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1947-11-10 第1回国会 参議院 本会議 第48号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十二年十一月十日(月曜日) 午前十時三十五分
開議
━━━━━━━━━━━━━
議事日程
第四十七号
昭和
二十二年十一月十日 午前十時
開議
第一
國務大臣
の
演説
に関する件(第三日) 第二
昭和
二十二年度
一般会計予算補正
(第六号)(
委員長報告
) ━━━━━━━━━━━━━
松平恒雄
1
○
議長
(
松平恒雄
君) 諸般の
報告
は御
異議
がなければ朗読を省略いたします。
—————
・
—————
松平恒雄
2
○
議長
(
松平恒雄
君) これより本日の会議を開きます。お諮りいたすことがございます。一昨八日、
稻垣平太郎
君より
予算委員
を、
鈴木順一
君より
司法委員
を、
中井光次
君より
國土計画委員
を、
櫻内辰郎
君より
財政
及び
金融委員
をそれぞれ
理由
を附して辞任の申出がございました。許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松平恒雄
3
○
議長
(
松平恒雄
君) 御
異議
ないと認めます。つきましては、その補欠として、
鈴木順一
君を
予算委員
に、
前之園喜一郎
君を
司法委員
に、
田中信儀
君を
國土計画委員
に、
尾形六郎兵衞
君を
財政
及び
金融委員
に指名いたします。
—————
・
—————
松平恒雄
4
○
議長
(
松平恒雄
君)
日程
第一、
國務大臣
の
演説
に関する件(第三日)、これより
質疑
を許します、
寺尾豊
君。 〔
寺尾豊
君
登壇
、
拍手
〕
寺尾豊
5
○
寺尾豊
君 私は
日本自由党
を代表いたしまして、去る日、
栗栖大藏大臣
の御
説明
になりました
追加予算案
に対する問題について、主として前
質疑者
と重複をいたしません点について若干
質疑
を申上げますると共に、
片山首相
並びに
関係大臣
よりの適切なる御
答弁
を
お願い
を申上げたいと存じます。ただ私のここに甚だ遺憾とするところは、本日あいにく
栗栖藏相
が御
病氣
のために御欠席をされたことであります。心ゆくまで
藏相
の……(「本題に入れ」と呼ぶ者あり)先ず聽け。
財政施策
に対する抱負を
聽かん
といたしましたけれども、そのことの
希望
の容られませんことを誠に残念に思う次第であります。
栗栖藏相
も言われましたように、本
追加予算
は、形式的にはその
歳出入
の
バランス
において、むしろ
歳入増加
の形を以て
健全財政
という
形態
を整えておるということが言えましよう。併しこれを実質的な面から十分に檢討をいたして見まするならば、
内容
的に何ら
健全財政
としての満足すべき点がないということは、前
質問者
のすでに指摘せられた
通り
であります。私はこの際この提出されましたところの
追加予算
が果して
健全財政
を堅持しておるものか否かということについて、以下若干の
質疑
をいたしたいと思います。 第一にお尋ねしたいこと、それは
追加予算
の
編成
に当
つて
、
政府
は
日本経済
と
世界経済
との
関連
をいかにお
考え
に
なつ
たかということであります。
敗戰後二年
、
貿易
の
再開
が
日本封鎖経済
をして再び
世界経済
に
関連
を持つに至らしめた。
対外
の情勢の変化は、ただ單に
國内経済
の
均衡
のみを以てして
國民経済
の安定を期することはできません。
國民経済
の実質的な
内容
が終局において
対外信用
の
基礎
となるものであり、
日本経済
における
生産力
は、
世界経済
における
世界生産力
の一環として嚴粛な
評價
が下さるべきものであるということを認識しなければならないと思うのであります。(
拍手
)かかる観点よりいたしまして、
為替レート
も程遠からず決定をされんといたしております今日、
國民経済
に最も
重大影響
を與えまする
國家財計
の面において、
政府
はこの
厖大
なる
追加予算編成
に当
つて
、何ら政治的な
努力
を
拂つた形跡
がないということを誠に遺憾に感ずる次第であります。即ち本
追加予算
が可決施行せられたる暁におきましては、
國民経済
の一角に大
消費者
を迎えることになり、更に苦境に陥れるのではないかと心痛をいたすのであります。(
拍手
)何故ならば、本
追加予算案
は
消費経済
を刺戟するのに十分であるかも知れませんけれども、
國民経済
におけるところの再
生産
を何んら刺戟し得ないからであります。(
拍手
)これは過
ぐる太平洋戰爭
における軍費が何ら
國民経済
の再
生産
をせずして、徒らに
消耗
にのみ
國家予算
が消費せられて、遂には御
承知
の
通り國民経済
が
崩壞
をしてし
まつ
たという例と大同小異でありましよう。
國家
の
財計
は
國民経済
に規制せらるべきものであり、
國民経済
は
世界経済
に連繋を持つものであります。
