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1947-11-01 第1回国会 参議院 農林委員会 第26号 公式Web版

  1. 会議録情報

    付託事件農地調整法改正に関する陳情(第  一号) ○物價是正及び肥料作業衣ゴム底  足袋配給に関する陳情(第十号) ○農業保險法改正に関する陳情(第  十三号) ○農業復興運動に関する陳情(第十四  号) ○水利組合費賦課に関する陳情(第二  十二号) ○食料品配給公團法案内閣送付) ○油糧配給公團法案内閣送付) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第四十六号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第五十一号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第五十九号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第六十一号) ○薪炭生産あい路打開に関する陳情  (第六十二号) ○茶業振興に関する陳情(第六十三  号) ○農業用電力料金の引下げ及び換地処  分経費全額國庫助成等に関する陳  情(第六十七号) ○東北及び新潟地方特殊事情に立脚  せる食糧供出対策改善に関する陳情  (第六十八号) ○農林省所管治山治水事業の一部移  管反対に関する陳情(第七十号) ○農地委員会経費全額國庫負担と  することに関する陳情(第七十三  号) ○林道飯田赤石線開設に関する請願  (第十七号) ○主食需給計画根本的改革に関する  陳情(第七十四号) ○養蚕協同組合法制定に関する陳情  (第七十六号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第七十七号) ○農業会農業技術者給與國庫負担  とすることに関する陳情(第八十  号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第八十四号) ○愛知縣豊川沿岸農業水利事業経費を  國庫負担とすることに関する陳情  (第八十九号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第九十一号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第九十七号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第百二号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百五号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百九号) ○蚕繭の増産に関する陳情(第百十五  号) ○養蚕協同組合法制定に関する陳情  (第百十六号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百十九号) ○飼料配給公團法案内閣送付) ○農業協同組合法案内閣提出、衆議  院送付) ○農業協同組合法制定に伴う農業團  体の整理等に関する法律案内閣提  出、衆議院送付) ○函館営林局管轄区域変更に関する  請願(第五十四号) ○藥用人参試驗場設置に関する請願  (第六十六号) ○米價改訂に関する陳情(第百二十八  号) ○民有林野制度確立に関する陳情  (第百三十号) ○養蚕協同組合法制定に関する陳情  (第百三十一号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第百三十三号) ○開拓者資金融通に関する陳情(第百  三十八号) ○米穀供出に対する報奬制度廃止並  びに肥料配給に関する陳情(第百  四十九号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百五十号) ○遲配主食價格に関する陳情(第百  五十二号) ○岩手縣下の三農業用水改良事業を國  営とすることに関する請願(第八十  八号) ○福島縣安達郡大山村内の開墾事業を  中止することに関する請願(第九十  五号) ○北海道てん菜糖業保護政策確立に  関する請願(第百二号) ○薪炭價格に関する陳情(第百六十  二号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百六十三号) ○食料品配給公團法に関する陳情(第  百七十六号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第百八十七号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  實施に関する陳情(第百八十八号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第百九十二号) ○市営競馬の施行に関する陳情(第二  百二号) ○北海道開拓事業に関する陳情(第二  百七号) ○岩手山ろく國営開発事業に関する陳  情(第二百九号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第二百十三号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第二百二十号) ○未墾地開拓事業に関する陳情(第  二百二十二号) ○群馬縣古馬牧村外三ケ村のかん漑用  水路に関する請願(第百二十一号) ○蒜山演習地の返還並びに開拓計画変  更に関する請願(第百三十五号) ○食糧配給確保に関する陳情(第二百  二十六号) ○林業振興対策に関する陳情(第二百  二十七号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第二百二十八号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第二百三十一号) ○水利組合法改正及び水利事業費國  庫補助に関する陳情(第二百三十二  号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第二百三十五  