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梅村みずほ君 おっしゃるとおり、ちゃんと
予算を毎年入れていけるのであればこんな策は取らないということもあるかと思うんですけれども、一方で、今回の三次
補正にカーボンニュートラルに二兆円という
予算も計上されています。これも、そんなに今すぐに必要なんですかと思うところでもあるんですね。
なので、本当にこのやっぱり国の存在感というのが懸かっていますこういった
研究に本気で財務省も取り組んでいる国の本気度というのが、
文科省だけではなくて財務省もくっついているのであれば、もう少し
予算が付くのではないかなと思っているところでもあります。
とにもかくにも、この
JST債というのが具体的でないなという印象を受けております。
昨年、
大学債の
発行要件が緩和されたことを受けまして、早速東大が第一回
国立大学法人東京
大学債券を
発行しまして、二百億の
発行額に対して
投資家からの需要は六倍を超える千二百六十億円となっているということです。こちらは、社会貢献債であるとかESG債と俗に言われます
環境、社会、ガバナンスに配慮する債券に注目が集まっているというふうに好意的に受け止めることもできます。が、一方で、東大債はゴールの設定や利率、年限なども明確になっていますし、東大のブランド力というのもあります。それでも千二百六十億円の需要だということです。
今回の
ファンドは、もちろん国という圧倒的な存在がありますけれども、債券への需要がどれほどあるのか、
資金調達に不安を覚えるところです。今回は
大学からの拠出、寄託金なども見込まれていますが、現在、各
大学も財政的に非常に厳しい
状況にあるのではないかと思うのですね。なので、寄託に踏み切れない
大学や思い切った金額を拠出できない
大学も想定されますし、原資として
大学からの寄託金、拠出金はさほど当てにできないのではないかなと考えております。もっとどういう
大学や企業からの拠出金が見込まれるのかや、
助成対象の明確化、選定方法なども含めて入口、出口を固めていただいて、これならばと企業や
投資家に思われる
内容を満を持してこの場に上げていただきたいなと感じています。
元々、
ファンドというのは長期的な視点で捉えるものなんですから、構想としては是非やっていただきたいというふうに思っているんです。ただ、申し上げたいのは、やっぱり
補正予算で五千億今入れることなんですかということなんですね。一刻も早くという思いもお伝えいただくんですけれども、やっぱりふんわりしている、その
JST債をいつ
発行するんだとか長期的なプランとか余り描けていないのかなと思うところが多いからなんです。
私は、この三次
補正に、小中高生の自殺が過去最高になっていることから、自殺対策に
予算やアイデアを出してほしかったというふうに本当に思っているんです。後ほど
質問にも入れますけれども、四百四十名、十二月の数はまだ明らかになっていないんですけれども、一月から十一月までで四百四十名の小
学生、中
学生、高校生が自ら命を絶っているんですね。この時期の
補正予算ですから、やはり
コロナに関連する諸問題の対策に徹底して費やされるべきと思いますし、自殺を防ぐんだという政策や
予算が計上されずにこの五千億の数字が上がってきたということにちょっと肩を落としております。
この
ファンドに戻りますけれども、
GPIFも一時は危機的な時期がありましたように、短期的には損失が出て元本を割り込む可能性も否定はできませんけれども、何十年スパンで見ればチャレンジする価値がある
取組だと思っておりますので、この
ファンドによって各
大学の
環境が
充実して、若手
研究者の
皆さんがお金がないから
研究の
現場をやりたくても離れるということがないように、是非
運用を頑張っていただきたいなと思うところです。
ちょっとここからは寄附のことについてもお伺いしたいと思います。
この
ファンドでお金を捻出していくという方針には賛成なんですけれども、先ほど他の
委員からも御
指摘がありましたように、諸外国と
日本では文化の違いというのもあると思っております。ハーバードやMITであるとかスタンフォードであるとか、外国の
大学はやはりOBからの寄附が大きくございまして、
文科省は寄附をしやすい文化を醸成していくことも並行して行うべきと考えますが、
大臣、いかがお考えでしょうか。