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1948-02-06 第2回国会 衆議院 海外同胞引揚に関する特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年二月六日(金曜日)     午前十一時三十七分開議  出席委員    委員長 天野  久君    理事 川合 彰武君 理事 庄司 彦男君    理事 若松 虎雄君 理事 中嶋 勝一君    理事 成島 憲子君       成田 知巳君    藤原繁太郎君       松谷天光光君    松原喜之次君       和田 敏明君    川村善八郎君       竹尾  弌君    水谷  昇君       菊池 義郎君    松本 一郎君       吉川 久衛君    根本龍太郎君       高倉 定助君  出席政府委員         逓信政務次官  椎熊 三郎君         逓信事務官   村上  好君  委員外出席者         外務事務官   倭島 英二君         外務事務官   小島 太作君     ————————————— 一月三十日委員原侑君が退職した。     ————————————— 本日の会議に付した事件  復員者の預貯金に関する件     —————————————
  2. 天野久

    天野委員長 それではこれより会議を開きます。  まず御報告いたすことがあります。この前の委員会におきまして、御決議願いました未復員者その他の給與改善の問題につきまして、先般水谷委員と同道いたしまして、大藏省河合事務官に、るる事情を述べて増額方を要求いたしましたが、事務官の言われるのには、予算の関係などいろいろあるので、ただちにそれは承服できない。だがしかし、この給與に対しては、改善の要のあることはよく認めておるから、最善の努力を拂う。こういうお話でありました。この問題はぜひとも目的を貫徹いたさなければならない問題だと考えておりまするので、今後各委員の方には、ぜひ一段の御協力、御支援をお願いいたします。それでは庄司
  3. 庄司彦男

    庄司(彦)委員 逓信省の方にお伺いしたいのですが、海外から帰つた者、それから戰地の郵便貯金——その中には内地貯金をしていて、途中で海外に出て、そこで継続してやつていた人も相当にあるようであります。海外から引揚げた者郵便貯金が補償されないということはちよつとは腑に落ちないと思いますので、海外から帰つてきた人郵便貯金通帳が、どれくらい逓信省の方に引取つて、まだ引渡しがしてないか、この郵便貯金に対する逓信省のこれをどう解決するかということについての御意見を承りたいと思います。
  4. 椎熊三郎

