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1947-11-04 第1回国会 衆議院 国土計画委員会 第21号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十二年十一月四日(火曜日)     午前十一時五分開議  出席委員    委員長代理 理事 内海 安吉君    理事 藤田  榮君 理事 細野三千雄君       伊瀬幸太郎君    松澤  一君       溝淵松太郎君    宮村 又八君       山本 幸一君    東  舜英君       鈴木 明良君    今村 忠助君       高田 弥市君    野原 正勝君       水田三喜男君    野本 品吉君       高倉 定助君  委員外出席者    議員 野上 健次君 議員 坂東幸太郎君    議員 山本 猛夫君 議員 庄司 一郎君    議員 星島 二郎君         内務事務官   三島 利美君         内 務 技 官 金子  柾君         大藏事務官   橋本 利八君         農 林 技 官 櫻井 志郎君         運 輸 技 官 佐藤  肇君         專門調査員   西畑 正倫君     ————————————— 十月三十一日  玉野市砂防工事施行請願星島二郎君外一名  紹介)(第一〇〇一號)  埼玉縣水害復舊對策に關する請願馬場秀夫  君外十一名紹介)(第一〇〇五號)  渡良瀬川砂防工事施行請願小平久雄君外二  名紹介)(第一〇一一號)  金華山、松島、旭山、牡鹿半島及び本吉海岸を  含む地帶國立公園指定請願庄司一郎君  外二名紹介)(第一〇一三號)  兵庫縣西南部海岸竝びに家島群島を含む地帶を  國立公園指定請願後藤悦治君外七名紹  介)(第一〇一八號)  若松港を第一種重要港灣に編入の請願岡部得  三君紹介)(第一〇二三號)  群馬縣水害復舊に關する請願松井豊吉君外  一名紹介)(第一〇二六號)  奈曽川下流堰堤築設の請願村上清治紹介)  (第一〇二七號)  吉野川第二期改修工事施行請願三木武夫君  外四名紹介)(第一〇三五號)  御正村地内荒川上流護岸工事施行請願(松崎  朝治君紹介)(第一〇四九號)  鮎川村地内砂防工事施行請願村上清治君紹  介)(第一〇五四號)  五霞村地内利根川堤防修築竝びに復舊工事施行  の請願鈴木明良紹介)(第一〇六三號)  大里郡北部地域利根川堤防修築促進請願(  関根久藏君外一名紹介)(第一〇六九號)  岩手縣水害對策に關する請願山本猛夫君紹  介)(第一〇七四號)  三ケ尻地區北上川水害復舊助成請願小澤  佐重喜紹介)(第一〇八〇號) の審査を本委員會に付託された。     ————————————— 本日の會議に付した事件  一 三國港浚渫に關する請願坪川信三君紹  介)(第八〇號)  二 國道二十號戸倉峠改修工事再開請願(堀  川恭平紹介)(第一九六號)  三 六甲山系治水工事施行促進に關する請願  (中村俊夫紹介)(第二九九號)  四 岩手縣水害對策に關する請願小澤佐重  喜君紹介)(第三〇三號)  五 竹田津港を國營港指定竝びに修築工事施  行の請願野上健次君外一名紹介)(第三一四  號)  六 大谷川上流砂防工事竝びに下流護岸工事施  行の請願大上司君外一名紹介)(第三二一  號)  七 留萠港を開港場指定請願坂東幸太郎  君紹介)(第三九五號)  八 信濃川治水工事繼續施行請願神山榮一  君紹介)(第四一二號)  九 下津港を開港場指定請願山口喜久一  郎君外二名紹介)(第四二四號)  一〇 久保井堰堤近接下流に副堰堤築設の請  願(生方大吉紹介)(第四四三號)  一一 天上川砂防工事施行請願生方大吉君  紹介)(第四四四號)  一二 日向川治水工事促進請願生方大吉君  紹介)(第四四五號)  一三 三波川砂防工事施行請願生方大吉君  紹介)(第四四六號)  一四 土合川砂防工事施行請願生方大吉君  紹介)(第四四七號)  一五 大澤川下流砂防工事施行請願生方  大吉紹介)(第四四八號)  一六 平澤川改修工事繼續施行請願生方大  吉君紹介)(第四四九號)  一七 鑷澤に打止堰堤工事施行請願生方大  吉君紹介)(第四五〇號)  一八 貫澤砂防工事繼續施行請願生方大  吉君紹介)(第四五一號)  一九 涸澤川、野上川、岩染川砂防工事繼續施  行の請願生方大吉紹介)(第四五二號)  二〇 瀧澤川砂防工事施行請願生方大吉君  紹介)(第四五三號)  二一 野田川砂防工事施行請願大石ヨシエ  君紹介)(第五二五號)  二二 八木修築促進請願山本猛夫君紹  介)(第五八八號)  二三 川治川砂防工事施行請願荊木一久君  紹介)(第五九二號)  二四 大久保部落地帶における地すべり防止工  事施行請願荊木一久紹介)(第五九三  號)  二五 三名川砂防工事施行請願生方大吉君  紹介)(第五九七號)  二六 兵庫縣下長谷川砂防工事施行請願(大  上司君紹介)(第六三一號)  二七 野田川砂防工事施行請願太田典禮君  紹介)(第六八三號)  二八 加古川中流改修工事施行請願河合義  一君紹介)(第七五〇號)  二九 紀伊由良港を開港場指定請願(松本  眞一君紹介)(第七五七號)  三〇 美嚢川改修工事施行請願田中源三郎  君紹介)(第七七三號)  三一 伏木港浚渫費國庫補助請願橘直治君  紹介)(第七七八號)  三二 常願寺川上流砂防工事促進請願佐伯  宗義紹介)(第七九二號)  三四 仁尾港修築促進請願福田繁芳君紹  介)(第八〇二號)  三五 川上川砂防工事施行請願伊藤恭一君  紹介)(第八〇三號)  三六 富山縣下砂防工事施行請願佐伯宗  義君紹介)(第八一七號)  三七 大花羽村地先鬼怒川橋梁架設請願  (鈴木明良紹介)(第八二五號)  三八 關本町地内鬼怒川沿岸築堤工事施行の請  願(鈴木明良紹介)(第八三三號)  三九 入間川水系河川改修工事施行に關す  る請願馬場秀夫紹介)(第八四〇號)  四〇 淺水川改修工事促進請願坪川信三君  紹介)(第八七四號) 追加  一 阿武隈川改修工事施行請願庄司一郎君  外二名紹介)(第九四六號)  二 山陽國道中玉島地内道路改修竝びに里見  川に橋梁架設請願星島二郎君外一名紹介)  (第九八六號)  三 玉島地内海岸水門復舊工事施行請願(  星野二郎君外一名紹介)(第九八七號)     —————————————
  2. 内海安吉

