○
政府委員(
藤田巖君) 昨日
知事会議で、
生鮮食料品配給確保に関する
緊急具体措置というものにつきまして、いろいろと
やり方の
打合せがあ
つたわけなのであります。
その大体は私どもの考えておりますことを、御
説明を申上げたいと
思つております。
御
承知のように、最近
生鮮食料品というものが、非常に乱れて参りまして、兎も
角現状でいつまでもや
つて行くわけに行かない
状態にな
つております。我々といたしましては、この際これの
統制を外すか、或いは又
統制を徹底的にや
つて行くか、どちらか一つの途を取らざるを得ないところまで追い込められておるわけであります。現在
統制を外せるかという問題でありますけれども、これは現在
日本のいろいろの特殊な
事情からいたしまして、主食の一部とも考えなければならんところの魚の
統制を外すということは、これは到底できないことでありまして、殊に魚と
野菜に……千八百円ベースの問題なり、その他
日本が是非とも入れなければならんところの
主要食糧の
輸入の問題が、魚と
野菜の
統制をしつかりやるということを、
前提條件として考えられておるわけでありますので、そういうふうな
事情からいたしまして、この度
政府におきましては、
生鮮食料品及び
野菜について、非常にむずかしい問題であり、又困難な問題であるけれども、これを徹底的にや
つてみるというところの
決意を決めたわけであります。
それに対する
政府の大体の意向は、本日の各新聞紙にそれぞれ載
つておりますわけでありますから、お読み頂きましたことと考えております。特にGHQの
経済科学課長でありますアルバートさんが、相当突つ込んで、
はつきりとした
連合軍司令部の見解を申述べております。我々といたしましては、やはりこれはどうしてもこの際や
つてみるというところの
決意を決めたわけであります。今度やろうという
内容は、非常に沢山書いてございますけれども、それは何も新らしいことがそう沢山あるわけじやないのでありまして、実は
從來ともやることにな
つておる、又規則で
ちやんと規定がしてある、そういう
事柄が実際問題としては実行されておらないので、そういうふうな問題をもう一度
はつきりとやるということを再
確認しよう、そういう点が非常に多いのであります。而もそういうふうな問題は、これは我々
農林省水産局だけでやれる問題ではないのでありまして、例えば
リンクの問題にしましても、
輸送の
強化にいたしましても、或いは
取締の問題にいたしましても、その
外指導監督機構を整備充実する問題にいたしましても、これはいずれも
他省に非常に
関係があるわけでありまして、
他省の
協力がなければ、到底
農林省だけでできないことであります。我々としては、これを
閣議に持ち出し、そうして
閣議全体、
政府全体がこれをやろうというところの固い
決意を以て進まれなければ、考えておることは到底実行できないということで、
閣議に持ち出しまして、
閣議においてこれが
決定をみておるというふうな
事情にな
つておるのであります。
それで今度やることになりましたところの主な点を申上げて見ますと、これは各
官廳が
一致協力をして、先ず
計画入荷を
確保する、
生産地についての
リンク制を
強化いたしまして、そうして
マル公の
價格で
正規の
出荷機構によ
つて、これを
出荷せしめるという
措置を
はつきりと執
つて参る。そうして
正規の
出荷團体に集まりましたものについて、重点的に
輸送計画を立てまして、これを
強化して、そうして
横流れのしないようにして、
消費地まで持
つて來る。
消費地まで持
つて來たものを
末端の
配給機構を整備して、
計画的に
家庭配給をする。そうして
自由販賣その他で乱れることのないように
取締つて行く。而もこういうふうな
措置は、これは一縣だけでは到底できないのであります。例えば
東京だけでそれをやるといたしますと、必ず嚴しくや
つたところへは
入荷が少くな
つて來る。
つまり取締りの緩いところへ流れて行くということが、
從來の傾向であります。
從つて各
府縣が同一歩調で一齊に
取締るということでなければ、この
措置は到底できないことであります。それをしつかりや
つて行く、若しもそれに対して
默認價格或いは
協力價格というふうなことを認めるということを仮に
地方当局がいたしますとしますれば、
地方当局の
責任者自体についても、これは
物價統制令の違反問題として、その
責任を取
つてもらう。こういうふうな固い態度で進むということに盡きるのであります。
それで
取締を嚴重にいたします結果、一番心配になりますのは、それでは結局
産地においての
生産意欲を減退せしめる。そうして
生産が衰えてしまうならば、これは結局なんにもならない。その
生産の根本を培かうことが必要であ
つて、徒らに
配給面の