    椎熊政府委員 ただいま御質問海外から引揚げた方貯金の問題は、前國会におきましても参議院等で非常な論議が重ねられまして、逓信省にとりましても非常に大きな問題として、いろいろ研究をも進め、それぞれの処置を講じておるのでございます。順序を遂うて御説明申し上げたいと思いますが、ただいま軍事郵便貯金については一千円を限度として拂戻しを認めておるのであります。残額の拂戻しにつきましては、終局の決定在外資産等のにらみ合せがございますので、さしむきの措置としては拂戻し制限額を拡張するように目下努力中なのであります。そこで軍事郵便貯金通帳引揚げたのが違法じやないかという御説でありますが、軍事郵便通帳引揚げておるのは、貯金局においてその内容を調査し、残額拂いもどしの方法決定をまつてその金額を記入の上、預金者に返還する予定をもつて保管中なのであります。法的根拠は新郵便貯金法の第二十二條、通帳等提出に関する法律ですが「逓信官署は、必要があるときは、預金者に対し、通帳貯金証書又は証券保管証提出を求めることができる。」これが新郵便貯金法であります。旧郵便貯金法は第十六條に「郵便官署ハ必要ナル場合ニ於テ郵便貯金通帳檢閲スルコトヲ得。」この二つの法的根拠においてただいま通帳をお預かりいたしております。そこで参考のために申し上げるのでありまするが、軍事郵便貯金支拂い金額制限したという法的根據のその第一は、外國為替管理法の第一條、第二は、昭和二十年十月勅令第五七八号(昭和二十年勅令第五四二号「ポツダム宣言承諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スルニ基ク金、銀、若ハ白金地金ハ合金輸入制限ハ禁止等ニ関スル件)の第一條、第三は、昭和二十年十月大藏省令第八八号(外國為替管理法一條及ビ昭和二十年勅令第五七八号「金、銀、若ハ白金地金ハ合金輸入制限ハ禁止等ニ関スル件」第一條規定ニヨリ金、銀、有價証券等輸出入等ニ関スル金融取引取締リニ関スル件)の第一條及び第二條、それから第四は、昭和二十一年一月大藏省告示第六号、こういう法的根據によつておるのであります。從いましてこの最も重大な点はポツダム宣言受諾に伴い発するところのいわゆるポ勅精神によつておるということであります。しからば拂いもどし金額を一千円にしたところの当時の理由を申し上げますと、軍事貯金資金が到着していない。郵便貯金をもつてきたけれども、金は日本の方にははいつていないというのが第一の理由、第二は軍事貯金は大体一人千円をもつて支拂い完了するであろう。軍事郵便貯金の現在の高は、昭和二十二年十月末の現在にいたしますると、非常に高額なものでございまして、第一は原簿登記済のものが三十七億八千九百四十六万二千八百二十一円、右以外のもの、すなわち原簿登記しないで通帳だけに記載せられておるものが三十六億九千百二十六万二千百五十八円、合計いたしまして七十四億八千七十二万四千九百七十九円、これだけがあるわけであります。これが貯金総額です。原簿登記のものと原簿登記をせざる通帳だけに記入したものと合わせて七十四億余りあります。現在の拂渡し資金残額はどのくらいあるかと申しますと、今千円ずつを限度として拂つて、なお逓信省に拂渡し資金を確保しているのがあります。それが一億四千三百一万六千七百二十九円、これだけまだ金があるわけです。これはいつでも拂える状況になつております。ですから現行拂いもどと制度におけるたな上げ額、たな上げになつて今どうすることもできないというのが六十億余りあるという計算になるのであります。そこで軍事記号貯金の一册の平均の預入高というものは、終戰当時五百六十七円五十一銭でありましたが、それが終戰後軍事郵便所を閉鎖いたしまして、その後急激なる増加になりまして、二千四百八十一円十三銭という額になつております。そこで逓信省といたしましては將來これるどう始末するか、でき得べくんば今たな上げになつている六十億あまり金額を差上げることができれば、預金者としては最も好都合であろうと思われます。しかしながら、それは國家財政現状から見て容易ならぬ大きな金額でございます。そこで逓信省としてはいろいろ案考えておりまして、現在通り千円で制限して、それだけしか拂わぬということになりましても、十四億円余り拂わなければならぬが、それではあまりに氣の毒だと思いまして、いろいろ終戰前貯金金額終戰後貯金状況等をにらみ合わせまして、一つの案をもつております。目下それは大藏当局折衝中でございまして、まだ最後の決定に至つておりませんが、大藏当局におかれましても非常に深い深理解をもたれておりまして、ごく最近の機会逓信省でもつている第二案とも杯すべきものが決定するのではなかろうか。これはぜひ決定してもらいたい。それをやるということになりますと、現在の千円程度支拂うものの約倍になつて、二十八億からのものが拂える。そういうことで目下せつかく交渉途方にあるのであります。何と申しましても、先ほど申しましたポ勅精神に從うように、在外資金ともにらみ合わせて非常に復雜なものでございますから、関係方面折衝等も愼重を要するものがありますので、昨年以來当局といたしましては鋭意この逓信省の案の目的貫徹のために盡力しておりますが、さらに心をするめず一層預金者のために便宜をはかりたい、こう努めている次第でございます。以上簡單でございますが、御説明申し上げます。
  5. 庄司彦男

    庄司(彦)委員 先ほどお伺いした中で、内地貯金をして、その同じ通い帳外地貯金をしているというものも相当あるようにわれわれ調べておりますが、こういうものに対してはどういう態度をおとりになるのか。それからもう一つは、ポツダム宣言受諾法的根據ということに対して、われわれは何らの言葉をはさむものでありませんが、これを在外資産としてみるか、これはいろいろ法的根據仰せなつたようですけれども、決してこれはわれわれの満足する法的根拠ではない、こう思いますが、ただ問題は國家の財政問題もありますし、また一方引揚者その他の生活現状を見ますときは、われわれは涙なくしてこれを見ることができない。ただいま当局で少しもゆるがないで努力をしておるというお言葉は、全國の引揚者の感謝するところだろうと思いますから、なお一層の御努力をお願いして、私の質問を終ります。
  6. 村上好

