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周東委員 追加豫算の關係につきましては、いずれ税法關係がこの
委員會にかか
つてくる際にお尋ねしたいと思
つておりますが、
タバコ値上に關して私は今の
川合君の御
質問と
關連して一、二お尋ねし、意見を申し上げたいと思います。
川合君の
タバコの
專賣益金の
收入が、税の非常な割合を占めることにな
つてきつつある今日、ともあれ値上に關しては
國會の事前に
審議をされるか、あるいはお話をされるべきぢやないか。進んでは
法律をも
つてやればいいのではないかという御意見については私も贊成するものであります。殊に今度の
追加豫算の御
説明を承りますと、今度の税
收入の六百何億の中では自然増加による
收入が約三分の二を占めておるようであります。税率の改正と非戰災家屋税等による
收入はごくわずかな額にな
つております。しかもその税率の改正及び非戰災家屋税等の増額よりも、今度とられんとする
タバコ値上による
專賣益金の方が相當多い形にな
つております。こういう形になりますと、
川合君も御指摘になりましたように、私も今日直接税の取り方は行き詰
つておるのではないか、大きく
間接税に變
つていかねばならぬという時代、そこにまた過渡期として
政府の非常に苦しい立場はよくわかりますが、やむなく今日の危機を突破するために
タバコにかか
つていかなければならぬという
事情はよくわかりますが、それだけに何とか事前に
國會に對してもう少し手を打つ途があ
つたんじやないか。殊に私
どもが遺憾に思いますのは、十月十六日案というのが新聞に出ました。その時
政府の支出は大體八百二十五億に止めるという案が新聞に漏れておりました。その當時は大體ピース、コロナは三十五圓、ところがいろいろ折衝したところどうもいかんので八百七十億にするというB案が十八日の新聞に出てきた。そうしてA案を採用するか、B案を採用するか、八百二十五億にするか、八百七十億にするかということにな
つてお
つたとき、もしもB案をとるときにはピース、コロナは四十圓にするという話だ
つた。それがだんだん變
つてきて、いよいよ九百二十五億の歳出をやむなくされたときにおいてはピース、コロナは五十圓にするという形であ
つた。私はそれらの經過については十分想像
もつきますし、御苦心の點は察します。それだけに歳出が變化するに
從つて二十五圓にしたらよかろう、四十圓にしてもよかろう、あるいは五十圓にしてもよいというような空氣が
國民に與える
影響は非常に悪いと思う。おそらく三十五圓のところから五十圓にピース、コロナをされるとき質の變更があるとも考えられぬ。ともすると
政府はインフレを防止しなければならぬと言われておりながら、同じものを歳出の關係からやむなくとはいえ三十五圓にしてもいいし、四十圓にしてもいいし、五十圓にしてもいいという感じを
一般に與えるとなれば、それだけびんびんものを上げてもいいという感じを
國民に與うることは非常に愼しまなければならぬ點だろうと思う。
歳入歳出を苦心しておきめになる點はよくわかりますが、それだけに新聞の取扱い等に御用心なさらぬと、同じものが三十五圓となり、四十圓となり、五十圓となるというようでは困
つた問題だと思う。これは別に御
質問いたしたいが、そういうふうに經過的に
タバコの
値上げを三十五圓にしようか、四十圓にしようか、五十圓にしようかというときは、私は重大な
歳入の面でありますから、やはり祕密會をお開きにな
つてもいいから、
國會にも御諮問にな
つて、どうしたらいいかということを
國民とともに
審議していくのが今日の時代じやないか、私はいずれ豫算のときにお伺いしたいが、
政府に對して質すというよりも、むしろ今日の現状において
日本が非常に
財政的に危機に立
つておる。ああいうふうに計數的には
歳入歳出が辻褄が合いましたけれ
ども、非常に心配しているのは
歳入の面である。おそらく大藏事務當局においても御心配の點だろうと思う。そういう際に
國民とともに心配の點を御相談になるのがいいじやないか。私は
川合君の御
質問もそういう意味において御
もつともだと思う。先ほどの御答辯によりますと、きめられておるうちに
財政金融委員會が開かれておらなか
つたからどうもしようがなか
つたとおつしやいますけれ
ども、先ほ
ども申しますように、三十五圓にするか、四十圓にするか、五十圓にするかという段階的に御苦心のあるその經過の途中においてでも、
財政金融委員會は度々開かれておりますし、またそういう場合ならば積極的に開會を要求なさ
つても、私は
國民とともにこれをどうするかということを、祕密
會議でもいいのですが、お話しになることがしかるべきじやないか、かように考えますが、重ねて御答辯願いたい。