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2021-03-09 第204回国会 参議院 文教科学委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    令和三年三月九日(火曜日)    午前十一時五十八分開会     ─────────────    委員異動  一月二十八日     辞任         補欠選任      加田 裕之君     水落 敏栄君      渡辺 猛之君     世耕 弘成君  三月八日     辞任         補欠選任      水落 敏栄君     高橋はるみ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         太田 房江君     理 事                 赤池 誠章君                 上野 通子君                 吉川ゆうみ君                 斎藤 嘉隆君     委 員                 有村 治子君                 石井 浩郎君                 世耕 弘成君                 高階恵美子君                 高橋はるみ君                 石川 大我君                 横沢 高徳君                 蓮   舫君                佐々木さやか君                 安江 伸夫君                 梅村みずほ君                 松沢 成文君                 伊藤 孝恵君                 吉良よし子君                 舩後 靖彦君    国務大臣        文部科学大臣   萩生田光一君    副大臣        文部科学大臣  高橋ひなこ君        文部科学大臣  丹羽 秀樹君    大臣政務官        文部科学大臣政        務官       鰐淵 洋子君        文部科学大臣政        務官       三谷 英弘君    事務局側        常任委員会専門        員        戸田 浩史君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○教育文化スポーツ学術及び科学技術に関  する調査  (文教科学行政基本施策に関する件)  (令和三年度文部科学省関係予算に関する件)     ─────────────
  2. 太田房江

    委員長太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日までに、加田裕之さん及び渡辺猛之さんが委員辞任され、その補欠として世耕弘成さん及び高橋はるみさんが選任されました。     ─────────────
  3. 太田房江

    委員長太田房江君) 教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査を議題といたします。  まず、文教科学行政基本施策について、萩生田文部科学大臣から所信を聴取いたします。萩生田文部科学大臣
  4. 萩生田光一

    国務大臣萩生田光一君) 第二百四回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、私の所信を申し上げます。  まず、先月十三日に福島県沖を震源とする地震で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、新型コロナウイルス感染症により尊い命を落とされた方々に心から哀悼の意を表します。  そして、学校現場における感染症対策に尽力されている教職員皆様入学試験に臨む若者たちのために万全の対策を講じていただいた関係者皆様大学病院において感染症患者の治療に携わっておられる医療スタッフ皆様スポーツ文化芸術活動における感染症対策に尽力されている関係者皆様、さらに感染症対策に貢献し得る研究開発に取り組んでおられる研究者皆様など、全ての関係者方々に改めて敬意を表したいと思います。私自身、真に国の礎とも言える文部科学行政を預かる責任者として、これらの分野歩みを決して止めてはならない、そうした決意で取り組みます。  前文部科学大臣の不適切な行動により、文部科学行政に対する信頼を損ねる事態となりました。国民皆様におわび申し上げるとともに、今後とも感染症対策を始めとする諸課題にしっかりと取り組み、信頼回復に努めてまいる所存でございます。  