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1947-07-11 第1回国会 衆議院 予算委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十二年七月十一日(金曜日) 午後一時二十七分
開議
出席委員
委員長
鈴木茂三郎
君
理事
川島 金次君
理事
黒田 寿男君
理事
小島 徹三君
理事
鈴木
彌五郎君
理事
上林
山榮吉君
理事
庄司 一郎君
理事
川野
芳滿
君 稻村 順三君 海野
三朗
君
加藤シヅエ
君 島田 晋作君
竹谷源太郎
君
山花
秀雄
君 中崎 敏君 中原 健次君 西村 榮一君 安平 鹿一君 押川 定秋君 五坪
茂雄
君 川崎 秀二君
鈴木
明良
君 工藤 鐵男君
鈴木
強平君
古賀喜太郎
君
寺島隆太郎
君 長野重
右ヱ門
君 淺利
三朗
君 磯崎
貞序
君 小峯 柳多君
鈴木
正文君
角田
幸吉
君 本多 市郎君 今井 耕君 船田 享二君 野坂 參三君 七月七日
委員
冨吉榮二
君、
金光義邦
君、
北村徳太郎
君、
小坂善太郎
君、
田中源三郎
君及び
苫米地義三
君
辭任
につき、その
補闕
として
山花秀雄
君、五坪
茂雄
君、
鈴木明良
君、
鈴木強平
君、
寺島隆太郎
君及び
原健三郎
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。 七月八日
委員
中村嘉壽男
君及び
高橋英吉
君
辭任
につき、その
補闕
として
山崎岩男
君及び
角田幸吉
君が
議長
の
指名
で
委員
に選任された。
出席國務大臣
大藏大臣
栗栖 赳夫君
出席政府委員
大藏政務次官
小坂善太郎
君
大藏事務官
愛知 揆一君
大藏事務官
野田 卯一君 ————————————— 本日の
會議
に付した事件
豫算委員會運營
の
方針
に關する件
昭和
二十二
年度
總豫算
の
内容
及び
實施状況
に關する
説明聽取
—————————————
鈴木茂三郎
1
○
鈴木委員長
これから
會議
を開きます。去る六月二十八日の
理事互選會
において、指命を保留しておきました
理事
一名を
決定
いたしたいと思います。
川野
芳滿
君 を
理事
に
指名
いたします。よろしゆうございますか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木茂三郎
2
○
鈴木委員長
なおこれは
議院運營委員會
の方におきまして、その後
委員
の數が四十五名以上のところは、小會派からもう一名
追加
するということに
なつ
て二名に
なつ
てまいりましたから、もう一名を
追加
選定いたしたいと思いますが、これも
委員長
において
指名
するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木茂三郎
3
○
鈴木委員長
それではこれは大變失禮でございますけれ
ども
東井
三代次君 を
理事
に
指名
いたします。御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木茂三郎
4
○
鈴木委員長
それではそういうことに
決定
いたします。 —————————————
鈴木茂三郎
5
○
鈴木委員長
次に
豫算委員會
の
運營
に關しましてお
手もと
に
草案
が差上げてございまするが、
豫算委員會運營方針
に關しまするものを議題といたします。お
手もと
にありますように、第一の點は
分科會
を置くかおかぬかということでありますが、大體
草案
によりますれば
分科會
を置くという
建前
に立
つて
おります。第二の點はごく大まかなものでありまして、大體こういうものを一應
決定
いたしまして、こまかい
運營
につきましては、今後の
實際
の
運營
にあたりまして、
皆さん
と御協議の上で、新しい
豫算委員會
の形をつく
つて
いきたいと
思つて
