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1947-07-28 第1回国会 衆議院 厚生委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    付託事件  傳染病豫防法等の一部を改正する法律案内閣  提出)(第一五號)  保健所法改正する法律案内閣提出)(第一  六號) ————————————————————— 昭和二十二年七月二十八日(月曜日)     午前十時二十四分開議  出席委員    委員長 小野  孝君    理事 田中 松月君 理事 山崎 道子君    理事 武田 キヨ君       太田 典禮君    福田 昌子君       武藤運十郎君    園田  直君       中嶋 勝一君   小笠原八十美君       小暮藤三郎君    近藤 鶴代君       榊原  亨君    河野 金昇君       野本 品吉君    齋藤  晃君       寺崎  覺君  出席国務大臣         厚 生 大 臣 一松 定吉君  出席政府委員         厚 生 技 官 三木 行治君         厚 生 技 官 濱野規矩雄君     ————————————— 七月二十三日  傳染病豫防法等の一部を改正する法律案内閣  提出)(第一五號)  保健所法改正する法律案内閣提出)(十六  號) の審査を本委員會に付託された。 同月二十六日  老齢元軍人恩給復活請願矢野庄太郎君紹  介)(第二號)  妊産婦砂糖特配請願庄司一郎君紹介)(  第二八號)  國民健康保險組合に関する請願庄司一郎君紹  介)(第三五號)  妊産婦味噌特配給請願川越博君外一名紹  介)(第四〇號) の審査を本委員會に付託された。     ————————————— 本日の會議に付した事件  傳染病豫防法等の一部を改正する法律案内閣  提出)(第一五號)  保健所法改正する法律案内閣提出)(第一  六號)     —————————————
  2. 小野孝

    小野委員長 ただいまより会議を開きます。  去る二十三日本委員会に付託されました政府提出伝染病予防法等の一部を改する法律案及び保健所法改正する法律案、この二案を一括議題にいたしたいと思います。  なおこの際御了承を得たいと思いますが、この前の委員会では、次会には児童福祉増進の問題と、これに関連して母の問題を取上げて、政府当局より説明を聴取するというお話合でありましたが、法律案提出されました関係もあり、また本会議の方は法律案が出なくて困つておられるような状況でもありますので、法律案を先に片づける意味からかように取計らいましたので、御了承願いたいと思います。
  3. 榊原亨

    榊原(亨)委員 この前私が大臣に質問申し上げました御回答、並びに栄養に関する私の質問にはいつ答えられますか。
  4. 小野孝

    小野委員長 この法案をあげてからでいかがですか。
  5. 榊原亨

    榊原(亨)委員 承知いたしました。
  6. 小野孝

    小野委員長 それからなお申し上げておきたいと思いますが、発言を求められる方はあらかじめこちらに御通知くださいますようにお願いいたします。  それではただいま議題となりました両案につきまして、政府当局より提案理由説明を求めたいを思います。一松厚生大臣
  7. 一松定吉

    一松国務大臣 それでは只今上程されておりまする伝染病予防法等の一部を改正する法律案提案理由説明申し上げます。伝染病予防法等の一部を改正する法律案審議せらるるにあたりまして、本法案提案理由をごく概略説明申し上げたいのでございます。  伝染病結核、トラホーム及び寄生虫病予防に関する各法律によりますると、これらの疾病予防の業務は、主として都道府県知事責任におきまして地方自治団体の行う事務として遂行せられておるのであります。従いましてこれら疾病予防上必要といたしまする経費は、都道府県が支出いたしまして、これに対して国庫は法廷の率により補助してまいつたのでございます。しかるに終戦後の社会情勢の変動に伴いまして、これらの疾病の増加の傾向に鑑み、これが予防撲滅のために都道府県におきましては、莫大なる経費を計上するのやむなきにいたつておるのが現状でございます。しかも地方財政逼迫状況は、皆様のご承知通りでありまして、地方自治団体におきましては、つとに財政上の必要よりこれら疾病予防に関しましての国庫補助率大巾引き上げを強く要望いたしておるのでありまして、現在のごとき低率の国庫補助をもつてしては、十分なる疾病予防は期待しがたい状況にございます。かくのごとき理由によりまして、各疾病補助率を二分の一に引上げるように各法律改正をいたしまして、地上財政逼迫状況を緩和する一助といたしますとともに、積極的にこれら疾病予防措置を一段と強化推進することといたしたいと存ずる次第でございます。  この意味において本改正法立案提出いたしたのでございます。何とぞ御審議の上速やかに可決あらんことをお願い申し上げます。  次に保健所法案提出理由説明させていただきます。ただいま議題となりました保健所法案につきまして、提案理由をごく概略御説明申し上げます。  公衆衛生向上及び増進をはかることは、新憲法第二十五条によりまして、社会福祉及び社会保障向上並びに増進をはかるとともに、国の基本的義務をされた次第でありまして、これなくしては平和的文化国家の建設は、とうて望みがたいといわなければなりません。保健所は現在すでに全国に六百七十五箇所設置せられ、公衆衛生行政の第一線の実施機関となつておりまするが、新憲法趣旨に副うためには、さらに中央及び地方の機構を整備するとともに、直接に国民に接触する保健所の機能の補充強化をはからなければなりません。しかしながら現行保健所法では、十分その目的を達しがたい点があると認められますので、ここに新憲法に即応する保健所法案提出いたした次第でございます。  今その改正の要点を申し述べまするならば、第一に保健所目的公衆衛生向上及び増進にあることを明示した点であります。第二に保健所の従来の相当事項のほか、人口動態統計公共医療事業向上及び増進衛生上の試験及び検査歯科衛生等を加え、これらに関しまして指導とともに必要なる事業を行い、さらに都道府県知事の権限の一部を、その委任を受けて行うことができることといたしたのでございます。第三に結核、性病、歯科疾患その他厚生大臣の指定する疾病の、早期または予防的治療を行い、これら国民病撲滅を期したことでございます。第四に保健所公衆衛生向上及び増進のために必要な試験検査を行うとともに、その試験検査等を広く医師その他の者に利用せしめることとし、医療内容向上医療費の軽減とをはかつたのでございます。以上申し述べました趣旨によりまして、所要の改正を行いたいのでございます。本法案の大要の御説明終つた次第でございます。何とぞ御審議の上、速やかに可決せられんことを御願い申し上げます。
  8. 小野孝

    小野委員長 ただいまより本両案に対する審査にはいります。ここでちよつと議事の進め方についてお諮りしたいと思います。今までのように政府に対する質疑、討論というような順序で行われないのでございます。従つて一応発言者通告していただいて、発言者政府質疑をするなり、御意見を述べられるなり願うわけでございますが、これに関連して他の委員から発言を求められました場合には、やはりその発言を許可してまいる。従つて最初発言者発言内容に関連して、政府質疑をする場合もございましようし、あるいは御意見を述べられる場合もあろうかと思います。ただそれを限りなくやつていきますと、発言通告をされておる人の発言が、非常に遅れるような場合もあり得ると思いますので、こちらにあらかじめ御通告願つた方発言時間等は、もとより特別の場合を除いては制限する考えはございませんけれども通告して発言しておる方の発言内容に関連して、発言される方の発言時間は、なるべく簡単に、時間をとらないようにして進めてまいりたいと、こういうふうに考えておりますので、さように御了承願いたいと思います。きようはまだ発言の御通告はございませんけれども発言を求められる方がございましたら、この際許したいと思います。
  9. 榊原亨

