、そういう各党各派意見であつたという報告があつた各党派代表者会談では、円満なる解決はむずかしいという見込みがついたと思いますので、これ以上日を延ばしてもむだであると考えますから、できるだけ早く投票をしたい。その日取りは、社会党の方の御意見もございましたので、十九日ごろになれば、大体遠方の方も來ると思いますから、十九日ごろにしたい。これは國民協同党意見です。
  27. 林百郎

    ○林(百)委員 問題が二つ混淆していると思います。次期首班決定の問題について、最初の運営委員会を開いた際に、中野議員からも言われました通り運営委員会として取上げる問題は、議事進行についての技術的な手続の問題だと思いますが、それだけではこの問題が特殊問題で片づかない、政治的な要素があるからというので、この各派代表者会題をもたれたと思う。ところが、各派代表者会議での政治的な折衝は、全然打開できないという結論にはまだなつていない。まだ円満なる結論になるともきまつていない。しかしべんべんとして代表者会談の円満な妥結を待つていては、いつになるかわからない。ひとつ議事進行の技術的な面で促進させようということで、今日投票日をきめようということが、各派代表者会議でも申し合わされ、本日この会が開かれたわけです。ですから、この会として、今日はやはり技術的にこの問題をどう運ぶか、この議事進行の技術的な面を檢討すべきだと思います。その一番の焦点になつているのは、投票日をいつにきめようかという問題だと思います。先ほどからお聽きしますと、大体十八、十九日から二十日ごろという説が出ておりますが、この辺で大体日をきめる。工藤さんその他の方から言われた、政治的な折衝の問題は、別の機会決定すべきだと思います。
  28. 中野四郎

    中野(四)委員 議長に伺います。一昨日の幹事長会談の席上でも申し上げたのですが、今たまたま安平君からのお言葉も出ましたが、各郷里へ帰つておる議員に対して、速やかに帰京せよという手続を履むべく、日曜日たりとも講わずにやつていただきたいということを、あなたに申し上げ、各党からも申し入れ、同時にラジオを通じても、このことは即刻やつてほしいので、そうべんべん延ばす必要はないと思います。これが徹底しておれば、きわめて早い機会にやつていただきたい。
  29. 松岡駒吉

    松岡議長 やつております。
  30. 中野四郎

    中野(四)委員 そうすれば大体徹底しておると思いますから、そう日にちは延ばさないでも、十九日なら十九日、十八日なら十八日に指名投票が行える段階になつておるではないか。
  31. 林百郎

    ○林(百)委員 今、大体民主党國民協同党各派から十八、九日という話が出ておりますが、やはり一番ここで時間をかしてもらいたいという希望のあるのは、社会党だと思います。安平さんにちよつとお聽きしたいのですが、十九日、二十日ごろとして、あなた方の党の都合としては、この辺でもまだ不十分ですか。
  32. 安平鹿一

    安平委員 そこまで決定しておりません。
  33. 林百郎

    ○林(百)委員 そうするとあなたの方だけになるわけですね。何とか話合いがつきませんか。
  34. 安平鹿一

    安平委員 それほど指名することを急ぐ理由がありますか、各党政策がどんなものかわからないのに……。
  35. 中野四郎

    中野(四)委員 主議政策の違つておるのはいたし方がない。
  36. 安平鹿一

    安平委員 中野君の政策に賛成するかもしれない。
  37. 林百郎

    ○林(百)委員 それは安平さんの言われる政策協議決定も必要ですが、ただそれをいつまでも何らの制限もなくやつておると限りがない。一應めどをつけて、それまでに政策の問題も促進させようというのです。
  38. 安平鹿一

    安平委員 それではこの指名投票期日をきめるのではなくして、いつまでぐらいに大体政策持寄りをやつて、その上に立つて……。     〔「それは違う」と呼ぶ者あり〕 もしきめるとすれば、そういうことが前提とならなければ指名期日決定がてきない。
  39. 林百郎

