○
綱島正興君 今日、
かくのごとき
事案に対しまして
政府の御
所信を質しますことは、最も遺憾とするところでございます。特にわが國の現状が、その
思想上、経済上その他
國際上の
関係等諸般の
事情から鑑みまして、実に一歩を誤ることが千年の
憾みを買う
事情にございますところから、私
どもは、かようなことで
議場に臨みますことをはなはだ遺憾とするものでございます。しかしながら、事すでに起りました以上は、特にこの際
政府の御
所信を質しておきますことが適切なりと考えるのであります。
その
理由は何ゆえであるかと申しますれば、これが
ひとり議場だけで起りましたことに止まりまして、そのまま
日本國から全部消え去ることであるならよろしゆうございますが、実はあらゆる事柄に対して、某方面よりの指令であるとか、いろいろな必要以上の
言葉によ
つて彎曲されておるようなきらいなしとしないのでございます。(「その
通り」
拍手)そこでこの際、特に実はその
性質がすでにポツダムの宣言の受諾あり、またわが國においてはわが國の憲法が炳乎として存しておるのでございますから、
政府がいかようなることをすることが正しいか正しくないかのことを伺う必要はないのでございますが、ただ
総理大臣御自身がいかような御
所信をもたれるか。すなわち、
叶凸君の不穏当なる
言葉の裏にございますところの、
臨時農業生産調整法案の立案、施行、
運行等に関し、
日本政府以外の
関係より支配される完成にありや
否や。さようなことを、実は
政府ははつきりこの際ここで御聲明を願いたい。なぜそのことが必要であるかといえば、実は
議場内においてさような疑いを醸すがごときことが発生いたしましたからでございます。そこで私
どもは、ここに
総理大臣の
ほんとうの御
所信を質しておかねばならぬ。
さらに、私
どもが大切なことは——特に大切なことは、この
國際事情において、われわれは非常なる
責任ある
立場において、しかも、われわれが最も困難となすところの
日本國の再建をなし遂げなければならぬ実情にございますので、この点に関する
政府の御
所信をはつきりしておいていただきたいのでございます。
政府がこのことに対しての御
所信を明確にしていただくことは、実は内外の
事情に鑑みまして非常に重大なるのみならず、そのことが実は今日起りましたるこの不祥事に対する総結末をつける上において最も妥当なる線を引くならば、これは最もよい結果を得ると申さねばならぬのであります。これが、私
どもが
質問をどうしてもしなければならぬ最もおもなる
理由でございます。(
拍手)
さらにもう一点申し上げておきます。私
どもがこの議会をも
つております上において、ややもいたしますると
施政の那辺にあるかをうかがいかねるようなかどがたくさんございますし、はなはだしく政務に澁滯を來しておると考えられる節もあるのでございます。これらに対しても、併せて
政府はどういう御
所信をも
つておられるか、特に
政府がか
つて施政方針として述べられた線に沿うたる確信をも
つてなお進みつつあられるや
否や。これらの点も、併せて御言明願いたいと思います。
事はまことに簡單でございます。
政府は
ほんとうに自分の
責任をも
つて、
かくのごとき
臨時農業生産調整法案のごときものに対してのいろいろな
施政をされるかどうか。
政府の
責任においてされるかどうか。
政府以外の
立場よりこれがされるかどうか。こういう点を特に明確にしておいていただきたいのであります。これをも
つて私の
質問の大要に代える次第であります。(
拍手)
〔
國務大臣片山哲君
登壇〕