号) ○米麥需給計画根本方針に関する陳  情(第二百三十六号) ○農業保險法制定に関する陳情(第二  百四十四号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第二百四十五号) ○岩手山ろく國営開発事業に関する陳  情(第二百四十八号) ○薪炭需給調節特別会計法改正する  法律案内閣提出衆議院送付) ○未利用地耕作利用臨時措置法案(内  閣送付) ○青果物の統制撤廃に関する請願(第  百七十六号) ○開拓対策に関する請願(第百七十七  号) ○旧軍馬補充部十勝支部用地内山林拂  下げに関する請願(第百八十三号) ○十勝種馬育成所用地開放に関する請  願(第百八十五号) ○昭和二十二年度産米價格並びに供出  に関する陳情(第二百六十二号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第二百六十七  号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第二百六十八号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第二百七十一  号) ○自作農創設特別措置法及び同法附属  法規の一部を改正することに関する  陳情(第二百八十号) ○勤労大衆食糧危機突破対策に関す  る陳情(第二百八十二号) ○日本競馬会に関する陳情(第二百八  十三号) ○農村指導農場開設に関する陳情(第  二百九十四号) ○昭和二十二年度産米價格並びに供出  に関する陳情(第二百九十五号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第二百九十九  号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第三百号) ○農地開発営團の行う農地開発事業を  政府において引き継いだ場合の措置  に関する法律案内閣提出) ○臨時農業生産調整法案内閣送付) ○重要肥料統制法等廃止する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○小阪部川貯水池改良事業國営とす  ることに関する請願(第二百七号) ○旭川合同用水工事促進等に関する請  願(第二百九号) ○農地改革促進に関する請願(第二百  十三号) ○東京都内食糧配給に関する陳情  (第三百七号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第三百十三号) ○種卵及びひなの價格撤廃並びに養鶏  用飼料増配に関する陳情(第三百十  八号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第三百十九号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第三百二十五号) ○開拓融資金増額に関する陳情(第三  百三十号) ○農地法による山林開墾行過是正に関  する陳情(第三百三十二号) ○農作物の「栄養週期栽培法」の普及  実施に関する陳情(第三百三十五  号) ○千葉縣長生茂原乾繭所の設備を縣  蚕糸業会に還元することに関する陳  情(第三百三十七号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  三百四十二号) ○三方原揚水事業に関する陳情(第三  百四十五号) ○富士山ろく開発農業用水事業促進に  関する陳情(第三百四十九号) ○こうじ類の一般製造に関する請願  (第二百四十六号) ○茨城縣下北浦干拓事業促進に關する  請願(第二百四十八号) ○茨城縣下かん害対策助成に関する  請願(第二百七十六号) ○大池用水幹線改良に関する請願(第  二百九十号) ○主食配給に関する陳情(第三百六十  号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  三百七十八号) ○農地調整法並びに自作農創設特別措  置法改正に関する陳情(第三百八  十号) ○奈良縣下かん害対策に関する陳情  (第三百八十七号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  三百九十号) ○農業会農業技術者給與國庫補助に  関する陳情(第三百九十二号) ○農業共済保險法案中の農家負担等に  関する陳情(第三百九十三号) ○食糧緊急対策に関する陳情(第三百  九十九号) ○養蚕協同組合独立強化に関する陳情  (第四百号) ○農業協同組合法案の一部を削除する  ことに関する請願(第二百九十七  号) ○観光都市に対する自作農創設特別措  置法実施延期に関する請願(第三  百十六号) ○熱海観光地帶農地法の適用より除  外することに関する請願(第三百二  十四号) ○森林治水並びに災害防止林造成事業  拡充強化に関する請願(第三百三十  号) ○民有林施業案編成國庫補助増額に関  する請願(第三百三十五号) ○鹿兒島縣國立茶業低驗場九州支場  を設置することに関する請願(第三  百三十六号) ○樟脳製造事業森林組合に許可する  ことに関する請願(第三百三十七  号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  四百十七号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  四百二十四号) ○邑知潟干拓計画反対に関する陳情  (第四百二十六号) ○福岡縣三池郡高田村地先その他の干  拓事業國営とすることに関する陳  情(第四百三十六号) ○農業災害補償法案内閣送付) ○農村指導農場開設に関する陳情(第  四百三十八号) ○主食均てん配給に関する陳情(第  四百四十号) ○新発田市旧町裏練兵場拂下げに関す  る陳情(第四百四十一号) ○食料品関係公團制反多に関する陳  情(第四百四十九号) ○農地開発営團の解散に伴う開発事業  の都道府県移管その他に関する陳情  (第四百五十号) ○民有墾地買收計画の樹立その他に  関する陳情(第四百五十二号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  四百五十四号) ○邑知潟干拓計画反対に関する陳情  (第四百五十五号) ○東京都の薪炭増配に関する陳情(第  四百六十号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  四百六十八号) ○元御料林拂下げに関する陳情(第四  百七十号) ○植林用苗木無償配付に関する請願  (第四百一号) ○適地開拓に関する請願(第四百二  号) ○北海道農業試驗場復興助成に関する  請願(第四百七号) ○燧灘干拓事業実現促進に関する請願  (第四百二十号) ○ビール麥栽培奬励に関する請願(第  四百二十五号) ○農業協同組合法制定その他に関す  る陳情(第四百八十二号) ○薪炭生産者價格等に関する陳情(第  四百八十三号) ○鹿兒島縣揖宿郡内のかん害救済に関  する陳情(第四百八十六号) ○農業保險制度拡充強化に関する陳  情(第四百九十一号) ○農地委員会費國庫補助増額に関する  陳情(第四百九十九号) ○農業協同組合法案に関する陳情(第  五百一号) ○水害林業対策に関する陳情(第五百  十一号)   ————————————— 昭和二十二年十一月一日(土曜日)    午前十一時十七分開会   —————————————   本日の会議に付した事件重要肥料業統制法等廃止する法律  案 ○農地開発事業政府において引き継  いだ場合の措置に関する法律案薪炭需給調節特別会計法改正する  法律案   —————————————
  2. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) それでは只今から委員会を開会いたします。本日は公報を以てお通知申上げましたように重要肥料業統制法等廃止する法律案農地開発営團の行う農地開発事業政府において引き継いだ場合の措置に関する法律案薪炭需給調節特別会計法改正する法律案農業協同組合法案農業協同組合法制定に伴う農業團体整理等に関する法律案、以上を議題に供します。  尚この五つの法案の中で、前の三つの、即ち重要肥料業統制法等廃止する法律案農地開発営團廃止に伴う法律案薪炭需給調節特別会計法改正する法律案、これを本日採決いたしたいと存ずるのであります。協同組合法案外一件につきましては、重要な法案でもございまするし、尚それぞれもつと各派で御檢討になることも多いと思いますので、休み明けの四日の日に討論採決に入りたいと思いますので、どうぞこの辺御了承願いたいと思います。最初三つ法律案はすでに質疑も一應終了いたしたのでありますが、併し例えば農地開発営團につきましては、予算的の措置、或いは農地開発営團の現在の状況等がまだ明かにされておりませんでしたために、今日まで延び延びになつておつたのでありますが特に予算関係については農林省大藏省との間に大体話合もついたようであります。それらの経過を一應伺いまして討論採決に入りたいと存じます。それから薪炭需給調節特別会計法改正につきましても同樣に一應質疑は終了いたしたのでありますが、御承知のようにこの問題は昨日の自由討議のように非常に関心を持たれておる問題であり、特に輸送の問題が中心になつて、相当各方面から憂慮されておるのでありますが、前囘に政府当局から伺いましたその後の状況について一應林野局林政部長から報告を承りまして、それから討論採決に入りたい。こういうふうに考えておりますので、その辺も御了承を願いたいと存じます。最初林政部長からその後の薪炭状況について説明を伺うことにいたします。
  3. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) この前御報告申上げましたその後の経過を概要申上げたいと存じます。いろいろ根本的な統制の問題につきましては問題があるのでありまするが、差当り緊急施策といたしましては、御承知のように輸送面資金面の問題が最も重要な観点に立つております。それで資金関係は、特別会計法案の御審議を願いまして、これが御審議を経まするならば、直ぐに運轉ができまするように各方面に手配をしている次第でございます。輸送関係は大体かような状況になつております。全國的に問題はあるのでありますが、特に京濱地区の問題が題も緊急の状態にありますので、京濱地帶について申上げますと、岩手縣にございます薪炭輸送のために、十一月から薪属專用臨貨を一本四十四輛で新設することに大体話がついております。尚目下岩手方面から亞炭と混合で五十輛の臨貨が入つております。これが二十五輛木炭に引当てられておりますので、その他にこの臨貨が一本増設されることになると思います。それから福島縣下から京濱地帶向薪炭專用車三十輛ございますが、これも現在動いておりますが、当初の話は大体十月一杯ということでありましたが、その後の折衝によりまして、それを今後も継続してやるということになつております。北海道炭の問題は、釧路港に十一月に約三千八百トン、十二月に四千百トン集積できまするように、道内の配車措置を講ずるということで折衝いたしております。福島縣浜通り在荷薪炭輸送のために、十一月には六百トン、十二月に八百トン程度、又青森縣下東北線沿線在荷薪炭輸送のために、十一月に千四百トン十二月に千五百トン、薪炭輸送配車実施するということで只今折衝中でございます。秋田の船川港、土崎港は十一月に一千トン、十二月に一千トン程度木炭集積のできまするように、縣内の配車措置を講ずることを只今交渉いたしておるような次第であります。尚又、山形、茨城、栃木、群馬、山梨各縣下薪炭は、優先薪炭輸送配車折衝いたしておるのであります。只今申上げましたような各種の輸送関係との折衝が、今後も尚努力は要しまするけれども、緊急の問題でありまするので、近い中に結論を得まして、ほぼこの程度配車を確保いたしたいと存じております。これが完全に実行いたされますると、京濱地帶配給状況がどうなるかといふ結論を申しますると東京におきましては木炭が、細かい数字でありまするが、〇・九八、こういう計算になります。約一俵ということになります。神奈川が同樣に一俵でございます。埼玉が多少減りまして、一戸当り〇・八三俵、かような状況になる見透しでありますので、最低この辺を確保いたしますために、只今申上げました輸送計画を各方面から強力に実施して貰いたい、かように存じております。その後の状況は以上の通りであります。
  4. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 何か只今の御説明に関連して御質問がありましたらどうぞ。
  5. 寺尾博

