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1948-02-02 第2回国会 衆議院 議院運営委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年二月二日(月曜日)     午前十二時四十二分開議  出席委員    委員長 淺沼稻次郎君    理事 坪川 信三君 理事 大石 倫治君       赤松  勇君    笹口  晃君       工藤 鐵男君    小島 徹三君       稻田 直道君    小澤佐重喜君      山口喜久一郎君    川野 芳滿君       田中 久雄君    林  百郎君  出席政府委員         法 制 長 官 佐藤 達夫君  委員外出席者         議     長 松岡 駒吉君         副  議  長 田中 萬逸君         図書館運営委員         長       中村 嘉壽君         議     員 宇都宮則綱君         議     員 赤松 明勅君         事 務 総 長 大池  眞君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  國立國会図書館法案に関する件  國立國会図書館建築委員会法案に関する件  政府提出予定法律案に関する説明聽取     ―――――――――――――
  2. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではこれから会議を開きます。  國立國会図書館法に関して、事務総長から説明を承ることにいたします。
  3. 大池眞

    大池事務総長 骨組を申し上げますと、第一章は、ただこの國会図書館を設立するその目的と、構成規定したものでありまして、別に内容的には問題はないのであります。  第二章は、その図書館館長の任命のしかた等規定したものでありまして、それと館長の任期及び停年、その停年制は別に定めることになつております。それから政治活動は愼しまなければならぬから、政治的理由によつて被免されないという身分保障規定があるのと、館長はどういうことをするかという一般規定でございますから、この内容については、別にこれという箇所はないわけであります。  第三章は、副館長並びにその他の職員及び雇傭人の任免のしかた並びにその待遇等は、副館長について規定してあるだけでありまして、あとのそれ以下の者については、國会職員法規定に準拠するという建前でありますから、この点も内容的には問題ございません。  第四章は、國会図書館運営委員会並びに國立國会図書館連絡整委員会というものを設けるわけで、國会図書館営委員会については、現在は両方にありますが、國会法アドヴアイザーによれば、これを一本にしたらどうかということが残つておるだけで、別に問題はありませんが、新たに連絡調整委員会というものを設けて、各省のもつております図書館が、みな國会図書館の支部になります関係上、最高裁判所から一名、総理大臣が任命した者一名、それから両院にあります図書館運営委員会委員長が二名、これで四名でございます。これでもつてお互いの間の連絡調整委員会をつくるというだけでございまして、これはサービスの改善を勧告する機関でありますから、これも別の問題的なものではございません。  第五章の図書館部局は、中にいろいろな部局をつくるということであります。  ただ一番問題になりますのは、次の第六章の調査及びリフアレンス局ということでありまして、これは図書館運営アドヴアイザーの最も中心的に考えておるところで、今度でき上ります國会図書館の中心問題でありまして、中心的にはこういう仕事をしたらいいじやないかということであります。その中心の問題の中で(イ)としてありますのは、いろいろの調査補佐の問題でありますから、結構なことで、別に問題は出ておらなかつたのであります。從いまして(ロ)にしても、これはあらゆる資料を集めてサービスしようということでありますから、(イ)(ロ)の問題も大したことではございません。ただ三の(ハ)の問題で、議員さん方がいろいろ法律案を出そうとする、その立法の準備に対して議案起草サービスを提供するという点がありましたために、從來法制部というものが、この國会図書館立法リフアレンスの中にみなはいつてしまいまして、今まで皆さんでお考えいただいておりました、法制部拡大強化案という事柄との調整問題が起つてくるわけであります。