片山首相
は
國民
に
耐乏生活
を求められ、その
耐乏生活
の後には
生活
の安定と
希望
とを約束して置きながら、何らの
生産
を伴わないところのかかる
厖大
なる
予算
を
國会
に提出され、
國民経済
の
基礎
を揺がすがごときは、
日本経済
における
対外信用
の
基礎
をますます貧弱ならしむるものと断ぜざるを得ないのであります。(
拍手
)このことを卑近な例に取りますならば、恰かも冬の寒い晩に、火の消えた、
釜火
のないぬるい風呂に
國民
を入れて置いて、今に温ま
つて來
るから我慢せよというのと何ら変りはありません。(
拍手
)火のない釜の湯は沸きますまい。
生産
なき
國家
の
再建
はあり得ないのであります。(「ヒヤヒヤ」と呼ぶ者あり)、(
拍手
)
片山首相
はいかなる
施策
を以て新たに
世界経済
に繋がりを持ち得たところの我が
日本経済
の
信用
を回復せられんとされるか。御
答弁
を
お願い
申上げたい。 次に私は
追加予算
の概念の問題でありまするが、
國家
の
歳入歳出
は、毎年本
予算
において当初に示されるべきであることが
原則
にな
つて
おることは言うまでもありません。これはいわゆる
日本経済
の年間におけるところの規模の骨子を形成する大きな
フアクター
であります。然るに本
予算
において
規定
をせられた
國家財計
が、本
予算
以上の
フアクター
を
追加予算
において
規定
をするならば、
日本経済
の
基礎
は或る
意味
において根柢から覆されると言わなければなりません。
從つて國民経済
は何らかの形において不健全な歩みを辿らなければならないことは明らかであります。即ち
日本経済
の
生産力
は異常的に
上昇下降
をするものではなくして、常に一定の
基準能力
を維持培養するの方向に進ましめなければならないと思うのであります。
政府
はみずから本
予算
の本質を
國民経済
中に軽視することによ
つて
、ますます
インフレ
を助長しておるということも言えるのであります。若し
政府
が
会計年度
の当初において毎年の歳計を予定する
能力
に欠けておるならば、予め本
予算
の
國民経済
に與えるウエートをみずから放棄して、
追加予算主義
に
則つて
、
國民経済
を自由なる運行に委ね、
統制経済
の
根本的改廃
を行うことが必要であります。況んや
國家
による
計画経済
の
実質的矛盾
をこの際十分に認識をされて、
國家
みずからが
計画
を破り
國民経済
を苦痛に追い込むことを避けなければなりません。
政府
は本
予算
と
追加予算
の
関係
を今後においていかに扱われるか。これは
大藏大臣
に御
答弁
を願いたいのでありますけれども、お
見え
になりませんから、政務次官にお答えを願います。 今
一つ
は、
消耗予算
の
経済
に及ぼす
影響
と
政府
のこれに対する
施策
をお
聽きし
たいのであります。
和田安本長官
が全霊を打込んで御
努力
をなさ
つて
いらつしやるところの新
物價体系
も、本
予算
が施行せられた曉においては、私は到底維持できまいと思うのであります。否、聞くところによりまするというと、
安本
の方でもすでに三月
物價改訂
は必至であるといつたように
考え
ておられるように言われておりまするが、果していかがでありましようか。過
ぐる
六月、七月、八月、九月、十月、十一月の六ヶ月間のこの千八百円
ベース
の
内容
について見ましても、六月には千六百円の
ベース
の差額の確か二ヶ月分と思いました。七月にはその三ヶ月分、九月には
凸凹調整
の
追加金
と称するものが一月から九月分まで、十月は千八百円の
ベース
の三ヶ月分、十一月にはその二ヶ月分といつたようなふうに、
追加金
を加えまするというと、すでにこの過
ぐる
六ヶ月の分が二千円を遙かに上廻
つて
おるという
状態
である。これがこの一年の総決算をやろうという十二月に、何らの
追加金
もなくして千八百円で年が越せますか。越せませんか。私が言うまでもないと思うのであります。(
拍手
)この点について、実際は守れておらんでも、横車でも何でもよいから
一つ
これをどこまでもやり通す、言い通すとこうおつしやるのか。
長官
のお肚をお聞かせ願いたい。(
拍手
)而も
労働者
の
生活難
から來るところの
眞劍
な叫びには、いかに
長官
が頑張
つて
見たところで、この千八百円の
ベース
は破られることは当然であると私は思います。かかる原因の
根本
は、
消耗予算
の
厖大
なる放出が
國民経済
を圧迫する点から起るのであります。
國家
は
國民経済
を保育し、むしろ
消耗
を制して再
生産
を刺戟すべきであると深く信ずるものであります。(
拍手
)
生産
なくしては
國家
も
國民
も
経済
的安定を期することはできないことは、今更私が先輩の皆樣方に申上
ぐる
までもないことであります。然らば現下の
生産
の面がどういうふうな
状態
にな
つて
おるか。これ亦申上げるまでもないと思いますけれども、
産業
の
融資
を手控えられて、各
金融機関
は勿論、
農山漁村
を扱
つて
