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庄司(彦)
委員 去る六日に私は
舞鶴へはいります引揚船の第一船を迎えに參りました。そのときに私がしみじみ感じましたことは、引揚地におけるところの係の方々が、殊に涙ぐましいほでの献身的な
努力をしていてくださる、夜十二時、一時ときには徹夜までして、そうして一日も早く故郷へと望んでいる
引揚者たちを帰すためにあらゆる
努力をしていてくれるということが、私は殊に
感謝にたえなかつたのでありますが、こうしたときにわれわれ
國会の者として考えたいことは、この
引揚者の世話をする方に対して満腔の
感謝を捧げるばかりでなく、御承知の
通り、今
労働基準法によりまして時間の
制限等もありまするので、いろいろ聽いてみますると、その過
勤手当というものに対しては全然
予算がないようであります。ないからやらないというような熱がないのではなく、たとえ夢中でも、われわれは一生懸命でやろうというはげしい氣持でやつていていただくので、私は
感謝したのでありますが、この過
勤手当を十分に出していただきたいということを私は
政府に要望したい。しかもこれを長いことではなく、ことは一年、惡くい
つて來年の中ごろまでの話でありまするから、費用としても
舞鶴、函館両方加えましても大したものじやないと思います。金をやつたからどうこうということではないけれども、その正当な労力に対しては
國家が保障するということはあたりまえのことでありまするから、私は過
勤手当に対して——過勤という言葉を使うのですが、
超過時間を働くことに対しては正当な
支拂いをしなければならない。そのために
國家は
予算を惜しんではいけないということをぜひ本会の
総意でもつて
政府に要望していただきたいということを申し上げます。