おります。 第一 (イ)
豫算委員會
の
運營
は
委員
の會員をも
つて
構成する
委員總會
と、若干の
委員
をも
つて
構成する
各省關係分科會
にわかつ。 (ロ)
委員總會
においては本
會議
において付託された
案件
を
總合的見地
より
審議
し、さらに必要に應じ
分科會
に付託する。 (ハ)
分科會
は付託された
案件
を專門的に
審議
し、その結果を
委員總會
に報告する。 (ニ)
分科會
には
主査
一名のほか副
主査
一名を置く。 第二 (イ)
委員總會
は
審議
が
各省關係業務
にわたる
ため
、必要に應じ
國政
の
全般
にわたり
質疑
を行うことができる。 (ロ)
委員總會
における
質問者
は、
議事整理
上あらかじめ
理事會
において
順序
、時間等を
決定
する。
緊急質問
は
委員長
の許可を得て行うことができる。 これだけでございまするが、第一の點は、ただいま申しましたように
分科會
を置くか置かぬかということでございます。第二の點は、これは前の
委員總會
のように、
原案
を離れて
國政
の
全般
にわたり
質疑應答
をやるという
審議
の行き方でなくて、
原案
を
基礎
として
審議
を進めるという方式で進みたいのであります。併しどうしても
各省
にわたります
關係上
、一應前には
國政
の
全般
にわたり
質疑
も行うということでないと、
全般
の問題をつかむことができませんので、一應こういう規定をしておいて、こまかいことは
分科會
で逐條的に
數字
によ
つて審議
を進める。こういうことでいきたいと思いますが、
委員總會
の場合は大勢でございますから、多少秩序を維持いたしまして、
議事
を
進行
いたします
ため
に、
理事會
で
順序
その他をきめて進めていきたいと
考え
ておるのであります。こまかいことは
實際
の
運營上
で、今後御相談の上できめて、大體大まかなことだけを今日お取極め願いたいと思いますが、いかがでございましようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木茂三郎
6
○
鈴木委員長
御
異議
ございませんか。それでは
草案
のように
決定
をいたします。 次に御
承認
を得たいのは
專門調査員
と
書記
のことでありまするが、
專門調査員
といたしましては、
巣鴨高等商業
の教授をされてお
つて
、また現在まで
政府
の
金融制度調査會
の幹事をしておりました
芹澤彪衞
君を私が
適當
と
考え
まして、
專門調査員
に御推薦申し上げたいと存じます。
書記
としましては
市古忠治
君を御推薦いたしたいと思います。これは二名づつでありまするが、できるだけ
適當
な人をと存じまして、いろいろと
皆さん
の御推薦を得て、その上で
決定
したいと
思つて
、
差當つて
は一名づつまず御了承を得たいと存じておりますが、いかがでございましようか。よろしうございましようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鈴木茂三郎
7
○
鈴木委員長
それでは
委員長
の推薦いたしました
專門調査員
と
書記
につきまして、まず一名づつ御
承認
を得まして、大變ありがたうございました。ちよつと御紹介だけいたしておきたいと思います。こちらにおられますのが
專門調査委員
の
芹澤彪衞
君、向うが
書記
の
市古忠治
君であります。どうぞよろしく……。 —————————————
鈴木茂三郎
8
○
鈴木委員長
それでは次の議案の
昭和
二十二
年度
の
豫算案
につきまして、
大藏大臣
からでき得るだけ詳しい御
説明
を願い、また
新聞
に掲載されておるような
範圍
のことなら、私
ども
讀んで
承知
いたしておりまするから、
豫算委員會
としては、できるだけ詳細に、この際
當局
の御
説明
を聽取いたしたいと存じておるのでありまするが、あいにくと、きようは
豫算閣議
とぶつか
つた
