○森ゆうこ君
予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。
派遣団は、
山本委員長を団長とする十一名で編成され、二月十六日の一日間、東京都において、
新型コロナウイルス
感染症対応の実情に関し、参議院議員会館で医療機関及び
生活困窮者支援団体との参議院初のオンライン意見交換を行うとともに、羽田空港を訪問し、水際
対策等について調査を行ってまいりました。
まず、オンライン意見交換について御報告いたします。
医療機関とのオンライン意見交換では、三名の参加者から
説明を聴取した後、意見交換を行いました。
最初に、国立研究開発法人国立国際医療研究センター理事長の國土典宏氏から、これまでの
新型コロナウイルス
感染症患者受入れ
状況、治療薬と回復者血漿療法の開発
状況などについて
説明を聴取いたしました。
次に、東京慈恵会医科大学外科学講座統括責任者・教授の大木隆生氏から、感染
状況及び医療提供体制における欧米との差違、
政府の医療財政支援の問題点などについて
説明を聴取いたしました。
次に、インターパーク倉持呼吸器内科院長の倉持仁氏から、法整備による感染防止策の強化、無症状感染者に対する検査の積極化などについて
説明を聴取いたしました。
その後、医療機関が患者受入れを継続する中で顕在化した
課題、
政府の
対策に関する要望、検査体制の拡充に向けた方策などについて意見交換を行いました。
生活困窮者支援団体とのオンライン意見交換では、二名の参加者から
説明を聴取した後、意見交換を行いました。
最初に、NPO法人抱樸理事長の奥田知志氏から、
コロナ禍での相談支援体制の強化、緊急小口資金等貸付けの今後の在り方などについて
説明を聴取いたしました。
次に、作家・反貧困ネットワーク世話人の雨宮処凛氏から、家族連れなども含めた
生活困窮者の多様化、失業による女性のホームレス化などについて
説明を聴取いたしました。
その後、声を上げることが困難な者への支援の在り方、
生活困窮者の健康状態、相談支援体制強化のための
取組などについて意見交換を行いました。
なお、オンライン意見交換は参議院として初の試みでしたが、総じて円滑に進行し、それぞれの現場の実情を十二分に把握することができました。今回の
取組は、今後の審議の在り方を
考える上でも参考になるものと期待します。
次いで、羽田空港における調査について御報告いたします。
羽田空港では、国際線用の東京国際空港第三旅客ターミナルにおける水際
対策等について
説明を受けました。入国者はあらかじめアプリにより質問票に入力し、唾液による抗原定量検査を実施する。そして、陰性が確認された者は入国可能となる。こうした検疫業務は、航空会社従業員の補助も得て実施しているとのことでありました。
このほか、検疫業務の実施
状況等を視察し、船舶による入国者への対応、航空会社への支援策など
政府に対する要望、検疫補助業務に当たる航空会社従業員への配慮の在り方などについて意見交換を行いました。
最後に、今回の
委員派遣におきましては、オンライン意見交換への参加者及び羽田空港
関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。
調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らい願いたいと存じます。
以上でございます。