○
福田政府委員 家畜の増産奬勵對策といたしまして、
昭和十九年ごろと覺えておりますが、十九年ごろ
政府におきまして農家その他の家畜——主として牛馬でありますが、牛馬を使用する
方面に
政府で牛馬を貸付けたのであります。そしてこれを保有せしめる、かようなことによりまして家畜の増産奬勵を行
つたのであります。その貸付の期限が、二年ないし四年とな
つておりまして、本
年度におきましては貸付期限の滿了するものが、牛におきまして五萬頭、馬におきまして八千二十七頭のものが期限が滿了いたしまして、これを返すか、あるいは貨付を更新するかというようなことをしなければならぬ
段階にな
つてきたのであります。
政府といたしましては、その際におきましてさらに貨付を更新するというよりは、この際その牛馬を貸付先であるところの農家その他のものに買い取らせまして、そうしてこれをさらに一層有效に使
つてもらいたいというふうな
考え方をとることにいたしまして、これをこの期限滿了を機會にいたしまして、右の牛馬を貸付先に拂い下げるというふうに
考えたのであります。單價といたしましては、これは現在の
物價水準からまいりますと、相當多額の單價でできるのじやないかと思うのでありますが、この
制度はもともと家畜の増産奬勵という
見地から出發したことでありますから、當時買い上げて値段に大體準することを
考えております。買い上げた値段は牛が三百圓、馬が五百三十二圓という、非常に安い値段にな
つておるのであります。これで拂い下げようかとも
考えておるのでありますが、まだこれによりますか、あるいは若干現在の
物價情勢を
考えますか、今後なお研究したいと
考えておるのでありますが、
豫算に計上いたしました金額といたしましては、先ほど申し上げました牛馬の數に三百圓と五百三十二圓の單價をかけたものであります。これが
豫算に計上されておる、かように御了承願いたいと思います。