そうでございまして、これは突然のことでありまして、
豫算閣議
の
開會
を少し延ばしてもらいまして、そうしてできるだけ一つ、お互いに
説明
を聽き、またお尋ねもいたしたいと存じます。それではどうぞ……。
栗栖赳夫
9
○
栗栖國務大臣
それでは二十二
年度
の
豫算
の概算とその見透しについてお
説明
を申し上げたいと思います。
昭和
二十二
年度豫算
はすでに第一
四半期
、すなわち四月、五月、六月分については實行濟でございまして、今や第二
四半期
の實行階段にはい
つて
おるのでございます。しかしながら本
豫算
の
編成
は昨年の暮から本年の初めにかけて行われたのでございまして、當時と今日では
豫算編成
の基盤といたしまして、
社會的
、經濟的諸
條件
が相當變
つて
おるのでございます。すなわち本
年度豫算
の
物件費
につきましては、大
體昨年
の十月ないし本年一月頃の
物價
事情
を
基礎
として計算したものでありますが、その後におきまして相當の
物價
騰貴
が現われてまいりました。また新
物價體系
の
制定
に伴いまして、
公價
の
全面的改訂
が行われ、
人件費
についてもまたいわゆる千二百圓の
水準
が千六百圓の
水準
となり、さらに今囘千八百圓の
水準
に
改訂
されるというような、
基礎的事情
に相當の
變化
を生じておるのであります。
從つて
このまま推移いたしまするならば、
歳出追加額
は相當の
巨額
に上ることと思われます。また
歳入
につきましても相當の
自然増收
もあることではありますけれ
ども
、
收支
の
均衡保持
は決して容易でないのであります。
政府
といたしましては、
歳入歳出
の兩面にわたりまして
豫算
の再
檢討
を行い、あくまでも
健全財政主義
を堅持する
建前
のもとに、すでに實行中の
歳出
及び諸情勢に伴う必要な
追加歳出
に對して、思い切
つた削減
を加えまして、
絶對
に
收支
の
均衡
を維持してまいりたい、こういう
方針
のもとに
追加豫算
をただいま
編成
中でございます。 そこでまず、すでに成立いたしました實行中の國の
歳入歳出豫算
の概況を申し上げてみますと、一
般會計
の
豫算
は
歳入歳出とも
に千百四十五億圓でございまして、このほかに二十四の
特別會計
の
歳入
及び
歳出
が、それぞれ二千五百八十八億圓と二千三百四十四億圓とございますので、
一般
及び
特別會計
を單純に
合計
いたしますと、
歳入
の
合計
が三千七百三十三億圓、
歳出
の
合計
が三千四百八十九億圓と相なるのであります。この
合計額
から重複いたしております
金額
その他を控除しましたいわゆる
豫算
の純
計額
が、
歳入
では二千三百五十二億圓、
歳出
では二千三百三十億圓と相なるのであります。すなはち現在のところ
國家財政
の全體の幅は大體二千三百億
圓程度
というところであります。 次に右の
一般會計豫算
のうち
歳出豫算
について、すでに御
承知
の點も多いと存ずるのでありますが、重要な
項目
を
拾つて
、その
實際
支出状況
から、今後とらんとする
措置
のあらましを申し述べてみたいと思うのであります。 まず
終戰處理費
の
豫算額
であります。これは二百七十億圓と相
なつ
ております。これは
進駐軍關係
の兵舎、
住宅等
の設置、勞務の提供、
鐵道通信施設
の
供與
、
賠償施設
の
管理
、
連合國財産
の
返還事務等
の
經費
でございまして、第一
四半期
の
支出實績額
は、四月、五月、六月の三箇月間ですでに大
體百億圓内外
と相
つて
おるのであります。最近における
物價
、
勞銀
の
騰貴
、
通信料金
、
鐵道運賃
の値上によりまして、相當の
不足
が出てくることと思われるのであります。これは特に
連合國軍側
と折衝を要するものでありますので、今その
不足額
を申し上げ得る段階に至
つて
おらないであります。なお今申し上げました
金額
の中には、
賠償施設
の撤去に關する
經費
は含まれておりません。 次に
地方分與税分與金