    内海委員長代理 これより開會いたします。  本日は委員長都合によりまして、私が便宜上委員長の職務を代行いたします。御了承を願います。  紹介議員都合によりまして、日程第三七、大花羽村地先鬼怒川橋梁架設請願鈴木明良紹介文書表番號第八二五號、日程第三八關本町地内鬼怒川沿岸築堤工事施行請願鈴木明良紹介文書表番號第八三三號。右一括して議題に供します。紹介議員説明を求めます。鈴木君。
  3. 鈴木明良

    鈴木(明)委員 私がこれから御説明いたします請願趣旨は、實は縣の費用をもつてすることが妥當でありますが、わが茨城縣はかつての大水害、旱魃のため甚大なる被害をこうむつておりますので、縣費をもつてしては不可能の状況に追いこめられております關係上、國の相當額の負擔をぜひお願いいたしたき考えから、實は請願に及んだ次第であります。  茨城縣穀倉地帶中間を東西に走る土浦、古河を結ぶ道路は、二十有餘年前に實は建設せられました。その最も要衝地點である茨城縣結城大花羽村、結城郡三妻村間を流れる鬼怒川には未だに橋がありません。上下五里ないし十里を迂囘する状態でありまして、關係地域民は、高度文化國家建設を主張する片山内閣趣旨に副わぬこと、おびただしきものがあると考えているのであります。同時に經濟、治安は申すに及ばず、農産物資搬出にも甚大なる不便をもたらしている状況であります。殊に同箇所交通量は一日千數百人を超えておりますが、未だに地元青年會の應援にて渡船をもつて辛うじて運搬している状態であります。人口稠密農産物殊に豐富な地方といたしまして、また交通の要衝、治安確保の立場より考えまして、これ以上の放任はまことに遺憾と存ずる次第であります。茨城縣當局においてもその旨痛感いたし、橋をかけることに準備をしておりますが、前に申しました通りの縣の状況であります關係上、何とぞ國庫よりの多額の補助をお願いいたしたいと存じます。以上御説明いたしました。何とぞ各位におかれましても、この趣旨をくみとられまして、採擇あらんことをお願いいたします。  次に、内務省の直營工事としてかねてより鬼怒川堤防施行中でありましたが、戰爭のために未だ眞壁郡岡本町大字船玉地先、約千メートルの堤防のできていない箇所がございます。過般九月の洪水のときも、沿岸民は一致結束いたしまして、土俵を一丈ほど積み重ねたため、辛うじて水害を免れたのであります。昭和十三年七月、昭和十六年九月等の洪水によつて、田畑五百町歩、あるいは住家が二百五十戸が水浸しの慘状を呈したことは、記録に明かなるものがあるのでありますが、沿岸民の衷情を察しましてこの請願に及んだ次第であります。ききに私が提出いたしました眞壁郡上妻村地先と同様に、緊急に御施行あらんことをお願いいたします。ここに請願趣旨を申し述べて、各位の御賛同をお願いいたします。
  4. 内海安吉

    内海委員長代理 本問題に對する政府側意見を伺います。
  5. 金子柾

    金子説明員 大花羽村の鬼怒川に橋をかける問題につきまして御答辯申し上げます。ただいま御説明がありました通り大花羽村地内の鬼怒川に橋が必要なことは、私どもとしても十分痛感しておりますが、ただ茨城縣内におきましては、まだまだたくさんかけなければならぬ橋梁がありますので、ただいまの問題につきましては、縣の意向も十分に聽きまして今後善處したいと考えております。
  6. 三島利美

    三島説明員 鬼怒川改修工事につきましては、現在も相當額經費を投じておるつもりでありますけれども、最近の物價高の關係上工事が思うように進捗いたしませんで、ただいまお話關本町地先におきましては、まだ無堤箇所がございまして、非常に遺憾に存じておる次第であります。來年度におきましては、國庫財政の許します範圍内におきまして、極力經費を増額いたしまして、關本町地先におきましても、御期待に副い得るように極力善處いたしたいと考えております。
  7. 内海安吉

    内海委員長代理 別に御質疑等ございませんか。—なしと認めます。
  8. 内海安吉

    内海委員長代理 前會に延期された請願につきまして、紹介議員から便宜上追加の申出があります。これを許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 内海安吉

    内海委員長代理 御異議がないと認めます。日程追加せられました。  山陽國道中玉島町地内の道路改修竝びに里見川に橋梁架設請願星島二郎君ほか一名紹介文書表番號第九八六號。もう一つは、玉島地内海岸水門復舊工事施行請願星島二郎君ほか一名紹介文書表番號第九八七號。以上一括して議題に供します。紹介議員説明を求めます。星島二郎君。
  10. 星島二郎

    星島二郎君 前會缺席いたしましたため説明機會を失しましたが、わざわざ取上げていただいてありがとうございます。この第九八六號の請願の件でありますが、國道號線は、すでに岡山金光間は大部分改良工事がすんでおりますにかかわらず、ただ玉島町内の橋ができておりませんために迂囘することとなり、私どもたびたび行つて見ても非常に困つている様子なのでありまして、これをぜひやつてもらいたいというのであります。これは延長が約七十メートルでありますが、まだ未着工でありますために、道ができていても橋だけできないために迂囘することとなり、非常に困つておりますので、これをぜひお願いしたいという請願であります。  いま一つ請願は、玉島町地内の海岸水門復舊でありますが、これがこの間の震災等によつて、またゆるんでまいりまして、非常に危險な状態になつております。これは有名な水門なのでありますが、これもぜひ早く復舊をお願いしたい、かような趣旨であります。兩案とも御審議の上ぜひ御採擇あらんことを希望する次第であります。
  11. 内海安吉

