○
枝野幸男君 私は、
東日本大震災と原発事故のあった二〇一一年の通常
国会、菅
総理の下で七十日間という長期延長をして、
野党自民党の意見も伺いながら
対応に当たりました。大変貴重な御意見を様々いただきながら進めることができました。
仮に解散・総選挙をしても、一か月半ほどで
国会は開きます。でも、今、
国会を閉じて、巷間言われているように
パラリンピック後まで
国会を開かないということは、その二倍以上の政治空白をつくることなんだということを申し上げておきたいというふうに思っています。
最後に申し上げたいと思います。
私は、昨年三月四日の与
野党党首会談の際に、当時の安倍
総理に提案して以来、
国会論戦などを通じて繰り返し行政の司令塔を明確にするよう要請してきました。残念ながら、今なお、厚労大臣と西村担当大臣、さらには
ワクチン担当大臣まで加わって、官房長官を含めて司令塔がますますはっきりしない
状況です。
生活支援や
事業支援も各省ばらばらで、リーダーシップや総合調整機能が発揮されない。その結果として、GoToキャンペーンのように、趣旨は分かりますが、
感染状況とずれた
対応策が取られたり、先ほど申したとおり、
継ぎはぎだらけで隙間からこぼれ落ちてしまっている
人たちがたくさんいる、不十分で使い勝手の悪い
支援策、様々な弊害をもたらしている。
感染症対策を迷走させてきた原因は、その
一つはここにあると思っています。
私は、
東日本大震災と原発事故の教訓も踏まえ、
総理大臣、官房長官、厚生労働大臣、このラインを明確にすること、省庁にまたがる問題は、官房長官と内閣官房こそが本来その調整の権限も
能力も持っているんです。ここが責任を持って迅速に総合調整できる強力な司令塔を構築します。各省や自治体が
最大限の力を発揮できるよう、ミッションを明確にするとともに、
政府からの主要な発信を
総理と官房長官に集約して、あっちの大臣とこっちの大臣で同じように違うことを言っていて、何なんだと、何度も我々そういうことを経験しました。そういうことを最小限に抑えます。
より多様な声が反映されるように
専門家会議を整理再編して、その役割、権限を明確にします。何よりも、まず
専門家会議の結論、議論を伺った上で方針を立てる。基本的な方針が固まってから
専門家会議に御意見伺うというのは順序が逆だと私は思います。そこを転換します。
このように、私には、危機を乗り切るために、そして命と
暮らしを守るために機能する行政を取り戻す、そのためのビジョンと準備があります。
今、
日本は戦後
最大の危機にあります。今日の討論でも、残念ながら、
総理に、私や恐らく
テレビを見ている多くの
皆さん方、ああ、これなら安心だと、
オリンピックも大丈夫だろう、これなら秋以降安心して暮らせる、次の
リバウンドはない、そうしたメッセージにはなっていなかったと受け止めざるを得ません。そもそも危機感や責任感を感じられなかったのは大変残念であります。
命と
暮らしを守り、危機を乗り切るために機能する
政府を取り戻すためには政権を替えるしかないと改めて確信をいたしました。その準備を更に整えて、一日も早く命と
暮らしを守る、機能する
政府を取り戻すことができるよう更に
努力する決意であることを申し上げ、討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)