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青山繁晴君
自由民主党の
青山繁晴でございます。一
党派のためならず、
日本の尊厳と国益を守るためにこそ、謹んで
質問をいたします。
まず、現下の
感染症でありますが、私は、前にこの
予算委員会でも一度申しましたけれども、信念を持って
武漢熱と呼んでおります。
日本の
感染症法の一類を見ますと、例えば
ラッサ熱、それからエボラ出血熱、あるいは
マールブルグ病という恐ろしい
感染症が並んでおりますけれども、
ラッサは村の
名前、エボラは川の
名前、そして
マールブルグはドイツの
大学都市であります。いずれも偏見にまさか基づくものではなくて、病が起きた初めのところをきちんと記憶して、ちゃんと原因を探るということに基づいておりますから、私は今般の
感染症についても
武漢熱とあえて呼び続けております。
さて、その
武漢熱に
日本国民も大変に苦しめられているわけでありますが、
政府におかれては、誰しもが御存じのとおり、
特別定額給付金で十万円を既に支給いたしました。さらに、
困窮世帯については五万円も追加で支給することになったわけであります。
安倍総理の当時にも
総理は全
国民と何度もおっしゃいましたし、
菅総理におかれましても、例えば参議院本
会議でも全
国民に支給したと幾度か明言されました。しかし、残念ながら全
国民には支給されておりません。
例えば、
国内にいらっしゃる方であっても、
世帯ごとの申請になったために、御
家庭の事情によっては受け取っていられない方もいらっしゃいます。
不肖私の
大学の教え子にもそういう、まだ若い世代、三十代初めの例えば
女性にもそういうことが起きたりしているわけですけれども、今日まず問いたいのは、
海外にいらっしゃる
同胞、
はらからのことであります。
外務省の仮の
カウントによれば、およそ百四十万人いらっしゃるわけですけれども、いらっしゃるとされていますが、実に受け取った方はゼロです。一円も支給されておりません。一方で、去年の四月二十七日の
住民基本台帳に載っている方を
基準にしましたから、決して
外国人にいわれなき差別をするわけではなくて、でも
外国の方で受け取られた方もいらっしゃいますし、
仕事柄アメリカと御縁深いですけれども、
アメリカ人の中には、合衆国からも支給され、
日本国からも支給された方もいらっしゃいます。それを見て
海外の
同胞の中から、私のところにはもう、もうかれこれ一年近くなってくるわけですけれども、ずっと悲鳴のような声が届いております。
あえて
内情を少し申し上げれば、
一つは、ここにいらっしゃる
議員の
方々、まさしく一
党派の話ではなくて、
党派を超えて
理解していただきたいんですけれども、百四十万人のうち
選挙のための登録なさっている方がこれも
外務省の
カウントによれば二万人台だということでありますから、どうしても
国会議員も、全般について言うと関心がやや弱いのではないかと思います。こういう
はらから、
同胞のことを考えますと、
声なき声を救うのが私たちの務めだと思います。
さっき申しましたちょっと
内情を申すというのは、
自由民主党の中で
外交を
議論する場において、いきなり
外務省がこれ事務的にできませんと言っているからそうなりましたということが去年ありまして、そのときの
不肖私はこの
役員を、まあ大した
役員じゃないですけれども、
外交副
部会長の職を自ら辞めて抗議すると、これが
自由民主党のやることですかというふうに申しましたら、当時の
役員の
方々が
理解をしてくださって、やり直しになったわけです。
それで、あえて亡き人のお
名前を申し上げますけれども、
外務省の
和田幸浩総務課長、この人が
水面下で非常に志を共にしてくださって、
不肖私はふだんから役人とか官僚とかなるべく呼ばずに
行政官とお呼びしているんですけれども、まさしく国士たる
行政官の
和田総務課長が努力をされて、なぜできないかということをお互いに協議しまして、できる案をまず作ったわけです。
それが、
国内においてはさっき申しました
住民基本台帳が
基準になっていますけれども、
海外いらっしゃる方、ちょっとさっき申しました
外務省の百四十万人というのは誠にラフな
カウントであって、本当は
マイナンバーも含めて、テクノロジーを活用してもっと把握すべきです、これからの
課題ですけれども、基本的には、
在外公館の数からしてもあるいは人員にしても全部把握し切れていない、だから支給できないということでした。
それを逆さに考えれば、
海外の方だけは手挙げ
方式で、なおかつ
日本の
パスポートは
信頼性高いですから、
パスポートを各国の
日本の
在外公館に提示していただければ
本人確認できますし、
総務省が
国内において協力していただければ二重取りの
防止もできるわけです。したがって、この手挙げ
方式によること、なおかつ
国内に
口座をお持ちの方、
海外の
駐在員の方、企業から派遣された方は、大体給料が
国内口座に振り込まれますから、
国内口座をお持ちの方が大変多いです。
したがって、そういうことを
基準にして、まあ、だから、百四十万人全員ではないけれども、隗より始めよで、そこから始めようと案を作って、以下、私の個人的な
理解でいうと、ここに
外務大臣いらっしゃいますけれども、
大臣も含めて
外務省の中は通過していったと。ただし、
外務省予算を使うんじゃなくて、
内閣官房などに
対策室を置いてそこで
予算を取るということで一旦上がっていったわけです。ところが、
官邸でストップしました。当時の
官邸です。
それから、
現金を支給するのは駄目ということになったんで、じゃ、
カタログにしようと。僕はぎょっとしましたけれども、その
カタログを拝見すると、試しに作られた
カタログを拝見すると、当時足りなかった
マスクはもちろんのこと、
消毒液も何も、
女性に必要な用品も含めてたくさんの
生活必需品がありましたから、これでいこうになって、それも、
外務省を通過していって
官邸に行ったら、
官邸で止まったんですよね。
したがって、
官房長官にあえてお尋ねします。どうしてこれが、この案が、両案がいけないんでしょうか。