    榊原(亨)委員 伝染病予防法について最初に質問いたしたいと思います。伝染病予防法につきましてお尋ねいたしたいことは、寄生虫予防に対して補助費を増額せられるというのでありますが、寄生虫予防内容をお知らせ願いたいと思います。結核病につきましても同様増額されるのでありますが、その内容をお知らせ願いたいと思うのであります。
  10. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 寄生虫はお手もとにお配りしました参考書にございますように、昭和十二、三年頃の戦争の前と今日におきましては、かなりの開きがあります。若干殖えておりますが、寄生虫は昔寄生虫予防法をつくりまして、糞尿寄生虫卵の一番もとでございます。これに対する始末、いろいろなことにつきましても特に規定をいたしまするとともに、また政府におきましてその前からやつておりました便所糞尿研究等と相い関連いたしまして、糞尿の取り締まりもできるようにいたしてまいりました。現在行われておりますものは、お手もとにお配りいたしました資料にございますような、きわめて簡単なものでございます。寄生虫予防に対しては、なかなか困難な点が多々あるようでございます。各地で人を集めて検査いたしまして、その検査された人の虫卵のあるものに向つて駆虫をいたしております。これは戦前はなかなか盛んにいたしまして、相当効果がありました、また一方におきましては改良便所を相当設けて、また効果をあげてまいりましたが、戦争中並びに戦後、御承知のように食糧飢饉で、糞尿が唯一の肥料になつております。この点、非常に遺憾な点がございます。なお終戦とともに駆虫薬がたいへん不足いたしてまいりました。これに対しましてはいろいろと関係官の方で手を打たれましたが、私たちとしては糞便を使うことを極力少くさせまして寄生虫撲滅を少しでもすることと、またどうしても予防のできない赤痢、これはワクチンがありませんからできません。そういうものに関連して、糞便が使われませんように、一層歩を進めていきたい、こう考えておるのでございます。寄生虫予防に対しましては、まことに貧弱と申し上げるよりほかないと思うのでありますが、現在におきましてはさような状態であります。  結核の方は、御承知通り結核病床は五万床近くございましたが、今日の食糧関係でなかなか入床するのが困難であります現状においては、おそらく五万床の半数内外患者しか収容しておりません。しかし東京近くにおいては相当一ぱいでありまして、待つているところもありますが、地方においてはまだ相当あいております。これは食糧問題の解決とともにおのずから解決されるものと思います。昭和十二、三年ごろに比べて結核病床は相当殖えておりまして、現在二万四、五千ないし三万近く使つておりますから、昔から考えれば非常によくなつております。予防法といたしましては、やはり昔の発病防止ということを予防医学的に考えて極力努力いたしております。しかし依然として喀痰の消毒とかそういう方面に動いております。届出その他はお手もとにありますように少うございますが寄生虫並びに結核のそういう問題は、実地に即して行うようにいたしたいと私ども考えております。たいへん残念な状態を御報告申し上げて恐縮でありますが、そういう状態であります。
  11. 榊原亨

    榊原(亨)委員 ただいま承りますと寄生虫予防については、具体的に駆虫剤あるいは便所改良というようなことをお考えになつておられるらしいですが、そういうものに対して今までの倍額補助をするということは多少疑義があると思います。寄生虫予防は申すまでもございませんが、現代といたしましては駆虫剤を極力増産あるいは融資するということに全力を注ぐべきであつて便所改良とかなんとかいうものによつて寄生虫予防は今の現状に即しては実際でき得ないと存じます。従いましてこれは薬務課と御相談になり、あるいはその他の方と御相談になりまして、少しでも多く駆虫剤を入れることに重点を置いていただきたいと思うのでありますが、そういう点におきまして、ただ予防に今までの倍額を増額することは私はどうかと思つております。  もう一つ結核予防につきまして、これは最も重大なことでございます、そして最も金を食うことでございますので、これは単に倍額でなく、予算の許す節圍において最も多く増額すべきものだと私は思います。保健所の問題につきましては、あとからもう一遍質問さしていただきたいと思います。
  12. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 今の榊原委員の御意見駆虫剤の点でありますが、実はこの七、八月の一番暑い次期を期して、糞尿を約二週間内外使わずにおく。そうすると赤痢菌とか回虫はほとんど死ぬ。これを国民に一斉にやつていただいて、そしてもてる駆虫剤をそのときを期して使つて駆虫してしまおうというので、本年正月ごろいろいろ手をまわし、あらゆる努力をいたしましたが、いかんせん現在ある駆虫剤治療薬にひとしいものでありまして、われわれが推定いたしました必要量の約一%に当たるくらいのものであります。これは進駐軍でもずいぶん骨折つてくれましたが、遺憾ながらありません。また内地産のおうばこ草とか、ありとあらゆるものを探しましたが、これもなかなか畑に植えて二、三年経たなければできぬ状態でありまして、私どもといたしましてはまつたくお恥しいことですが、糞便を使わないことを国民に勧めようという決心をしております。たとえば農家においてはいいのでありますが、一番問題は都会で、少量の駆虫剤を使つてみてもまたすぐ家庭菜園ではいつたり出たりしております。こういうぐあいで、現在お腹が痛いという人はほとんど回虫ではないかと思います。お手もとに配りました回虫保有者五〇%ないし六十%というのは、これは顕微鏡が不十分ですから、私どもは八十%くらいではないかと思つております。現在いろいろ準備はいたしておりますが、何しろ日本寄生虫が多いので、極力これが予防に当りたいと思つております。
  13. 小野孝

  14. 田中松月

    田中(松)委員 配布されておる資料の中に出ておるかと思いますが、まだ内容を見ておりませんので、あるいは的を外れるお尋ねになるかとも思います。ここでは寄生虫となつておりますが、東北の一部にあるつつが虫、あれは法的にどういう扱いになつておりますか。もしそれに対する手当が何もしてないとなれば、あれは全国的ではありませんけれども、つつが虫発生地方人たちにとつて寄生虫どころの騒ぎではない。もつと大きな被害を受けておる事情を聞いておりますが、こういう点につきましては私のお尋ねすること以外にお含みがございますならばお聴かせ願いたいと思います。
  15. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 つつが虫は御承知通り新潟県、山形県が主なもので、これに対しまして以前から政府の方から研究班が参りまして、極力研究をしまして、今発疹チブスと同じようにリケツチヤーからなるということがわかりましたが、しかしながらそれの予防方策がございません。御承知通りゲートルを巻いてはいるとか、刺されないようにするという点で以下別にむづかしいことはございません。今度進駐軍が参りましてフイリツピンでやはり似ておるつつが虫の病源体をつかまえまして、私たち在来つておりましたのに加えまして、今新潟県で実験をしておりますが、最近地元の清澤代議士ほか、四人罹病した者があつたそうであります。政府といたしましてはこれに約三十万円金をかけまして、たとえば国立予防研究所進駐軍と協力いたしまして、新潟県について徹底的に一つ予防をしてみたい。一方県それ自体におきましては、御承知通りいろいろな物資を与えまして、極力それを避けるようにいたしております。つつが虫病が全然なくなるようになりますと、新潟県、山形県におきましては非常に広い土地の開墾ができるのであります。これは政府としても考えなければならぬので、在来県自体において学者がやつておりましたが、これを一歩進めまして直接国が費用を出しまして、今新潟県で実験をいたしております。
  16. 小野孝

