○
上林山
委員 私は
自由黨を代表いたしまして、
昭和二十二
年度一般會計豫算補正(第五號)、
昭和二十二
年度特別會計豫算補正(特第二號)に關しまして、條件というか警告というか、そういう
意味を含んで
本案に
贊成をするものであります。
補正豫算第五號は
終戰處理費その他緊急な
支出に充てる費目でありまして、やむを得ないと認めるものでありますが、本
補正(第五號)に
贊成をするという
理由をもつて、今後
提出さるべきいわゆる
追加豫算に、必ずしも
贊成をするものでないことを、この際留保いたしておきたいのであります。
さらにこの際
政府に警告いたしたいのは、こういうような重要な
豫算を
提出するにあたつて、ほとんど
資料が杜撰であるということでありまして、われわれ
審議上非常に苦勞するわけでありますから、この點についても特に
資料を正確に、機敏に本
委員會に
提出せられんことを希望するものであります。
なおこの際
追加豫算が近く出されるわけでありまして、それにも關連するのでありますが、
本案といたしましても考えられることは、これらの
豫算を執行するにあたりまして、その
財源となるものは
税收入にまたなければならぬのであります。このうち
所得税その他の
税收入が
國民負擔の
限度に達しておるものも相當ありましようし、あるいはこれらの
制度に缺陷もありましようし、いろいろとそういうような面から考えまするのに、われわれは
税收入に對して
政府が
豫算に期待しておるほどのものができるか、非常な疑いをもつておるのであります。これらに對しても
特段の
注意を喚起する次第であります。殊にこれらの
制度上について考えられますことは、
税務官吏が
一般の
官吏に比して質の低下ということが考えられるし、殊にその量においても
人員が非常に少い。大
體八萬人くらいの定員かのように承つておるが、調べてみますと、約四萬五千人くらいしか
税務官吏がない。こういうことを見ます場合に、はたして
歳入面に
支障がないように、これらの税の取立てができるものであるかどうか。こういう點等からいたしまして、非常なる危惧の念をもつものであります。この點も
歳入面に
支障を來さないように、
政府は
特段の
注意と努力をしてもらわなければならないと考えるものであります。
以上簡單にわが黨の意思を表明いたしたのであります。もちろん本
豫算案に對しては
贊成をするものでありますが、先ほど申し上げた
意味を含んで
特段の御
注意を喚起し、これを現在認めるからといつて、今後出てくる
追加豫算を、全面的に認めるものではないという
意味を含んで
贊成いたしたいと思います。