    内海委員長代理 政府側の御意見を求めます。
  12. 金子柾

    金子説明員 玉島町内の國道改修についてお答え申し上げます。國道號線は最も重要な幹線でありますが、東海道とくらべても非常に改修が遅れております。これにつきましては、最近國道號線改修に重點を置いて、豫算も十分につぎ込んで仕事をしておりますが、まだ玉島町内の殘つている區間の改修については手がついておりませんので、まことに遺憾に存じております。ただいまお話のありましたやうに、橋梁架設をやれば國道改修の效果を非常にあげるので、早い機會橋梁をかけたいと考えております。
  13. 三島利美

    三島説明員 玉島地先海岸水門復舊工事でありますが、これは本年度災害復舊工事として縣においてその工事を實施することに相なつております。内務省におきましては、補助規定に基いてこれに對して補助金を支出することにきまつております。なお今後の工事につきましては、内務省においても縣と十分連絡をとつて、その工事促進をはかりたいと思つております。
  14. 内海安吉

    内海委員長代理 御質疑等ございませんか。—ないと認めます。     —————————————
  15. 内海安吉

    内海委員長代理 次は日程第二二、八木修築促進請願山本猛夫紹介文書表番號第五八八號。山本君の説明を求めます。
  16. 山本猛夫

    山本猛夫君 請願趣旨を御説明申し上げます。岩手縣九戸郡の種市村にある八木港の修築に關する請願であります。  八木港は、青森縣八戸港、岩手縣宮古港の中間に位しておりまして、小さい港ではありますが、往年から非常に重要視されて、一つには漁港の役割を演じ、他面においては重要な避難港として大きな役割を演じてまいつたのでありますけれども、往年三陸大海嘯の際に港灣が荒廢いたしまして、それ以來手を施すことなくして今日に至つているのであります。ところが最近になりましてから、運輸省本省におかれましても、その重要性をお認めになり、また地方縣當局といたしまして、これらの重要性を勘案いたしまして、これが復興の計畫を進めておつたのでありますが、不幸にして今般襲われました水害によりまして、その築港計畫が延期するやに傳うられておるのであります。八木港は重要なる避難港としての要素をもつております點を、左に簡單に御説明申し上げまして御了承を得たいと思うのであります。  第一に本州北海道との中繼の港といたしまして重要性をもつております。本州北海道の中繼港として、現在青森八戸を中心とし、まことに北海道本州をつなぐ最短距離に位しておりまして、これを利用することによりまして非常なる就航上の能率をあげ得るという點であります。  第二には開發計畫に對する本港の使命でありますが、岩手縣の重要なる地下資源、あるいは千古斧鉞を入れざる木材の搬出をいたしまする機關といたしましては、はたまた水産上の重要なる役割を演ずる港といたしまして、岩手縣開發計畫上最も重要なる要素をもつておるのであります。御承知の通り三陸沿岸は日本の三大漁場一つとして著名でありますけれども、三陸沿岸中この八木港の漁業に關する役割はきわめて重要なるものがあるのでありまして、これを築港することによりまして、非常に漁業上に貢獻し得るものと想定いたしておるのであります。本港重要性を勘案いたしまして、縣當局も、同地方地方民におきましても、非常なる熱意をもつて本港修築を計畫いたしておるのでありますけれども、何分にも地方財政をもつていたしましては、本港築港の所期の目的を貫徹し得ない實情にありますので、運輸省當局におかれましては、できるだけ速やかに本港修築に對する御協力の計畫を進められんことをお願いするために、本請願をお取上げを願つた次第であります。どうか當局におかれましても、地方民のこの熱意あるところをおくみとりくださいまして、本港修築の一日も早からんことをお願いいたす次第であります。
  17. 内海安吉