子供たち知徳体一体で育むいわゆる日本型学校教育は、全ての子供たち一定水準教育を保障する平等性や全人教育という面で成果を上げ、諸外国からも高い評価を受けています。  他方、情報化の加速度的な進展への対応の遅れなど、近年の社会構造の変化や社会多様化に現在の学校教育システムが必ずしも対応できていないのではないかとの指摘もあります。こうした指摘にしっかりと向き合い、その克服に努力することが重要であり、教育再生実行会議においても新たな学び在り方についての具体的な検討を進めています。  GIGAスクール構想を大幅に前倒しし、本年四月からは全国の児童生徒が一人一台端末環境での学びをスタートします。GIGAスクール元年を迎えるに当たり、民間事業者に対して学校支援に向けた協力を要請しているほか、教育現場に寄り添い、安全、安心利活用に向けた支援が必要だと考えています。また、約四十年ぶりの改正となる小学校三十五人学級の本年四月からの段階的実施に向けて、令和三年度政府予算案及び関連法案を今国会に提出しているところです。さらには、子供たち学習生活の場であり、災害時には避難所となる学校の安全、安心確保に加え、新しい時代学びにも対応した施設環境整備が重要です。  私は、文部科学大臣として、こうした改革を何としても前に進め、ICTの活用と少人数学級を車の両輪として、新学習指導要領の着実な実施と相まって、全ての子供たち可能性を引き出す個別最適な学び協働的学び実現のため、令和日本型学校教育構築を目指す幕開けの年とすることを強く決意しているところです。  新しい学校教育実現に向けては、教育の質を支える教師の力が何よりも重要です。  このため、本年一月、私の下に「令和日本型学校教育」を担う教師人材確保質向上に関する検討本部を設置し、当面の取組として、三十五人学級を担う教師確保社会人等多様な人材活用等に関する施策を取りまとめました。まずはこれらの施策スピード感を持って実施するとともに、今後、教師人材確保質向上の両面から中長期的な実効性のある方策に取り組み、教師養成、採用、研修等について、基本的な在り方にまで遡って大胆に検討を進めてまいります。  あわせて、児童生徒等に対してわいせつ行為を行った教師への厳正な対応については、いまだ乗り越えられない法制上の課題があり、今国会法案を提出できる状況には至りませんでしたが、引き続き、考えられる限りの実効性ある手だてを関係省庁との連携も行いながら講じてまいります。  また、児童生徒自殺者数が増加している現状を踏まえ、児童生徒自殺予防の効果的な取組推進いじめや不登校への対応にも取り組んでまいります。  学校の働き方改革も重要な課題です。コロナ禍によって過去に例のない対応を余儀なくされている学校現場をしっかり支えながら、この改革をしっかりと前に進めてまいります。学校が大変な職場というイメージを払拭し、教師が再び子供たちの憧れの職業となるよう、私が自ら先頭に立って全力を尽くしてまいります。  本年一月、第一回目となる大学入学共通テスト実施され、感染症対策も含め、おおむね無事に終了することができました。これら令和三年度入試実施状況や英語四技能、思考力判断力表現力を適切に評価することの重要性を踏まえた上で、今後の大学入試在り方について、受験生を始めとする国民皆様に納得いただける制度を目指して引き続き検討を進め、本年夏前には成案を得てまいります。  大学においては、学びを止めないための工夫としてオンライン授業が大きく広がりました。教育環境デジタル化取組は必要ですが、大学教育オンライン授業だけで完結するものではありません。各大学において、感染拡大防止策を講じた上で、対面による授業機会を積極的に検討いただくよう引き続き働きかけていくとともに、オンライン授業対面授業の双方の利点を生かした大学教育在り方についても教育再生実行会議等における検討を進めてまいります。  我が国高等教育機関が、人材育成イノベーション創出基盤としての使命を果たすことができるよう改革を進めていく必要があります。先般、大学ファンド創設に関する法案を御可決いただきましたが、数理、データサイエンスAIなどの成長分野分野横断的な教育研究展開グローバル化推進専門職大学専修学校における地域ニーズ成長分野等を踏まえた質の高い専門職業人育成リカレント教育を含む多様な学生受入れ、多様で柔軟な教育研究体制構築、複数の大学強みや特色を生かした連携協力推進などについても着実に取組を進めてまいります。  国立大学は、社会変革を先導し、社会地域から支えられる存在になることが求められています。そうした期待に応えられるよう、令和四年度から始まる第四期中期目標期間に向けて、ガバナンスの見直し経営裁量拡大を図るための制度改革を行うため、今国会法案を提出しているところです。  