    寺尾博君 只今東京が〇・九八俵というのは、期間は……。
  6. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) この年末まででございます。
  7. 平沼彌太郎

    平沼彌太郎君 その後の情勢は分りませんか。來年の三月くらいまでの最も需要期に対してどのくらい入るかという予想はつきませんか。
  8. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 只今申上げました貨車繰りの関係は一方に相当只今のところ在荷がございますので、勿論これを実行いたしますについても奥地からの駅出しが相当問題になるのでありますが、先ず問題は比較的輸送の方に重点が年内は置かれると思いますが、その後の問題は奥地から駅頭までの搬出の影響にかかると思います。これは相当経費を伴う問題がございます。この特別会計法改正が御承認を得ました後におきまして、具体的に十分進めて参りたいと、かように存じております。
  9. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 外にございませんか。ちよつと私から伺いますが、今の岩手縣臨貨の問題は十一月からいつまでの予定でございますか。
  10. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) これは大体十一月、十二月というところを目標にいたして話をいたしております。尤も駅頭在荷激減するというような状況になりますと、直ちに輸送当局からこの点について文句が出ると存じますので、奥地からの積出しといふことが平行的に行われなければならんと思います。
  11. 山崎恒

    山崎恒君 今政府委員の御意見では今囘出された特別会計法が通過すれば奥地からの小運送の問題も解決するというような御意見であつたのでありますが、少くとも木炭需給関係は特に三月末までの期間が非常に必需期間の時期にあるのでありますが、殊に奥地から持ち出す、搬出する小運搬輸送力というものは、大体において木炭の産地は積雪地方が多いように考えられるのでありますが、それが特にそうした積雪の、降雪の時期に際して満足に計画通りに小運搬ができるかどうか。かような問題を、單にこれは特別会計の問題でなくして、私は非常にそうした惡條件に入るところの最も搬出に困難な時期にあろうと思うのでありますが、そうした見透しについて今一つお伺ひいたしたいとこう思うのであります。
  12. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 実は奥地からの搬出につきましては水害のために相当沿道路搬出路等が破壊されて駅出しが相当困難をいたしております。これに対して特別措置を講じなければならんという、こういう観点からいろいろ財政当局只今まで折衝を続けて参つたのであります。全般の予算の遣り繰りから非常にこれを受入れることは困難な情勢であるのであります。場合によれば特別会計法で考えてもよかろうじやないかというような話合只今のところなつておるわけでございます。この点どちらにいたしますか、尚本日まで結論を得ておりませんので明確なこと申上げ兼ねますけれども、何かしらの方法奥地より駅への小運送について特別措置を講じなければならんということに折衝いたしておる最中でございます。仮りに特別会計法でこれを考えるというようなことになりますれば、現状の特別会計におきましては、非常に資金が詰つておりまして、代金の支拂いにも困難を來たしておるような状況であります。この限度等が確定されますれば、或る程度考える余地が出て來るのじやないか、かように考えております。
  13. 山崎恒

