運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1947-11-17 第1回国会 衆議院 厚生委員会 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十二年十一月十七日(月曜日)     午前十一時二十三分開議  出席委員    委員長代理理事 田中 松月君    理事 山崎 道子君 理事 飯村  泉君    理事 武田 キヨ君 理事 有田 二郎君    理事 大瀧亀代司君       太田 典禮君    角田藤三郎君       中原 健次君    福田 昌子君       松谷天光光君    降旗 徳弥君       近藤 鶴代君    榊原  亨君       河野 金昇君    寺崎  覺君  出席政府委員         厚生政務次官  金光 義邦君         厚生事務官   宮崎 太一君  委員外出席者         厚生事務官   黒木 利克君         厚生事務官   友納 武人君     ————————————— 十一月十四日  健康保險法及び厚生年金保險法の一部を改正す  る法律案内閣提出)(第九二號) 同日  恩給増額に關する請願唐木田藤五郎紹介)  (第一〇九四號)  北海道民燃料費補助請願坂東幸太郎君紹  介)(第一一〇三號)  巡査の恩給増額に關する請願志賀健次郎君紹  介)(第一一二六號)  舊樺太廳假免許齒科醫師内地開業許可請願  (並木芳雄紹介)(第一一三三號)  伊勢崎市の庶民住宅建築國庫補助その他に關す  る請願鈴木強平君外三名紹介)(第一一三四  號)  竹田町綜合運動場設置費國庫補助請願金光  義邦君外六名紹介)(第一一四〇號)  恩給増額に關する請願志賀健次郎紹介)(  第一一四三號)  生活協同組合法案反對の請願庄司一郎君紹  介)(第一一五九號) の審査を本委員會に付託された。     ————————————— 本日の會議に付した事件  赤十字標章及び名稱等使用制限に關する  法律案内閣提出)(第八三號)  健康保險法及び厚生年金保險法の一部を改正す  る法律案内閣提出)(第九二號)     —————————————
  2. 田中松月

    田中委員長代理 ではこれから會議を開きます。  委員長缺席のため私が代つていたします。赤十字標章及び名稱等使用制限に關する法律案健康保險法及び厚生年金保險法の一部を改正する法律案を一括して議題に供します。提案理由説明を願います。     —————————————
  3. 金光義邦

    金光政府委員 ただいま議題となりました赤十字標章及び名稱等使用制限に關する法律案について提案理由説明いたいます。  赤十字標章及び名稱等保護に關しましては、明治四十一年條的第一號戰地軍隊における傷者及び病者状態改善に關する條約竝びに昭和十年條約第一號戰地軍隊における傷者及び病者状態改善に關する一九二九年七月二十七日、ジュネーヴ條約によつて、各條約國は國内法に基いてこれが保護手段を講すべきことを締約しているのであります。  わが國におきましては、これに基きまして、明治四十二年法律第二十五號舊商標法大正十年法律第九十九號新商標法をもつて赤十字記章及び名稱等はこれを商標として登録しないことを規定し、かつまた大正二年勅令第十六號赤十字記章名稱等使用者處罰の件をもつてこれが濫用を禁止し、その保護萬全を期してまいつたのであります。しかるに新憲法施行に伴いまして、昭和二十二年法律第七十二號日本國憲法施行の際現に効力を有する命令規定效力等に關する法律によつて前記勅令昭和二十二年十二月三十一日限り效力を失うことと相なつたのであります。よつてこれに代るベき保護法律制定を必要とするに至つたので、ここに赤十字標章及び名稱等使用制限に關する法律案を提出いたす次第であります。  次に同法案の内容につきまして簡單に説明いたします。同法案は第一條赤十字標章及び名稱等濫用を禁止して、これが保護をはかり、國際條約の履行に忠實なることを表明することといたしたのであります。次に第二條において、日本赤十字社に對し、赤十字標章及び名稱等使用を認め、また第三條においては、日本赤十字社に對して傷者または病者無料看護にもつぱらあてられる救護所の場所を指示するために、赤十字標章使用せんとする者に對する許可の權限を與えたのであります。第四條において、赤十字標章及び名稱等濫用者に對する罰則規定し、これが違反者に對し、六ケ月以下の禁錮又は千圓以下の罰金に處することを定めたのであります。最後に、附則において、施行期日昭和二十三年一月一日と定めたのであります。  何とぞよろしく御審議をお願いいたします。  次にただいま本委員會議題となりました健康保險法及び厚生年金保險法の一部を改正する法律案について、その提案理由を御説明申し上げます。  健康保險法及び厚生年金保險法におきましては、被保險者及び保險給付を受ける者に對する各申出または届出等の義務、並びに健康保險法の被保險者及び保險給付を受ける者に對する罰則規定は、各施行規則規定せられていたのでありますが、この規定は、憲法及び行政官廰法規定に違反するものであり、同法施行とともに失效ベきものを、さきに制定實施せられました日本國憲法施行の際現に效力を有する命令規定效力等に關する法律規定によつて、本年十二月末日まではその效力を有することとなつたのでありますが、來年一月一日以降におきましては、その規定失效いたしまするために、今囘法律にその根據規定いたしまするとともに、裁判所法施行に伴う所要の改正をはかろうとする次第であります。  何とぞ御審議の上、速やかに可決せられんことを希望致します。
  4. 田中松月