新型コロナウイルス感染症拡大という状況において、大学病院我が国地域医療の最後のとりでとして大変重要な役割を果たしています。引き続き、現状に即した医療による貢献を果たすとともに、今回の経験を踏まえ、感染症分野の高度な知識を身に付けた人材養成強化も図ってまいります。  高等専門学校では、産業界や諸外国から高い評価を受け、これまで我が国産業界を支える大きな役割を果たしてきました。今後とも、機能高度化海外展開国際化一体的推進地域人材ニーズを踏まえた取組促進など、その振興に努めてまいります。  また、これらの政策実現するためにも、国立大学法人運営費交付金施設整備費補助金私学助成など基盤的経費を安定的に確保した上で、経営力強化大学間連携や統合の促進、財政支援のめり張り化等を通じ、強靱な大学への転換を促してまいります。  家庭経済事情にかかわらず、誰もが質の高い教育を受けられるようにすることは大変重要です。幼児期から高等教育段階まで、切れ目ない形での教育無償化負担軽減を着実に実施するとともに、コロナ禍においても学び機会が奪われることがないよう、必要な支援措置を講じ、その十分な周知に努めてまいります。  また、コロナ禍影響により意欲や能力のある若者就職機会が奪われることがないよう、経済界における新卒扱い柔軟化などに向け、関係省庁連携して取り組んでまいります。  障害者が一生を通じて自らの可能性を追求できるよう、支援に係る環境整備が必要です。医療的ケアを含め、特別な支援を必要とする子供が増加している状況を踏まえつつ、福祉部局等連携した切れ目ない支援体制構築特別支援教育充実を図るとともに、障害者の生涯にわたる多様な学習活動充実に取り組んでまいります。  子供たち成長社会一体となって支えていけるよう、地域学校連携推進家庭教育支援などにしっかりと取り組んでまいります。さらに、在外教育施設機能強化外国人児童生徒等就学促進教育外国人に対する日本語教育充実等を進めてまいります。  これらの取組を着実に実現するため、必要な財源を確保しつつ、教育投資充実に努めてまいります。  我が国の将来にわたる成長と繁栄、そしてSDGsの達成のための要となるのは、科学技術イノベーションです。新たに策定される科学技術イノベーション基本計画を着実に実行してまいります。また、リーマン・ショック後に研究開発投資が停滞した反省を踏まえつつ、公的投資も含めた科学技術イノベーション活動への力強い支援を行ってまいります。  研究力の抜本的な強化を図るためには、人材資金環境に関する施策を総動員する必要があります。特に、研究力向上の鍵である若手研究者への支援強化が重要です。政府目標である約一万五千人の博士後期課程学生への経済的支援を早期に達成するとともに、優秀な若手研究者へのポスト重点化などに取り組んでまいります。また、大学ファンドについて詳細な制度設計等を進め、その運用益活用して世界トップレベルを目指す研究大学研究基盤強化に向けた長期的、安定的な支援につなげてまいります。  研究活動におけるニューノーマル実現するため、研究デジタルトランスフォーメーション推進してまいります。さらに、研究成果切れ目ない支援充実や新興・融合領域への取組強化などの研究資金改革研究設備等共用促進研究支援体制強化などの研究環境改革大学改革一体的に進めてまいります。  持続的なイノベーション創出には、その源となる学術研究基礎研究が極めて重要です。科研費戦略的創造研究推進事業充実を図るとともに、多様な研究者が挑戦的な研究に腰を据えて取り組めるよう、創発的研究支援事業等を通じた支援強化してまいります。また、産学官によるアントレプレナーシップ教育充実大学発ベンチャー創出に向けた環境整備産学官共創によるオープンイノベーション地域におけるイノベーション創出等推進するとともに、科学技術の戦略的な国際展開を図ってまいります。  さらに、大学等における技術流出防止強化研究成果創出育成のバランスを図ることが重要です。現場研究者が萎縮することがないよう留意しつつ、関係府省と連携して技術管理を含め安全、安心実現に向けて取り組んでまいります。  スーパーコンピューター富岳」の整備を加速し、今月、共用を開始しました。これを研究者のみならず、産業界に広く開放し、子供たちにも体験機会を提供するなど、国民共有の財産として誰もが活用しやすい環境を整えてまいります。また、SINET等基盤整備次世代放射光施設整備などを進めてまいります。  さらに、AIビッグデータ等情報科学技術我が国強みを持つ再生医療等ライフサイエンス量子技術マテリアルナノテクノロジー等研究開発を進めてまいります。二〇五〇年カーボンニュートラル達成に向けて、革新的な環境エネルギーに関する研究開発ITER計画等核融合研究推進するとともに、地震津波、火山、豪雨等防災減災に関する研究開発などを進めてまいります。  