    山崎恒君 只今の御答弁特別会計が通過いたしますれば、特別運賃等の考慮によつて方法を講ぜられるというようなことでありますれば、そうなりますと、政府の企図するところの計画通りの燃料に対する見透しは、確実に搬出ができるかどうかという点をお聽きいたしたいのであります。
  14. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 大体計画通り搬出ができるのではなかろうかかように考えております。
  15. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) ちよつと伺いますが輸送の点で、北海道釧路の集結の配車計画は、これは大体ついておるのかどうか、それから福島青森秋田配車計画について折衝中というお話でしたが、それは大体見透しとしては可能であるか、又いつ頃からできるのか、その点をちよつとお伺いいたします。
  16. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 釧路港の問題は結論には到達しておりません。併し相当可能性はあると、かように存じております。それから福島縣下、その他の輸送の問題でありますが、これは最後的には結論はまだ到達しておりません。大体本日から月変りになつたのでありますが、緊急にこれの結論をつけまして実行いたしたい、かように考えまして今打合せをいたしておる最中であります。
  17. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 薪炭需給調節特別会計法の案を早く決めないで、お困りだろうと心配いたしておりましたが、部長さんのお話を承つて誠に寒心に堪えないので、今お話になつた程度では輸送が円滑に行つても誠に少い、東京都の数字でも、神奈川縣数字でも、この数字でさえ何だか完全に來そうな恰好にないのですが、何か思い切つた手段で食糧同樣御心配頂く方法がないでしようか、もう少し強い手を打つて頂きたいのですが。予算関係があつて無茶なことはできますまいが、水害等の事故もよく分りますが、どうも部長さんが一人で御心配になつておるようではいかんので、食糧と同樣政府の方でも相当心配して貰わんと、この非常に少ない数字では私は恐らく困難じやないか、こう思うのですが、何か仕方がないからこうやるのだという肚が若しおありですか。今年のどこそこをどうするかという程度であつたのでは、私は実にこの数字の十一、十二の数字も非常に少いと思いますのですが、それに対するこういう格段の手を打つてもこうしたいという御意思がありますか。
  18. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 只今の御意見御尤もでございまして、私共も何かしらもう少し大きな手を打ちたいとかように実はあせつておるわけでございます。各方面ともそうした点に御相談申上げておる次第であります。何分の御援助を得たいと思います。
  19. 寺尾博

    寺尾博君 御意間に対しての御答弁についでありますけれども、今部長お話では配給という方面重点を置いておられるようですが、生産ということにはまだ、只今お話で伺つておらないのですが、生産價格消費價格開きがいかに生産を阻碍しておるかは、たびたび話も出てよくお分りのことと思います。なまじつか少しぐらい縮めても開きがある以上、生産者は何らかの変な氣持を持つて生産に十分力がはいらないということは、十分御承知だと思います。でありますから生活必需物資として、米も炭も同じ現在において價値があるものとしますれば、少くとも生産價格消費價格と同じにするようにまで踏み込んで頂きたい。只今特別会計を以て処理するというような方法を常時的につつ込んで貰つて、その差をなくする、木炭統制なすつたの生産價格消費價格と同じであつたということで、その当時は大変よかつたようでありますが、只今まで私はよく調べておるのですが、こうやつて調べておる者でもはつきりしない、山元におる者は当然変に思つていることは考えられる。生産が殖えれば從つて輸送方面においても段々導くことができるのでありますし、夏からこの冬は木炭が足りなくなつて大きな問題が起るぞというお話がありましたのに、現在特別会計を出してということは少し手遲れじやないか、せつかく特別会計をお出しになるならば、安心して出せるような形に、今までの御質問に対して敷衍するわけでありますが、是非ともお願いいたしたい。
  20. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 私ども價格差の問題については、全く御同樣の意見でございまして、そうした方向についてできるだけ努力して参りたい、かように考えます。
  21. 山崎恒