    村上政府委員 ただいまの御質問でありますが、内地貯金をしておつて、その通帳をもつてさらに外地貯金を継続し、また内地引揚げてその通帳を使う場合はどうなるかというお話であります。内地で一番初めに預けられました貯金は、外地で預けて内地にもつてこられた場合といえども、内地貯金と同じに取扱つております。と申しますのは、貯金は御承知通り原薄を備えておりまして、日本内地原薄のあるものは、これは制限なしに——封鎖だけは制限ございますが、総額においての制限は別につけずに全部拂つております。一番初めに外地において貯金しますと外地原薄にはいつておりますので、外地原薄はこちらでは終戰後全然わからなくなつてしまつたのであります。朝鮮のものは、全然ソヴイエツトに押えられておるものもあります。アメリカ側に押えられておるものもあります。どちらの分もこちらでは原薄がわからないのであります。それから関東州も原薄がわかりません。台湾もわかりません。外地でわかつておりますものは、南洋廳が、さいわい原薄が東京にございましたので、これはわかつております。それから樺太、これは原薄はわからなかつたのでありますが、この分は逓信大臣が直接責任をもつておる貯金なのでありまして、この分は内地貯金と同様に取扱つております。但し終戰後当時の九月三十日までの貯金内地貯金と同様に取扱つております。南洋廳の場合においても、九日三十日までに南洋廳の取帳で預けたものは全額支拂うという建前にいたしております。それで今申しましたのを要約しますと、樺太南洋郡島、千島列島、南西諸島、これは北緯三十度で、鹿兒島縣の南の方、あの辺以北のもの、これらのものは預入期日が九月三十日までのものは全額支拂う。但し一回の拂いもどし額は金融緊急措置令に從うということ。それから朝鮮台湾関東州、北支これは、通帳のございますもの、向う原薄があつて、こちらにもつてまいつた通帳、これは通帳があれば昭和二十年九月三十日までの預入限つて全額支拂う、但し原則として一箇月五本円ということにいたしております。軍事貯金、これは今政務次官が御説明申し上げたようなわけであります。朝鮮台湾関東州、北支、特に朝鮮台湾関東州で第一回に預けたものは原薄向うにあります。それで、朝鮮総督府、台湾総督府、太東廳等、その官廳責任において預かつた通帳であることはもちろんであります、それらのところに預金したものは、通帳があれば、支拂うということになつております。通帳のない場合に、日本では再度通帳発行という形をとりますが、原薄がないので再度通帳発行のいたし方がないのであります。これはどうも、何らの資料もつかめないので、再度通帳発行はできません。通帳をもつてきておるものは全額支拂う、但し毎月の制限だけはいたしておるということであります。大体以上の通りであります。
  7. 川合彰武

    川合委員 ただいまのお話朝鮮台湾関東州におけるところの原薄のある牧便貯金通帳をもつてきた者は、仰せ通り五百円を限つて拂われるという状況になつておるのでありますが、私も引揚者の一人でありますが、元來進駐軍進駐と同時に、忘便貯金通帳をもつてきてはならぬということになつてつたのです。從つて原則として郵便貯金通帳をみなそれぞれ朝鮮なり関東州なりへおいてきたと思われる、そうしてこれは多分それぞれの知人あるいはいろいろな関係者に預けてきたと思われるのでありますが、こういうような預金通帳をそれぞれ現地からとりもどすことについて何か当局としてお考えがあるかどうかということを伺いたいと思います。
  8. 村上好

    村上政府委員 満州の場合は、満州から貯金通帳銀行通帳その他有價証券向う進駐争に押收されたのでありまして、それが日本輸入許可されました後にその通帳はどんどん日本にはいつておるのであります。その通帳日本にはいりまして、外務省の手を経て、それをさらに檢査を受けて、その結果おのおの本人にそれが返還されつつあるのであります。それで、返還されましたその通帳は、先ほど申し上げた区分に從つて拂いもどしができるわけなのであります。で、この通帳をもつてくることについては、引揚者團体等で、また外務省のお仕事として十分努力されておると思うのでありますが、逓信省としてはこれに直接携わつておりません。その他の地方の分は、通帳逓信省の手でとりもどすことまでは、まだ手段を講じておりません。
  9. 川合彰武