    田中委員長代理 ただいまの提案理由に對して、質疑はありませんか。——では私から一つお伺いしておきたいと思いますが、かつて赤十字記章濫用されたことがありますか。またそのために赤十字社に、あるいは社會にいろいろ迷惑をかけたような事例があるでしようか。
  5. 黒木利克

    黒木説明員 赤十字標章及び名稱等に關しましては、古く明治時代醫藥品等のレツテルとして、濫用されたことがございまして、これは各國共通の現象であつたのでありますが、そこで記章保護に關しましてジユネーヴ條約によりまして、赤十字記章濫用禁止規定を速やかに各國において立法化するようにという決議をした結果、商標法日本でできたわけであります。その商標法赤十字の名稱なりマークの登録をすることができないという規定をいたしたのでありますが、その後は濫用を禁止して、處罰された例はないようでございます。
  6. 田中松月

    田中委員長代理 もう一つお伺いしておきます。健康保險法についていろいろ再檢討せねばならぬような點も少くないと思いますが、政府はこれが再吟味をするような用意があるかどうか。もしありとすれば、ほぼいつごろになるでしようか。
  7. 宮崎太一

    宮崎政府委員 ただいまお尋ねにお答え申し上げます。健康保險法そのもの改正につきましては、健康保險法の中で政令に委任された規定が相當ございます。それで關係方面から、この政令に委任された條項が非常に多いから、健康保險法及び厚生年金法いずれもその點をもう一度檢討してみたらどうかという意見もございますので、次の通常國會健康保險法改正案を出そうというつもりでもつて今盛んに檢討を加えております。もう一つは、これはもつと大きな問題でありますが、社會保障法制定をなすかどうかという點が、社會保險調査會等の答申もございますので、これも目下厚生省で檢討を加えております。社會保障法等がもし制定されるということになりますと、これは單に健康保險法のみならず、社會保險全般法律を直さなければならぬ問題になると思うのであります。その邊のところはまだ確たる方針がきまつておりませんので、どうなりますか、はつきりと申上げられないのでございますけれども、健康保險法そのものを直す必要が出ておりますので、その點につきまして今檢討を加えておるわけでございます。
  8. 榊原亨

    榊原(亨)委員 健康保險法におきまして主務大臣と申しますのは厚生大臣だと思うのでございますが、この厚生大臣健康保險におきましては、やはり保險者位置に立つておると思うのでございますが、いかがでございますか。
  9. 宮崎太一

    宮崎政府委員 厚生大臣は私は二通りの意味をもつておると存じております。と申しますのは、ただいま榊原さんから仰せになりました保險者立場に立つておるのが一つと、もう一つ行政官廳としての資格において社會保險行政をどう動かすかという點の立場と、二通り立場があると存じておるのであります。
  10. 榊原亨

    榊原(亨)委員 そういたしますと、第八十一條改正によりまして、保險料その他本法の規定による徴收金の賦課または徴收處分に不服ある者は、主務大臣訴願し、または行政裁判所に出訴することができる、ということがありますのに、こんどは行政裁判所がなくなりますと、一面におきましては、保險者位置に立つておりまする主務大臣、他の方面におきましては行政官廳としての立場にあるところの主務大臣訴願するということになりますと、從つて保險者利益を代表しておりますところの主務大臣が、この訴願に對してどういう決定を與えるかということにつきましては、不公平あるいは障害が起つてくるじやないかと思うのでございますが、その點はいかがでありますか。
  11. 宮崎太一