    ○林(百)委員 その政策をいつ持ち寄つてどうしようということを、大体投票の日をきめて、それをもとにして、その範囲内においてやつていきたいということをこの会でやつておる。それは各派代表者会談でもそうきまつた
  40. 中野四郎

    中野(四)委員 いつまでやつても限りがないから、この結論を早く見出す意味において、一應日にち決定しようじやないかというのが、幹事長会談から議長を通じてこの運営委員会にもちこまれた大きな原因である。そこで結論として、日にちをいかなる日にきめるかということが初めから出たわけである。この点御了承をいただきたい。
  41. 安平鹿一

    安平委員 むろんそういう意味日にち決定するということは、促進する意味において結構であると思う。結構であるけれども、今指名期日を偶然決定して、その範囲わくをきめて政策を持ち寄つて協議するということは逆である。
  42. 中野四郎

    中野(四)委員 それは先ほど申し上げた結論を見出すために、日にちをきめようということは一致しておる。その際社会党からもそういう意見は出ておらぬ。從つて大体統一されたという観点に立つてここにこの運営委員会が開かれたのだから、今日の主題は林君の言われる通り議事取扱いをいかにするか、日取りをどういうふうにきめるかということが冒頭に出る。しかる後に適当に政策協定をなさることもいいと思う。これが逆だということは、一昨日の会議の続行として成り立たないと思う。
  43. 林百郎

    ○林(百)委員 安平さんのおつしやることもよくわかつておるが、おなたの言われる次期政権決定するについて、政策協議決定をしようということで、各会派代表者懇談会をもたれたと思うが、二日やつたその模様によると、それはただ漫然と懇談しても、といてい各会派が、いろいろな主議、主張立場にある政党が一致するめどはない。ところが首班決定というものは、憲法によつて、他のすべての案件に先だつて行わなければならないという、大きな制限がある。一應政策協定も重要であるが、それを促進する意味において、技術的運行の面から、なお早めようということで、あなたのおつしやることを尊重したがために、各会派代表者会談がもたれた。その代表者会談の結果によつて、やはりそれは何かのわくをはめて、促進しなければできないという結論で、各会派代表者会議で、大体今日の運営委員会の結果によつてわくをはめようということになつた。だからあなたの言われることを、運営委員会で否定しておるわけではない。
  44. 安平鹿一

    安平委員 それは私どもとしても、二十日を三十日に延ばすとか、そういう非常識なことは考えておらないつもりです。ただ問題は十八日とか十九日とかいう、くぎづけにした日にちをきめられると困る。そういう点です。
  45. 坪川信三

    坪川委員 そうすると、あなたの党として希望される日にちは大体何日ごろですか。
  46. 工藤鐵男

    工藤委員 あまりはつきりしたことを言うて、あとで延ばすようでは困ると思います。
  47. 安平鹿一

    安平委員 大体とか一應とかということになると、予定ということになりますね。その予定決定かです。
  48. 中野四郎

    中野(四)委員 あなたの方の予定をおつしやればいい。それを決定してそれからにしよう。
  49. 工藤鐵男

    工藤委員 それだから私どもは各合派代表者懇談会を継続していくか、いくについては各派でどういう案をもつているか、各派というのは與党三派はどういうぐあいにくるか、ぼくらは具体的に出しておる。在野第一党にやれということを言つておる。これに対して與党三派でいくよりほかしかたがない運命になつておる。しからば君らが出した民主党主導権を與えてやるということも一つ、それに対する返事をぼくらは持つておる。それが來ません。おそらく與党三派としてはいろいろなからくり、細工があるのだろう。その点はぼくは認めるから、二度と延期しないような方法にしてやつてください。
  50. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 議院運営委員会で何日ということを確定的に、動かし得ないように決定するということもどうかと思う。いわんや憲法六十七條には、「この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行う。」ということがありますから、そこにもおのずから法規上の制約が生じてくるわけなので、いつまでも政治の空白をおくというようなわけにもいかぬと思う。おのずからそこには常識というものがある。そういう意味において、安平君が二十日と言われることも、それでは二十日で引受けたということになると、運営委員長といえども、それではそう決定いたしますといつて、何かそこらの要請負の普請みたようなわけにもいくまいと思う。そこにも一日のずれができたりする。だからこうしていろいろ御意見もあるでしようが、たとえば今週中なら今週中には、お互いに誠意をもつてこれを終ろうではないか、こういう大体の申合せにしてお諮りするというようなことはどうですか。
  51. 安平鹿一