    川合委員 郵便貯金帳をもつてきてはならぬということが進駐後布告されたわけでありますが、当時における朝鮮総督府の役人または日本人会等首能者考えが、朝鮮においては満州等違つてきわめて不親切であり、そのために團体的な行動をとることができず、そして朝鮮におけるところの人たち貯金通帳知人に預けるというような結果になつておる。しかるに、さいわい満州においては団体的な行動がとれて、そしてそれを先方の官憲に預け、これが後日返還されるというような状況になつておるわけでありますが、そういう点に関しまして、私は朝鮮におるところの旧朝鮮総督府の官吏がいかにだらしがなかつたかということをまず指摘したいと思うのであります。從いましてこういう点においてもやはり地域によつてきわめて不平等な結果になつておるということを、この機会外務省なりあるいはまた逓信当局にもよくお考えを願いたいと思います。それと同時に、現在郵便貯金通帳をもつてきた人たちは五百円の範囲において支拂いを受けておるというのでありますが、この五百円のわくというものを、現下の物價状況に鑑みて拡帳する意思があるかどうかという問題であります。この点に関しましては、私が朝鮮の三十八度以南から引揚げてきて、そして私が代議士をしておるという関係上、きわめて個人的にもまたいろいろの團体からそういうようないろいろな御意見がたくさんあるのでありますが、私が思うのに、現在とうてい五百円のわく内で生活ができるものではない。長い間外地におつて、あらゆる地盤を失い、そして何らの物質的に依存するものもないという現況に鑑みて、そういうような五百円のわくを撤廃する意思逓信当局でおもちになるか、また大藏当局として今どういうような構想をもつておられるかということを承りたいと思います。
  10. 村上好

    村上政府委員 五百円のわくについてお答えいたします。この五百円のわくは、ただいまにおきましては逓信省といたしましても、額は小さいという見解をもつております。これをできるだけ拡張いたしたいと考えております。でき得べくんば内地と同じに制限をしない線までできたらばと考えております。これは関係の筋と今折衝中であります。さよう御承知をお願いいたします。
  11. 川合彰武

    川合委員 なるべくそのわくを至急に撤廃するように御努力を一層されんことを希望いたします。  なおこの機会外務省の方にお伺いするのでありますが、現在凍結された海外財産、けわて個人財産という問題は、先ほどから私が申し上げました通りいろいろと問題があるのでありまして、これらに関しましては御当局もそれぞれ関係筋と御折衝なさつておるやうに伺つておるのでありますが、その後どういうような成り行きになつておるか、またその成り行きお話ができないとした場合におきましては、イタリア講和條約において個人海外財産はどういうように取扱われておるか。その具体的内容——現在おわかりにならないならば、極力そういうようなデーターを入手されていただきたいと思います。そうしてこういうような席上においてお知らせ願えれば幸と思うのであります。殊に私の思いますのには、朝鮮におきましては、御承知通りに九月の四日進駐軍が進駐する前までは、内地向け送金小切手を自由に取極めができたわけであります。そうしてその年の九月十五日までは内地において支拂いができたわけであります。そういうようなことからいたしまして、多くの人たち送金小切手をもつている。また同時に、朝鮮総督府はラジオあるいは新聞を通じて現金の携帶はまかりならぬ。極力送金小切手あるいは銀行預金あるいは郵便貯金にせよということを言つておる。從つてそういうような方法をとつた人たちは今日困つておる状態になつているわけであります。私は今回のいろいろな処置に対しまして、海外財産の凍結という問題は大きな問題でありまするが、個人海外財産、わけてそういうような郵便貯金とかあるいはまた銀行預金とか送金小切手というような問題は、何と申しますか、簡單考えてある程度解決すべき問題ではないかというように思うのでありますが、こういうことに関して、イタリアの條約においてどういうふうになつておるか、今御承知ならばこの機会に御説明願いたい、かように考えます。
  12. 倭島英二