取締を徹底せしめる結果は、逆作用を生ずるということは、我々としても十分考えなければならん点であります。その意味において
マル公でともかく
出荷地において
計画出荷をさせるというためには、
リンク制を檢討する。
リンク制を
強化する以外に、我々としては
方法がないというふうに考えておるのであります。
リンクの主なものは油と
漁網綱、
マニラロープ、それから
米等でありますが、それ以外の
出荷関係の各種の物品があるわけです。そういうものについてこれをできるだけ優先的に
確保したいということを考えたのであります。大体の
事情を申上げますと、これはすでにたびたび申上げておりますので、御了解頂いておると考えますが、油につきましては、大体ひと月二万三千キロばかり参
つております。それは
需要の大体七、八〇%は
確保されておるものと私共は考えております。大体油の問題については、
地方からの苦情はそう私共は聞いておりません。ただ時期的に、或いは地域的に現物化することが非常に困難であ
つて困る。油がないというふうなその時その時の問題は聞きますけれども、全体を通じて考えますと、油は大体において
不足しながらも、なんとかや
つて行ける
状態であるというふうに私共は了承をしておるのであります。
結局
リンクの問題について考えなければならんことは、
リンク方法を現在よりも改善し、そうして
甲級陸揚地から大
消費都市、
炭鉱労務者に対する
指定出荷を
確保するために、もつと
リンクの
方法を合理化することを考えなければならんと思うのであります。現在私共が考えて、採ろうとしております
やり方は、
從來はこの
主要陸揚地甲級陸揚地におきまして、魚を
出荷團体に出します場合、その出しました魚に應じて、一定の
リンク率によ
つて燃料を
配給して
行つたのであります。ところがその結果は、或場所においては非常に沢山出て、むしろ
政府において借りにな
つている。つまり
出荷いたしました
数量に相当する
燃油が当らない。当然もらえるだけの
数量のものがもらえないというふうにな
つておるところのものがあるのであります。ところが
現実に六
大都市、
消費都市その他
海無し縣等へ魚が入
つているかということになりますと、それからの
横流れというものがあります。
出荷團体からの
横流れというものもあるわけでありまして、
必らずしもその
数量そのまま
計画通り大
消費都市へは入
つて來ておらないのであります。結局我々の意図しているところの
リンクというものが
はつきり行なわれておらないような部面があるのであります。
從つて今度は私共としては、大体
出荷計画を立てまして、必らずこれを
正規のルートによ
つて出荷するという
約束をいたしましたものについて、大体
所要量の半分ぐらいの
前貸しをする。先ず出す。そうして後の半分は、これは確実に大
消費都市に入
つたことの
はつきり確認をしてから、その
入荷の
証明書と、それから現地の
出荷証明書とを照合しまして、そうして各
高級陸揚地において、後を出して行くというふうな
やり方を、私共としては採
つて参りたい。そういうふうにすれば、
はつきりするのじやないだろうかというふうに
思つております。ただこれについては半分だけ
前貸しをする点について、
前貸しした物が結局非常に入
つて來ないというふうなものも、中には出て
來ようかと思いますけれども、我々は
出荷計画を立て、又確実にやるということについては、これを信用する。そうして若しもそれが後にな
つてだめな場合には、その後の交付の場合においてこれを考慮するというふうに是正をいたして行けば宜いのじやないだろうか。そうすればその半分の
リンクの油というものは、確実に大
消費都市に入
つた場合に出すということでありますれば、
はつきり
入荷できるのじやないだろうか。そういうふうな
リンク方法に改善することはどうだろうかということで、今研究をいたしておるわけであります。
それから
漁網綱の問題でありますが、
漁網綱はこれも度々御
説明をいたしましたので、御了解頂けると思いますが、大体一期分一万
梱程度漁業用に配当されております。
昭和二十一年度の実績は三万二千
梱程度であります。
昭和二十二年度におきましては、即ち本年度におきましては、第一、第二・
四半期には、大体一万梱、それから第三・
四半期には一万一千梱、つまり第三・
四半期までは大体
昭和二十一年度においてもらいました
数量のものを
確保いたしております。
更に第四・
四半期において、我々としてできますれば、二万
梱程度を
確保したいと
思つて今交渉しているわけであります。そういたしますと、大体五万梱ぐらいの
配給ができることになるのであります。五万梱と申しますと、大体平年
需要量が八万梱ぐらいであるわけであります。現在の
漁網工場の
生産能力というものが大体六万、七万梱ぐらいであろう。それで
原料、