おるところの農林中央金庫のようなものでも一切
貸出
を中止しておる。
大藏省
からの
貸出
の
指令許可
がないことにはどうにもならんといつたようなうまい
理由
を附けて、一切
貸出
をしない、殊に重大な
使命
を持
つて
おるところの
復興金融金庫
のごときものは、これ亦同じように、特殊の
基礎産業
であるとか、重点的と称する僅かの
産業
の
方面
にのみしか
融資
をしておりません。
大藏大臣
がお
見え
になれば申上げたいと思いましたが、
大藏大臣
の過日の
お話
には、
復興金融金庫
は
赤字
のあるような
企業
に対しては一切
融資
をせんということを言うておる。とんでもないこれは
暴論
であります。私は昨年衆議院において
復興金融金庫法案
の
審議
もいたしました。又
復興金融金庫
の
設立委員
をも拝命をいたしました。お釈迦さんに説法ではありませんが、
復興金融金庫
ができまするときに、いろいろ論議をしました。而も確かその第一條に、他の
金融機関
の
融資
しかないものに対して
融資
をするということが
復興金融金庫
の
設立
のいわゆる
趣旨
であります。(「その
通り
」と呼ぶ者あり)(
拍手
)それはどういう
意味
か。
石橋
‥‥
石橋
さんのことを言うと又いろいろ彌次が飛ぶかも知れませんが、(笑声)時の
藏相
とも
いろいろ話
をして、例えば今
日本
のこの
復興
に対して必要な
産業
のために金を貸す。そうして
仕事
はやるが、
敗戰後
の
日本
の
状態
としては原價も高くなる。なかなか
將來
まで果してうまく行くか。殊に
貿易
の
再開等
によ
つて
安い品物が入
つて來
るようになれば立たなくなるがどうだ。それでもいい。そこが現在必要なところの、
復興
に必要なために貸すのであるから、普通の
金融機関
が貸したならば採算も採れない、或いは回収もできないという
意味
において、これも今金を貸さなかつたならば
日本
の
復興
はできないのであるから、たとい
將來
若しも返却ができんようになる、いわゆる非常に
將來見込
の惡くなるような
事業
でもよろしい。これに貸すことが
復興金融金庫
の
使命
であるという、これが私共が
復興金融金庫法
を通過さしたそのときの
趣旨
であります。
大藏大臣
に言わして見るというと、
赤字
を今出しておるようなものには一切今
貸出
をしないということであるが、とんでもないことである。これは殊に
中小企業
を
中心
にして、この
復興
を以て
日本
の
再建
をしなければならんということのこの絶対的な方針の下に、
復金
が全國の
企業
に対して、より理解を持つならば、かような
暴論
は言えない筈であります。又当時もう
一つ
の問題として、
大藏省
は押し切
つて
この
復興金融金庫
を主管したかつたのであります。併し私共は
貸出
の際、
計画
をした場合に、その
事業
というものが果して正しい必要な
事業
であるか、又
將來
伸び行くものであるか、見込のあるものであるかといつたようなことを判断するためには、失礼ではあるけれども、
大藏省
の
事務屋
さんだけでは判断ができない。そうすれば
貸出
に非常に日にちが掛かる。これはこの方に
経驗
を持
つて
おるところの
商工省
が
共管
に一枚加わ
つて
いなければならない。要すれば
貸出
の窓口に
一つテーブル
を置いて、
計画
をして來たものを
商工省関係
の
技術者
が調べて、直ちに
時機
を失することなく、絶妙なる
融資
の方法をしなければならんという
意味
で、
商工
、
大藏
の
共管
にしたものであります。
水谷商工大臣
は、恐らく、
共管
で
復金
の
貸出
に対しては
大藏大臣
と同等な
責任
があるということは、まさか知らないことはないと私は思います。その
復金
に対する
大藏省
の
責任
にいたしましても、二百億圓を僅かに四十億に切下げておる。これでは全く一部の
基礎産業
を満足せしむるだけである。この最も今疲弊し切
つて
おるところの、全く喘ぎ切
つて
おるところの
中小企業方面
に何らの潤いが行くわけがありません。然るが故に全國を通じて闇の
金融
が横行をしてお
つて
、安いもので月一割、高くなると二割だとか、甚だしいのになると月三割といつたような金を借りておる現状であります。これは前
質問者
も
お話
がありましたから、私はこの点については多くを申しません。 更に
資材
は欠乏をしておる。
國家
による
消耗
のための
追加予算
が提出されておる。労務は
生活難
のためにその
労働
の
生産性
が低下をして、
財政
と
國民所得
との
均衡
は完全に破壞されんとしておる。今や
政府
も
民間企業
も、
行政整備
と
企業
合理化によ
つて
この難局を打開する以外に途がないまでに追込められてしま
つて
おるのであります。
企業整備
にしても、完全な
企業整備
ができるものでなく、ただ
仕事
がないから首を馘るというようなことによ
つて
、多くの
失業者
を出さなければなりません。 この際に私は、もう時間も少いようでありまするから、
水谷商工大臣
に
一つお願い
があります。それは先般