    山崎恒君 今一つ只今生産者に対する問題が出たのでありますが、非常に生産價格配給價格との巾のあるのは政府輸送費の総合運用によつて、相当巾があるようでありまするが、政府が直ちにこれが改訂ができない場合においては、生産者に対するところの、いわゆる必需品であるところの地下足袋とか、勿論作業衣、そうした速急に必要なところの生産資材を、より多く配給の計画があるかどうか。  それから第二は先ほど質問した中の輸送の問題でありまするが、現在輸送の問題は日通関係が殆ど一手に引受けておるのでありまするが、現在独占企業的なものはすべて廃止されておるようなことで、輸送関係にも強制的な運送方法を講ずるか、計画があるかどうか、こういう点も着眼いたしまして、輸送の問題も相当に解決し得るじやなかろうかと、かように感ずるのであります。同時に政府が企図しておるところの綜合燃料対策について、十月から三月までの期間におけるところの九俵配給というものの可能性があるかどうか。この三つの点について御質問いたして置きたいとこう思うのであります。
  22. 安孫子藤吉

    政府委員安孫子藤吉君) 最初の見返り物資の問題でございますが、十分とは申せませんが、或る程度の数量を安本が中心になりまして関係方面と話をつけております。それから輸送の問題でありまするが、これは私からお答え申上げるのはどうかと存じまするが只今のようなお話は私共も始終聞くのでありまして、この点は問題といたしまして、輸送当局に私共も呈示いたしておる次第であります。それから九俵配給の問題でございますが、これは結論から申しますと、相当困難であると存じますし、この計画数量が完遂できますかどうか、私共今後の努力によるのでありまするが、又各方面からの絶大な御援助を頂かなければ到底完遂し得ない状況にある、かように存ずる次第であります。非常に九俵を完遂するということはなかなか困難なる問題も沢山あるということを申上げて置きたいと思います。
  23. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 大体済んだようでありますから、一つ一つ決めて行きたいと思います。  薪炭需給調節特別会計法改正する法律案を議題にしまして、これから討論に入りたいと思います。別に御発言ございませんければ、直ちに採決に入ることにいたしますが、原案通り可決することに御賛成の方の起立を願います。
  24. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 全員賛成ですから、それでは可決いたしたものとします。  次に農地開発営團の行う農地開発事業政府において引き継いだ場合の措置に関する法律案、これと重要肥料業統制法等廃止する法律案、これを一括いたしますが、先程申上げましたように、開発営團の関係についてペンデイングになつておりました事項について、開拓局長から御報告を頂くことにいたします。
  25. 伊藤佐

