○林(敬)
政府委員 大臣が御
答辯になりましたほかの點につきまして、私から補足をお許しを願います。
お尋ねの第二の點は、これだけでも
つて、一箇月分の
給與というものが賄えるか。殊に
東京においてはどうかという
お尋ねであるかと存じます。これは全國的に見ますと、一箇月分の
地方費の負擔を出しますと、
公吏ののために出します
地方費の負擔は十八億であります。
公吏に對する
給與總額は一箇月分を計算しますと二十三億になるのでありますが、その内で
法律上その他当然
國庫から半額補給されるものとか、ある
一定限度國庫の
補助金の機械的に來る教員であるとか、
警察官であるとか、そういうものがあるわけであります。その
國庫補助というものが当然これは約五億見られるわけでございまして、二十三億から五億引きましたところの十八億だけが純粹の
地方費で負擔をしなければならない
公吏に對する
補給分となるわけであります。十八億のうち、今度この
措置でさらに五割を
引上げます
措置によりますと、約十六億四千
萬圓できるわけでありまして、差引大略二億圓だけが不足する、こういう計算になるのであります。この二億圓はいわゆる
節約にまつか、あるいはどうしても
節約できないところは、その当該
議會と相談した上で、若干の
制限外をやるかということでや
つていくよりほかないと思いますが、私の技術的に見ました大きな見透しとしては、大體十八億のうちで十六億
財源がつくられれば、
あと二億は当然
節約でい
つてもいいのではないか、これはやれるのではないかという
考えでございます。これは全國的に見たものでありますが、さらに國の方では、今度は
官吏に對する費用が二十七億要りますが、しかしいろゝ
財政上の
措置で出てきたのは、たしか十五、六億だろうと思います。それで六割ほど調達して、
あとの四割はこれは
節約というか、實行
豫算にまつ。こういう
豫算の組み方になると思います。
それから
補正豫算第十號と申しますのは、國の
豫算については四割の
節約をするのでありますが、
地方費では十二億
程度の
節約はできる。これは大體可能ではないか。全國的に見てかように
考えます。
お尋ねの
東京都につきましては、御
承知のように
職員給も高うございますし、數も多いものでありますから、私ども
事務的に見ても、これはやや足りないのではないかという
感じがいたしております。現に
東京都としては、
平均率よりもたしか三割限外を課しておるような状態でございます。そこでこれに對する
措置としては、全國の
自治體の中では、
東京都が一番苦しいものの
一つではないかという
感じをもつのでありますが、これについては、やはり大きな世帯がございますので、足りない部分は
節約をして實行
豫算を組むか、それがどうしてもできない場合は
制限外を課するか、あるいは何らかのほかの
税源、その他
財政収入をはか
つて、そうしてこの暮を越すという
措置をしていただくほかはないのではないかと存じております。
それから
最後に
お尋ねのございました
行政整理でございますが、これは御
承知のように、
政府としては、すでに原則として缺員不補充という
方針をと
つておりますし、それから
豫算は一割を
節約せよと、大蔵省から嚴重に申し渡されており、その
方針でや
つておるのでありまして、
地方公共團體についても、これは
地方の
自治體ではございますが、その
方針になら
つて協力をされるような
運營を、極力とられるようにという通知を出してあるような次第でございます。そこでさらにこういう
給與、
職員というものの問題に
なつてまいりますと、あるいは大きな
行政整理というものをやる必要があるのではないかという御議論は、当然起こると存じます。ただしかしながら、これは相当多數の人の
生活の問題にも
なつてくることでもあり、それから
行政上のいろいろな機構の問題にも關係してくることと存ずるのでありまして、
政府としてはこのことは、問題には取上げて、特に最近においては、これはいかなる
措置を講ずるかということについての
善處方を考究いたしておりますが、何分にもまた一方におきましては、愼重を要しなければならない問題でございますので、今それを一氣に施行するのかしないのかという結論に至
つていないというのが
實情でございます。