アメリカ
の非常な御厚意によ
つて輸出入
回轉基金というものが設定されて、すでに
貿易事業等
に対しては、綿花の三十万俵と記憶いたしておりますが、輸入をするために、六千万ドルをその方に充てておる。誠に
日本産業復興
のために有難いことだと思ひまするが、私は
水谷商工大臣
と
和田安本長官
に
お願い
をしたいことは、
日本
は
只今
も申上げましたように、特に
中小企業
、殊に
中小工場等
が沢山今
資材
はなく、
仕事
がなくて困
つて
おるのであります。
内閣総理廳
の
統計局発表等
によりますると、三十六万五千という
工場
のある中、五十人以下の
工場
が三十五万あるということが出ております。これらの
工場
は、
戰後
の貧弱な原材料のために非常に弱体化して、折角
設備
を持ち、
仕事
を與えさえすれば相当な
仕事
ができるにも拘わらず、そのままにな
つて
おります。是非とも私はこれらの遊休しておるところの
設備
を活かし、又全國的に見ましても、
青年層
の中に立派な
技術者
が沢山おるのでありまして、これらの
青年
を
中心
にして、こういつたような三十五万もの
工場
が
仕事
に困
つて
おるのでありまするから、この
回轉資金
の中からせめて三千万ドルでも廻して
貰つて
、例えば一トン百五十円の
資材
を買うとして見れば、三千万ドルでは二十万トンの
資材
を買うことができる。その二十万トンの
資材
を以て、成るべく
資材
が少くて
精度
の高い、いわゆる
精密度
の高い
製品
を作るように、それは注文によ
つて作つて
もいいのでありましようし、又考案によ
つて作つて
もいいでありましよう。例えばそれはどんなものか。
各種測定器
もありましよう。
通信器
のようなものもありましよう。
計量器
のようなものもありましよう。又
医療器
その他更に高度のメジユアリング・マシーンといつたような、高級な、僅かの
資材
で
相当精度
の高い
輸出向
の
製品
も作り得られるのであります。小さい
工場
にはピース・ワークをさせればよろしいし、
纏まつ
た
工場
ではアツセンブルをするとか、こういつたような
加工工業
を
日本
に至急に興して頂きたいと思うのであります。これは私が過去数十年の
経驗
から申しましても必ずでき得ることであります。折角
アメリカ
の厚意によ
つて
でき
上つた貿易
回轉資金
、これを一刻も早く今喘いでおるところの
日本
の
工業製品
を
生産
するために思い切
つて
御利用をせられんことを切に
お願い
を申上げ、又これに対する
大藏大臣
並びに
和田長官
のお氣持をお聞かせを願いたいのであります。その他いろいろ申上げたいのでありますけれども、もはや私の時間も参つたようでありますし、以上どうしても
國家
の
再建
のためには
生産
を以て
日本
の
建直し
をしなければ
再建
というものはできない。又特に
日本
は
工業製品
を作り出すといことにおいて
産業
を振興せしめ、同時に
文化國家
としての実力をも養わなければならんということを申上げまして、私の
質疑
に代える次第であります。(
拍手
) 〔
國務大臣片山哲
君
登壇
、
拍手
〕
片山哲
6
○
國務大臣
(
片山哲
君)
寺尾
君の
只今
の
最初
の御
質問
にお答えいたしたいと思います。
寺尾
君の申されました
日本経済
と
世界経済
の
関聯性
を十分に
考え
なければならないという御意見は御尤もでありまして、
政府
といたしましては、この点に夙に留意いたしまして、
最大
の注意を拂
つて
おるのであります。
政府
の
考え
といたしましては、
日本経済
を充実
確立
いたしまして
世界
の
信用
を博するためには、今日においてその
用意
を十分にして行かなければならないと思うのであります。そのために、先ず
政治機構
の改革を民生的に徹底いたしまして、
國内体制
を
確立
し、更に
経済
上の問題につきましても、
産業
上の問題につきましても、
民主化
の促進を図りたいと
考え
ておるのであります。すでに御協議を経ておりまする
独占禁止法
でありますとか、目下御
審議
を願
つて
おりまする
経済力集中排除法
でありますとか、かようなものは、富の
独占
を排除いたしまして公平にこれを分配するは勿論のこと、
産業機構
におきましても、その民主的な
確立
を促進して行なければならないという
見地
に立
つて
、
経済
は在來のような
独占
的な
形態
を一日も早く排除したいと
考え
ておるのであります。我が國の
経済
をかくのごとく
民主化
いたしまして、且つ又
労働大衆
も、
労働大衆
の肩に
日本産業
の
再建
は担われておるという
見地
に立ちまして、
労働運動
は最も健全に、
労働組合運動
は極めて建設的に進んで、
産業
の隆盛と、又
財政
の
堅実化
を図
つて
貰わなければならない。こういうような
建前
で進みつつあるのであります。大体において
國民
全体はそれぞれの分に應じて、我が國の
経済
を、我が國の
財政
を
背負つて
、この
祖國再建
に邁進して貰わなければならないという
國民
