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木村公平君(続) まずストライキの多いことは前古未曾有である。まるで現
内閣のや
つておることは、選挙当時彼らが言つたこととうらはらである。正反対である。これから私が申し上げようとすることも、一に現
内閣の
責任でありまするから、片山さん並びに
関係各省大臣から御懇ろなる御
答弁が得たいのであります。
十一月十五日の読賣新聞によりますと、仙鉄管内弘前機関区では、買出しの休暇が続出したために、臨時列車数本が遂に運休せざるを得なかつたと書いておる。さらに先般大阪鉄道局では、乘務員の不正買出しが続出いたしました結果、大阪府の警察部長からおしかりを受けておる事実もある。たまたまこのときにおきまして、読賣新聞紙の傳うるところによりますれば——おそらくこれは誤傳誤報ではありますまい。青森機関区では、乘務員の待遇改善交渉のために、列車二本が定時より遅れて発車したという珍事件が起きたのであります。
すなわちそれは、本月十日青森発大阪行五〇八列車の乘務員木村某及び青森発酒田行五〇六列車の乘務員金子某が管理部に参りまして労組の交渉中に、発車時刻が迫りましたので管理部の労働組合へ電話をかけた。さよういたしますると、その電話に出てきたやつが、けしからぬことを言
つておる。ただいま管理部長に会見を申し込んでおるから帰れない、列車が遅れてもやむを得ないと言
つておる。その結果五〇八列車は十三分、五〇六列車は二十八分遅れて発車をいたしたのであります。
ちようどそのときに、こういう投書が新聞に載
つておるから、参考のために聽いていただきたい。「去る十日、弘前の母が危篤だとの電話によ
つて急に午後一時青森駅発の列車に乘りこんだのでありますが、定刻を過ぎてもなかなか発車しないので、不思議に思
つて車掌さんに聽いてみたら、今機関助手が労働組合のことでこの列車に乘らないと言
つているので、これから何分遅れるかわからないとのことです。そのため三十分くらい遅れて発車したと思います。社会の公器を預かる公僕として、この機関手の行動はいいものでしようか。非民主的な山ねこ爭議云々で列車を運休した事実もあり、廣くこれを
一般世論に訴えます。」という投書があるのであります。
これを要するに、現
内閣は、世上で新ばか政策とい
つておるところの新物價政策のごとき愚劣極まるところの政治を行
つて、一方においては物價をどんどん上げる、六十五倍まで引上げる、他方においては月給を上げない、その世上いわゆる新ばか政策のために、かくのごときいろいろの事件が枚挙できないほど各地に起るといわなければならないのでありますが、これは明らかに片山
内閣の
責任であり、殊にこれに対しましては、当面の
責任者であるところの運輸大臣、労働大臣の
答弁を求めるほかに、片山総理の新物價政策に対するところの率直なる御意見をも併せて拝聽いたしたいのであります。(
拍手)
〔
國務大臣苫米地義三君
登壇〕