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1947-12-08 第1回国会 衆議院 文化委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十二年十二月八日(月曜日)     午後一時四十九分開議  出席委員    委員長 福田 繁芳君    理事 佐藤觀次郎君 理事 最上 英子君    理事 鈴木里一郎君       猪俣 浩三君    太田 典禮君       榊原 千代君    玉井 祐吉君       馬場 秀夫君    森山 武彦君       高橋 長治君    並木 芳雄君       成島 憲子君    田口助太郎君       竹尾  弌君  委員外出席者         議     員 田中 角榮君         文部事務官   松井 善郎君         文部事務官   武井 貞賢君         專門調査員   武藤 智雄君     ————————————— 十二月五日  神奈川懸の観光施設請願高橋長治紹介)  (第一三六六號)  国立長崎博物館設立請願北村徳太郎君外三  名紹介)(第一三八八號)  感謝祭施行請願笹口晃紹介)(第一四六  六號)  美術振興奨励に関する請願竹尾弌君外二名紹  介)(第一五二三號) の審査を本委員會に付託された     ————————————— 本日の會議に付した事件  観光事業に関する小委員会報告の件  著作出版に関する小委員会報告の件   請願  一 ヘボン式ローマ字を復活の請願坂東幸太    郎君紹介)(第二六號)  二 映畫産業取締業種別引上に關する請願(    福田繁芳紹介)(第一五〇號)  三 映畫館入場料金上の請願福田繁芳君紹    介)(第一五一號)  四 平和の鐘櫻建立助成請願松谷天光光君    紹介)(第二六六號)  五 日本式ローマ字普及請願木下榮君紹    介)(第三〇〇號)  六 映畫技術者免許制度改正請願(山口六次    郎君紹介)(第九一一號)  七 大善寺中門重要美術品に認定の請願(坂    東幸太郎紹介)(第一〇五三號)  八 北日本文化開發に關する請願田中角榮君    紹介)(第一〇九三號)  九 大學新聞用紙割當の請願原彪之助君紹    介)(第一一五五號) 一〇 書籍「ローマ字と英語のおとぎばなし」に    用紙割當の請願並木芳雄紹介)(第一    一八二號) 一一 地方新聞用紙當基準改正請願福田    繁芳君外一名紹介)(第一二七五號) 一二 松江修築請願松本淳三君外四名紹介)    (第一三三二號) 一三 神奈川縣觀光施設捉建請願高橋長治    君紹介)(第一三六六號) 一四 国立長崎博物館設立請願北村徳太郎君    外三名紹介)(第一三八八號) 一五 感謝祭施行請願笹口晃紹介)(第一    四六五號)     —————————————
  2. 福田繁芳