    内海委員長代理 政府側の御意見を伺います。
  18. 佐藤肇

    佐藤説明員 八木港の修築促進の件について御答辯申し上げます。八木港は地理的に八戸宮古中間にございまして、本州北海道機帆船輸送避難港としてかつこうの位置にあります。なおこの附近は機帆船の航行上の災害が非常に多いのでありまして、運輸省といたしましても避難港としてこれを修築すべく、まだ第一に現在あります防波堤の中を浚渫すること、ついで現在ある防波堤を延長いたしまして、泊地の静穏を期することを避難港の計畫の中に取上げておりまして、來年度よりこれを實行したいと思いまして、關係方面目下折衝中でございます。
  19. 山本猛夫

    山本猛夫君 今の御決意のほどを伺いまして感謝に堪えないのでございますが、來年度は必ず豫算の中へお繰入れになつて、これを御計畫なさいますというお話はよくわかりますが、大體におきまして完了いたします期間を承らせていただければ結構であります。
  20. 佐藤肇

    佐藤説明員 昭和二十三年から昭和二十七年までの五箇年間に、大體一應こういう港灣の整備を期したいというように考えておりますので、この期間内に完成するように、殊に避難港は刻下の急務でありますから、できるだけ年度を前の方にまわしたいというように考えております。
  21. 山本猛夫

    山本猛夫君 その豫算はどれくらいおとりになりますか。
  22. 佐藤肇

    佐藤説明員 來年度に大體豫算といたしまして要求しておりますのは千二百萬圓、全體では約三千六百萬圓程度工事だというように記憶しております。
  23. 山本猛夫

    山本猛夫君 ただいまの御説明豫算で、本省におかれて計畫をしておられます本港修築の御計畫が、完全に終了し得るや否やということを承らしていただきたいと思います。
  24. 佐藤肇

    佐藤説明員 これは一に國庫財政關係と、それから資材とをにらみ合わせるということになると思います。われわれといたしましては、避難港は現在あります機帆船災害を少くすることと、稼行率をあげることによりまして輸送能力を増することと、この二つの見地から非常に大切なものであるということを認識しておりますので、外國貿易とか、重要物資輸送というものに次いで順位を高く考えておりますので、國庫財政の許す限り、資材のわれわれに對する割當ての許す限りおいて、これが完成を期したいというように考えております。
  25. 内海安吉

    内海委員長代理 ほかに御質疑等ございませんか。——ないと認めます。     —————————————
  26. 内海安吉

    内海委員長代理 この際お諮りいたします。前會延期されました請願につきまして、紹介議員庄司一郎君より便宜上追加の申出があります。これを許すに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 内海安吉

    内海委員長代理 御異議がないと認めます。では追加することに決しました。  阿武隈川改修工事施行請願庄司一郎君外二名紹介文書表番號第九四六號、紹介議員説明を求めます。
  28. 庄司一郎