この問題は今までの法制局でやつておりました技術面、あるいは他の法律との関係面というようなものまでの審議を、全部この國会図書館の中でやるのではなかろうか、ということであつたわけでありますが、土曜日も法規委員長等がいろいろ伺つた結果によりますと、向うのアドヴアイスの中に含まれておるのは、從來両院がもつておる法制部というものの仕事を全部取上げてきて、この中でやれというのではないのでありまして、あらゆる発案をする場合に、できる限りの資材並びに起案上のサービスをする。それによつてでき上つて議会提出されてしまいましたその案について、それが他の法制技術面から見て、どういうものであるかないかということは、それは議会の中の法制部で審査しても差支えないだろう、それまでもつてくる必要はないということで、從いましてそういう法制に対する補佐機関が、図書館の中にあるということになりますと、今後うちの法制部として從來考えておりました、拡大強化案を、どの程度に拡大強化するかという問題が残ります。それ以外の建前といては別に問題はないことになつております。その次の(ニ)に書いてあります問題は、これは全然問題がないわけであります。  それから次の十七條の中に專門調査委員廣汎分野にわたりまして、資材並びに補佐をする場合に任命することがありまして、この方には國会常任委員会の必要とする、廣汎関連分野ということがありまして、しかも專門調査員という名前がありましたために、從來各常任委員会にありました專門調査員が、この中に全部包含されてしもうだろうという疑いが、この文章の上でありました。しかしこれもよく向うと打各わせてみますと、この專門調査員は、こういう各分野にわたる專門調査員であつて委員会專属調査員を意味していないということでありますので、この点は別に問題はないわけであります。  第七章の政府司法並びに行政部内へのサービスということは、これは國会が一般的にこういう方面にやろうということでありますから、別に内容的には一つも問題はないと思つております。  第八章の一般公衆に対するサービス、それに他の図書館との間の相互関係サービス、これも図書館國立國会図書館中央図書館になりますれば、当然起つてくる問題でありまして、大して内容的には問題はないのであります。第九章は資料蒐集方法、第十章は、國の出版物の納入のことを規定してあります。これも一定の五百部以上のものは、少くとも五十部を納めさせて、公開用に供しようということであります。  第十一章の納本制度の問題でありますが、これはこの書き方によりますと、多少疑問がありますけれども、要するに納本をさせるのは発行ごとに一部納本させる。この制度はまだ出版法ができておりませんために、強制的な納本制度になるのか、現実納本させるということで、納本したものに対してのみその代償としてカタログを渡すという程度納本制度になるのか、その強制力のいかんの点がまだわかりませんけれども建前としては、納本をしてもらつて、これに代償としてそういうものをやるという建前でありますので、建前のしかたとしては別に差支えないことではなかろうかと考えております。  第十二章の金銭の贈與、支出、予算でありますが、この贈與というのは、なしろ寄附の方で、こちらへもらう寄贈とか、寄附というような言葉のように解釈されるように内容ができております。そんなことで問題はございません。附則も大した問題はないのであります。内容にわたりましては、ただいまの法制部の問題と専門調査員との問題に不明確の点がありますので、この点が非常に論議の的となつてつたのでありますが、その点は從來の既存の制度との関係は考慮していないということでありますので、それであるならば、この全般的な勧告案とは、内容的には私ども事務的に見まして支障を來すようなことがあるようには考えておりません。  それから最後の建築委員会法勧告案の方は、これは國会図書館が今後こういう組織によつてできます場合に、建築をしていかなければならぬ。その建築委員会委員長と四人の委員からなる建築委員会を設け、委員長館長が当り、その委員の方は、図書館運営両院委員長建設院の総裁、両院議長の任命する建築専門家一名、こういう五名からなる建築委員会をつくりまして、それに諮問をしたり、あるいは見積りをさせたり、勧告してやるということでありますので、これも最小限度委員会として、さらにこれにいろいろ附随的なものができることだと想像いたしますが、一應委員会としてはこんなものであります。     ―――――――――――――
  4. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 法制局長官が見えておりますので、一昨日の決定に基きまして政府立法計画といいますか、立法されたものを提案された大体のお見込について承りたいと思いますが、よろしうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それでは法政局長官
  6. 佐藤達夫