    福田委員長 これより會議を開きます。  本委員會も囘数を重ねまして、本日は最終囘なつておりますから、觀光事業に關する小委員會及び著作版に關する小委員會経過報告を聴取したしたいと思います。佐藤委員長
  3. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 著作出版に關する小委員會経過を簡単に御報告申し上げます、  本小委員會は、去る九月二十三日に設置せられ、同月三十日、委員長より不肖私が小委員長として御指名をこおむりました。爾来今日に至るまで、委員會、打合會懇談會などを開くこと前後四囘、廣く終戦後の著作出版界状況を検査し、また徳にいわゆり漱石問題を契機としての現行著作権法をめぐる諸問題についての協議を重ね、その間政府側よりは、文部社會教育局長柴沼直君、同著作権室長新発田小三郎君その他、また民間よりは有斐閣江草四郎君を招致して、諸般の事情なり意見なりを聴取するところがありました。  まず第一に、終戦後の著作出版界に惹起した諸問題でありますが、これはいずれも重要にして深刻なものがあります。その一、二を拾つてみましても、あるいは用紙割當問題、あるいは偽作、無斷出版、無斷飜譯ないし背徳官能圖書出版などをめぐつていわゆる出版粛正問題、またあるいは納本問題など、そのいずれも文化国家建設上には、寸刻もゆるがせにすることのできないこのばかりあります。従つてこれが解決はもととり一朝一夕になし得るものではありませんが、さいわいにして關係筋よりの見解發表を始め、現に政府において措置を講じている部門もあり、さらにこのたびも刑法改正などのことも手傳つて、ようやく職者關心が高まり、欠陥弊害の除去に糸口を見出しましたことは、まことに御同慶にたえませぬ。本委員會としは時日不足と、またいろいろな事情もありまして、わずかに實情の検討と小委員各自の政府に對する注意喚起以外には、特に手を打つことができませんでしたけれども、欺界の健全なる発展のためには、今後とも文化委員として應分の奇興をいたしたく存する次第であります。  著作法をめぐる諸問題は、這般のいわゆる漱石問題を契機として、にわかに世論をにぎわしたところであります。これは出版法などとは違いまして、人格權法であり、あるいはその改正に手を染めることは可能かとも考えられましたが、蓄音器レコード發聲映畫を初め、音樂演奏著作權など、相當の難問題があります上に、またいろいろな事情もありますので、一應これを見合わせることとし、同僚各位とともに續けていきたいと存じている次第であります。  ただ立法府に列なる一員といたしまして、この際われわれがつくづくと感じましてことは、いまさらながら道義の高揚ということであります。法はこれを潛つたり悪用したりしようとすれば、いくらでもできるのでありますが、新憲法にもうたつてありますように、權利はただ利益のためばかりではなく、常に公共の福祉のために行使せられなければなりません。著作出版界においていろいろとおもせろからざることが惹起するにつけましても、いよいよこの點について官民の注意を喚起いたしたいと存じます。  本性委員會任務は、この會期終了とともに一應終ることになりますので、この際簡単ながら以上とりまとめて御報告申し上げた次第であります。  なお念の為申し添えておきますが、文化的な法規は、御承知のように他の技術的な法規とは違いまして、なかなか輕々しくは手をつけることができないのであります。それに先ほども申し上げましたような、ほかのいろいろな事情もございます。どうか小委員會としての直接の結果が出なかつたということをもつて、われわれの熱意と努力の不足をお責めくださらぬよう、これは小委員長としてとくに御願い申し上げておきます。著作出版に關する事項は、この文化委員會所轄事項中でも、特に重要なものの一つであります。著作出版界浮沈は、當然文化国家としてのわが国自體の浮沈に響いているのであります。われわれ小委員は、特にこの重要部門調査研究機會を與えられましたことにつき、委員長並びに同僚各位感謝いたつとともの、今後とも文化委員會全員において、引續きこの方面重大關心を寄せられんことを希つてあまない次第であります。
  4. 馬場秀夫