    政府委員(伊藤佐君) 御説明申上げます。先般こちらでペンディングになつておりました問題は、開発営團の閉鎖に伴いまして政府が買入れます開発営團の財産等についての予算的の措置についてでございまして、この点は先般來各方面と交渉いたしておりまして、最近確定を見るに至りましたわけです。内容を御説明申上げますが、政府が開発営團から買入れまする金額は一億五千万円であります。それの主なる内容といたしましては、造成の農地、それから諸機械、器具類、土地、建物等でございます。予算的の措置といたしましては、今期の議会に九千百万円の予算を提出をいたします。その中四千百万円は、営團が現在所有しておりまする造成農地の代金でございまして、この分は農地証券で営團に支拂います。それ以外の五千万円は現金で支拂うわけであります。残りの五千九百万円は來年期の議会に提出をする予定でございます。大体これらの措置によりまして営團、閉鎖されました営團の生産地並びに十月一日以前に行ないました事業の後始末につきましては、支障なく行く見込でございます。尚それ以外に営團といたしましては現在、大体九月末現在で、一部推定が入つておりまするが、資産負債共に五億二千万円ばかりございますが、その中政府が買上げまする、政府から代金を支拂います分が一億五千万円、それ以外のものは逐次手持のものを整理いたすことによつて清算ができる見込みでございます。
  26. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 何か御質問ございましたら……。
  27. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 ちよつとお尋ねいたしますが、開発営團のやつておりました事業は、こうせざるを得なくなつて政府が引受けて行なうのでありますがそこでそれ以外の開発事業を行なつておるおのが沢山あるわけであります。ただ個人が勝手に会社を作つてつておるというのもありますし、國の要請でもありますまいが、先ず勧めによつて事業を行なつておるものもあるようであります。前年度の予算でやつてつて、その後非常にあらゆる経費が暴騰して、大体追加予算で貰うつもりでやつた仕事が、追加予算が要求の通り來なくて、どうにもならんことになつておるという話ですが、その方面如何になつておりますか。営團ばかりは何も支障なく行つたが、その外の会社でも開墾或いは開拓さえすれば國の方針には副つておるんだが、それらは損害を蒙つてもよろしい。営團だけがそう損害を蒙らんということは、非常に不公平になるんじやないかと思うのですが、その点ここでお聽きしなくてもいつかお聽きしようと思つてつたのですが、どういうふうになつておるか。どういうお考えで追加予算で掛つた経費だけはお支拂いになるつもりなのか、伺いたいと思います。
  28. 伊藤佐

    政府委員(伊藤佐君) 只今の岡村さんのお話は、これは営團のみならず各方面にそういう事情があると私共承知いたしております。それで現実に仕事をいたしまして金がかかつたという部分につきましては、今後何らかの方策によりましてそれは支拂うようにいたしたい、かように考えております。ただいろいろ内容につきましては、相当檢討を加えてやらなくちやいかん、かように考えております。
  29. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 外に御質疑ございませんければ、これから本法律案を議題にいたしまして、討論に入りたいと思います。別に御発言ございませんければ、直ちに採決いたしたいと思います。本案を原案通り可決することに御賛成の方の御起立をお願いします。
  30. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 全員起立です。可決いたします。  次に重要肥料業統制法等廃止する法律案を議題に供します。これもすでに質疑が終了いたしておりまして、討論採決だけが残つておるのであります。これから討論に入りたいと思います。御発議もございませんければ直ちに採決に入りたいと思います。
  31. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 現在の肥料配給状況を考えて見ますというと、肥料は現場に着きながら、町村役場の手続が遅れたために農家に配給ができないというような状態になつておるのでありますが、これは配給に関する通帳その他に記帳するために、町村役場には人員の増加をせずして現在の者でやらせておるところの結果、こういうふうな事務が澁滯して今日に至つておるのじやないかと思うのであります。それで今後において政府はこういうふうな事務をとるのについては、市町村に対して或る一つの経費を計上して仕事を促進させる意思があるか、どうであるか。若しそういうふうなことがなかつたならば、肥料配給公團の今度の肥料配給は失敗に帰するのじやなかろうかという考えるのであります。これに対する御方針を承りたいのであります。又聞くところによるというと、縣の職員に対しては過去において取つておつたところの俸給の八五%だけを支拂つて、その他の支拂をしていないというような状況であるのであります。現在のように生活に困つておる際に、今まで貰つておつたところの俸給の八五%くらい支拂つてそれでよいのであるかどうであるか、これは公團に尋ねなくちやできないのか分りませんけれど、こういうふうな事実があるとしたならば、政府は公團に対して何とかの処置を取られる意思があるかどうか、お伺いしたいと思うのであります。
  32. 山添利作

    政府委員(山添利作君) 市町村におきまして配給割当をいたしまする仕事は、肥料に限らずいろいろ農林省関係だけでなしに商工省にもあるわけでありまして、それらの方面からそれぞれ相当の費用を交付しなければ実際上無理であります。只今御指摘になりましたような事態が生じておるのであります。肥料につきましても、これは決つた話ではありませんけれども、少なくとも事務員を置ける程度の事務費を交付したいという考えでおるのでありまして、本來の割当という事務は、農業生産調整法に伴うところの農業調整委員会の方の職員でやるわけでありますが、それだけでは無論事務的なことも足りませんので、そういう費用を考えております。これは独り肥料のみならず、市町村には相当やはり一括して取つておりますところの例の物資調整費の中から出す必要があるというふうに考えております。それから俸給八五%より拂つていないといいますのはこれは公團の職員の関係でありますか。
  33. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 そうです。
  34. 山添利作