    庄司一郎君 本日の日程にお許しをいただいてたいへんありがとうございます。委員會に深く敬意を表する次第であります。本請願は過般すでに本委員會において第一囘の請願は一應御審議をいただいた案件でございまして、ただいまの議題に相なりました九四六號の請願は、同趣旨請願の第二囘目の請願でございます。  宮城縣縣内を流るる阿武隈川は、福島縣より宮城縣下にはいりまして、亘理荒濱町より太平洋に注ぐ約十八里の流程でございますが、この十八里のうち、約その半分に該當する九里ほどの間、亘理郡の荒濱町より伊具郡の丸森町までの間を改修して欲しいということが、關係町村約二十四箇町村の多年の請願でありますが、この請願政府が取入れられまして、多分昭和十三年であつたと思いますが、向う十箇年間の御計畫を立てられて、すでに起工をしていただいておるのであります。しかるに戰爭中ひとり阿武隈川には限りませんけれども、全國の直轄河川等豫算の多くは、遺憾ながら戰爭方面經費によつて削減をされまして、そのためにこの請願阿武隈川豫算も相當削られました。從いまして勞力資材關係等もこれに加わつた關係上、以外に竣工の期間が延び延びと相なつておるのであります。ただいま阿武隈川改修事務所というものででき上つておりまして、これに内務省仙臺土木出張所、その下にその河川改修する事務所ができておりますが、豫算あるいは勞力資材等關係において、相當誠意をもつて御努力はされておりますけれども、工事そのものは以外に遅延しておることは事實であります。そこで今囘この阿武隈川改修期成同盟會長伊具郡角田町平岡政造氏ほか二十何箇町村町村長が連署連名されて、過般の水害等にも鑑みまして、なるべく早い機會においてこの河川の御計畫の地域工事を速やかに竣工してほしいという請願がここに再び熱心に現われてまいりました。過般の本委員會においても、岩澤國土局長の御答辯によると、でき得る限り將來の期間を短縮し、でき得れば五箇年以内に何とかしてやろう、また相當額豫算もとつておる。とる方針であるというまことに御好意のある御答辯であつたようであります。まことに感謝をしておる次第でございますが、今囘重ねて二十餘箇町村長がここに熱烈なる請願を本國會に提出されました。この事情を御參酌くださいまして、委員會におかれましても十二分に御同情ある御檢討をお願い申し上げたいと思うのであります。  なお委員長より政府の御答辯くださる係の方に、本年の水害等による防災關係追加豫算金額、及び來年度豫算において、どの程度工費を要求されておるか、またはたして向う五箇年間の繼續年度工事完成されんとするならば、大體の概算的な豫算はどのくらいでもつて完成を見透されておるかということを、念のために委員長より聽きとりくだされることが、本委員會において御檢討をお願い申し上げる上においてたいへん便利なことで、參考になることであると思いますから、この點よろしくお願い申し上げます。
  29. 内海安吉

    内海委員長代理 政府側意見を求めます。
  30. 三島利美

    三島説明員 阿武隈川下流改修工事につきましては、本年度におきましても相當の工費を投じているつもりでありますが、物價その他の關係によりまして非常に工事が進捗いたしておりませんことは遺憾に存じております。明年度におきましては相當に經費を増額いたしまして、少くとも五年ないし六年間には全體の改修を完了いたしたいという豫定でいるのであります。なおまた、ただいまお話がありました通り、今後全體を完了するのにどのくらいの經費を必要とするかというような點につきましては、全部を完了しますまでには、なお今後三億ほどを必要とするのではないかと思つております。これは中途において工事を中断するようなことなく、ぜひとも繼續していきたいつもりでおりますので、その點は御安心いただきたいと思います。なおまた今年度災害箇所につきましては、できる限り短期間復舊を完了いたしたいと思つております。
  31. 庄司一郎

    庄司一郎君 請願者町村長たち感謝滿足に價する御計畫及びその後の支出をお考えくださつていることについて、たいへんありがとうございました。ただ委員長より念のためにいま一囘お尋ね願いたいのは、本年度におきまして公共事業費及び追加豫算等より獲得されて、防災の意味において、水害災害地等に對するきわめて緊要な工事費は、大體どのくらいの程度見込まれておるかということをお伺いしていただきたいのであります。
  32. 三島利美