電力の
事情から相当フルには動いておりません。
從つて五万
梱程度のものが現在の
漁網工場の実情と考えて見て、消化し得る
最大限度ではあるまいかと
思つております。これは勿論
將來においては、現在許可をしております
工場の分が全部完成をいたしますれば、八万
梱程度にまで
生産が挙るだろうと思います。
從つて現在としては
漁網がこの
程度ぐらいということになりますれば、相当ゆとりのあるようなことになるのではないか。我々はこの
漁網綱について、これを
重点的施策をするところの
漁業について、これを重点的に出すことによ
つて、
計画出荷をいたしたい、こういうふうに考えておるのであります。大体
漁網綱については、私共としては
將來の問題としては非常に明かるい感じを持
つている。これは
水産部の副部長をされているネビルさんが出張されました折に、各
業者の
方々に話をされたということを、私はお供をして参りました
水産局の方から聽いたのでありますが、
日本は非常に
資材に困
つておる。
水産を発達さすためには
資材が重要であることを十分
承知している。これについてはなんとかや
つていきたい。近い
將來において大体
需要量の七割五分
程度は
確保するように盡力してあげたいということを言
つておられたようであります。そういうふうな
状態にな
つて参りますれば、相当この綿糸のものにつきましては、これはだんだんとよくな
つていくというふうに私共は考えておるのであります。ただ
マニラロープの問題でありますが、この
マニラロープは原
産地が戰爭によ
つて非常に荒廃をいたしております。
生産地自体がもう四、五年経ちませんと回復いたしませんのみならず、
マニラロープは世界的に大きな
需要があるわけでありまして、これについてはなかなか沢山のものが來るというところの見透しはむづかしいと考えます。現在第一・
四半期に大体一千俵
程度のものが
水産用に貰える
輸入をいたします。
マニラロープの殆ど大部分は
水産用に
確保いたしております。これは
漁業用に特に必要だということで、これも重点的に貰
つておりまして、できるだけこの
数量を殖やすということが第一と、それから
特殊物件、その他
隠匿物資等の
マニラロープのものの
はつきりしているものにつきましては、これを優先的に
漁業者に
確保する。そうして
計画出荷に應じて
配給をして行くということを
閣議で
確認をして頂いたのであります。具体的な数字については、これは
関係当局と折衝をいたしまして、
確保をしたいと考えておるのであります。特に
ワイヤーロープは現在第二
復員局の持
つておる
ワイヤーロープを大体五百トンばかり頂くことに
約束が決りました。こういうふうなものを
有效に使いましてこの
出荷を促進したいというふうに考えております。その
外農林省の
指定出荷計画に基く
出荷に
リンクいたしまして、
從來は酒が出ておるのでありますが、その酒の外、
箱材料、
煙草、
ゴム製品、その
外日用品を
配給する、これは今日の新聞でも御
承知だろうと思いますが、相当詳しく、例えば
煙草は何本、箱は幾ら々々というふうに載
つておるのであります。これは安本の
生活物資の物動によ
つて確定をして、すでに
はつきりと
約束されておるわけであります。
それから米の問題でありますが、
從來漁業者に対する
リンク米というのが当ることにな
つておるのでありますけれども、
現実問題といたしましてはなかなかそれが当らない。そうして又米の形ではなくて、外の粉などで当るということで、非常に非難が多いのであります。この点については
食糧管理局ともいろいろ相談をいたしまして、まだ詳細な手続は
はつきりいたしませんけれども、以西の
底曳であるとか、「
かつを」「
まぐろ」
漁業であるとか、つまり移動をするもの、遠く
航海日数を要するものなどにつづいては、これは現在も
定量加配にな
つておりますが、この
数量は中央においてこれを
確保するというようなことにして頂くということで今や
つております。そうしてそれ以外のものについても特に
計画を立てまして、必要なものについては、これを
各地方々々の持
つておるところの米につきまして
イヤマークをいたしまして、これを
漁業用に取
つておくというふうな
措置をいたしまして、確実な
配給をするようなことに大体
食料管理局との話も進んでおります。これは具体的な
計画は又
食料管理局と
打合せをいたしまして、実施をすることになろうかと思うのであります。そういうふうに大体主な
資材について
リンクをいたします。私共としては重点的に
施策を差当り行なわなければならんところの
漁業というものを一つ掴まえたい。例えば
機船底曳網漁業であるとか、或は「
まぐろ」
漁業であるとか、或いは
青森方面の「たら」の
底建網、その外、要すれば、銚子の、時期は多少遅れて参りましたが、「さんま」とか、その