    ○倭島説明員 海外財産の問題につきましての関係方面との交渉につきましては、外務省のわれわれの知つております限り、特にここでごく最近の発展ということで、御報告しておく点は今もち合わせておらぬわけであります。それからイタリアの方の関係にありましては、これもいろいろ向う関係日本関係とが、まだ同一になりますか違うことになりますか、この点これまでの関係筋の係官と話をしました点でははつきりしかねるところも多々ありまして、今少し折衝した上資料を入手して、適当な機会に報告させていただきたい、こう思います。
  13. 庄司彦男

    庄司(彦)委員 外務省の方に、これは質問というよりお願いのことなんでありますが、御承知通り戰犯者外地に非常にあります。もちろん戰犯者罪そのものは憎んでも、われわれとしては同胞としてその個々の氣持考えてみたいとともに、家族の者も考えたいのである。御承知通りにこの戰爭がどういう計画のもとになされたか、あるいは戰爭を勃発せしめたのがいいか惡いかは別としまして、何らの責任を負わない兵隊たち外地に送られて、そうして從前ならば、上官の命は事のいかんを問わずこれに從うということによつて行つたことで、今度の戰犯裁判に抵触したものがずいぶん多いようにわれわれは聞いております。でありまするから、私は家族の立場から申し上げると、外地での服役ということを内地へもつてきて服役させてやりたい。そしてせめて二十年、三十年の間に一度でも二度でも家族の者と会わせてやりたいという氣持があるのであります。また方々から私あてにその点について御努力願いたいという依頼状も來ておりますので、できることならば、これはもちろん民間の声としてあげたいと思つておりますが、外務省として外地戰犯服役者内地服役させるということに対して、何か手を打つてもらいたいということをお願いしたいのでございますが、これについて何か御意見ございましたら……。
  14. 倭島英二

    ○倭島説明員 戰犯関係者につきまして、ただいまの御質問を含めまして若干入手しました比較的詳細な情報を申し上げたいと思います。  外國における戰犯関係者内地服役の問題は、すでによほど前から起つた問題でございまして、一番有望と思われましたのが中國地区戰犯者内地服役させる、これについて機が熟したころに正式に関係筋を通じて申し入れましたのですが、本件は不許可になりました。そのほかに正式に申し入れている件は、北鮮戰犯関係者をやはり内地服役さしてもらいたいという申し入れでございますが、これは南鮮において同様なことが行われているのでありまするから、同じように北鮮もしていただきたいという趣旨で行つたのでありますが、これはまだ回答に接しておりません。從いましてこれはわれわれの推測でございまするが、裁判の管轄権に関する一つ原則があるように判断できるのであります。たとえば中国地区中国当局が行つたその戰犯その結果だけを日本内地へもつてくるということは、管轄権の上から相当困難があるのではないかというふうに感じられるのでありますが、この件はまだ私たちの方としましてもそれで放擲しているわけではございませんので、また日を見てくり返して……。
  15. 水谷昇

    水谷(昇)委員 不許可なつ理由は別に……。
  16. 倭島英二

    ○倭島説明員 何もありません。
  17. 天野久

    天野委員長 皆様にお諮りしたいのですが、この委員会が設立されていろいろ活動いたすのですが、この本委員会活動目標と申しましようか、これだけは一つ貫徹しよう、これだけは一つつていこうというような目標を、各位の御意見を承つてきめて、そうしてそれに対してできるだけの活動をやつてみたらどうか、こんなふうに考えますが、いかがでしようか。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  18. 天野久

    天野委員長 そうしますと、どんな目標か、御意見がありましたら一つお聽かせ願います。
  19. 水谷昇

    水谷(昇)委員 きようさいわい委員長から御招待があり、懇談会があるそうでありますから、そこで一つ懇談をして、さういうことをとりきめたらどうかと思います。そうして次のこの委員会でそれを決定するという段取りにしたらいかがかと思います。
  20. 天野久

    天野委員長 水谷委員の御発言、いかがでしようか。     〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  21. 天野久

    天野委員長 それでは実はきよう午後四時から議長官舍懇談会を開きたいと思いますが、それまでにぜひ皆様に御研究を願いまして、この委員会の最も有効に、最も責任をもつて働かなければならない仕事一つ目標として、そうして御活動願いたいと思いますから、それぞれ御研究を願いたいと存じます。  それでは御質問もないようでありますから、本日はこれで散会いたします。     午後零時十五分散会