今後の宇宙開発利用充実に向けて、アルテミス計画推進やH3ロケット開発、新しい日本人宇宙飛行士の募集などに着実に取り組みます。さらに、北極域研究船建造を含む海洋極域に関する研究開発、「もんじゅ」の安全、着実かつ計画的廃止措置実施も含めた原子力に関する取組など、国主導で取り組むべき基幹技術推進します。  スポーツ文化芸術関係者は、コロナ禍において甚大な影響を受けつつも、活動継続に向けて懸命に努力されています。スポーツ文化芸術を通じた希望の灯が我々の前に光り輝き続けるよう、活動再開継続発展に向けた支援強化に努めてまいります。  スポーツには、体を動かし楽しむだけでなく、見る人々を夢中にさせ感動させる力があります。  まずは夏の東京オリンピックパラリンピック競技大会を安全、安心に開催するため、文部科学省としても全力で取り組んでまいります。  国際競技大会における日本代表選手活躍は、国民に夢と希望を与えるものです。東京大会はもとより、その先も見据えて、トップアスリートが強化活動に専念できるよう、感染症対策の徹底とともに、競技力強化に係る支援に加え、東京大会のレガシーの継承発展、更なるスポーツ振興に取り組んでまいります。  また、スポーツ活動が公正かつ適切に実施されるよう、スポーツ団体に対し、ガバナンスコードの遵守を促すことを通じ、スポーツインテグリティーの確保スポーツを通じた女性の活躍促進に努めてまいります。  そして、第三期スポーツ基本計画の策定に向けた検討を進め、全ての人々スポーツをする、見る、支える機会確保することを通じ、スポーツ立国実現を目指します。  文化芸術は、国民の心を豊かにするだけでなく、経済活動においても新たな需要や高い付加価値を生み出す源泉となるものです。文化芸術推進基本計画等に基づき、関係府省との連携を深め、文化芸術立国実現に努めてまいる所存です。  コロナ禍における文化芸術活動再開継続発展のための支援はもとより、無形文化財等保護制度整備するための法案及びデジタル化対応した著作権制度見直しを行うための法案を今国会に提出しているところです。さらには、子供たちが本物の文化芸術公演を鑑賞できる機会充実に取り組んでまいります。また、文化財修理整備、防火・耐震対策等も着実に進めてまいります。  そして、我が国文化芸術世界へ発信するとともに、その基盤整備するため、日本博の強力な推進日本遺産等文化観光拠点地域整備文化施設機能強化等に取り組み、伝統文化から現代芸術ポップカルチャーまで幅広い文化芸術による国づくり推進してまいります。  また、文化庁においては、令和四年度中の京都における本格的な業務開始を目指し、着実に準備を進めてまいります。  間もなく東日本大震災から十年を迎えます。復興の総仕上げに向けて、今後も引き続き、就学支援や心のケア学校再開への支援を始め、復興を支える人材育成学校施設文化財の復旧など、被災者に寄り添った復興に取り組みます。また、廃炉に関する研究開発人材育成原子力損害賠償にも着実に取り組んでまいります。  限られた時間の中で全ての課題をお示しすることはかないませんが、これまで本委員会でお約束してきた取組については、私自身先頭に立って確実に実施してまいる所存です。国民のために働く菅内閣の一員として、国家百年の計に立って、人づくりを始めとした文部科学行政における諸課題解決に向け、国民に寄り添いながら果敢に取組を進めてまいります。引き続き関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
  5. 太田房江

    委員長太田房江君) 次に、令和三年度文部科学省関係予算について、丹羽文部科学大臣から説明を聴取いたします。丹羽文部科学大臣
  6. 丹羽秀樹

    ○副大臣丹羽秀樹君) この度、文部科学大臣内閣府副大臣を拝命いたしました丹羽秀樹でございます。  副大臣として、大臣をよく補佐し、日本の将来を担う人を育てる教育再生国家戦略としてのスポーツ振興及び東京オリンピックパラリンピック競技大会成功に向けた取組全力を尽くしてまいります。  今後とも、委員長を始め、理事、委員皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。  それでは、令和三年度文部科学省関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、新型コロナウイルス感染症への対応について、これまでも文部科学省として三度にわたる補正予算などにより、新たな日常における幼、小、中、高、大学等を始め、スポーツ文化芸術活動支援研究開発推進など、国民が安全、安心に過ごせるよう、感染症対策等充実を進めてまいりました。  