  17. 福田昌子

    福田(昌)委員 ただいま寄生虫予防に関しまして、榊原氏は糞便に対する予防をそれほど重大視しないでもいいというお話でありますが、私はこれについては政府のとられております施策は最もいい施策だと思うのであります。この七、八月を利用して、そういう適正な処置をとられることは最も必要なことだと思うのであります。  もう一つ寄生虫予防にあたりまして、いわゆる駆虫剤でございます。これはサントニンの輸入ができません今日、貧困な状態にあることは仕方がないことでありますが、あえて科学的な薬品を利用するばかりに頼らず、民間にはいろいろな寄生虫に対する昔から言われているところの民間療法がございますから、こういつたものを少し取入れて、田舎の方においてはそういう資源を利用したらどうかと思うのでございます。たとえばざくろの根とか、せんだんの葉とか、それから先ほどお話がございましたおうばこ草、ああいつたものを早急に取入れて、その足らないところの一部を補う方法をとられたらどうかと思います。それと同時にぜひ必要なことは、こういつた駆虫剤を与える場合、必ず寄生虫伝染径路、どういつた形をとつて寄生していくか、こういつたことをかんで含めるように、一般の人の理解するように、よく説明しなければならぬものだと思うのでございます。  もう一つ結核寄生虫に対する国庫補助が非常に増額されることになつておりますが、この増額は、結核寄生虫とはおのずからその重要性において軽重の差があるわけでございますから、申し上げるまでもなく、結核に対しましては、できるだけの大幅の国庫補助をお願い申し上げたいと思います。
  18. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 仰せのごとく、寄生虫はわれわれのからだから出ましたり、またすぐに元へ戻つてきますので、駆虫剤も使いましようし、また糞便の処理もします。また今度は保健所ができますと、その方に相当要員が派遣されます。今仰せ民間ざくろとか、おうばこ草、そういうものの普及または栽培方法、過日衛生部課長会議においてもこれを栽培してもらうようにお願いをいたしました。そういうことが実際において指導できると思うのでございます。在来は県から出向きまして、村の人を検査しまして、それからそれを調べまして、駆虫しておりましたが、少しでも副作用がありますと、どちらかというと検便を嫌いました。今度は保健所ができまして充実されますれば、ほんとう国内のそういうようなもので、若干副作用はありましようが、実行もできるのではないかと考えております。要は日本においては寄生虫が非常に多いのであります。世界的に有名な国でありますが、それに対してその国固有の薬が少ないのであります。これに対して私たちは何とかして考えていきたい。もう一つは、日本人は糞便肥料として使うことをやめるわけにはいかないのであります。この糞便を何とかして始末をつける、ないしは感染する率を少なくするということに向つて努力をしていきたい。要するに国内にある駆虫剤を活用することと、今度アメリカより駆虫剤合成薬が来ますれば非常に結構だと思います。そういう方面で極力進んでいきたいと思います。ほんの夏だと二、三週間糞便を使わないでくれればそれでよろしい。ないしは今の家庭農園でばらまく糞便にしても、土を少しかければ非常に効果がある。これは私たち指導によつてできると思います。保健所におきまする衛生監視員をして一層これを実行さしていつてみたいと思つております。  結核の問題につきましては、仰せ通り、今のところ患者は、ほとんど全部国費で入院しております。この間問題になつておりますように、出せる者には若干出させますが、療養所はほとんど国費に変りました。ただ結核のそううい予防に使います費用は国で今二分の一補助しておりますが、この率がまた将来改善ができれば結構だと思います。要するに結核はベッドをつくること、それから保健所において予防教育をすること早期診断をすることであります従つて県ではこの予防費が二分の一、また早期診断等に使う保健所費用が若干かかります。この機会に大いにわれわれは努力して結核をなくしたいと思います。
  19. 田中松月

    田中(松)委員 これはただいま大臣説明された中にもうたつておられましたが、将来の保健所というものは、今までのものとは生れ変つたようなものができるであろうことを私どもも念願し、期待をしておりますが、ざつくばらんに申しますと、今まで保健所なるものが自分の足もとにあるということを知らない人が大部分で、またあつてもここはなんするところじやろうかというようなことくらいで、自分たちの大事なからだの問題で相談に行けば、こういう深切なことをしてくれるじやということを知つた人はごくわずかしかない。またたまさか行つてみると、これはいずこも変らぬ今までの弊害でございましたが、窓口が不深切であつてみたりして、もう二度と再びああいう所には行かぬというような気持が起つて、足がぴたりと止つてしまう。いま予防法というようなことにつきまして、ほうそうにはほうそうをうえればいいということだけは国民一つの常識になつておりますけれども、そのほかのことは国民自身衛生問題に対して無関心であり過ぎるという点もございましようけれども、また一方においては指導的な立場に立つておる方々も、その責任の一半を負つていただかなければならぬのではないかと思いますが、もらつて見ると、たとえば新鮮な果物を食べろとか、卵を食べろとかなんとかいうことが書いてございますので、とうてう実情にそぐわない。今の場合、理想的なものは望まれるわけではございませんが、いわゆる次善の策、三善の策というようなものを手つとり早く立てられるよう、ただいまも福田さんから指摘されましたように、薬がないないとおつしやつてつてもどうにもしようがない。ざくろの根とか、おうばこの根とかいうような話を聴きますが、昔からざくろの根は駆虫にいいということは聞いておるが、それをどの程度、どういうふうにして飲んでいいかということはほとんどわからない人が多いし、おうばこの根のいいことはその通りでございますから、大臣の今おつしやつたお言葉はここだけの御説明でないように、ほんとうに新憲法下における国民は健全なる生活が営めるように、たれが読んでもわかるような指導と、それから保健所というものは実は国民のためにあるのだ、こうすればこうしてくれるのだ、というようなことに対するもつと深切な御指導、もちろんそういうことをお含みの上でのご説明であつたようでありますが、いずれにしても実情にそぐわないような新鮮な果物を食べろとかあるいは卵をいくつ食べろとかいうようなことではなしに、もつとほんとうにできるようなことにしてもらいたい。また学校におきまして、私どの子供がよく結核にかかつておるか、かかつておらぬかということを試すための注射をしてもらつてくるが、子供が帰つてきて、お父さんこのくらい大きくなつた。私のは学校で何番目くらい大きいものができたとか言つておりますが、もうそれはそれきりで、あとはどうせよ、ああせよということはおつしやらずにいる。かえつてどもはいつそのこと知らずにおれば、親も子も安心でございますけれども子供の方も心配するし、親の方はかかつておるものと思つて気が気でないけれども、さてなつてみるとどうにも方法がない。相談に行つて聴いてみると、そういうものはこうせよ、ああせよという指導は受けるが、実際私どもの手も足も出せないような予防法に関する注意書というようなものをもらつて引下がる。結局そんなことなら、うちの子供はそういう試験臺に終らせたくないという気持が起つてくる。もちろん十分手段は講ぜられてあるけれども民間の認識の足りぬために、あるいは私の言い過ぎた言葉があるかとも思いますけれども、そういう点をお含みの上いわゆる今までのお役所仕事ではない、ほんとう大臣のおつしやつた趣旨に副うた実情にそぐうた指導と申しますか、そういう点を、これは御答弁は要りませんけれども、この際切にお願いしておきます。
  20. 一松定吉