外定置網のものについても集約的に
大量出荷を期待できるような
漁業種類のものについては、これを
主要根拠地毎に
漁業者の
團体と話をして、そうして具体的な
出荷計画を立てる。それに必要な
リンク資材というものをどうするかということを決める。例えばこの時期にいくらの
数量のものを大
消費都市その他の海なし縣へ
出荷する。その代りに必要な油についてはこうする。或いは米についてはこうする。それから又、
輸送の手段についてはこうするというふうに具体的な
計画を立てまして、そうしてこれをよく
漁業者の
團体と協議いたしまして、而してその
計画が確実にいくように進んで参りたい。
産地で
マル公で物を出すことが結局
消費地における
マル公の
計画配給を実施する
前提條件になるのであります。この点が
はつきりいたしませんければ、
消費地においてこれを徹底的に
取締ることができないのであります。我我といたしましては今後の問題として重点的に
施策を行な
つて行くところの
漁業種類を選び、そうしてこれにや
つて行く。そうしてこれを順次増して行く。段々とそういうふうに
計画に乗るものを捉えて行く。それに必要な
資材というものを要求して、そうして一面その
生産が減退しないようにや
つて行くというふうな
措置で進んで参りたい、かように考えておるのであります。そうして現在
甲級の
陸揚地に、こういうふうなことをやります場合に、現在全國に七十五ヶ所の
甲級陸揚地がありますが、
農林省の駐
在官を置くことにはな
つておりますけれども、まだ
現実に置いておるものが僅かでございます。又この全部が置き切れておりません。早急にこれを置いて、少なくともこの七十五ヶ所の
甲級陸揚地には、一人或いは二人ぐらいのものは
ちやんと置いて、それがこういうふうな面倒を見るというふうな
体制を取
つて参りたい。そうしてその駐
在官と本省との緊密な連繋をするために、並びに
産地と大
消費都市との連絡を円滑ならしむるために、現在函館、
東京、
大阪、
下関に
水産局の事務所がございます。
下関は相当活発によく動いております。
東京方面の
事情を考えますと、
仙台にも欲しいと考えております。
仙台、それから
名古屋にこれらを置きまして、そうして少なくとも六大
消費都市、
福岡、廣島、八大
消費都市と海なし縣というようなものについては、
農林省が
責任を以てこれを
出荷するというふうな
体制を確立して参りたいというふうに
思つておるのであります。そうして
出荷いたしましたものを
計画的に
輸送する。
貨車についても重点的に
確保いたしましてや
つて参りたいということで、いろいろ具体的な
内容を書いてあるわけであります。特にこの
計画輸送の問題で、今度新らしく
施策をいたしますのは、
貨車でなく
漁魚運搬船で、詰り船で運んで参ります場合に非常に
運賃が高くつきますので、
從來はこれを
例外價格の
措置でや
つてお
つたのでありますが、
例外價格の
措置でやります結果は非常に下級の魚であるにも拘わらず、
消費地における値段というものは
高級魚と同じくらいの高いものにつくのであります。そのために
配給拒否の問題を生じ、いろいろのことを生じております。こういうふうな
事柄が
末端において、
マル公で
正規に魚を
配給することの大きな支障にな
つておりますので、この度は船その他で特別に集荷をいたしました場合の
超過運賃経費につきましては、これは
國庫で持つ。大体十二月から三月まで、それに要する
経費といたしまして、約八千万円を予定いたしております。これは大体
東京、横浜、
名古屋、
大阪、京都、神戸、大体六大
消費都市、特に船によ
つて持
つて來なければならん必要の多いところにこれを施行して行く、それによ
つて、現在
貨車が非常に窮屈でありますので、船で持
つて参りますことを
計画的に軌道に乘せて、そうしてや
つて行きたいというふうに
思つております。この点が今度新らしく加わりました点であります。それからもう一つ重要な問題は氷の問題であります。
主要陸揚地における氷の問題は
從來設備が非常に
不足でありました。現在三陸、北九州が特に
不足をいたしております。我々は
從來この
漁業根拠地における
製氷冷凍施設の
新設補充についていろいろ
計画をしておるのでありますけれども、
資材その他の
関係でなかなか思うように参らなか
つたのでありますが、今度は少なくとも
來年の夏までには、主なるところの設備は、これを現在予定をいたしておりますところの
工場は、これを完成せしめたいということで、特にこの第四・
四半期の
製氷、
冷凍用の
主要資材は、第三・
四半期及び
從來に比して非常に多額のものを獲得することができたのであります。例えば
セメントに
つて申上げますと。
從來第三・
四半期では九十トンぐらいの
セメントしか