令和三年度予算においても、引き続き教育再生科学技術イノベーションスポーツ及び文化芸術振興コロナ禍においても決して歩みを止めることがないよう、必要な施策を盛り込んでおります。一般会計五兆二千九百八十億円、エネルギー対策特別会計一千八十八億円などとなっております。  第一に、教育政策推進のための基盤整備として、小学校三十五人学級の計画的な整備GIGAスクールにおける学び充実など、新しい時代学び環境整備及び学校における働き方改革推進するとともに、児童生徒等教職員が安全、安心に過ごせるよう、感染症対策充実します。  また、国立大学教育研究経営改革を一層進めるとともに、改革に取り組む私立大学への支援などの私学振興や、国立高等専門学校高度化国際化推進します。  さらに、計画的、効率的な施設長寿命化を中心とした新たな日常を支える学校施設等整備推進します。  第二に、夢と志を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力の育成として、地域学校連携協働子供体験活動学校安全体制整備推進します。  また、高等学校教育改革道徳教育いじめ・不登校虐待対応感染症対策を含めた大学入学共通テストの円滑な実施等推進します。  第三に、社会の持続的な発展を牽引するための多様な力の育成として、新しい時代学び環境整備に向けた在外教育施設機能強化ソサエティー五・〇の実現及びウイズコロナ、ポストコロナに向けた大学専修学校等人材育成強化します。  また、生涯学び活躍できる環境整備として、リカレント教育等社会人学び直しの総合的な充実のほか、障害者の生涯学習活動特別支援教育充実します。  第四に、誰もが社会の担い手となるための学びセーフティーネット構築として、高校生等への修学支援高等教育修学支援の確実な実施など、各教育段階負担軽減により学びセーフティーネット構築します。  また、外国人材受入れ拡大対応し、共生社会実現を図るため、日本語教育外国人児童生徒等への教育充実します。  第五に、スポーツ立国実現を目指し、東京オリンピックパラリンピック競技大会等成功に向けた対応として、競技力向上ドーピング防止活動等に取り組むとともに、新たな日常におけるスポーツ施策の総合的な推進スポーツレガシーの継承のための子供の健やかな心身の育成スポーツ参画人口拡大地域運動部活動推進スポーツ産業成長促進障害者スポーツ等推進します。  第六に、文化芸術立国実現を目指し、新たな日常文化芸術活動人材育成支援するとともに、子供たちが多様な文化芸術に触れる環境等充実します。  また、文化財次世代への確実な継承のため、修理防災対策修理技術者等育成、邦楽の普及拡大推進日本遺産等地域文化資源磨き上げ文化観光推進等による地域活性化推進します。  第七に、我が国の抜本的な研究力向上と優秀な人材育成のため、世界レベル研究基盤構築するための大学ファンド創設科研費戦略的創造研究推進事業創発的研究支援事業等基礎研究充実に加え、博士課程学生生活面での心配をすることなく研究に打ち込めるよう、研究費生活費相当額を支給するなど、博士課程学生処遇向上を始めとした若手研究者支援等推進していきます。  また、ソサエティー五・〇を実現し未来を切り開くイノベーション創出とそれを支える基盤強化のため、新たな価値を生み出していくアントレプレナーシップ人材育成大学発ベンチャー創出産学連携推進するとともに、研究環境デジタルトランスフォーメーション推進します。さらに、新型コロナウイルス感染症対策にも活用されているスーパーコンピューター富岳」や次世代放射光施設を始めとした世界最高水準大型研究施設整備共用を図ります。  第八に、国家戦略に基づくAI量子技術マテリアルの各分野、将来の感染症対策に貢献する創薬研究支援等の健康・医療分野研究開発等推進してまいります。  また、大規模自然災害対策等国民の安全、安心やフロンティアの開拓に資する課題解決型研究開発実施するため、アルテミス計画への参画を含む国際宇宙探査やH3ロケットの打ち上げなどの宇宙航空分野北極域研究船建造を含む海洋極域分野地震津波観測研究等防災減災分野、二〇五〇年カーボンニュートラル、脱炭素社会実現に必要な環境エネルギー分野原子力分野については、基礎基盤研究とそれを支える人材育成、「もんじゅ」、「ふげん」の安全かつ着実な廃止措置に係る取組などを推進してまいります。  以上、令和三年度文部科学省関係予算の概要につきまして御説明申し上げました。  なお、これらの具体的な内容につきましては、お手元に資料をお配りいたしておりますので、御説明を省略させていただきます。
  7. 太田房江

    委員長太田房江君) 以上で所信及び予算説明の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十三分散会