    一松国務大臣 ただいまの田中委員のご意見はごもつともだと私も思う。実は私自身が厚生大臣になるまでは、保健所などというものは何をするものかということは、恥かしながら知らなつかた厚生大臣になつてみてなるほどこういう立派な施設があるのか。これを国民が立派に運用することによつて保健衛生向上発達ができるのだ。これは大いに力を入れなければならぬということに考え及びまして、舊法の保健所法改正することに対してのその筋からの指導もありましたので、これを提案するに至つたのであります。あなたの御意見はごもつともであります。それについては私の所にもいろいろ投書が参りますが、あなたのおしやる通り、係官がどうも不親切だ。これは今までの官吏のやり方が、自分は官吏であるということによつて、いかにも民衆の上に立つておる特権階級があるというかのごとき考えでおつた弊風が今日なお存在しておることであらうと思う。これらの点に対しては、ほんどうに国民の公僕であるという立場に思いをいたしまして、ほんとうに丁寧深切にして、保健所法改正趣旨従つてそれらの点を指導誘掖していくというようにいたしたいと考えております。ただいまの御注意はよく了承いたしましたから、そういう意味において、私どももこの運営をいたしたいと考えております。
  21. 太田典禮

    ○太田委員 保健所法の第三条「第一条に規定する地方公共団体の長は、その職権に属する前条各号に掲げる事項に関する事務を保健所に委任することができる。」この「委任することができる」というのは、委任しなくてもよいということを意味しておりますから、委任するというのか、各地方公共団体の長は委任してもよし、しないでもよしという意味なのか。そこをもう少しはつきりさしていただきたい。それから第四条の「疾病の治療を行うことができる。」これも「行うことができる」というのは行うのか、行つてもいいという意味なのか。法律というものはこうしたあいまいな表現でいいかどうか。これはよほど考えることが必要だ。同様にその次の「検査を行うことができる。」これもおかしいと思う。ただその次には、医師、医師会なんかに施設を利用させることができる。これはいいと思うのです。六条の「できる」もいいと思う。七条の「できる」もいいと思う。三、四、五条の「できる」というのと、このあとの「できる」というのは意味が違うように思いますが、同様な表現はどうかと思う。さらに第四条の、保健所は治療を行う、としてありますが、この疾病の治療はどの程度までを指すのか。どこまででも治療するというのか。これが開業医から必ず文句の出るところなのでございまして、開業医のお客さんを奪うという結果になつてもかまわぬという態度でやるか。それともどこからが開業医のなわ張りであるかというようなところは、もう少しはつきりしていないと、これは問題になるのじやないかと思いますが、もちろんそれは治療の状態で第何期まで、重症になつたらどうとか、軽症の場合どうとか、そういうような区別はつかないと思いますが、しかしそういうことは何ら考慮しないで、こういう伝染病は徹底的にやるのか。そういうところをお伺いしたい。
  22. 三木行治

    ○三木(行)政府委員 ただいま第三条の「職権に属する前条の各号に掲げる事項に関する事務を保健所に委任することができる。」の「できる」という言葉の意義を御質疑に相なつたのでありますが、これは地方公共団体の長は何が何でも委任しなければならぬのだということは、地方自治法の精神に照しまして、あまり適当でない。従いまして、もし地方公共団体の長が委任すべきものであるならば必ず保健所に委任しなければないらない。委任するつもりであるならば、そういうところに委任しなければならぬというふうに表現をいたしたのであります。  それから第四条の「歯科疾患その他厚生大臣の指定する疾病の治療を行うことができる。」これも「行わなければならない。」というのではあまりに強き表現であり過ぎる。殊に結核、性病、歯科疾患等の関係もございまして、こういうふうな表現をしたのでございます。  それから第五条の「必要な試験及び検査を行うことができる。」これは保健所地方における公衆衛生向上増進をはかるために必要な試験及び検査をなす施設と診療とを準備する。そうしてこういう検査をすることが可能である。こういう意味合であります。なお保健所でやります治療に関しましての御質疑でありますが、第四条にございますように、保健所地方における公衆衛生向上及び増進をはかるため必要があるときに治療をやるのでありまして、たとえば胃カタルでありますとか、十二指腸潰瘍でありますとか、そういうような公衆衛生向上及び増進に直接関係のないようなものにつきましては、もちろん治療をいたすつもりはありません。また結核、性病、歯科疾患につきましても、これは予防に必要なる限度において治療をなす、こういう趣旨でございます。予防的措置というように御了解を願いたい。具体的に申しまするならば、結核につきましては人口気胸でありますとか、性病等につきましては、水銀剤、駆梅剤を投与するというようなこと、また歯科疾患につきましては、たとえば沸化ナトリウムを塗布いたしまして、予防的措置をやるというようなことに限定せられております。従いまして開業医との関係につきましては、私ども考えまするところでは、保健所はまずもつて公衆衛生向上及び増進をはかるのでございますから、結核、花柳病あるいは歯科疾患等につきまして、その衛生知識の普及という事にまずもつて専念いたします。そうしてこの予防的措置として必要なる限度におてい治療をいたしもするが、この予防知識の普及によりまして非常に患者が出てまいります、また性病につきましても届出等によつて非常にたくさんの患者が出ております。また保健所といたしましては、保健所目的及び設備等の現状から見まして、觀血的な治療等はできないのであります。これは開業医その他の適当なる医療機関と緊密なる連絡のもとに、お願いするということに相なりまするので、決してその面におきまする開業医の方々との間にトラブルはできない。相互に助け合つて公衆衛生目的を達することができる。かように考えております。
  23. 太田典禮

    ○太田委員 大体今の御説明でわかりましたが、もう一度「できる」という言葉がこのままでよいかどうかをもう少し御審議願いたいと思うのでございますが、いかがでございますか。
  24. 一松定吉

    一松国務大臣 これは今までの法文の書き方でありまするならば、「治療を行うことを得」。こういう文字であります。それを今柔らかな文句に書き替えれば、「行うことができる。」こういう意味に解釈を願えばよいのでありまして、必ずしもそれをやらなければならぬという至上命令的ではない、任意規定だということに御了承を願えばよかろうと思う。
  25. 太田典禮

    ○太田委員 ただ行うくらいではいかぬですか。
  26. 一松定吉

    一松国務大臣 行うで結構だが、そうすると必ずやらなければならぬというふうな誤解を受けますからして、行うことを得とすればしてもよければせぬでもよい、こういう意味であります。
  27. 小野孝

    小野委員長 太田君に申し上げますけれども、これは法律用語の問題で、政府の方にも専門家もおらないようですから、いずれ専門家の方から法律用語としての「できる」の問題は検討してよろしいと思いますから、厚生省関係の方の「できる」の問題はこれくらいにして他に御発言があれば……。福田昌子さんの方を先にやりましよう。
  28. 福田昌子

