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郷野政府委員 お答え申し上げます。
地方鐵道の
經營の
状態につきましては、先般七月に
運賃の
改正を見まして、また本年度の
物資の
割當の計畫におきましても、
地方鐵道の線路の
状態が非常に悪い。またこれが
運輸力の
確保の上におきまして相當憂慮せらるべき
状態にあることを考えまして、この點につきましても、經濟安定本部の
割當、また
鐵道總局との間に
打合せをいたしまして、國有
鐵道の古レールをまわしてもらうというふうな
方法をとりまして、鋭意
資材の
確保につきましても
努力を進めております。
運賃の問題につきましては、この七月に
改正をいたしまして、
貨物關係は國有
鐵道と同じように三倍半、
旅客運賃につきましては二倍半ないし四倍半の
値上げをいたしたのでございまするが、その後の物價體系によ
つてきま
つてまいりまする
實情を見ますると、その
當時運賃値上げの
基礎に使いました物價と相當開きが出てまい
つておるような次第でございます。その後また
運輸量の點におきましても、必ずしも豫定
通りの増進を見ていないというふうなものもございまして、
經營につきましては、今なお非常に困難な
状態が續いております。從いまして、私
どもといたしましては、ただいまこの現状を
基礎といたしまして、あらゆる
方法を講じまして、
經營の
合理化をはか
つてもらうということはもちろん前提といたしておりまするが、
經營の
實情に合いました
運賃の
改正ということも、この際必要でないかというふうに考えております。しかしながら、
運賃の問題は
國民生活また
國民經濟の全體に及ぼす影響がはなはだ重大でございまするので、
愼重にその後の
實情をただいま調査いたしておるのでございます。この點につきましては、
政府部内關係の部局におきまして、それぞれ
打合せをいたしておりまするが、特に
貨物の
運賃につきましては、相當に無理があるように考えられております。また
石炭を
運轉の動力に使
つている
地方鐵道におきましては、
石炭價格の
關係から特に
經營が困難のように考えられております。從いまして、これらの
事情をとりまとめまして、これにつきまして
結論を得ましたならば、この
運賃の面からも眞にやむを得ない
部分につきましては是正をしていただきたい、かように考えまして、
關係の向きと今後十分に交渉をいたしたいと存じておるのでございます。なお
運賃の
關係からのみでなく、
資材の面におきましても、できるだけ正當な配給の
方法によりまして、必要な
資材を必要な限度におきまして
確保できるように、今後におきましても十分の
努力をしてまいりたいと考えております。