の自覺を求めつつあるような次第であります。特にこの際私の
考え
ておりますることは、今
日程個人経済
、
國民経済
をよくしようと思いまするならば、
國家経済
、
國家財政
、
國家
の
産業発展
を図らなければならない必要に迫られておる時はないと思うのであります。ただ
個人経済
さえよくなればそれではいいとか、ただ
産業
の
発展
さえできればすべては解決されるというように、個々別々に
考え
るべきものではなくして、すべて
関連性
において
考え
て行かなければならないと思うのであります。
個人職業
を安定し、
個人
の
生活
の確保を図ろうと思いまするならば、どうしても
國家経済
の
確立
を図
つて
行かなければならないのであります。特に今日は
敗戰経済
といたしまして、いろいろの
負担
を処理して行かなければならない重大な
時機
に立
つて
おるのでありまして、我が國の
経済
は誠に重大なる危機であります。又
財政面
におきましても、
國家負担
は非常に
厖大
でありまして、この収入の乏しいその中より多くの支出をいたしまして、健全に
財政
の処理をして行かなければならない時であります。こういう
状態
でありまするから、一應我々は
日本経済
の建て直し、
日本産業
の
発展
、
経済財政
の堅実、特に
健全財政
の
確立
を図りまして、延いては
個人経済
、
個人
の
職業
の安定に導いて行こう。この一連の
関係
を整理しなければならない重大なる責務を負わされておると思うのであります。その
意味
におきまして
財政
は健全に、
インフレ防止
のためには、あとで
和田長官
から
説明
がある筈でありますが、
流通秩序
の
確立等物價体制
の
確立
を図りまして、我が國の
経済
を建て直して行かなければならない。要は
産業
の
発展
でありまするけれども、
産業
の
発展
に進むための
用意
を、
國民
全体の協力によ
つて
や
つて
行かなければならないという、押し
迫つた状態
にあるのであります。
國民
全部が乏しきを分け合
つて
貰わなければならないのであります。
資本家
も
事業家
もそうであります。
労働者
も農民も、
消費者大衆
も、皆乏しきを分け
合つた耐乏生活
によ
つて
、我が國の
経済
を
再建
して行かなければ
産業
の
発展
はできないと思うのであります。(
拍手
)
産業
の
発展
のために主力を集中いたしまする
用意
をいたしつつあるのでありまして、新
物價体制
の
確立
も、千八百円の
ベース
の堅持も、皆この
原則
に立
つて
おるのであります。かように
考え
まして、ここに甚だ難きを強いておるようでありまして、非常に心苦しく思うのでありますが、
國民
全体に
耐乏生活
を尚
お願い
しなければならないと思うのであります。辛抱を尚続けて
希望
の
状態
に一日も早く達成せしむるために
努力
しなければならないと
考え
ておるのであります。かようにして
日本経済
が
信用
を博するようになりまするならば、
國際的経済
の
関連
もよくな
つて來
るのであります。
寺尾
君の申されましたその
関連性
を充実するための
用意
を今日なしつつあるのである。
國民経済
をよくするための
用意
を今日なしつつあるのである。この点を十分に御了承賜りたいと存じまして、極く簡單でありまするが、以上所信を申上げる次第であります。(
拍手
) 〔
國務大臣和田博雄
君
登壇
〕
和田博雄
7
○
國務大臣
(
和田博雄
君) 私に関しまする
寺尾
さんの御
質問
にお答えいたします。 第一点は、
追加予算
と
物價体系維持
の問題でございます。今度の
追加予算
を組みます場合に一番問題になりましたのも
物價体系
との
関係
でございます。
只今
の
インフレーシヨン
の
段階
は、私
たち
の
考え
によりますと、やはり
通貨
の増発から來る
危險
というものを、全力を挙げて防止しなければならない
段階
だ、かように
考え
た次第であります。從いまして今回の
追加予算
の場合におきましても、
煙草等
の
專売品價格
の値上げということを私
たち
は
最初
はできるだけこれを避けたい、そうしてその上で
均衡
が取れた
財政
を、
予算
を組みたいと大いに
努力
いたしたわけであります。併し今の
日本経済
の
段階
におきましては、
特別会計
の全部を含めて、そこに形式的にも、実質的にも
バランス
の取れた
予算
を
編成
するということは非常にむずかしい
仕事
であります。併しながら形式的にも実質的にも
バランス
の取れた
予算
を組むこと、そのことが
日本
の
インフレーシヨン
に対しまする闘いといいますか、
努力
といいますか、
インフレーシヨン克服
のための
努力
の端的な表現であ
つて
、それは
國際関係
から見ましても非常な好
影響
を與えると思います。從いまして
煙草
といつたような
個別價格
の
上昇
による
物價
の値上がりという
危險
はそこに多少あ
つて
も、一面から言いますならば、逆に
バランス
の取れた
予算
を組みますことによ
つて
、
通貨
の発行をそれだけ抑えることによ
つて