    三島説明員 今年度災害金額がいくらになるか、ちよつとここに資料をもち合わせておりませんので、別の機會にお答え申し上げたいと思います。
  33. 内海安吉

    内海委員長代理 別に御質疑等はございませんか—御質疑がないと認めます。     —————————————
  34. 内海安吉

  35. 野上健次

    野上健次君 私は大分縣東國東郡の竹内津港を國營港にしていただき、さらにこれが改修工事をせられんことをお願いするものであります。この竹田津港というのは、大分縣國東半島の突端にありまして、周防灘中部におけるゆい一の避難港ともいうべきであります。地理的に申し上げますと、西は四十海里を距てて關門海峡に接し、東は室津、上ノ關に至る、その間最も安全な船舶の避難港と言えるのであります。しかるに近年ようやく港内に砂泥などが堆積してまいりまして、船舶の碇泊に危險を感じ遭難またしばしば起るというような状態であります。殊に今日船舶の建造きわめて困難な事情のもとにおいて、船舶保護の見地より、これが改修は一日もゆるかせにすることのできない状態であります。しかしてこれが改修はとうてい一町一村の力のよくするところではないのでありまして、ここにぜひとも竹田津港を國營港として指定していただきまして、これが改修をせられんことを切にお願いする次第であります。なお近年におきまするところの暴風雨の被害によりまして、たとえば昭和十七年、十九年、二十年と相次いで起りました大暴風雨において、灣内に沈没しているところの船舶は實に十數隻でありまして、また漁船の破損、岩壁の決壊等もはなはだしいものがあるのであります。竹田津港の避難港としてのその存在の必要性、竝びに近時内海航路においてこうした災害相次いで起るときに、ぜひともこれを未然防止するために本請願趣旨をおくみとりくださいまして、委員會におきまして愼重御審議の上、ぜひとも御採擇あらんことを切にお願いする次第であります。
  36. 佐藤肇

    佐藤説明員 竹田津港の件につきまして御説明申し上げます。ただいまの國營港と言われましたのは、私どもで指定港灣という名前で、國が補助をして修築しております港がありますが、それと同じことでございますか。
  37. 野上健次

    野上健次君 そうでございます。
  38. 佐藤肇

    佐藤説明員 この件に關しましては大分縣知事より申請がございまして、私の方から係官が參りまして現地調査も濟んでおりますから、その結論をまちまして決定いたしたい、かように考えております。なお避難港として整備することは、周防灘の機帆船の航行上、災害の防止と稼行率の上昇の點から、ここも避難港として必要であるということを認められまして、二十三年度以降におきまして避難港として整備することを計畫いたしまして、目下その事業化について關係方面と折衝しております。
  39. 野上健次

    野上健次君 ただいま當局から御説明を承りまして、その意を了承した次第でありますが、ぜひとも急速にこれが取りはからいをなされんことを重ねてお願いいたす次第であります。
  40. 内海安吉

    内海委員長代理 別に御質疑等ございませんか。—御質疑はないと認めます。     —————————————
  41. 内海安吉

    内海委員長代理 この際お諮りいたします。前會政府側答辯保留になつておりました霞ケ浦沿岸、北海沿岸治水工事促進請願、同じく霞ケ浦及び北浦の干拓事業に關する請願、奈良縣の旱害對策に關する請願、以上につきまして政府側よりこの際意見の發言を求めております。これを許すに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 内海安吉

    内海委員長代理 異議なしと認めます。櫻井土地改良課長。
  43. 櫻井志郎

    ○櫻井説明員 ただいま委員長からお話がありました茨城縣の霞ケ浦、北浦の干拓につきまして御説明申し上げます。この干拓工事は縣の方から干拓をやりたいということで、農林省の方に打合せがございましたので、縣といたしましてはすでに諸拍の調査を完了し、それぞれの手當を盡して打合わせされたというふうに農林省といたしましては解釈をいたしまして、耕地整理組合及び縣の方に委託をいたしまして、この工事を開始することにいたした次第でございます。その後農林省といたしましてよく調査いたしましたところが、特定の漁業權設定に對しましての漁業權の補償等はいたしておりますが、自由漁業權地區に對しましての問題については、十分解決されておらないということも判明いたしまして、これらにつきましては目下それぞれ縣の方と打合せをいたしまして、十分善處いたしたいというふうに考えております。なお治水問題につきましては内務省の北利根の擴張工事その他と竝行いたしまして、將來とも水害というような状態促進しないように十分協議いたしましてこの工事を進めたい、かように考えております。
  44. 内海安吉

    内海委員長代理 これは報告だけに止めておきます。
  45. 細野三千雄

    ○細野委員 前囘の委員會におきまして、干拓と治山治水との關係について内海委員から質問があつたのであります。それに對する囘答も併わせて行われるように委員長から—そのときの委員長は私がやつておつたのですが、要望しておつたのですが、その點についての御答辯はないのでしようか。
  46. 櫻井志郎