の
豫算額
でありますが、これは百十億圓と
なつ
ておるのであります。これは
地方分與税法
に基きまして
所得税
、
法人税
及び
入場税
にリンクして、その
一定率
を
地方税
として
地方
に
交付
するものであります。これら
國税
の
増收
がありますにおきましては、この
金額
も當然増加する筋合のものでありまして、今
年度
にはさらに
數十億圓
の
追加
を要するものと思われるのであります。 次に
金融再建補償金
の
豫算額
であります。これは百億圓と相
なつ
ておるのであります。これは
金融機關再建整備法
に基きまして、第一
封鎖預金
の
支拂
を確保する
ため
に、銀行その他
金融機關
において生ずる
損失
を、
國庫
において
補償
する
ため
のものであります。
補償
は
交付公債
で行われるのでありますが、ただいまのところ
金融機關
の
再建整備
は遲れております
關係上
、未だ
支拂い
に至
つて
おりません。あるいは本
年度
としては多少の
不用額
も出るのではないかと思われるのであります。 次に
價格調整費
の
豫算額
であります。これは百億圓が豫定されておるのであります。しかしこのほかの
食糧管理特別會計
へ繰入として六億圓ばかりがございますし、これは
豫算編成當時四月
から六月までの同
特別會計
の
損失
として豫定されてお
つた
ものであります。これを加えますと百六億圓ほどに相なるのであります。そうしてこれは今囘の新
價格體系
の
制定
に伴いまして、新たに相
當額
の
追加
が必要となるものであります。もとより本
經費
につきましては、その
内容
を十分
檢討
して、
追加計上額
を
最小限度
に止めたい
考え
ではあります。それにしても
物價安定帶
の
考え
から見、相當
巨額
の
歳出追加
は必至と
考え
る次第であります。 次に
公共事業費
の
豫算額
であります。これは九十五億圓と
なつ
ておるのであります。この
豫算額
の
基礎
と
なつ
ております單價は、大
體昨年暮
ごろの
物價
水準
によ
つて
おるのであります。この點から
考え
ましても、このままでは
事業
の分量の二分の一
程度
しかできないだろうと思われるのであります。 さらに今春以來の災害の頻發、經濟
緊急對策
の
實施
による
企業整理
に伴う
失業對策等
の點から
考え
ましても、相
當額
の
追加
を要することとなると思うのであります。しかし本費につきましても、
事業施行
の重點を、
失業者
の
生産面
への吸收におく
建前
を徹底いたしまして、その
事業別
及び
地域別配分
の再
檢討
を行い、
追加計上額
を
最小限度
に止めたいと
思つて
おるのであります。 さらに
國債費
の
計上額
であります。これは八十一億圓と相
なつ
ております。これは
國債借入金
の利子、借替または
償還金發行
の
ため
の諸費用にあてるものであります。
昭和
二十二年四月末における一
般會計
の負擔の
公債
及び
借入金
は、
臨時軍事費借入金
及び外債を除きまして、
國債
は千八百七十億圓、
借入金
は三十一億圓と
なつ
ております。
特別會計
の負擔に屬するものは、
國債
が百二十億圓、
借入金
が九十二億圓でありますが、その大部分は國有
鐵道
及び
通信事業
であります。なおこのほか
昭和
二十二年四月末現在での
大藏省證券
の現在高は百十五億圓、
食糧證券
の現在高は六十四億圓と相
なつ
ております。 次に
政府出資金
の
豫算額
についてでありますが、これは七十一億圓と
なつ
ております。これは
復興金融金庫
に對する
出資金
が六十億圓、
各種
の
公團
に對する
出資金
が十一億圓見當であります。
公團
はまだ全部
設立
を見るに至
つて
おらず、今後順次
設立
されることと思いますけれ
ども
、現在
設立
されておる
公團
とその
出資金
を述べてみますと、
船舶公團
が三億圓、
配炭公團
が三億圓、
石油配給公團
が六千
萬圓
、
肥料公團