、その面から
物價
の騰貴というものを防いで行く。それと同時にこれだけの
バランス
の
合つた予算
を実質的にも
バランス
の合つたものとしますために、
財政資金
及び
産業資金
の全体を合せての
資金計画
を策定いたしまして、この
予算
が本質的にも
バランス
の合つたものにして行こう、こういう
建前
を取りまして今度の
予算
を
編成
いたした次第であります。 そこでこの
労働
の問題に対しまする点につきましては、
只今中労委
を
中心
にいたしまして裁定が行われんといたしておるわけであります。
政府
といたしましてもこの
物價体系
を堅持するという
建前
から、種々の対策を
只今
考え
ておる次第であります。御
承知
のようにやはり貨幣が持
つて
おりまする一番大きな機能は、現在と
將來
とを繋ぐ輪であるということであ
つて
、
將來
が非常に不安定である。
將來物價
が又どんどん上
つて
行くだろうということ自身が現在の不安を尚一層増大さす次第であります。この点は
政府
としましては、どこまでも
物價体系そのもの
は堅持して行く、あらゆる
努力
を拂
つて
堅持して
行つて將來
への不安を解消することが、又現実の不安を解消することであるという
建前
を取
つて
おることを御了承願いたいと思います。ただ
生産増強
が本質的には
インフレーシヨン
を克服するための
最大
の力であるということについては、私共も毛頭異存はないのでございます。その点に関しましては今度の
追加予算
を組みます場合におきましても、
一般予算
との
関係
においてできるだけそれは阻害しない
建前
を取
つて
、むしろ助長するという
考え
方で
予算
は組んでおります。併し問題は二十三年度の
予算
をどう組むか、
生産増強
の要素を回轉基金の運轉と
関連
しまして盛り込むということにあろうかと思うのでありまして、
政府
といたしましては長期
計画
の一年度を回轉基金の運轉と絡みまして、この長期
計画
第一年度の
生産
計画
を
只今
立
つて
おるわけであります。それを
中心
にして、そして
物價体系
との
関係
を
考え
ながら
生産増強
の策をそこに盛り込んで行くという方向において、二十三年度の
予算
の
編成
に当
つて
はそういう
建前
においてや
つて
行きたい、かように
考え
ておるわけであります。
生産増強
そのことが
インフレーシヨン
の促進を阻む非常に大きな原因であるということについては、我々としても全く同意見でございます。 次に、
中小企業
の問題でございますが、
中小企業
の問題は先般閣議で中小工業の振興策を建てまして、中央に
中小企業
の総局という官廳を
一つ
作りまして、
中小企業
を本当にその面倒を見、指導して行くところの組織を作りまして、技術の向上なり或いは経営の改善を図
つて
行く手段を取りました次第でございます。機械の輸入の点につきましては、御
承知
のように回轉基金は、先ず第一に輸出用の原材料を買うところの基金でございまするので、この機械を買うということは、結局この回轉基金を運轉して出て來たところの純益がやはりそこの出て來ませんと、直ぐこれを買うというわけには参らんのでありますが、
お話
のように
中小企業
の技術の指導、或いは経営の改善ということにつきましては、この回轉基金そのものによらなくても、
政府
といたしましては是非これを図
つて
行きたいというので、先般
中小企業
対策要綱というものを決定いたした次第でございます。(
拍手
) 〔
國務大臣
水谷長三郎君
登壇
〕
水谷長三郎
8
○
國務大臣
(水谷長三郎君)
只今
寺尾
さんからいろいろ
中小企業
の問題に関しまして、御理解ある御意見を拜聽いたしまして、
商工
大臣としても感謝に堪えないのでありますが、又その御
質問
の要点に対しましては、
只今
和田長官
からお述べに
なつ
た
通り
でありまして、私といたしましてもそれに多く附加える言葉はないのでございますが、御指名により簡單にお答をして置きたいと思います。 即ち
中小企業
指導に関しましては、先に
中小企業
対策を閣議決定いたした次第でございまするが、これに関しましてお説の
通り
精密度
の高い機械類を輸入することは、技術水準の向上乃至輸出品の品質向上のために望ましいことではございまするが、実際問題といたしましては、
回轉資金
が主として輸出品製造用原材料の輸入を目的としておりまする
関係
から、機械等は
將來
基金の純益が増加した場合に始めて可能になるのではないかと
考え
られますことと、又これらの機械の海外の供給力の問題もございますので、直ちに実現は困難と思われる次第でございまするが、
政府
といたしましては、必ずしも回轉基金の利用ということに限らず、極力これが早期実現に向か
つて
努力
したい、このように
考え
ております。尚優秀なる
技術者
の採用につきましては、もともと今回の
中小企業
対策は民間の優秀なる專門家を多数包合して、
中小企業
の振興に当らしめることを重要な主眼点といたしましておる次第でございまして、仰せのような技術家は中央地方を問わず積極的に活用して参りたいと