    安平委員 山口さんのおつしやることは、ごもつともな御意見だと思いますけれども指名投票日をそういうふうに、むろん予定ですから變更し得ることがありましようが、そうでなくて、投票に至るまでの各党態度、いろいろな態度があると思う。そういう態度をそれでは二十日なり二十一日なりに……。
  52. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 それは議院運営委員会で議する議題外だ。問題が違う。
  53. 坪川信三

    坪川委員 民主党は十八日ごろ、國協党は十九日ごろ、こういう案が出ている。ほかに派は出ていませんが、社会党の方は政策の問題が関連性もつから、あまり急速にきめることはでき得ない。しかし大体のお見透し、要求される日にちはいつごろかということを、私はお聽きしたい。
  54. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 自由党主張はそんなにはつきりしない。早い方がいいということが自由党主張だ。しかしながら、自由党だけでここで決定するというわけにはいかぬ。
  55. 安平鹿一

    安平委員 社会党もむろん早い方がいい。
  56. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 暫時休憩します。    午後二時十二分休憩      ————◇—————    午後二時二十七分開議
  57. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは休憩前に引続き会議を開きます。
  58. 中野四郎

    中野(四)委員 先ほど來各党からのいろいろな御意見がありましたけれども、われわれは速やかにこの事態を收拾する意味において、首班指名を行うべしという主張をいたしましたが、各党の御希望もあることでありますから、從つてそれらの意思も十二分に諒として、われわれは最も長い機会の二十日の日をもつて指名投票に入るというふうに決定したいと思います。
  59. 安平鹿一

    安平委員 ただいま中野君のお言葉は、時局を一日も早く收拾するということについては、ちつとも異論はないのでありますけれども、おのおのの党にはそれぞれの事情もありまして、総理指名期日は今週中に行う、そして具体的な日時各派交渉会において決定するというふうにきめてほしいと思います。
  60. 中野四郎

    中野(四)委員 私らは十二分に皆さん方の御意思を忖度して最大譲歩をしたつもりですけれども、さらに今週一ぱいというと二十一日ということになりますので、それに対しては必ずその日までに決定するという前提のもとに、譲歩いたすことに躊躇いたすものではありませんが、ただその際にはそれ以上延びた場合においては、あくまでもそちら側においてその責任はとつていただくということだけを前提として、今週一ぱいに譲歩いたします。
  61. 工藤鐵男

    工藤委員 これは議長に伺います。交渉会の未決の問題が残つておるようだが、今日はこの運営委員会だから、こういうふうにきめるとしても、交渉会によつてわれわれのなすべき仕事は残つておるように思うが、議長はこの交渉会に諮るのですか。
  62. 松岡駒吉

    松岡議長 昨日までの幹事長会談に、各党の方に列席していただいております。あれは先般申し上げた通り、必要によつてということになつておるのですが、その必要の生じてくることを、私は実際念願しておるわけですけれども、その必要がないようなことでは、これはただお体裁に残したようなことになつてしまう。しかしこういう問題は、時間の経過に從いまして、あるいは昨日もそう思つたから残してもらうことを願つたのですが、本來必要のないものも必要になる場合があろうと思いますから、しばらく様子を見ていだきたいと思います。
  63. 中野四郎

