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委員外議員(
一松政二君) ところがその点につきまして、例えば米の
供出に対するいわゆる
報奬物資というので或いは地下足袋であるとか、或いは酒であるとか、その他農機具であるとか
いろいろ政府が
報奬物資として出すものに対して、これは
一手販賣、
一手買取のシステムにな
つておるものに限
つておると思う。
政府が
報奬物資用或いは
労務用、或いは
供出用に酒を廻すということについては、
政府が必要に應じて、國全体のために必要とするものは、或
程度優先的に買上げられるという方策さえ認めて置けば、その点に関しては別に
公團の必要は私はないだろうと思う。況んや酒の
ごとく非常に
数量が少くな
つてしま
つて、今の
農業用及び
鉱山用ということであれば、これはいろいろ小さく言えば
弊害もありましようが、先ず大掴みにしてこれをいいとして、そうしてそれは
政府が或る
程度買上げてやれば、あとはこれはなければ死ぬというものでもないし、先ず
必需品といえば、むしろ煙草よりも酒の方が、一般の人からいえば、なくても済むというカテゴリーに入ると思うのです。而も今度は
造石高が半分に減るという噂も聞いておるのですし、段段
数量が
減つて來るから、徒らに
公團みたいな大きな
機関を拵えて、僅かな
数量に莫大な経費を掛けて、大きな
機関でや
つて行くということは、どうしても納得が行かないのです。今の
計画を、
政府が或る必要に應じて、取りたいという
数量だけが取れる
方法さえ別にあれば、これは今現に二十万石或いは三十万石を
自由販賣に移そうとされておるが
ごとく、これを更にもう少し拡張して
自由販賣にして
行つた方が、最も呑みたい人が呑み得ると私は信ずる。
配給からいえば最も私は公平ではないかと
考えるのであります。今の
一手販賣によらなければ絶対にいけないということは、
運賃を
プールするというのは
戰時中からの話ですが、
運賃を
プールするためにどれだけの余計な
弊害、殊に薪炭のようなものについては非常な
弊害がある。酒みたいな二百五十円とか三百円とか或いは五百円もするものに、
運賃が三円、五円ついても、そんなものは
消費者からいえばネグリジブルであると思う。
運賃を
プールするということが、
一手販賣なり
一手買取の
一つの有力な
原因のように言われることは、これは今までの惰性に捉われておる
議論であ
つて、今日の
ごとく税金やコストが高くな
つたとき、
運賃も或る
程度高くな
つておりますけれども、一升あたりの
運賃というものは知れたものであると思う。この酒は
幾ら幾ら、あの酒は
幾ら幾らというときに
運賃が多少
違つてお
つても、
消費者はそんなことには何も言わないと思う。それで私は、特に今日は酒の
公團について言
つておりますから、酒について言うのでありますけれども、そういう
政府の
計画を遂行するために、直ちに
公團が必要になるとは私は
最初から
考えていないのです。
公團以外による
方法があるじやないかということは前からの
議論でありますが、今の
説明を聽きましても、
一手買取及び
一手販賣を必要とするが故に
公團でなければならん、その必要とするということの
解釈の仕方が違えば、又結果も
違つて來ると私は思うのですが、その点についてはどういうふうにお
考えにな
つておりますか。