    ○櫻井説明員 はなはだ連絡の不十分なことを申し上げまして恐縮でございますが、實は私その點をよく聽かないで出て參りました。主管課長たる開墾課長が目下出張中でありまして、十分その點につきましての御答辯を申し上げ得ないことをはなはだ遺憾とする次第でございます。  治山、治水問題と干拓の問題につきましては、概念的に申しますれば、もちろん干拓をやることによりまして將來の水害を激發し、あるいは増加することのないように、從來とも十分考慮してやつておるわけでありますが、しかし今囘の水害の原因をなしましたあの記録破りの雨量ということにつきましては、治水の立場においても同様かと思います。干拓の點につきましても、あの記録破りの雨量に對しましての考慮が缺けておつた點もあつたと思います。將來とも今囘の經驗を基礎といたしまして、十分計畫の修正を要するものは修正し、將來に禍根を殘すことのないような計畫をもつて、干拓は促進いたしたいと考えております。
  47. 細野三千雄

    ○細野委員 この次にはもつと責任者から御答辯を願いたいと思うのであります。内海委員の質問の趣旨は、自作農創設特別措置法によつて農地委員會が土地の配分計畫を定めます場合に、政府側の從來の答辯によりますと、治山、治水方面の關係者、學識經驗者を委員の中に入れるか維もしくは何らかの方法でその方面と十分打合せて干拓の計畫を立てる、こういう抽象的の答辯でありますが、しかし實際地方の農地委員會の運營を見るとそうではない。農地委員會は農地の擴張という方面にだけ重點を置いて計畫を樹立しておる實例がある。實例を示してのお尋ねであります。どうか次會までにお調べの上、ぜひとも詳細なる御答辯をせられるようにお願いしておきます。     —————————————
  48. 内海安吉

    内海委員長代理 次は日程第七、留萠港を開港場指定請願文書表第三九五號、紹介議員坂東幸太郎君。
  49. 坂東幸太郎

    坂東幸太郎君 留萠は十月一日に市になりました人口三萬以上の大きな市であります。北海道西海岸留萠港は、明治四十三年國費著工、昭和八年竣成したる近代的荷役機械設備を有し、不凍港として本邦最北に位し、かつ北海道中央部に最も近接する位置を占め、昭和十一年貿易港として開港せられ、爾來インチ材、マツチ材、支那向海産物、でんぷん、アメリカ向じよちゆうぎく、はつか等の輸出竝びに朝鮮米、臺灣の砂糖、アメリカより石油等の輸入をなし、終戰後最近は去る六月二日アメリカ號バアデイ號重量トン、一萬千八百トンが入港し、二萬石の製材をわずか五日間をもつて積荷を了しアメリカ進駐軍當局より激賞せられたる實況に鑑み、今後ますます貿易港として利用さるべき状況にありますので、當港の國際的重要性に鑑み、格別なる御詮議を仰ぎ、速やかにこれが貿易港に指定せられんことをお願いするのが請願趣旨であります。何とぞ御採擇をお願いいたします。
  50. 橋本利八

    ○橋本説明員 留萠港開港の請願についてお答え申し上げます。留萠港は國内法的に申し上げますとすでに開港場に相なつておるのであります。從いまして外國貿易船は自由に出入ができることになつておるのでございます。ただ外國船の關係におきましては、關係方面で取扱つております關係上、こちら側よりどうというわけにはまいりませんが、外國籍船舶たると内國籍船舶たるとを問わず、貿易船が出入いたしますことはまことに望ましいことでありますので、請願の御趣旨に副うように當局としましては極力努力いたしたいと考えております。
  51. 内海安吉

    内海委員長代理 ほかに御質疑はございませんか。  本日は紹介議員の出席もありませんので、爾餘の日程は次會に延期いたします。  本日はこれにて散會いたします。次會の日程は公報をもつてお知らせ申し上げます。     午前十一時五十二分散會