    中野(四)委員 それならば速やかに交渉会を開いて、この日取り決定あるいは收拾等についての各派意見を十二分に協議すべきだと思う。
  64. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それをまず第一に申合せをして、総理大臣指名の件については、どうしても今週中に投票を行う。その日時決定については、交渉会に一任する。その決定には御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  65. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではさよう決定いたします。この旨議長に答申することにいたします。  さらにこれをスムースに運ぶために、ただいま工藤さんの御意見としては、要するに各派代表者会議運用についての問題でございます。また中野君から各派交渉会についての御意見が述べられたのですが、しかしこの会議に現われた空氣からすれば、各派代表者会議をもう一應開いてもいいのではなかろうかと暗示される点もあるような氣がいたしますから、その点も至急議長の方で一度開いていただいて、それで話をしてみて、それでいけなければ交渉会ということにして、交渉会に出る土台をつくるためには、各派代表者会議もつということも必要じやなかろうかと思いますが、どんなものでしようか。
  66. 小島徹三

    小島委員 それは、議長に開けというのですか。
  67. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ただそういう議論があつたということを議長が知つておいて、あとは議長に適宜な処置をとつていただくということです。
  68. 工藤鐵男

    工藤委員 そこはもう少しはつきりしたい。なぜかというと、社会党及び他の三派からの主張は、交渉において主導権をとつて政策その他を研究したらいいじやないかという議論も出ておる。私の方の主張としては、在野第一党にあるべしという一定の主張をしておるのですから、この二つの問題が未だ解決がついておらない。しかし私は交渉会と並行しようじやないかということで、ただ無條件に任してこのままずるずるべつたりいけば、案外早く片づくかもしらぬが、その交渉会を開いて円満に運ぶような方法を研究することが必要ではないかと思うのです。今はただわれわれが議長に答申して、議長に全部を任せてもいいけれども、やはりここの全体の意向としては、私はそういう方法をとつていただくことを強く要望するのです。
  69. 林百郎

    ○林(百)委員 工藤さんや中野さんの御意見を整理かるという意味で、ここですぐ各派交渉会を開いたらいかがですか。     〔「それは困る」と呼ぶ者あり〕
  70. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それは議長に、こういう意見があつたということで、適当な措置をとつていただいて、各派交渉会はおのずから明日なり、明後日なり会合をもたれると思いますから……。
  71. 工藤鐵男

    工藤委員 もう一度開いてもらいたいということを主張いたします。各派代表者会議を明日開いて、けりをつけていただきたい。
  72. 中野四郎

    中野(四)委員 私の方は各派代表者会議を開くことは異議ありませんが、ただ最大限今週一ぱいという前提でありますから、從つて大体の日取り決定しなければならぬと思うので、各派交渉会は急いで開くべきものだと思つております。從つて今日でも明日でも開くということにきめていただきたい。
  73. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 各派交渉会に関する限りは、今週一ぱいという反面に、各党態度決定ということが残つておりますから、各党態度決定すれば、ただちに交渉会を開いてもらう。それで今週中に本会議が開かれるような段取りに議長が計らつてやるのですが、前提條件として、工藤君からの、あの会合をここでとやかく言うべきではない、自然一つの党派なんかでもやつてもらいたいという意向があれば、議長考えなければならぬので、その点をどう扱うかは議長にお任せして、交渉会の点も、議長が土曜日を目標として、日時決定のために必要であるときには、交渉会を開いて御相談願うことにしたらどうでしようか。
  74. 小澤佐重喜

    ○小澤(佐)委員 各派交渉会の問題ですが、普通の議案ならば前日あたり各派交渉会を開くのですが、この問題の重要性に鑑みて、できるだけ早く時期をきめていただきたい。
  75. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは交渉会日取りも、切迫しないで、なるべく早い時期に招集願うということに決定して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではそう決定いたします。  ほかに何かありませんか。——なければ本日はその程度で散度いたします。     午後二時三十七分散会