    福田(昌)委員 第三条、第四条、第五条、この三つの条文に対しましては十分私も納得させていただきました。但しここで私思いますることは、今の保健所と開業医との関係を申しますと、いわば対立的の関係に立つておりまして、保健所の業務ということに対しまして、あまり開業医というものは協力いたしておりません。これも開業医が保健所の仕事に対して協力する。従つて政府も保健衛生の行政に対して協力していくためには、どうしても何らかの制約を設けて、開業医が保健所に非常に親密になつて保健所の業務に対して好意をもつてこれを援助していくような方法をとらなければならないと思うのであります。そういう意味におきまして、この第三条の地方公共団体の長はある程度の権限を保健所長に委任することができる。こういつた制度は、どの程度の事務ないし権限を保健所長に委任することができるのであるか。その権限の内容と、でき得べくんば地方の自治制というものも尊重しなければなりませんが、なるべくある程度の権限を保健所長に委任して欲しいと思います。またもう一つは第五条の「保健所は、地方における公衆衛生向上及び増進を図るため必要な試験及び検査を行うことができる。」また「保健所は医師、歯科医師、薬剤師その他の者に、前項の試験及び検査に関する施設を利用させることができる。」この条文も同一の意味におきましてもつと一般の開業医が利用できるように完備していただきたいと思います。たとえば開業医でできなかつたところの尿の検査、血液の検査保健所にもつていけばたやすく検査してくれる。それによつて臨床的な診断も楽につけることができる、こういうことになりますと、開業医も非常に保健所に対して協力してくれると思いますから、そういつた意味におきまして第三条、第五条の条文をもう少し強化していただきたいと思います。結局これに付随しまして保健所の予算が問題になるのでありまして、今日はまるで形ばかりの保健所がたくさんございますが、そういつたものが濫立しておりましても、この条文の通りのことはなかなか十分にまいらないのでありますから、どうしましてもやはり十分の予算をとつて、内の設備を完備することが必要になつてまいります。この予算についてはどういうようなお考えをおもちになつておりますか。こういうことを承りたいと思います。  それからもう一つは、ついでと言つては恐縮でありますが、伝染病予防法に関しましての質問であります。伝染病予防と申しましてもいろいろな面があるわけでありますが、今度のこの政府国庫の増額に対しましては、予防法でも特に、たとえば宣伝であるとか早期の治療であるとかいろいろありますが、そのうちのどの面にもつとも力をお注ぎになるか、それを伺いたい。  もう一つは、トラホームの予防法でございますが、今日世間で行つておられるトラホームの予防法はどういうことをしておられるか。これだけのことを承りたい。
  29. 三木行治

    ○三木(行)政府委員 開業医との協力態勢をしつかりやらなければならぬではないかという御意見でございますが、この点につきましては、私共としても非常にその必要を痛感しておるのでありまして、現に保健所においては区域内におられる開業医の方を保健所の嘱託にお願いするというようなことで、御連絡をお願いしております。またその保健所内におきましては、医師、産婆、保健婦等の、こういう保健関係指導者をもつてする保健指導連絡会というようなものを設置しまして、大体保健所の方でお世話役をして戴くように指導いたしておるわけであります。しかしながらいつも問題になることは、結局保健所に適当なる人を得るということが根本になるのでありまして、非常に学識経験の豊富な指導的な立場の人が保健所長になつております地域では、非常によく参りますけれども、そうでない場合におきましては、必ずしも十分に円滑にいつてないということは、私共非常に残念に存じておるところであります。今後はこの改正法立案が可決になりましたならば、この保健所が開業医の方々のためにいろいろなお役にも立ち、また保健所でみました患者さんについても、いろいろと御協力を願えるというようなことから、一層一体となつて進むことができるのではないかと、かように存じておるのであります。  次に権限の委譲、委譲すべき件についてはいかなるものがあるかという御質疑でありますが、これにつきましては第二条に掲げてある各項に関係のある職権を大体保健所長に対してはできる限り委任していこうという考え方でございまして、一応考えられますことは、飲食物其の他物品取締りに関する件、有害性着色料取締規則、牛乳営業取締規則、氷雪営業取締規則、清涼飲料水営業取締規則、飲食用器具取締規則、人口甘味質取締規則、飲食物防腐剤漂白剤取締規則、有害飲食物等取締規則等の一連の取締関係、それから結核予防法関係、癩予防法関係、トラホーム予防法関係寄生虫病予防法関係伝染病予防法関係、種痘法の関係、屠場法施行規則、花柳病予防法特例の関係の事務、地方公共団体で握つております職権をできるだけ保健所長に譲つていきたいと考えておる次第であります。  なお、予算につきましては、今回の改正法立案提出するに先だちまして、大蔵当局に予算を要求しておるのでありますが、現在なお国会に提出いたします原案が確定いたしておりませんので、今しばらく時間を要すると思いますが、その際にお答えを申し上げます。
  30. 濱野規矩雄

    濱野政府委員 ただいま御質問の伝染病予防法とトラホームの今の補助の対象がございますが、伝染病伝染病予防法——広汎なものでありまして、これは大体あらゆる面におきまして急性伝染病予防するような強力な法律が昔からできております。それに関連したもののなかで、政府地方へ出しますいろいろな人件費でありますが、直接に働く人は政府が全部検疫諸費というものを昔はもつておりました。今度は伝染病予防費で全部もちます。その伝染病予防費以外の予防費が要りますとか、ないしは交通遮断をいたしまして、その交通遮断のために損害を受けますとか、消毒をしますとか、そういうようなことで受けます予防の部分は、ほとんど伝染病予防費の中にはいつております。またコレラ、ペストのときには家を、失礼ですが、みんなの意見によりまして市区町村がそれを認めますれば焼き払う、壊すことができることになつております。そういうふうな費用まではいつております。それからトラホームの方はご承知通り治療と予防であります。治療は検診をいたしまして、それから治療するのであります。それから後は、宣伝もありましようが、トラホームは大体はたとえば学校やたくさんの人が集まる中で、手拭を一緒に使うとトラホームにかかりやすいから使つてはいけないというような注意をいたします。そういうトラホームにかかられる危険性を取払う費用もはいつております。そういうものはお手もとにさし上げました通りきわめて僅少でありまして、実際にはあまりおこなわれていないということを意味するのであります。非常に率が少ないのであります。非常に金額が少くなつておりますが、相当警察官その他がやかましく言つております。私どもが表に行つてみれば、共同の痰つぼはありますし、また共同に手拭を使わないことになつておりまして、いろいろな点においてもおわかりであろうと思いますが、若干御質問のような点が多々あると思います。
  31. 福田昌子