    馬場委員 觀光事業に關する小委員長高橋長治君が差支欠席のため、わたしから簡単に御報告申し上げます。  国立公園及び觀光事業關係法規整備立案のため、小委員會設置に決しましたのは、去る八月七日のことで、即日委員七名の選定も見、次いで九日にはいよいよ議長の承認も得ましたので、正式發足の運びに至りました。  小委員會が検討いたしましたことは、觀光關係行政の諸官庁に於ける所管状況でありました。この結果、運輸省所管は、運輸行政ホテル助長行政觀光接遇行政觀光土産品助長行政などであり、厚生省所管は、国立光線行政衛生行政などであり、内務省の所管としては、道路行政風紀行政があり、文部省所管事項としては、観光資源保護行政があり、また商工、農林兩省は、觀光土産品生産行政所管し、復興院は、建築行政物価庁料金行政所管していることが明らかになりました。  かように觀光行政は六省一院一庁に及ぶといふ錯雜したもので、その間にはいささか衝突重複のきらいがないものもない状態でありますので、小委員會としては、最二段の仕事として、これらの諸官庁に對して觀光關係法規立案中のものも含めて提示を求めたのであります。その結果出そろつたものとしては三十件を上囘つたのでありまるが、これらの中にも、やはり重複衝突するものがありますので、小委員會としては、一應各官廰各別説明を求めました上で、第三段階の仕事として、この複雑な行政調整構想を練ることにしたのであります。  この調整構想といたしましては、二つの方向がございましよう。その一つ行政面であり、他の一つ法規面でありますが、法規調整ということは、いきおい行政調整ということにかかつてまいりますので、まず行政面調整に者手することになり、觀光審議会とでもいつたものを考えたのであります。しかしこれとてもただ単なる諮問機關では指示とか訓令を發し得るものにいたしたいと思つて、いろいろ研究を重ねていた次第であります。  時日の餘裕がこれ以上ありませんので、會期終了とともにわれわれの仕事は一應ここで終るわけでありますが、さいわいにして来會期もこの方面の小委員會設置を許されますならば、もう先もわかつていることでありますので、引續きこの仕事を進めまして、與えられました任務の結末をつけさせていただきたいと存じます。  今日まで小委員會を開きましたと、打合會も含めてまさに十囘、小委員各位の勵精は特筆に値するものがありましたことを申し述べて、私の簡単な御報告を終りたいと思います。
  5. 福田繁芳

    福田委員長 只今の小委員會報告通り、本委員會においても善處いたしたいと思います。また小委員諸君の御熱心まる討議に對してましても、委員長として、この機會感謝の意を表します。     —————————————
  6. 福田繁芳

    福田委員長 それでは續いて、今日まで保留されておりました請願審査を行い、併せて採擇すべきものにつきましては、この際採擇いたしたいと思います。なお、日程は多少變更いたしますからあらかじめ御了承ください。  それでは最初に關する請願から始めたいと思います。本請願田中角榮君の紹介意なつて居りますから、田中君の發言を許します。
  7. 田中角榮

    田中角榮君 紹介議員として説明機會をお與えくだいましたことを感謝いたします。本請願請願者は、第一囘北日本文化會議冨番團體たる新潟民主義文化團體協議會幹事長たる三上美樹君であります。簡単に請願要旨を申し上げますと、一、文化會館設置、二、新學制實施、三、文化課税の撤廃、四、用紙割當の民主化、五、文化審議會設置等であります。何とぞ本請願趣旨をおくみ取りくださいまして、御採擇あらんことを切望いたします。
  8. 福田繁芳

    福田委員長 本請願は、前囘に當局の御答辯を了しておりまして、大體御趣旨に賛成のようであります。また請願要旨は、當委員會においても再三議論されたところでありますので、採擇の上、内閣に送付いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  9. 福田繁芳

    福田委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  10. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第十六、美術振興奨勵に關する請願審査に移ります。鈴木里一郎紹介なつておりますから、御説明を願います。鈴木委員
  11. 鈴木里一郎

    鈴木(里)委員 私が紹介議員の中に名を連ねておりますから、簡単に御説明いたします。  本請願人は、東京中野區野方町二ノ一四〇九、美術團體懇談會代表田村一男君でありまして、その要旨とするところは、美術振興奨勵のためい、展覧會入場税の十割課税を廢止してもらいたいというのでありまして、決して営利を目的とするものでないことは明らかであります。文化国家建設を国是とする以上かような問題はぜひ取り上げていただきたいと思います。何とぞ御採擇あらんことを望みます。
  12. 福田繁芳

    福田委員長 ただいまの請願に對する當局の御意見を伺いたいと思います。松井説明委員
  13. 松井善郎

    松井説明員 文部省としましては、できるだけ努力したい所存であります。
  14. 福田繁芳

    福田委員長 本請願も、採擇して内閣に送付いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  15. 福田繁芳

    福田委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  16. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第十四、国立長崎博物館設立請願審査を行います。本請願設立北村徳太郎君となつて居りますが、お見えがありませんから、成島君代つて説明を願います。成島委員
  17. 成島憲子