    佐藤(達)政府委員 大体の御報告を申し上げます。予算を除きました法律案につきまして申し上げます。  御承知のように本年一月二十一日再開されまして、提出済みのものが十一件ございます。以上が提出済みでございますが、以上のほか今後提案さるべきものとして一應各省からどういうものを予定しておるか、今期國会に予定しておるものはどういうものがあるかということを一應とりまとめて報告をとりましたところが、今期國会提案すべきものとして約百七十六件ばかり予定しておるようであります。その中で関係の向きにもちこんでおるのは四十件ばかりあるようであります。その百七十数件の中で、近く提案のできるという大体見透しのついておりますものが十一件ばかりあります。しかしこれは総括でありまして、大体本月一ぱい提案できるものというふうにお聽取り願いたい。ものによりまして早いものも遅いものもあります。大体その件名を御参考までに申し上げて見ようと思います。  通訳案内業法案、これはガイドでありまして、数日中に出ると思います。それから中小企業廳設置法案、これは中小企業の役所であります。それから警察法施行に伴い関係法律條文整理する法律案風俗営業取締法案、それから銃砲等所持禁止法案、これは今までポツダム命令で出ておりましたのを法律に直したものであります。次は経済警察関係経済監視廳法案海上保安廳法案証券取引法案行政整理に関する法律案、それから主要食糧農産物の生産及び供出に関する臨時措置法案、最終に厚生省関係予防接種法案。  以上が比較的に近い機会に御提案申し上げることができるという大体の見透しのついておる件名であります。  前國会で成立いたしました法律等で、日限のきまつておる関係で制限のあるものを御参考までに申し上げておきますが、警察法施行は、三月六日までには、どうしても施行されなければならぬことになつておるために、警察法施行に伴う関係法律整理法案は三月六日までには成立させていただかなければならぬと思います。それからもう一つ、三月十四日までの締切りになつておるものは、民事訴訟法の一部改正刑事訴訟法の一部改正裁判官、檢察官の俸給に関する法律案。これは三月十四日までに成立を要することになつております。
  7. 工藤鐵男

    工藤委員 これは長官だけできめられぬだろうけれども、今月の二、三日中に出るのは、どんなものがありますか。
  8. 佐藤達夫

    佐藤(達)政府委員 通訳案内業法案それに該当すると思います。これは私の一方的の見透しで、はつきりしたことは申し上げられませんけれども……。
  9. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 そうすると政府提出するのは、今九件ばかり説明があつたのは二月中と了承してよろしいのですか。
  10. 佐藤達夫

    佐藤(達)政府委員 大体二月中には提案できるという推測であります。
  11. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 百七十六件のうちであと百五、六十件残るのですが、この案の提出は大体いつごろから出てくるようになるのですか。
  12. 佐藤達夫

    佐藤(達)政府委員 百七十六件と申しますけれども、これは各省事務当局から出したもので、その中で途中で落伍するものもあり、加わるものもありましよう。これは一應の目安でありますから、今申し述べました十一件以外のものについては、大体三月にはいつてから逐次御提案申し上げることになると考えます。
  13. 林百郎

    ○林(百)委員 すでに提出してある十一件の法案の中で、近日中に他の関係法令との関係上成立させなければならないものがありますか。
  14. 佐藤達夫

    佐藤(達)政府委員 今の郵便料金関係郵便法の一部改正、これは政府としては二月十五日からと考えております。それから例の〇・8の法律案あと賠償廳もさいわいにして成立させていただきましたので、大藏省関係復興金融金庫の問題と、特別金件の繰入れ関係の技術的の法案が出ておりますが、これはどういう関係になりますか、私ども専門外でよく承知いたしませんが、今の郵便料金の方の問題は、どうしてもお願いしなければならぬ筋合と考えております。
  15. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ほかにありませんか――なければこの問題は休会関係する重大な問題である。これらのことについては政府の意向は一應これで承つたわけでありますから、それぞれ各常任委員長がどういうような立法計画をもつておるか、そういうことも伺つていただいて、休会の問題をどう扱うかということを議長の手もとできめるように願つたらどうかと思います。
  16. 川野芳滿

    川野委員 去年のやり方を見ますと、法案がだらだらと出まして長くなつた。だから大幅に休みまして、うんと法案が出てから開会するようにいてもらいたい。できれば二月中ぐらいは休んで法案をそろえてから、うんと馬力をかけてやつた方が、かえつて能率的ではないかと思います。
  17. 林百郎