が六千五百
萬圓
、
價格調整公團
が三千
萬圓
、
貿易關係
の
公團
が四
公團
で八千
萬圓
と
なつ
ておるのであります。今後
設立
を豫定されておるものとして
主食關係
のものが八千
萬圓
、
食料品關係
のものが四千
萬圓
、
油糧關係
のものが一千
萬圓
、
飼料關係
のものが一千
萬圓
であります。 次に
生活保護費
についてであります、その
豫算額
は三十六億圓と
なつ
ております。これは
生活保護法
に基く
貧困者
の
保護救濟
に關する
經費
でありまして、
保護
の主體をなす
生活扶助費
について、
主要食糧等
の價格について相當大幅の
引上げ
がございますので、これも相
當額
の
追加
は避けがたいと存じておる次第であります。 次に
給與改善費
についてであります。本
年度豫算
に計上してある
俸給給料等
の
人件費
は、大體七十七億圓でありますが、これはいわゆる千二百
圓基準案
によ
つて凸凹調整
の百圓を除き、大
體千百圓
の
基礎
で計上してあ
つた
ものであります、しかしその後
官公職員
の
待遇改善審議會
で千六百圓を
基準
として、また本年一月に遡及して實行することとなり、さらに今後の
食糧關係
の
改訂
に伴い、七月以降千八百
圓基準
に改めることとなりましたので、これが
ため
には
數十億圓
の
金額
を
追加
計上しなければならなく
なつ
た次第であります。 次に
義務教育費
についてであります。これは二十四億圓が計上してあるわけであります。これは
義務教育
に從事する
職員
の
俸給費等
に對し、
地方
に二分の一を補助する
建前
と
なつ
ておるのであります。この中にはいわゆる六・三制の
經費
が四億圓ほど含まれておるのであります。六・三制の
經費
は、
地方分與税分與金
において
地方財源
を見た分を合わせ、八億圓をも
つて
出發したのでありますが、現在
各種
の問題を起しておることは私
ども
といたしましてもよく
承知
しておるところであります。 次に
物資
及び
物價調整事務取扱費
でありますが、これは二十二億圓と
なつ
ておるのであります。これは
物資配給關係
の
公團
の
職員
の
經費
が十五億圓、
物資
の
割當事務關係
の
經費
が七億圓ということに
なつ
ておるのであります。
配給公團
の
職員
の
經費
は
國庫
において負擔することに
なつ
ておりますし、
公團
は
配給
の
手數料
によ
つて
、
國庫
より
交付
を受ける額と同額の
歳入
を
國庫
に納付せねばならぬことに
なつ
ておるのであります。 以上述べましたところの
經費
を總計すると、九百九十億
圓程度
でありましてすでに
豫算
の九〇%に近いことになるのであります。殘り百六十億圓ほどのものについて多少の
項目
を
拾つて
みれば、
豫備費
が三十億圓、
引揚民關係
の
經費
が二十億圓、
船舶運營會補助
が十二億圓、警察及び
消防費
が十四億圓であります。なお一
般會計豫備費
の現在までの
使用決定額
は七億圓ほどであります。 以上述べましたところは
歳出
の面でありますが、次に
歳入
について申し上げますと、現在實行中の
豫算
はこれまた御
承知
の
通り租税
及び
印紙收入
が六百九十五億圓、
官業
及び
官有財産收入
が二百五十八億圓、雜
收入
が百四十二億圓、
合計
して
普通歳入
が千九百十六億圓を計上してあるのであります。
公債金收入
はわずかに四十八億圓を計上してあるに止ま
つて
おるのであります。なお
官業
及び
官有財産
の
收入
の中には、
專賣局益金
が二百二十六億圓を含んでおるのであります。これを
租税
及び
印紙收入
の額に加えますと九百二十一億圓と相なり、
實質
上の
租税收入
は
歳入
の八一%を占めることになるのであります。しかしながら本
年度豫算
は、以上
簡單
に述べましたところでもおわかりのことと存じますが、幾多の問題を包藏しておるのでありまして、このままにしておきましては、
公價
の
改訂
、