    政府委員(山添利作君) それは初めて伺いますのでありますが、よく調査をいたしましてそういうことがありますならば、これは早速直すような手配を講じたいと思います。
  35. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) それではこれから採決に移ります。重要肥料業統制法等廃止する法律案について、原案通り可決することに御異議のない方は起立を願います。
  36. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 全員起立であります。可決確定いたしました。それでは先程申上げましたように、協同組合法外一件の討論採決につきましては四日の午後一時から開きたいと思いますから、さように御了承を願いたいと思います。  それから只今御賛成を得ました三つ法律案につきましては、先例によりまして委員長の本会議における口頭報告については、大体今までの委員会経過並びに討論採決の結果等、これらの法案は何れも簡單でありますから、極く簡單に報告いたしたいと思いますが、それについては御異議ございませんか。
  37. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) それではさようにいたしたいと思います。それから後程多数意見者の御署名を願うことにいたしましてお手許へ廻しますから、どうか御署名を願いたいと思います。
  38. 高橋啓

    ○高橋啓君 農業協同組合法案に関する陳情書、請願書が非常に沢山來ておりますから、その処置とこの問題に関する取扱い等をどういたしますか。
  39. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) これはどちらか一方決めまして採決しようと思つております。例の例えば薪炭の問題なんかは、衆議院の方では法案の問題にせずに、請願で問題にして、請願も取上げんということになつて、その結果法案は修正しない、こういうことになつたのであります。今までお尋ねの点もそういう問題に関連しておる問題であろうと思いますが、これは結局今までも請願の方は全然余裕もなくて、法案だけに入つておりますが、法案の点でこの問題も併せて解決すれば、請願を取扱う場合に、ちようど衆議院と逆の行き方になりますが、そういう取扱いにしたらどうかというふうに思つております。
  40. 山崎恒

    山崎恒君 これは別ですが、災害法案が本年度からこれを施行するというふうになれば、今少し委員会審議を早めたらどうか、こう思うのでありますが、それから今一つは農林委員の全般の方に一つお諮り願いたいのですが今度の五十四億の予算の中、十四億は六・三制に割愛されるというと、災害費の助成というものは全然なくなるというような問題が只今惹起しておるようなわけでありますので、この問題を一つ我々農林委員としては大きく取上げて頂きたい、こう思うのであります。
  41. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 今の点は災害補償法案ですか、これはこの前に研究会のときに、研究会の形で以て相当まあ突き進んで御審議を願つたのでありますが、大体基礎的のことについては御了承を得ておると思うのでありますが、最近法案が出て参りまして、今衆議院に先議としてかかつておりますが四日の協同組合の問題が済みますと、五日から直ちにこの問題に本格的に入つて集中してやりたい、こういうふうに思つております。それから今の災害の問題については、関係の議員の方々も協同して政府に当つておられるようでありますが、委員会としてもこの問題は、勿論六・三制の問題と災害の問題は何れも重要な問題で、その点についての処置については、政府自体も非常に苦慮せられておるようでありますが、委員会としましても災害の問題について協同して一つ大きく取上げて行きたい、こういうふうに思つて研究しておりますから御了承願いたいと思います。  それでは本日はこれで散会いたします。    午前十一時五十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     楠見 義男君    理事      高橋  啓君    委員            羽生 三七君            北村 一男君            柴田 政次君            西山 龜七君            平沼彌太郎君            木檜三四郎君            小杉 繁安君            石川 準吉君            岡村文四郎君            河井 彌八君            寺尾  博君            藤野 繁雄君            松村眞一郎君            山崎  恒君            板野 勝次君            廣瀬與兵衞君   政府委員    農林事務官    (農政局長)  山添 利作君    農林事務官    (開拓局長)  伊藤  佐君    農林事務官    (林野局林政部    長)      安孫子藤吉