    ○林(百)委員 今の御意見ですが、大体郵便法だけは今日通信委員会がありますから、これで上ると思います。あと警察法整理に関する法律案が三月六日。民事訴訟法とか、裁判官俸給に関するものが三月十四日。これは三月になつて間に合うと思います。そういう意味でこの二月中は休会にして、三月からやるということを一應運営委員会あたりで話をきめてから、それを参考にしてもらうことにしたらいかがですか。
  18. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 打切る時期をいつにするかということは、今提案されておるものの審議をどの程度にしてどうやるかということが條件になると思います。
  19. 大石倫治

    大石(倫)委員 前議会実績に見ても、今期議会の今日までの関係から見ても、大体議員の頭には、二月中にはそう緊急重要な議案提案できない。二月一ぱい休んで、三月から馬力をかけていきたいという氣分が満ち満ちておるように思います。從つて前期議会実績に徴して、議案があまり重要でもない、緊急でもないというようなものが、一、二件ぐらいぶら下つて、そうして二十一の委員会もそれにひきずられ、本会議もひきずられて、ぐずぐずしておるというようなことは、まつたく実質上審議権の上に影響がはなはだしいと思うのであります。今期議会におきましても、同様なことは好ましくないのでありますから、やはり今林君の言うごとくに、法案の出そろうまでは、百七十ですから待つておるわけにはまいりますまいけれども、せめて各委員会一つぐらいずつの議案がまわるぐらいまでは、私は本会議を休んでよかろうと思う。本会議中といえども委員会を開くことは一向差支えないのであります。殊に年度わずか二箇月した残つておらぬのに、本年度追加予算すらもなかなか完成してこないし、ようやく〇・8に伴う追加予算が出てきておる状態でありまして、二十三年度予算の見透しもまだついておらぬのであります、まじめな出足のよい議会を開いて、國民信頼をつなぐ上からも、議会の機能を発揮する上からいつても、各議員の個々の考え方を緩和、調整する上からいいまして、また政局の情勢は何となく解散の含みもあり、それらに対して、やはり各議員がそれぞれ考慮しておるような感もないとは申されないのであります。そういうような関係を考慮しまして、この際休会にはいつて政府眞劍提案を望みます。どうも眞劍が不眞劍か、会期は五月の初めでなくなるのを司法大臣などはまた六月まで延ばすというようなことを予想しておるような状態では、これはとてもたまらない。やはり眞劍な緊張した提案審議を求めるというような態度にやつてもらい、われわれ議会側といたしましても、ほんとうに定足数を欠くような、ばらばらになつた、さびしい議会において審議をして、國民信頼を薄くするようなことのないようにしたいと思いますから、委員長もその点をよく考慮せられて、議長におかれても、その実情をよくお考えくだされて、むしろ断固として大体二月一ぱい休んで、三月の六日とか十四日の間に合わぬというようなことのないように、せめて二月二十五日まででも休むことにしていただきたいと希望する次第であります。
  20. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 お諮りいたします。大体この委員会空氣も察知できるわけでありますが、その会期及び休会等のことをきめるのは、やはり常任委員長立法計画、これを参考議長がきめることになつておりますから、委員長空氣はこれで結論を得ずに、その空氣議長に察知していただきまして、常任委員長会議を開いていただいて、その上に運営委員会でどうするかというような手続をとつたらどうかと思いますが、これは至急にやつていただきたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ではさような手続をとります。     ―――――――――――――
  22. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 次は休会問題等にも関連いたしまして、國会図書館法案審議方法が問題になるわでありますが、もう一遍その議題に帰りまして、議論を進めてたいだきたいと思います。  ただいま事務総長から勧告案としての内容について説明があつたわけでありますが、しかしこれを図書館運営委員会と、それから議院運営委員会においてどういうふうな取扱いをするか、内容のことは別として、そのきめ方をしておかなければ、審議を進めるのに骨ではないかと思う。この扱いについて御意見はありませんか。
  23. 大石倫治