給與水準
の
引上げ
、經濟
緊急對策
の
實施等
によりまして、
巨額
の
歳出追加
を必要といたしておるのであります。
他方歳入
は相當の
自然増收
を見こみましても、このままではなお相
當額
の
赤字公債
を
財源
に仰がなければならぬという理になるわけであります。いわゆる
健全財政主義
が破れる危險がここにあるのであります。そこでこの際として
財政收支
の
均衡保持
は、
インフレーシヨン
の
進行
を抑制する
ため
絶對
の要請でございますので、私
ども
は何とかして
健全財政
を護持せねばならぬと
考え
ておる次第であります。しかしてこれには
歳出
をできるだけ切り詰めるとともに
歳入
をできるだけ上げるよりほかにはないと存ずるのであります。すでに成立しました
豫算
についても、
編成
後の
事情
の
變化
を
考え
、節約の餘地を
檢討
いたしますとともに、新たに
追加
を要する
經費
につきましても、徹底的な
削減
、
壓縮
を加えまして、
歳出
の
限度
を
歳入
の
調達可能額
の
範圍内
に止めなければならぬと存ずる次第であります。もちろん
歳入
と申しましても、その大宗は
租税
と
專賣益金
でございます。最近の
經濟情勢
によりますと、
租税
については
現行税制
のままでも相當の
自然増收
があると思われるのであります。しかしこれを確保する
ため
には、
税務機構
の十分な
運營
についてあらゆる
努力
を傾倒せねばならないのであります。
歳出
の
削減壓縮
と申しましても、
各省
はもとより、
國民
がおのおのの立場でそれぞれの主張もあることと存じますけれ
ども
、
經濟危機
に直面し、これを乘り切る
ため
には、思い切
つて斷固
たる
措置
がとられなければならぬと確信する次第であります。以上は主として一
般會計
について申し述べた次第であります。これは
特別會計
についてもま
つた
く同樣であります。
特別會計豫算
につきましては詳細に申し上げることを避けますが、問題は
鐵道
、
通信等
の
企業特別會計
についてであります。
企業特別會計
につきましては
獨立採算制
を維持する
建前
をもちまして、今
年度
より
會計制度
を改め
目下實
行中であります。これらの
會計
においても
物價
、
勞銀
の
騰貴
により、
收支
の
均衡
は危殆に頻しておるのであります。これについては經營を徹底的に合理化いたしますとともに、
各種料金等
の
引上げ
も考慮せねばならぬと
考え
るのであります。漫然とその
赤字
を
借入金
に仰ぎ、また一
般會計
より補填するがごときことは避けねばならぬと存ずる次第であります。 なお
地方財政
につきましても、
健全財政
を堅持する必要があることは申すまでもないと存ずるのであります。
物價
の
騰貴
、
給與水準
の
上昇等
の影響は、
地方財政
につきましても深刻に現われてまい
つて
おるのであります。
地方分與税分與金
の
追加交付
により、
地方財政
は相當緩和されると思いますけれ
ども
、なお
制限外課税
その他極力
歳入
の増徴を行い、
收支
の
均衡
を保持する必要があると存ずる次第であります。しかしこれが
ため
の
具體的措置
は至急に講じなければならぬと思うのであります。 なお最後に
健全財政
と
健全金融
との
關係
でありますが、
健全財政
の尻が
金融
にまわるということではま
つた
く意味がない、
インフレーシヨン
の阻止はとうていできないのであります。そこで
財政
の
健全性
を維持するとともに、極力
赤字金融
を抑制することにより、融資の
規正等
に格段の
努力
をいたしたいと
考え
る次第であります。
鈴木茂三郎
10
○
鈴木委員長
それでは
大藏大臣
からの御
説明
は以上でございまするが、先ほど申し上げましたように、
豫算閣議
を少し延ばしてこの
委員會
を開いておりますので、できるだけ急いで
お話
を進めたいと存じますが、あとで
委員會
を閉じまして
委員
と
當局