    福田(昌)委員 ただいまの御説明によりまして納得させていただきました。重ねてお願い申し上げるのでございますが、保健所と申しますのは、いわば公衆衛生の第一線部隊でありまして、ここに働く人は最も活動的な、最も新しい知識をもつた人でなければならないと思います。さいわい若い方々で非常に活動家で、こういつた公衆衛生の問題に対して非常に認識をもつた方が多くおられるのでありますが、一たび保健所にはいつてみますると、その機構があまりにも官僚的と申しますか、それとあまりにも少ない予算であるために、まつたく半身不随でありまして、気持があつても全然手も足も出ないような状態でありまして、このたくさんの条項を示して、そういう面に向つて働きたいと思いましても、ほとんど働くことができないような現状にあります。こういつた意味におきましても、人員を整えるということがまず第一でありますが、その人員を整えるためには、どうしても予算の問題が関係してまりますが、そういう面におきましても、早急にでき得る限り大幅な予算を請求していただきたいと思います。
  32. 小野孝

    小野委員長 あとはよろしうございますか。——では榊原君。
  33. 榊原亨

    榊原(亨)委員 逐条的に少しく御質問いたしたいと思うのであります。第一条にもありますところの保健所は、さしあたり全国的に何箇所ぐらいをおつくりになるおつもりでありますか。あるいは将来もその数でご満足になつていらつしやるおつもりでありますか。並びにその支所は大体何箇所ぐらいおつくりになるおつもりでありますか。また将来の見透しとして何箇所ぐらいを御希望になつておいでになるのかということをまず承りたいと思うのであります。  それから第二条の指導及びこれに必要なる事業を行うとございますが、その指導の対象はだれであるか。どういう種類のものであるかということを承りたいと思うのであります。それから第二条の第三号、栄養の改善及び飲食物の衛生に関する事項とございますが、第一番目に承りたいことは、この前も申し上げましたように、現在は限定せられて、きわめて数がきまつております。食品の栄養学上の見地から現実の利用方法研究、あるいはこれが配給方式に対して強力なる連繁を保つ機構をお考えになつておいでになりますかどうかを承ります。たとえば現在、この間まで日本医師会においでになりました外国の牧師でございますが、この牧師が豆の輸入を特別の方法によつてされて、その豆をそのまま配給されたことによつて、非常な下痢を起したというふうな事実がございますので、これはその豆をどういうふうに処理して食べたらよいかというような、現実の問題に即した栄養学上の御研究を願うことができるのでありますか。現に今回提出されておりますところの食料品配給公団法案を見ましても、何らそこにこの衛生学上から見ました連繁がないのであつて、食糧営団あるいは公団は、ただそこにありましたものを何らの見識なしに配給するというふうなことに終つておるのであります。この点は早急に現在の機構におきまして実現していただきたいと思うのでございますが、それはこの保健所法の中においてお考えになつておられるかどうかという問題であります。  第二番目はやはりこの三号のことでございますが、牛乳並びに食肉の衛生上の検査あるいは取締は、当然保健所においてなすべきであると私どもは思つておるのであります。昨日も一昨日も厚生省からの御紹介によつて、私どもは牛乳の乳児に対するいろいろな施策について拝見にまいりましたが、あれを拝見いたしましても、乳児の栄養は牛乳だけだ。その牛乳をどうして入手するか、あるいは公平に配給するかということは、農林省のごとき素人に任しておいてはできないのだ。従つてこの牛乳あるいは食肉の衛生上の検査あるいは取締りその他に関するものは、よろしく今度できましたところの保健所においていたすべきものであろうと私は思います。ところが現在におきまして地方衛生課に属しております獣医室、これを農林省の方、あるいは農林課の方に移そう。現に農林課に移しておるものが全国に、四、五箇所あると聞いております。これがいわゆる官僚のセクシヨナリズムによりましてその所管がはつきりしていない現状にあるのであります。この点においてはこれを保健所の所管といたすべく、厚生大臣は農林大臣お話の上、速やかに御決定をいただきたいのであります。これが両省の意見の不一致、セクシヨナリズムによつて宙に迷うということになつて厚生大臣の御意見が実現されないということになりましては、私どもは非常に遺憾に思うのでありまして、ぜひこれは厚生大臣の御盡力によつて保健所の所管に移していただきたいと思うのであります。その点についてのお考えはいかがでございましよう。  その次は第五番目の保健婦に関する事項でございますが、七月三日に公布になつております保健婦助産婦看護婦という政令の、第四十九条に「保健婦は、傷病者の療養上の指導を行うに当つて、主治の医師又は歯科医師があるときは、その指示を受けなければならない」とあり、第五十条に「保健婦は、その業務に関して就業地を管轄する保健所の長の指示があつたときには、これに従わなければならない。但し、前条の規定を妨げない。」とございます。従つてこれによりますと、主治医と保健所長との意見が相違いたしました場合には、傷病者の療養上の指導については、主治医の意見に従うと私どもは解釈しておるのであります。ところが保健所の機構から申しますと、むしろ保健所そのものが開業医その他の医師を指導すべきものであると承つております。この点に矛盾はございませんかどうかということを承りたいと思います。  次は国民健康保険組合に所属いたしております保健婦の実情は、実に寒心にたえざるものがあるのであります。国民健康保険組合に属している保健婦は、ただ単に組合の役員あるいは組合の事務ほ補助をいたしますとか、あるいはせいぜいお茶汲みをする程度でございまして、国民健康保険組合において、いわゆる保健所あるいは保健婦の業務を完全に遂行しているということは、ほとんど認められないのであります。この点は、国民建国保健組合それ自身が保健婦を雇入れて、国民健康保険組合から俸給を出しているというところに、保健婦として自分の職責を勇敢に果し得ないという欠陥があるのでありまして、この点におきましては、ぜひとも保健所国民健康保険組合、その他にあります保健婦に対して、その任命権並びにその報酬等につきましても、一貫したる系統立ちました命令系統、あるいは直接保健所に所属することにされて、初めてこれが合理的に運営されると思うのでありますが、その点についてどういうお考えをもつておいでになりますか。  次は第二条の第六号に「公共医療事業向上及び増進」ということがございますが、公共医療事業とはどういうことを指すのでございますか。おそらく総司令部公衆衛生福祉部からの四月七日の覚え書きにございますメデイカル・ソシアル・サービスということを直訳なすつたのではないかと思うのでございますが、私が申すまでもなく、このメデイカルという言葉は医療と訳すべきものではございません。メデイカルは「医学の」、あるいは「医学上の」と訳すべき筋合いのものである。メデイカル・トリートメントではないのであります。もしそれ治療だけを意味するものでございますれば、これは「内科的の」と訳すべきものと心得ております。あるいはまたメデイシナルとでも言うべきものである。これは医学的社会事業と訳すべきものであり、またここにお載せになつ意味は医学的社会事業と載すべきであると解釈いたしますが、その点の御見解はいかがでありますか。  さて医学的社会事業といたしますれば、この意味において次に承りたいことは、社会保健との関係であります。厚生省には保険局がございまして、いろいろな社会保険の事務を扱つておいでになると存じておりますが、はたしてしからば、この医学的公共事業向上増進に関する事項ということと、保険局の業務との間にはどういう関連性がございますか。あるいは重複しておりませんかどうか。私どもの見解をもつてすれば、保健所在来のごとき素人にこの保険事務を任しておくべきではなくして、すべからく保険局はこの保健所法によつて公衆衛生局に属すべきであり、また属してこそ初めて社会保険の実をあげ得るものと私は思つているのでありますが、その点に関して厚生大臣はどういうお考えをもつておいでになりますか、承りたいと存ずるのであります。  次に第八号の「歯科衛生に関する事項」でございますが、ここに「歯科衛生に関する事項」ということを特別に一項目を設けてお書きになつ理由はどういうわけでありますか。第十号にございます。「結核、性病、伝染病その他の疾病予防」という、結核、性病、伝染病よりも歯科衛生というものがこの際重要であるとお認めになつて、この一項目を特別にお書きになつたのであるか。私どもにいたしますれば、これは第十号に歯科衛生結核、性病、伝染病と一緒にして書くべきものであると思うのであります。あるいはまた、これが連合軍の福祉部から特にこの歯科衛生に対して一項目を設けたために、ここに特別にお書きになつたのいうならば、連合軍から来ておる指令書によれば、明らかに結核性病、伝染病は格別項目のものとして覚書が来ておるわけでありますから、そういう意味であるならば、この十号は大体三つの部類にわけてお書きを願わなければならぬのじやないか。この歯科衛生をここに特記された理由はどういうわけであるかということを承りたいのであります。  その次は第四条であります。「公衆衛生向上及び増進を図るため必要があるときは云々」とございますが、この「必要」という範囲はどういう範囲をもつて必要とお認めになつておるか。先ほど三木局長から大体のお話がございましたが、なおこれは特別にわが国の医療制度とも重大なる関係がございますので、はつきりした御答弁を願いたいと思うのであります。  また「その他厚生大臣の指定する疾病の治療」とございますが、一体どういうものを指定しようという御意思があるのか。この点はつきりしたお話を願いたいのであります。と申しますのは、この意味が広くなつてまいりますれば、結局医療国営ということになるのであります。医療国営がいいか悪いかという問題になるのでありますが、これは大体別の所で論議すべきものであつて、もしも医療国営の前提としてこういうことをおやりになるというならば、これはわが国の医療制度を根本的に討議すべきであり、根本的に調査し、根本的に立案をきめてからでなければ、この法案をきめることはできないと思うのでありますが、その点はどういうお考えをもつていらつしやいますか。
  34. 小野孝