考え
ております。要するに
寺尾
さんの御
趣旨
に應える途は、最近決定いたしました
中小企業
対策をば強力に遂行して参りますことにあると
考え
ておる次第でございます。(
拍手
) 〔
政府
委員小坂善太郎君
登壇
〕
小坂善太郎
9
○
政府
委員(小坂善太郎君)
寺尾
さんからいろいろ御
質問
の中で、
大藏
当局に関しまする部分をお答え申上げます。 第一は、本
予算
を出しましたあとで直ちに又補正
予算
を、それと匹敵するような規模において提出するというようなことは、
國民経済
を混乱させる要因をなすのではないかという点であつたように存じまするが、私もこれは全く御同感に存じます。ただこういうことになりましたということは、
敗戰後
の
國民経済
全体、
日本
の國力そのものの然らしめる皺がここに寄つたというようにも
考え
られるのでありまするからして、我々といたしましては極力この
インフレーシヨン
を現
段階
において防止して、これ以上
國民経済
を更に紛乱に陥れないために、極力
國民
全体の物心両面に亙る協力体制を盛り上げて、そうして私共の今回提出いたしました健全
予算
、
バランス
ド・バゼツトによ
つて
財政面
からするところの
インフレ
を極力防止し、更にこれが
金融
面から
インフレ
を助長して行かないように諸般の対策を講ずることであると思うのであります。 第二点は、
復興金融金庫
に関することであつたようでありまするが、
復興金融金庫
は、御
承知
のようにこの
経済
の
状態
が非常に波動しておる、凸凹な
状態
の激しいこの
段階
におきまして、一般の
金融機関
が能く
金融
し能わざるような
危險
を、
國家
の
危險
と
責任
において
負担
して、そうして
産業
の振興に資して行きたいという
趣旨
に外ならないのでありまするが、これは御
承知
のように現在そういう
状態
にあるのであるけれども、
將來
どうしても
國家
再建
のために必要であるという点が問題なのでありまして、この点を把握するためにいろいろと民主的な方法において、或いは
融資
懇談会、或いは
復興
金融委員
会等において衆智を集めましてこれを決定し、
融資
に必要なる額を適当と認むる程度において採択いたしておるのであります。勿論この運営は飽くまでも民主的に、最も公平に行わなければならないと
考え
ておりまするので、我々といたしましては更にこの
復興
金庫の運営というものを公平な、ガラス張りの中で行うように、いろいろ金当局に対して注意をいたしておるような次第でございます。申上げるまでもなくこの
復金
の資金というものは
國民
の
財政
負担
であります。
國民
の大きな苦しみの中からひねり出して行くところの貴重な資金でありまするから、この資金の使途は最も効率的に
國家
の
再建
に役立ちまするように、万全の注意をいたしたいと思
つて
おります。從いまして
赤字
金融
というようなその場当りの、先を
考え
ない
融資
というようなことは極力これをいたさないように努めておる次第であります。第三点といたしまして、中小
商工
業に関する御意見がございました。私共全く
寺尾
さんの御意見の
通り
に
考え
ております。問題は、先程も
商工
大臣が申しましたように、
中小企業
対策をこの程決定いたしました。
大藏
当局といたしましても、極力
中小企業
にして
國家
再建
のために緊要欠くべからざるものに対しては、援助をいたすように必得ておりまするので、非常に今後の
日本経済
の根幹ともなりますように
考え
られまする中小
商工
業に対しては、
大藏
当局としては、十分な理解と十分な援助を與えることを御
承知
願いたいと存じます。ただこれと回轉基金の
関係
でございまするが、これは
和田安本長官
、或いは
水谷商工大臣
が述べましたところと全く同樣に
考え
ておることを御
承知
願いたいと存じます。以上簡單でございまするが、お答えいたします。(
拍手
)
—————
・
—————
松平恒雄
10
○
議長
(
松平恒雄
君)
國務大臣
に対する
質疑
は尚ございますが、この際これを後に廻し、
日程
第二、
昭和
二十二年度
一般会計予算補正
(第六号)を議題といたすことに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松平恒雄
11
○
議長
(
松平恒雄
君) 御
異議
ないと認めます。先ず委員長の
報告
を求めます。
予算委員
長
櫻内辰郎
君。 〔
櫻内辰郎
君
登壇
、
拍手
〕
櫻内辰郎
12
○
櫻内辰郎
君
只今
議題となりました。
昭和
二十二年度
一般会計予算補正
(第六号)案の
予算委員
会における
審議
の経過並びに結果を御
報告
いたします。 去る十一月四日より十一月七日まで愼重に
審議
いたしまして、
質疑
應答の後、十一月七日討論に入り、採決の結果、全会一致を以て原案
通り
可決すべきものと決定いたしたのであります。 本案
審議
に先立ち、去る十月二十一日
栗栖大藏大臣
より、皇族籍を御離脱に相成りたる皇族に対し支出せらるる一時金に関し、次のごとき御
