○梶川委員 時間も大變遅くなりまして恐縮でありますが一言質問さしていただきたいと思います。今までたびたびかような
委員會において、當局より今年度の豫算について非常に苦しい
状態の
説明をわれわれは受けておるのであります。しかもこれに積極的に協力すべくわれわれとしても非常なる關心をもちまして、その
實情調査に當
つていたのでありますが、今までの報告によりますと、要約すれば今年の豫算面において七十一億の赤字が出る。
從つて料金改正によ
つて三十三億五千萬圓を補おうというような
結論であつたと思います。しかるに休會中におきまして、あれほど熱心に料金値上げの問題を提唱しておられたところの三木遞信大臣が、四國における巡視中に
新聞社に發表されたところによりますと、料金の値上げは行わない、
電話増設による收入増によ
つてこれを賄う、あるいは料金の値上げは最後の切札であるというような談話を發表せられております、もしも
郵便料金値上げの問題と切り離して、
電話の増設によ
つて、
郵便料金の値上げで賄おうとしておられたところの三十億のものが賄われるのであるかどうか。この問題についてわれわれは關心なきを得ないのであります。しかもその計畫は
具體的に今まで示されておりませんし、またわれわれの知る餘地もないのでありますが、今かりに
電話の問題について、今年度の歳入歳出實施計畫明細書によりますと、
電話による收入は九億一千萬圓にな
つております。しかも當局の
説明によれば、電信も含めてでありますが、電信
電話設備補充取換の増加として三億の支出を計上せられておるようなわけであります。これから
電話を擴充することは最も必要なことでありますが、どういう方法によ
つて擴充せられ、またかりにそれを倍にせられましても九億一千萬圓しか收入増がないのでありまして、しかもそれには相當の費用がかかるわけであります。にもかかわらず、三十三億という料金改正によ
つて補おうとせられた赤字の始末をどうされるつもりか、あるいは
電話料金をさらに値上げされるつもりであるか、これらの點について明確を缺きますので御
説明願いたいと思います。さらに、はたして設備の擴充だけによ
つてこの問題が解決するかどうか。これは最近にな
つて當局が見透しをつけられたものであるかどうか。以前から見透しがあつたものであるかどうか。もし以前からあつたものとするならば、これは重大な問題であると思うのであります。なぜならば、そのような方法があるにもかかわらず、研究すればそういう方法が生れるにもかかわらず、單に
郵便料金の値上げというような安易な方法によ
つて、イージー・ゴーイングのやり方によ
つてこの赤字危機を切拔けようとされたといたしましたならば、これはとりもなおさず當局の怠慢もはなはだしいものであると思うのであります。でありますから、はたして當局が怠慢であつたかどうか。これらの點についてわれわれは糾明いたしたいと思いますので、この點について明快な御答辯を要求いたしたいと思います。大臣がおられませんので、だれか御
關係の
政府委員よりその一端でも伺えれば幸いと思います。