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梅村みずほ君
総理、ありがとうございます。本日、朝からの
予算委員会の中で一番心がこもっているお
言葉なのではないかと受け取りました。早速喜んで我が党の議院運営
委員に伝えたいと思います。
委員部の皆さんや秘書の皆さんは、この紙の整理であるとかホチキス留め、この時代に不毛な苦労を強いられています。是非参議院で動かしてまいりたいと存じます。
それでは、処理水の問題です。(資料提示)
パネルにございますように、国
内外問わず、トリチウム水は全世界に海洋放出されております。
福島原発処理水の海洋放出に反対しているお隣韓国もです。特にパネルには記載ございませんが、二〇一八年には年間およそ三百六十兆ベクレルものトリチウムを排出しております。また、国内でもトリチウム水は既に海洋放出されております。IAEAのグロッシ事務
局長も海洋放出への支援を何度も表明なさっており、科学的には問題ないにもかかわらず経産省が海洋放出を最終決定できないのは、
福島の皆さんとの話合いが折り合い付かないからです。
昨年の復興特別
委員会において、私は、そんな膠着状態の問題を前進させるべく、あえて小泉
環境大臣にも
質問をさせていただきました。大阪の吉村知事、松井市長は二〇一九年から処理水を大阪湾で流すことも可能性としてあり得るとおっしゃっています、一度
大臣のお得意なリモートで
お話をしてみませんかと。そうすると、
大臣おっしゃいました。まだ正式にそういった
お話はありません、松井市長が是非ウエブでやろうじゃないかということでしたら、それは私は歓迎でありますと。
この答弁を聞いた私は、
大臣、申し訳ございません、少し上から目線だなと思ったのです。それはなぜか。
御存じのとおり、大阪は
福島の電力をいただいておりません。大阪湾に流すようなことを言えば、地元の漁業
関係者を始め、市民は猛反発します。政治家ですから票だって危ないんです。でも、なぜ大阪がこのようなことを言ったか。それは、この処理水の問題は
福島の問題だけではなくて、
日本全体の問題だと認識しているからです。
科学が風評に負けてはなりませんが、
福島の漁業
関係者の皆さんがつらいとおっしゃっています。そして何より、原発事故は
福島県民の皆さんのせいではございません。であるならば、背負っている重荷が重過ぎるのならば分かち合いましょうという大変
日本人らしい道徳心でもあります。震災瓦れきだって、そうやって大阪は受け入れてまいりました。これは大阪府知事や大阪市長から
大臣にお願いすることではなく、むしろ本来、処理水問題を解決したいはずの政権側から提案されるべきです。
お手元には、小泉
大臣宛てに三月十日に出された松井一郎代表以下
日本維新の会の提言書がございます。処理水について、電力の大消費地である大都市沿岸など全国が分担すべきと書かれています。また、大阪の吉村知事は、同じ三月十日にツイッターで、小泉
大臣のように選挙に強く将来の
日本をしょって立つ有望な政治家ほど嫌われる勇気を持って行動してほしい、処理水問題については、僕もそうだし、
日本維新の会も一緒に嫌われる勇気を持って行動すると発信しています。
若い政治家同士が話合いをして、難題解決の糸口が見出せるかもしれません。小泉
大臣自ら吉村知事に話合いを持ちかけてみてはいかがでしょうか。