報告
がありましたので、その要旨をここに朗読いたします。 「本月十四日皇族籍を離脱された皇族に対し支出する一時金たる皇族費につきましては、本年度
一般会計予算補正
(第三号)を以て総額四千七百四十七万五千円を計上し、先般
國会
において可決せられたのでありますが、これに関し本月十三日の皇室
経済
会議において、おのおのの皇族に対して支出すべき一時金額について、
審議
の結果可決せられたのであります。さて
國会
において可決せられた
予算
につきその積算の
基礎
として
説明
をいたしました際、
予算
額は一應当該皇族に対する既定年額に対し、御当主は十一・二五倍、その他の方は、七・五倍の率を予想して算出したことを申上げたのでありますが、その後諸般の事情を考慮いたしまして、元軍籍にあられた方々に対しては、一時金を支出しないことといたしますと共に、その他の方々に対しては、現下の
経済
事情等を考慮し、年金額に対し、御当主たる王十五倍、その他の王は十・三五倍、親王妃及び王妃は十五倍、女王は十・七倍とするのを適当と認め、皇室
経済
会議において可決せられました次第であります。これによりまする各宮家別の一時金額と、前に申上げました率により計算しました金額との増減を申上げますれば、東伏見宮家は 百五十万円で 三十七万五千円の増 伏見宮家は 四百六十四万八千円で 百四十九万八千円の増 山階宮家は で百五十七万五千円の減 賀陽宮家は 八百二十九万五千円で 十万五千円の減 久邇宮家は 八百三十九万三千円で 五十一万八千円の増 京都久邇宮家は 百五万円で 五十二万五千円の増 梨本宮家は 百五万円で 百五万円の減 朝香宮家は 三百九十九万七千円で 百二十五万三千円の減 東久邇宮家は 六百六十四万七千円で 十万三千円の減 北白川宮家は 五百三十九万九千円で 二百二万四千円の増 竹田宮家は 五百四十四万六千円で 十九万六千円の増 閑院宮家は 百五万円で 百五万円の減 となります。以上の一時金額の合計額は、
國会
において可決せられた
予算
額の範囲内であり、且つ皇室
経済
法の
規定
する限度内であることは勿論でありますが、各個別に見ますと、前に
説明
をいたしました際の計算の
基礎
と
なつ
た率によ
つて
算出した場合と、相当異
なつ
た金額と
なつ
た場合もありますので、この機会におきまして、その結果を
報告
申上げた次第であります。何卒御了承を
お願い
たします。」という御
報告
があつたのであります。これに対し一二の委員より
質疑
があり、宮内府
長官
その他の
政府
委員より詳細なる
説明
がありたる後、全会一致これを了承することに決定いたしました。何とぞ御了承を
お願い
いたします。 さて
昭和
二十二年度
一般会計予算補正
(第六号)案は、先般本
國会
において決定せられました
國家
公務員法附則第二條によりまして、早急に内閣に臨時人事委員会を設置することになりましたために、直ちに必要と相成る経費を他の
予算
と切離して提出せられました
予算
案であります。臨時人事委員会を新設いたしますために本年十一月より年度末まで五ヶ月間に必要なる経費は百八十一万六千円でありまするが、行政調査部の事務の一部を臨時人事委員会に移管いたしますために生ずる既定
予算
の不用額二十万円を修正減額いたしますので、差引百六十一万六千円の歳出
予算
の追加と相成り、これが財源といたしまして前年度剩余金の一部を受入れ充当するものであります。 本案
審議
に当りましては、先ず
政府
委員より提案
理由
の
説明
があり、一二委員より簡單なる
質疑
があり、直ちに討論に入りましたが、別に発言もなく、採決いたしましたところ、全会一致を以て原案
通り
可決いたした次第であります。以上御
報告
申上げます。(
拍手
)
松平恒雄
13
○
議長
(
松平恒雄
君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔起立者多数〕
松平恒雄
14
○
議長
(
松平恒雄
君) 過半数と認めます。よ
つて
本
予算
案は可決せられました。
—————
・
—————
松平恒雄
15
○
議長
(
松平恒雄
君) この際お諮りいたすことがございます。本日藤井新一君より、
理由
を附して在外同胞引揚問題に関する特別委員辞任の申出がございました。許可することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松平恒雄
16
○
議長
(
松平恒雄
君) 御
異議
ないと認めます。つきましてはその補欠として太田敏兄君を指名いたします。 本日はこの程度で延会いたしたいと存じます。御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
松平恒雄
17
○
議長
(
松平恒雄
君) 御
異議
ないと認めます。明日は午前十時より開会いたします。
議事日程
は決定次第公報を以て御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十二分散会