    大石(倫)委員 國会図書館勧告案は、まことに進歩的な文化的な、また日本國会を強化する上において必要なる勧告であると考えますので、その実現を速やかならしめることを私どもは希望するのであります。ただわれわれといたしましては、その事柄がよいといたしましても、日本の現在の國情財政経済國民生活というようなものの実体を無視していくわけにはまにらぬではないかと思います。これらの法律案が成立いたしまして、ただちに実現に着手するということになるならば、莫大なる経費を必要とするではないかと考えられます。財政が窮迫して、わずかの追加予算の編成すら苦しんでおるとき、またわずかの関係がいろいろの方面に影響するというような、日本現実経済事情でありますから、それらの点も考慮して、それぞれの時期、そのぞれの場合ということもあるだろうと思う。こういう問題は一日早ければ一日早いだけの利益はありましようけれども、またそれだけ日本財政経済に影響し、あるいはそれを脅かすような一端にもなるようなことがありますれば、さらにまた一利を得て一害を殖やすということになるのでありますから、日本の現段階の國情等もお考えになつて、この運営委員会においても、ただ單にうのみにしていけばいいという建前でなく、もう少し意識的にきめていただきたいと思います。
  24. 林百郎

    ○林(百)委員 ただいま大石委員の御意見もありましたが、大体これは先ほど一覧したのですが、こうした厖大な組織をつくるとすれば、これが法制上、事務当局とどういう関係になるかという問題、殊に將來法制部が拡張される場合、法制部図書館との関係がどうなるかとか、いろいろありまして、これは審議が簡單に済まないと思う。
  25. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 今回図書館運営委員長が見えておりますから、図書館運営委員会として、どういうようなお考えをもつておるか、この際承つて、私どもはこの審議をするようにしたいと思います。どうぞ中村委員長……。
  26. 中村嘉壽

    中村図書館運営委員長 実は御承知通り、昨年図書館ができるようになつてつたのですが、この図書館を完璧なものにするには、どうしても出発において間違いがあつてはいかぬから、りつぱにしようということから両院運営委員の方で提唱して、アメリカから図書館アドヴアイザーを送つてもらいたいということを相談して、意見が一致して、両院運営委員長両院議長の署名によつてマツカサー元帥にその招聘を相談した結果、いろいろ物色して、アメリカ國会図書館の次長であるクラツプ氏とアメリカ図書館のことに一番詳しい元老であるブラウンという人を十二月十七日に送つてくれた。その後ずつとわれわれとの間に相談をして、そして彼らが書夜兼行でりつぱな案をつくつてくれたのが、この案であります。それを両院合同委員会で二十何回、われわれの方で八回の委員会をやりまして、しばしば下相談をした結果、こういうものができ上つたのであります。何とぞ至急にこれが通過ができるようにお願いいたします。
  27. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 ただいま議長並びに中村委員長の御説明で、大体今までの取扱い方について御了承になつたと思うのですが、中村委員長、この法案は結局図書館運営委員会立案として、議会にかけられることになるのですか。
  28. 中村嘉壽

    中村図書館運営委員長 そうです。
  29. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 もしかけられた場合に運営委員会では法制部関連するところが多々あるので、自然そのときに連合審査をしてもらつて、もう一遍こつちに返してもらつて、それから結果において可決するということになるのでしようが、五日まで審議終つて、全部本会議審議を省略して、相当手を入れてやるということは、非常に困難ではないかと思うのでありますが。
  30. 林百郎

    ○林(百)委員 実は運営委員会立案している法制部拡充強化とこの図書館拡元強化との点がどういうふうに関連してくるかという問題があると思うのであります。ですから一應図書館運営委員会議院運営委員会との連合審査委員会をぜひ開いてもらいたいと思います。
  31. 中村嘉壽

    中村図書館運営委員長 これは法制部とは全然別なものであります。これに対していろいろな疑問もありまして、その部の方と相談したりわれわれ同合委員会でもいろいろ相談してみたのでありますが、法制部の方にはちつとも関係のないことであります。
  32. 林百郎

    ○林(百)委員 ただわれわれの考えで、は、法制部を拡充すれば、やはり内閣、行政機関から付せられた議案を分析判定し、または立法について意見を與えるということになる。図書館でも法制部でも、そういうことをやつて、二重の機関が同じようなことをやるという考えをもつている、これは研究していないからよくわらないが……。
  33. 中村嘉壽

    中村図書館運営委員長 それはこういうわけです。この図書館の方では、きわめて的確な材料を提供するだけで、法制部をつくる問題には関係しない。それで法制部の人もよくおわかりくださつたようです。
  34. 工藤鐵男