    成島委員 代わつて説明さしていただきます。  本請願請願人は、長崎市長大橋博君、同じく長崎議長望月圧七君の御指名なつておりまして、その要旨を御紹介いたしますと、現在の市立長崎博物館を擴大強化して、早急に国立長崎博物館を建設してほしいというのでありまして、その理由として掲げておりますところを見ますと一々もつとも思われますので、請願人に代わつて御採擇あらんことをお願いする次第であります。何とぞよろしく願います。
  18. 福田繁芳

    福田委員長 らだいまの請願に關しまして、當局説明を求めます。
  19. 松井善郎

    松井説明員 御趣旨はよくわかりましたが、博物館全般から見て、にわかに賛意を表しがたいのでありますが、できるだけ努力いたしたいと思います。
  20. 福田繁芳

    福田委員長 それでは採否を決したいと思いますが、只今當局の御答辯を伺いましても、早急實現は困難かと存ぜられますが、一應採擇して内閣に送付していたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  21. 福田繁芳

    福田委員長 御異議ないようでありますから、さよう決定いたします。     —————————————
  22. 福田繁芳

    福田委員長 次に、日程第十五、感謝祭施行請願を議題といたします。本請願はただいめ問題となつて居ります祝祭日の問題と關連しておりますので、祝祭日の問題と併せて審議いたしたいと思いますから、保留いたすことといたしますが、御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  23. 福田繁芳

    福田委員長 それではさよういたします。     —————————————
  24. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第十一、地方新聞要旨割當に關しますては、前囘政府委員の御意見を徴してあり、善處するとのことでありますから、ただちに決定に移りたいと思います。
  25. 佐藤觀次郎

    佐藤(觀)委員 この際本請願につき、御採擇あらんことを望みます。
  26. 福田繁芳

    福田委員長 ただいまの佐藤君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  27. 福田繁芳

    福田委員長 御異議ないようでありますから、さよう決定いたし、内閣に送付することといたします。     —————————————
  28. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第十二、松江城修築請願に移ります。本請願は前日に當局説明を聴取いたしておりまして、現下のわが國財産の立場からいかがかと思われますが、近日中に委員において現下を視察することになつておりますから、それまでに保留いたしとうございますが、御異議ありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  29. 福田繁芳

    福田委員長 それではさよういたしまして、次に移ります。     —————————————
  30. 福田繁芳

    福田委員長 次は第十三、神奈川縣観光施設促進請願でありますが本請願觀光事業に關する小委員會におきまして、採擇すべしという御意見でありますから、本委員會におきましてもさよう決定いたしたいと思いますが、御異議はありませんか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  31. 福田繁芳

    福田委員長 それでは採擇いたし、内閣に送付することといたします。     —————————————
  32. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第六、映畫技術者免許制度改正請願でありますが、これまた前囘に當局の御意見を伺ております。本請願要旨は、映畫技術者の資質の向上をはかり、災害を未然に防止せんとの趣旨でありますから、採擇して差支ないものと存じますが、諸君意見を伺いたいと存じます。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  33. 福田繁芳

    福田委員長 御異議ないようでありますから、採擇の上、内閣に送付いたしたいと思います。     —————————————
  34. 福田繁芳

    福田委員長 次に日程第二、映畫産業取扱種別引上に關する請願でありまして、本請願要旨はすでに再三當局の御意見を伺い、當局もできるだけ努力いたすとのことでありますから、採擇いたしたいと思いますが、いかかでしようか。     〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  35. 福田繁芳

    福田委員長 それではさよう決定いたしまして、内閣へ送付することといたします。  こでにてほんじつの日程は全部終了いたしましたが、本日は今會期の最後の委員會でありますので、一言委員諸君の御熱心なる御討議感謝し、併せて政府委員委員部の御協力感謝いたします。また引續行われる通常国會におきますても、各段の御協力をお願いします。  本日は委員會はこれにて散會いたします。     午後二時二十分散會