    宮崎政府委員 理論的に申しますると、保險者であると同時に行政官廳であるという形におきまして、保險者に對する訴願事項が起りましたときに、厚生大臣行政官廳立場におきまして訴願裁決をするわけであります。その點におきまして、保險者立場をもつておるがゆえにそこに不公平が起るのでないかという御意見、まことにごもつともな點があると思うのでありますけれども、厚生大臣行政官廳として至公至平の立場に立つて、私は行政處分ができると存じますので、その點におきまして不合理のないように實行ができるものと存じておるのであります。
  12. 榊原亨

    榊原(亨)委員 表面上のことはそうでございましても、利益を代表します者と、それをいろいろ公平の立場に立つて判斷いたす者が同一人格者であるということになりまする場合には、どうもそこに食い違いができてくると思うのでございまして、これは第三者の立場にある者が、公平に判斷ベきものと私は思うのでございます。同一人格者が一方において利益を代表する者であり、一方においてはそのどちらがよい惡いということを判別する者であるということは、どうしても私どもの考えといたしましては、矛盾撞著を来すものと思うのでございます。
  13. 宮崎太一

    宮崎政府委員 その點につきまして、實は訴願裁決をいたす際におきましては、社會保險審査會の議を經てやります。審査會の構成の中に事業主側からも、また被保險者側からも、また公益代表もはいつておりまして、その裁決にあたりましては、榊原さんが仰せになる點等を考慮いたしまして、公平な立場において議論が鬪わさせるものであると存じておりまして、現行法でおつしやるような心配はないのではないかと存じております。
  14. 榊原亨

    榊原(亨)委員 審査會の議を經てというのでございますが、審査會厚生大臣の一諮問機關でありまして、審査會議決そのもの厚生大臣が採用するというわけではないと思いますが、その點お伺いいたします。
  15. 友納武人

    友納説明員 ただいま宮崎政府委員からお答えいたしましたように、健康俣險法の第八十二條に、前條の規定による訴願の提起があつた場合には、主務大臣社會保險審査會審査を經て裁決をしなければならぬということが書いてあるのでございます。以下審査會規定がずつと書いてございます。詳しいことは略しますが、社會保險審査會裁決につきましては、主務大臣は當然この意見を先ほどの御質問のように聞き流すとか、あるいは取上げないといつたような趣旨のものではございませんで、法律上における社會保險審査會行政訴願裁決に關する必要條件としての付議でありますので、主務大臣としては當然拘束されるわけであります。單なる諮問機關と申しますか、單に意見を聞いてしようというようなものではございません。それからなお附け加えまして、第八十四條にその訴願について不服のある場合には、さらに裁判所に訴え出ますことによりまして、救濟の規定もございますので、この邊法規といたしましては、十分に手段が盡してあるように私は考えるのであります。
  16. 榊原亨

    榊原(亨)委員 八十四條のどこにそれがございますか。
  17. 友納武人

    友納説明員 失禮いたしました。第八十一條の中にございまして、「又ハ」というところに書いてございます。兩方のことができるというふうに書いてございます。
  18. 榊原亨

    榊原(亨)委員 八十一條の中に昔のでは「又ハ」とありますが、新しいのでは行政裁判所がなくなつたのではございませんですか。
  19. 友納武人

    友納説明員 たびたびあやふやなことを申し上げましてたいへん失禮いたしました。新規定におきましては、榊原委員のおつしやる通りに削られておりまして、この件につきましては違法處分といたしまして、裁判所法によつて當然裁判所に出訴できる、こういうことになつております。
  20. 榊原亨

    榊原(亨)委員 私は法律のことはあまりわからないのでありますが、これに不服ある場合には裁判所えることができるのでございますか。
  21. 友納武人

    友納説明員 その通りでございます。裁判所に訴えることができます。
  22. 榊原亨

    榊原(亨)委員 これに書いてなくてもできるのですか。
  23. 友納武人

    友納説明員 裁判所法にございまして、當然訴えることができるのであります。
  24. 榊原亨

    榊原(亨)委員 それでわかりました。
  25. 田中松月

    田中委員長代理 ほかにどなたか御質疑はございませんか。  では本日はこの程度で散會いたします。  次會の議事日程は公報をもつて御通知いたします。    午前十一時四十五分散會