    工藤委員 ここの調査部はどうなる。
  35. 中村嘉壽

    中村図書館運営委員長 原則として図書館に移ることになります。
  36. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 どうですか。取扱いの点ですが、事前に計画立案をするために図書館運営委員会議院運営委員会が一緒になつて、林君の指摘した点を審議すればよいのですか、そうすると日時がかかりますから、図書館運営委員会から一つの案文が出れば提案してもらう。しかしそれは図書館運営委員会提案であるから、それにこだわらずに修正にも應じてしただくことにして、もう一遍図書館委員会議院運営委員会との連合審査に任してもらつて審議をするというようなことでいかがでしよう。ちよつと速記を止めて……。
  37. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 この取扱い方法として、図書館運営委員長に御相談申し上げるのですが、ただいま大石君、林君、また工藤さんからの御意見があり、また赤松さんから委員外の発言がありました通りに、衆議院の議院運営委員会並びに國会事務局構成のうちに関連をもつ問題であるから、もう少し愼重に審議をしたいという希望が多いわけでありますが、一應図書館運営委員会委員長として御提案になつて、本会議に御説明なつた案を、本会議の方から図書館運営委員会議院運営委員会連合審査に渡す。そうして集まつて審査をした結果を報告して、法案を成立させる。そういうわけにはまいらぬでしようか。從つて図書館運営委員会としては、ある程度のものができておるわけですけれども國会全体としての事務機構に関する問題を、図書館運営委員会で決定になつたら、そのまま本会議で承認するという形がいいか、もう少し具体的に審査した方がいいかということが残つておるのです。
  38. 林百郎

    ○林(百)委員 今の取扱いの問題ですが、正式に図書館運営委員会から本会議に上程されて、こちらへ付託されるとすれば、図書館運営委員会で正式に法制化する前に議院運営委員会へ一度御相談を願つた方がいいと思います。それから法制部の話も聽いてみる必要がある。
  39. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 事務総長からちよつと……。
  40. 大池眞

    大池事務総長 今お手もとにあります勧告は、これは勧告の案であつて、これを一應法文的なものに直して、図書館運営委員会において確定した新しい法律案として出てくるわけでございます。これは図書館運営委員会の案でございますから、委員長の発議案として出てくるわけでございます。從つてその発議案が全然問題のない場合には、委員長の方から委員会の審査を省略してくれと要求をしてくるわけでありますが、この場合は委員会の審査省略でなしに、こういう発案が議長の所へ出てまいりますと、これは図書館運営委員会の案であり、図書館運営委員会は論議がつきておるわけでございますから、他の事務局との関連性があるので、議院運営委員会の方に案を付託していただいて、図書館の方と一緒に御考究になつて、成案を得て本会に出すことになると思います。最初から本会議でやらずに、すぐ議院運営委員会にかけて、両方で連合してよく打合わせて、修正すべきところは修正して、新しい成案を得て本会議にかける。そうして委員長報告となるわけでございます。
  41. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると二つの問題があると思います。一体図書館運営委員会委員長は、いろいろの情勢上その程度でいいかどうか。もう一つ図書館運営委員会でそういうように正式に立案したものを、議長議院運営委員会審議すべくさしもとして、それを議院運営委員会で適当に手を加えるということは、図書館運営委員会の方で了承されるかどうか。
  42. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 速記を止めてください。     〔速記中止〕
  43. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 速記をとつてください。それではなるべく早くこの案を成立させるために、図書館運営委員会で練つたこの案文のままで結構ですから、これを至急議院運営委員会連合審査を要求していただいて、連合審査をして、なるべく早くこの案件を本会議報告できるような方法をとるということで御異議ありませんすか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 それではそういうことにいたします。もう一時になりますが、まだ議案審議すべきものが三つほど残つております。どういうようにしたらいいでしようか。
  45. 林百郎

    ○林(百)委員 休んで本会議中にやつたら……。
  46. 淺沼稻次郎

    淺沼委員長 今の問題は、明日でも連合委員会を要求してもらうことにしまして、ここで休憩します。     午後一時二分休憩     ――――◇―――――    〔休憩後は開会に至らなかつた