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加賀山政府委員 御指摘になりました点は、われわれもま
つたく同様に考えておる次第でございます。本年の春に二・八箇月分に関連して
運賃を上げるというような問題が出ましたときは、これは最もまずい
取扱方であるということをわれわれも考えておりました次第であります。今回におきましては、結局
物價体系の一環といたしまして、本
予算を組むにつきまして
物件費、
人件費、それぞれその新しい
ベーすに基いて、それにできるだけ追いついていくように、むしろ
運賃が
あとから追いついてまいりますように定めましたのが先般の
実情でございますので、この点に関しましては先ほどこくあらましでございますが、赤字の原因と
運賃の
値上げの
必要性に関しまして、一文を草しましてごらんをいただいておる次第であります。
簡單にこの点がのみこんでいただけると非常によろしいのでありますが、まず
國会にそれをお諮りしてごらんいただき、同時に
新聞社等につきましても、
運輸省詰めの
新聞社の人にはもちろん話をいたしますとともに、手すきの人達にもお集りを願いまして、この点に関しまして十分に聽いていただいたという次第であります。これらの点に関しまするわれわれの
宣傳が下手であり、そういう点がな
つておらぬという御非難は、まさしくわれわれも、常にそういうことを非常にまずいと痛感いたしておる次第であります。今後は一層こういう点について
簡單に
國民の御理解、輿論の支持を得るように努めていきたいと存じております。
実質的に
節約の
方法といたしまして、今回とられました
措置といたしましては、まず
石炭に
主眼を置きまして、
石炭は昨年の六%
程度の
節約をようやくに実現いたしました。今年度はさらに大きく
列車の一部の
スピード・
ダウンをいたしまして、
使用石炭量を減らす。これは一面
サービスの
低下になることが、おそれられるのでありますが、しかしながら接続時間をうまく合わせるとか、急行は
スピード・
ダウンをしないとか、そうい
つた方法をとりまして、極力
サービスの
低下になる点を防ぐと同時に、
石炭の
節約をはかる。本年度におきましても五%以上の
石炭の
節約をするという
計画をいたしておる次第であります。今回の
時刻改正によりまして、
列車の
設定キロにおきましては
旅客列車といたしましては二万キロ足らず、
貨物列車におきましは、不定期をも含めますと
列車キロは増加いたすわけでございますが、これに関しましても
石炭の増配は受けない、ま
つたく節減をいたしました
石炭をも
つてこれらの
時刻改正を行うという
計画を立て、手はずを進めておる次第でありまして、目下それに要する
要員の
関係につきまして、非常に難関があるというように考えておりますが、
人員の面におきましても極力セーブをいたしまして賄
つていきたい。その他の
修繕費でございますとか、あるいは
工事、あるいは
物件費がございますところにおきましては、
一般の物價の
値上りが大体七〇%ないし八〇%と予定されておるわけでございますが、
物件費全体にわたりまして、むしろ今回の
予算面におきましては、フルの
値上り率を見ていない、あるいは事柄によりましては、單に五〇%
程度の
値上りしか見込んでおらないというような方策をとりまして、その
予算面から
節約を強要するという
行き方を立てておる次第であります。從いまして今回の
値上げをフルに今回の
予算に盛りこんでいないので、これが
節約できませんと、それだけ
修繕量が減る、あるいは
工事規格が落ちるのでありまして、どうしてもわれわれが
目標としても
つております
修繕なり
工事は、完成しなければならない
関係上、何としてもそれを完成するとすれば、どうしてもそれにおいて
節約をしなければならないというように、
予算面を組んでおるということでございます。そういうふうにして
節約をいたしていく所存でございます。