との間に
懇談會
を開きたいと
考え
ておりますから、御了承願いたいと思います。
上林山榮吉
11
○
上林
山
委員
議事進行
について……。
議事進行
について
一言大藏大臣
にお伺いいたしたいのであります。御
承知
のように法案も出ておりませんし、また
緊急對策
の面から
考え
ても、
追加豫算
は急がなければ結局
豫算
を組んでも執行の面において、また再び行き詰まると
考え
ておりますので、できるだけ早く
追加豫算
の
提出期
を急いでもらいたいと
考え
ておるのですが、
政府
はいつごろに
なつ
たら
はつきり追加豫算案
を提出し得る見込みであるか。この點をあらかじめ
承知
いたしておきたいと
考え
るのであります。
栗栖赳夫
12
○
栗栖國務大臣
お答えいたします。
追加豫算
をなるべく早く御提出いたしまして、皆樣のいろいろの御意見をも取入れたいと思いまして、ただいまま
つた
く文字通り畫夜兼行で急いでおるのであります。しかしながら未だ閣議の
決定
を見ず、また
數字
についてもなお
檢討
を加えております。かつまたその筋えの了解を得なければなりませんので、來月の初めになることではないか、こういうように存ずる次第であります。あしからずお許しを願いたいと思います。
鈴木茂三郎
13
○
鈴木委員長
時間を急いでおるときにまことに勝手でございますが、私もほんの一分
大藏大臣
にごく
簡單
に
希望
を申し上げたいと存じます。
追加豫算
の
編成
に關して非常に
當局
の御
苦勞
のあることは私
ども
にもよくわかりますが、私
ども
といたしましてはいろいろと
希望
を申し上げたいこともございます。さしあた
つて
ただいま
お話
のございました
健全財政
ということにつきまして、私は
大藏當局
としてこれをはき違えることのないように、
健全財政
というものを堅持していただきたい、こう存じておるのであります。それはただ形式的に出るものとはいるものを、辻褄を合わせるという形式的な
健全財政
というものは、
ほんとう
の
健全財政
ではなくて、御
承知
のように
片山内閣
においては
生活
の安定あるいは
生産
の増強、
インフレ防止
、その他いわゆる
經濟危機
に關するたくさんな
施策
を斷行しなければならぬ責任をも
つて
おり、この
施策
の斷行の
ため
には、いろいろと
豫算
の伴う
財政支出
というものがあると存じますが、こういうものに關しましては、私
ども
はこの
經濟危機突破
の
ため
に、必要なものは——ただいま
大藏大臣
は思い切
つて斷乎
としてこれを切り捨てる。こういうようなふうにも受取れたのでありまするが、私
ども
はこういう
經濟危機突破
に必要なものは、逆に
斷乎
としてやるという
建前
の上に立
つて
、
財源
についてはいろいろと御苦心もあることと存じまするが、
新聞
によりますると新しい税を設けるということでございまして、私
ども
どういう税が存じませんが、新しい税を設けるということには贊成でございます。しかし
新聞
によりますると、五十億圓ぐらいのものであるようでありますが、私
ども
はもつと
ほんとう
に大きなやみの利得というものを捕捉する
建前
を十分に立てられたならば、もつと大きないろいろの
施策
を斷行し得る
財源
を見つけ得るのではないか、こういうようにも
考え
られるのでありまするから、そういたしましてやるものはやるという
建前
の上に立
つて
、
財源
をできるだけ民主的な、またあるところから出させるというような點について、もつとできるだけの御
努力
を願いまして、そうして
健全財政
というものを堅持することに、この
追加豫算
の
編成
にあた
つて
、ぜひとも
當局
の御
努力
をお願いしたいということを、私一個といたしましてこの席から御
希望
を申し上げておきたいと存じます。 ほかになにか御意見はございませんか。——それではこれで
委員會
を散會いたしまして、
懇談會
を開きたいと存じます。 午後二時二分散會