確保できませんでした。今度は
セメントが大体千二百トン、それから鋼管が四百トン、亞鉛引の鉄板が二百五十トンというように、相当
製氷冷凍用の
主要資材の割当が重点的に見られたのであります。私共は大体これが見られて行くことになり、引続いて
資材についてのこういうふうな世話が見て貰えるということになりますれば、差当し今至急に作りたいと
思つておるものは、大体において
來年の夏までに作るだけの
資材は
確保できる。こういうふうに考えておるのであります。尚この
製氷冷凍施設について
電力が非常に
不足をいたしております。
從來順位が非常に下にな
つておりまして、乙にな
つております。そのために
下関方面でも現在氷の問題が非常にやかましいことにな
つております。
電力の供給についても優先的に
確保する。そうしてこの度乙でありましたものを甲に上げるということについて大体の御了解を得て、そういうふうにいたしまして、特に又
出荷或いは
出漁用に必要な氷を供給するところの
工場を百九十七ぐらいでありましたが、
指定をいたしまして、これについての
電力を特に優先的に考えるというふうに
措置をして参
つておるのであります。それから
計画出荷で
輸送を
統制をして、入りましたものにつきまして、
消費地に入りましてからの問題は、これは
指図機構が現在非常に弱体でありまして、
指図が殆んどできておりません。その
機構を充実いたしまして、それに必要な人を六
大都市及び
福岡に対しまして、必要な各
府縣の職員につきましてこれを
補助をし、そうして市場にその人を置くということを考えて、現在
決定をいたしておりますのが大体百六十八人分ぐらいは取れております。これを差当り配備いたしまして、尚必要に應じて新らしく増加をいたしまして充実をして、しつかりと
指図のできるような
体制を整えて行く。そうして入りましたものを、いわば自由販賈でありますとか、希望
配給とか、そういうふうなことの起りませんように、
計画配給一本で
末端まで
確保して、そうしてそれについて小賈
業者において不正のないように、例えば購入通帳に判を押すとか、或いは公定
價格表を店頭に掲示する、或いは
從來の前月分の
入荷数量、
配給実績を店頭に掲示させる。その外いろいろの手段を持ちまして、これをしつかりとやらせて行く。そうしてそれを又國、
地方或いは経済安定本部の
地方経済局、その他経済
取締員のそれぞれの人の
協力によ
つてこれを一齊に
取締るというふうな態勢を取ろうといたしておるのであります。大体今度やろうといたしております方向というものはそういうふうなことであります。結局昨日
知事会議でもいろいろ問題が出ました。魚及び
野菜というものは非常に
統制のむづかしいものである。これを
統制し、徹底的に
取締るということは到底行なえるものでない、だからむしろそういうふうなことは却
つて逆効果があるわけであるからして、別の手段を考えてなければいかんじやないかというふうな意見もあ
つたのでありますけれども、
從來一定の方針を決めた
事柄が結局守れずに、やらずにそのままにな
つておることが多いのであります。ただ短かい期間ちよつとや
つて見る。そうしてそのままにな
つてあとがずるずるに乱れるままに放置されておるのであります。我々としては、一番初めに申上げましたように、厖大な
主要食糧の
輸入を
日本に懇請するためには、國内の食糧というものをすべて最も有効に
最大限度に活用するということが前提にな
つておるのでありまして、それができない限りは、
主要食糧の
輸入を懇請すことができないというふうな立場にな
つておる。そこを我々としては考えてや
つて参らなければならんじやないかと思うのであります。今そういうふうな
事柄から、結局
生鮮食料品にすべてのむずかしい問題が皆
責任を負わされておるわけであります。これは我々としてはともかく徹底的にやるまではや
つて見る。そうしてしつかりとや
つて詰めて見る。詰めてどうしてもこれがむずがしくて、やれないというふうな場合に、又そこに新らしく考えて行くというふうにいたさなければならんじやないか。現在の
政府としてやる手としては、
從來唱えられておることを一つしつかりとや
つて見るというふうにするより仕方がないし、それから又そういうふうなことをやりますことが結局
資材その他
水産に必要な施設を外の方に要求をいたします場合に、どうしてもやらなければならんということで、強く要求をすることによ
つて資材をでぎるだけ殖やして行く。それによ
つて漁業の安定を図
つて行くということの方が、我々としては先々のことを考えて、やはり
水産業のためになるのじやあるまいかというふうな見地から、非常に困難な問題であるが、これをやろうということに
決意をいたしました次第であります、大体簡單でありますが、今度取ります
緊急具体措置の主な点を御
説明いたしました。