    小野委員長 榊原君に申し上げますけれども委員会でございますから、一問一答の方がかえつて効果があるのではないかと思います。あまり広論をされますと、時間の関係がありまして、答弁の方で切れると思いますから、せつかくの所論があまり盛りたくさんになつてきて、ぼけしてまつて、答弁の方がおかしくなると思います。
  35. 榊原亨

    榊原(亨)委員 それじやこの程度で、ひとつお答えを願います。
  36. 一松定吉

    一松国務大臣 綿心尾直接答える必要のあろうと思う点だけをお答え申し上げます。  まず牛乳並びに食肉の検査取締ということは、農林省よりも厚生省の方がいいのではないか、保健所においてやらせることの方がいいのじやないかという御意見ですが、この点に関しましては、保健衛生という立場からすれば、もちろん厚生省の所管に属すべきことがいいと私ども考えるのでありますが、これには、農林省にこういうことを任せたにつきましては、相当の沿革があらうと思いますからして、それらの点をよく調査いたしまして、その沿革があまり尊重すべきものでないということでありますならば、これは今御説のごとく、厚生省にこの所管を移すことが必要であろうと思いますが、そういうようにひとつ働いてみたいと思います。私のいつもの考えは、労災保険が労働省に行く場合における経緯等が、いかにも米窪国務相と私の間に意見の衝突があつて、閣内不統一であるかのごとく新聞等が書かれましたが、あれはそういうことじやない。問題は保険というものは将来社会保険にまで進んでいかなければならないのだからして、一本にしておいた方がよろしい、分割すべきものではない。これが私の建前。しかしそれはいわゆる国家という建前から見て物さしをもつてはかればそうしなければならないというのが私の所信であります。それを実は主張したのであります。ところが御承知通りに、労働者と資本家の直接利害の関係のある人々が、これは労働省に移してもらいたいと言う以上は、われ何をか言わんや、まつたくそれらの人の利益のために主張しているのに、それらの人が労働省に移してもらいたいと言えば、議論はないので、潔くその方に移すことに賛成をしたのであります。船員保険も同様でありますから、その点はひとつ御了承を賜りたい。牛乳並びに食肉の所管問題も、そういう意味において国家民衆のためにどれがよろしいかということを物さしとしてはかれば、当然どちらにか帰属はきまるのですから、そういう方針でひとつ進みたいと思います。  それから公衆衛生に関しまする第二条の六の公共医療事業向上云々という専門的の解釈につきましては、いづれ当該係官の方からお答え申すことにいたしましようが、社会保険中の公衆衛生に関する事業は、厚生省が所管した方がいいのではないかということは、先刻申し上げました趣旨によつて御了承を賜りたいのであります。要は国家国民のためにどれがいいかということによつてすべてのものを処置いたしたい、かように私は考えているのであります。他のことは事務当局からお答えさしていただきます。
  37. 三木行治

