○國務大臣(三木武夫君) お答えいたします。最初の
電話の問題でありますが、御
承知のように建設勘定、殊にこの
電話の架設につきましては、
從來一般公債によ
つて電話をいたしておつたわけでありますが、今日の財政状態からして
一般公債の發行が制限を受けまする關係上、何か
遞信省としてこの際
方法を
考えて行かないならば、
電話の復舊増設ということが思うように行かないという
事態に立到
つたのであります。そこでその
方法論としていろいろな
方法も檢討いたしておるのでありますが、
一つの
方法として
電話の架設の希望者に、今御
指摘のような二萬圓
程度の公債を買
つて頂いて、そうしてそれを財源として
電話の架設を殖やして行く。そういう案も
一つの案といたしまして目下それを檢討いたしておるのであります。併し一面において二萬圓の公債を買
つて頂くという結果、
電話の
一般復舊という點にもいろいろこれは
考えなければならないので、若しさようなことにいたしますならば、一方において公衆
電話のような
一般大衆が
電話の利用のできるような、
一つの公衆
電話を思い切
つて殖やして行く。こういうことでその間の
電話に
一般大衆化というものとの間の矛盾を解決して行こう。こういうことで今檢討いたしておるのでありまして、この案が成案を得ているという時期には達していないのでありますが、新聞紙にはもう決定したかのごとく報じられてお
つてのでありますが、今それも
一つの案として檢討をいたしておる段階で、或いはこういう
方法によ
つて議會に御審議を願う結果になるかとも思
つておりますが、
只今のところは成案を得ている。もうそれで行くのだということが言い切れる段階にはな
つておりません。
それから第二の御質問の、何し申しますか、通信公廳と申しますか、鐵道、通信のような現業官廳を行政組織と切離した特殊な
一つの機構を
考えるということであります。これは大分前に私も新聞紙上で讀んだのでありますが、それで大體こういうふうなことを研究するのは行政調査部でや
つておるものですから、齋藤國務大臣にもそういう案があるかという質問をしたのですが、いや、そういうふうな研究もしておるので、まだ何も聞いていないということでありまして、これがそういう公廳案というものが
實際に決ま
つて、そうしてそれを檢討しているというのではなくして、行政調査部でそういう一案を
考えておるものもあるということで、まだ
遞信省にそういう案について正式な打合せ等を受けているようなことはないのであります。行政調査部の一試案として、そういうことも
考えられておるという段階にあることを御了承願います。