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国務大臣(
平井卓也君) この
デジタル化という言葉が何かもうバズワードのようになっている、その問題意識は私もあります。特に、DXなんというのはもう完全にバズワード化したなというふうにも思うんですけれども、されど、その
デジタルの言葉というのを何かちゃんとした
日本語に置き換えるというのも非常に難しくて、今回の
法案の中でも、その
デジタルという言葉、なかなか法制局はこういう片仮名嫌いなんですけど、ちゃんと
デジタルという言葉になったんですが。
まず、先ほどの
委員会の議論の中でも、二〇〇一年の
IT基本法が施行されて、要するに、高度
情報通信
社会というものの中でみんながインターネットを使えるようにしようねという中で、おいては、先ほど
委員長ともお話ししていたんですけれども、離島まで光ファイバーをちゃんと引いているような国はほかにはなかなかありません。ですから、
インフラはやったんですよ。すごいスピードでやった。そして、ある意味
データ通信に関するいろいろな
インフラ、トータルで考えても
日本はクオリティーも高いというふうに考えています。
しかし一方で、電子
政府ランキングであるとか、例えばこの間の特別定額
給付金の
給付に関する作業フローの流れであるとか時間であるとか、そのトータルで考えてみると、
国民が満足できるようなパフォーマンスは全然発揮できていなかったというのがやっぱり反省点で、電子
政府に関しても、できりゃいいんだろうと。要するに、電子でその
情報を送って、一応
手続ができるという状態をその一つの、何というか、KPIにしてしまっていたと。つまり、今までの仕事のやり方というものを変えないで
デジタルからアナログ、あっ、アナログから
デジタルにいろんなものを置き換えていったがために、実ははっきり言って格段の
生産性が上がったわけでもなかった。つまり、そこのところが中途半端だったんだと思います。
そして、私流にその
デジタルという言葉を解釈しているのは、まず一つは、今までのやり方を変えること、それがもう前提になると思います。そして、
デジタルの一番のメリットというのが何かと突き詰めて考えたら、やっぱりつながること、つながった上で
情報連携ができることということだと思っています。
そこの
デジタルの最大のメリットを、要するに、国と自治体間、各省庁間でちゃんとできていなかった、そのためにいろいろな
行政手続というのは不便なままで経緯してしまって、
国民が不便さに慣れてしまったがために余り大きな文句も言われてこなかったこと、ここもやっぱり時々の
政府の背中を押さなかったということだと思います。
そういうことで考えてみると、なぜこういうもの、判この問題もそうなんです、今まで判こを押していたから押すということがずっと続けられていて、その判この意味を本当に突き詰めて考えて、この今までの当たり前をやっぱり当たり前じゃないと考える問題意識の持ち方も足りなかったんだと思うんですね。
全てやっぱりそういういろんな問題が顕在化したのは、今回の新型
コロナによるやっぱり我々の
社会生活の活動の制限、企業活動の制限、そして多くの皆さんが楽しみにしていたことができないような、大変な不自由な
生活を強いられるような
状況、そこを緩和するために、
デジタルのつながる力、そして
デジタルの持っているいろいろな力を発揮することができなかったということがやっぱり我々どうしても問題であるというふうに思いました。
そのなぜできなかったかというようなことをずっと、一四年のサイバーセキュリティ
基本法、一六年の
官民データ活用推進基本法、そして
デジタル手続法、全部私今までそれにかんできていながら、そして最終的な結果を出せていないということで、今回これ、いよいよこうやればできるという長年の思いが一つの今回
法案にまとまってきたというふうに思っています。
あとは、
法律が通ってそれを実行できるかどうか。今日は自民党の先生にも厳しくいろいろ御指摘も受けていますが、あとはもうやり切ることだと思います。やり切れば必ず
国民の理解を得られるだろうと、そのように考えております。