    ○三木(行)政府委員 第一条におきまして当局は何箇所くらいの保健所を設置するつもりであるか、さらに支所も何箇所くらい設置するかという御質問でありましたが、当局といたしましては、さしあたり現在ございます六百七十五箇所、これをもつて一応これの拡充強化という線に進んで行きたいと考えているのであります。箇所数につきましては今のところこの箇所数をもつて満足していく、かように考えている次第であります。  次に第二条の第一項「指導及びこれに必要な事業を行う。」その指導の対象は何であるかというお尋ねでありますが、これにつきましては保健所はおのおの保健区を有している次第でありますから。その保健区内における住民を対象としまして、これらにサービスを行う、かような趣旨でございます。  次に第二条第三号栄養の問題でありますが、この点につきまして、適切なる配給機関とかみ合つた指導が行われていないではないかというお尋ねでありまして、その点につきましては、私ども努力にもかかわらず、実体においてはそれほどうまく行つていないということを遺憾ながら申し上げなければならないのであります。しかしながら当局といたしましては、この配給に従いまして、たとえば芋の配給がございます場合におきましては、できるだけその時に大根等を一緒に配給する。はなはだ話が小さくなつて恐縮でありますが——というような注意を地方衛生当局において行つております。また厚生省といたしましても毎週三回の公衆衛生の時間を放送局でもらつているのでありますが、その他あらゆる放送時間の、三十秒放送というような機会におきましても、できるだけ公衆衛生の問題、特に栄養の問題等につきましては適時指導をやりますように努力いたしておるわけであります。また農林省の研究所と国立栄養研究所とがタイアツプいたしまして、輸入食糧等に関する研究会を開催いたしまして、それらの研究の成果につきまして、カン詰配給につきましてはリーフレツトをこれにつけ加えて、食品の食い方というようなことをつけ加えてやつていくというようなことをやり、またいろいろな食べ物の食い方というものを新聞あるいは講習会——、先般も各地方聴の職員を集めて公衆を行つた次第であります。かように努力をいたしておるのであります。先般の大豆粉の輸入食糧等の場合におきましては、若干の遺憾な点もあつたのでありますが、おおむねできるだけの努力をいたしております。しかしこれらにつきましては榊原委員の御指摘になるごとくに、配給組織と密接にかみ合うというような必要はもちろんあるのであります。ただいま運用上の問題といたしまして、できるだけ協力をしていくというような程度にしか進んでおらないのでありますが、この点につきましては配給公団に関する御意見とともに十分研究をいたし、努力いたしてまいりたいと存じているところであります。  次に牛乳および食肉関係の取締り行政を保健所でやるべきであるという御意見につきましては、ただいま大臣からお答えになつ通りでありまして、人間の公衆衛生は厚生省が所管し、地方聴におきましては衛生部課においてこれを行つております。獣畜衛生は農林省がこれを行い、地方聴におきましては農林部課がこれを行つているのでありますが、この点につきましては截然として二つにわかれることが最も公衆衛生の立場から必要であると考え、またその方針でいるのであります。また地方聴におきましては獣医の陣営が非常に稀薄であるという理由、あるいはその他若干の特別な理由によりまして、農林当局がこれをもつておるというのにあるのでありますが、これらにつきましては速やかにこれを復元いたしますよう努力いたし来つておるところであります。  それから保健婦の問題でありますが、この政令四十九条、五十条の解釈につきましては、御意見通り主治医の意見が優先するものであると私ども考えておるのであります。保健所指導の方が優先すべきでないかという御質問に対しましては、主治医の具体的なる指導が優先するということを建前といたしまして、もしその間に意見の相違等がございますならば、話合いできめてもらうというようにやつていく。法制的には主治医優先という立場でいきたい。かように考えておるのであります。  次に国民健康保険の保健婦の関係でございますが、国保組合に所属いたしております保健婦はその数も最も多いのであります。その帰趨は私どもといたしましても非常な関心事であります。しかしながらこれを今直ちに保健所の所管に移しますことは、諸般の事情もございますので、事実上にこれが弊害を伴わないような運営のいたし方をやりたいということで今日まいつておる次第であります。しかしながら根本的には榊原委員の御指摘になりました方法が一番適切であると考えられますので、そういう点につきましては当該部局と今後十分協議を重ねていきたいと考えておるのであります。  なお第六番目の公共医療事業とは何ぞやという御質疑であります。これはメモランダムの意見として御指摘の通りメデイカル、ソシアル、サービスということであります。私どもの見解では公共医療事業とは公共に奉仕するところの医療事業を言うのである。具体的に申しますならば、健康保険あるいは生活保護法等のこれらの医療費を給付いたしますところのこういう事業及び各種の医療施設、そういうものに対しては保健所は協力をいたしまして、それらの事業及び施設が充分に運営でき、そうして公衆衛生向上増進に寄与できますように協力する、かように考えておるのであります。もちろん榊原議員の御指摘になりましたような医学的社会事業という見解で進みますことが、最も割り切れる措置であるということを私どももよく了承いたしておるのでありますが、しかしながら今日社会事業及び保健事業というようなものは、おのおの整備せられたる一つの命令系統をもつておるのであります。従いまして今日保健所が創始せられまして十年でありまするが、この時においてはじめて保健所本来の面目を発揮するように再出発いたしたい。そのために法制的な整備をやりたいというような、いわば保健所といたしましてはなお未熟なる点を多数もつてつて、これから改善しなければならぬという点も多数もつております関係上、いたずらに多数の仕事を一気に背負いこむことはどうか。従いましてここでは公共医療事業保健所が協力すべきである、かように解釈いたしまして進んでいきたいと考えている次第であります。  それから八番目の歯科衛生に関する事項でありまするが、これはまつたく御指摘の御意見は同感に存ずるのでありまするが、なおかつここに歯科衛生というものを別にいたしました理由は、いわゆる保健所で今日まで取扱つておりましたところの衛生行政、衛生指導というものの中には歯科というものがはいつておりません。従いましてここに結核、性病、伝染病、その次に歯科と入れるよりも、新たに歯科に手をつけたという意味合いにおきまして、別の項に起すことが適当ではないかという、まつたく事務上の都合によるものでありまするので、さように御了承を願いたいと存ずるのであります。  最後に第四条「保健所は、地方における、公衆衛生向上及び増進を図るため必要があるときは、結核、性病、歯科疾患その他厚生大臣の指定する疾病の治療を行うことができる。」この「必要があるとき」とはどういうときであるか。また「厚生大臣の指定する疾病の治療」とは何であるかという御質問でありますが、必要があるときとは保健所が認めて必要なりと思惟するときでありまして、その場合とは、ただいま御説明申し上げましたごとくに、予防的な措置をやる。公衆衛生向上進歩でありまするから、集団的な予防的措置をやることが公衆衛生向上及び増進をはかるために必要であるという場合におきまして、結核、性病、歯科疾患につきまして治療をやる。その治療の内容といたしましては、結核につきましては、おおむね具体的には人口気胸療法をやる。性病につきましては駆梅、治淋等の薬剤を投与し、あるいは若干の治療をやる。歯科疾患につきましてはおおむね薬剤を投与する。なかんずく集団を対象とする予防的な措置を行わんとするものであります。「その他厚生大臣の指定する疾病」というのを特に入れました理由は、たとえば山梨病、日本住血吸虫症の対策は、これは公衆衛生向上増進をはかるために必要ではないか。従いまして、若干の含みをもつてさような、「その他厚生大臣の指定する疾病の治療」というものを入れたのでありまして、これが医療国営を断行せんとする伏線であるとかいうような所存は決してもつておらないのであります。さよう御了承願いたいと思います。
  38. 榊原亨

    榊原(亨)委員 ただいまお述べくださいましたうちに、支所の数につきまして御答弁願いたいと思います。  それからもう一つは、厚生大臣お話になりましたうちに、地方の獣医室の問題で現在全部農林省に属しておるというふうな感じを私は受けたのでありますが、事実はそうでないのでありまして、全国にありますうちの四、五箇所だけが農林省に属して、あとは全部厚生省に属しておるのであります。その四、五箇所についてのことをお願いいたしたいという意味でありますので、ご了承願いたいのであります。  それから、先ほど配給部面と栄養学上の食品栄養の件につきまして三木局長からお話がございましたが、これは公衆衛生局といたしましてはその程度の御努力しかできないのでありまして、これは厚生大臣におかせられまして、この配給部面とかみ合つて、実際今民衆が困つておる点についてよく御留意願いまして、他省とお話合いの上でぜひとも強力に実現をお願いいたしたいと思います。  それから、次の質問を続けてよろしゆうございますか。
  39. 小野孝

    小野委員長 この問題について再答弁願うだけにしまして、あと午後にしたい。
  40. 三木行治

    ○三木(行)政府委員 支所の数につきましては、ただいま保健所は六百七十五箇所余で、実際に動いておるのでありますが、この数は地方事務所の数よりやや多いのであります。従いまして、この両方の行政区畫を一致せしめまして、残りました部面につきましては支所を設置いたしたい、そういう編成替を行いたいと考えておるのでありますが、たいへん恐縮でございますが、ただいまその資料を持合わせておりませんので、御了承願いたいと思います。
  41. 小野孝

    小野委員長 ただいままでの御質問の点の御答弁はそれでよろしゆうございますか。
  42. 榊原亨

    榊原(亨)委員 よろしゆうございます。
  43. 小野孝

    小野委員長 それでは本日はこれをもつて散会いたします。     午後十一時五十七分散会