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高木かおり君 日本維新の会の
高木かおりです。
本日は、
銃刀法の
改正案について御
質問をさせていただきます。
先ほどから、
クロスボウ、日本では
ボウガンという名称で知られているわけですけれども、この
クロスボウは、現在、我が国ではスポーツ用品として、これ誰もが
インターネットなどで今は自由に
購入ができるというような
状態でございます。元々は中世で武器として使われていて、その後は動物の狩猟とかそういったことを経て、今はそういうスポーツ
競技でのスポーツ用品という、こういった形で広く世間に出回っているという
状態なんですけれども、ただ、先ほどから議論ありましたように、簡単に、しかも、かなり定めた標的に正確に撃ち込むことができる、こういった
クロスボウの特徴を悪用しての
犯罪、これによって死亡
事件も
発生しているということが何度も先ほどから
お話の中にありました。やはり私たちが衝撃を受けたのは、
兵庫県の
宝塚市での
事件だったと思います。その後にも
殺人に使われるという
事例が相次いだわけですね。
その後に、やはりこれ、日本にはとどまらなくて、世界でも、二〇一八年のアメリカ、ここでは、加害者は十三歳、そして被害者は十歳と八歳の子供が被害に遭っていると。また、その次の二〇一九年には、ドイツで二人心臓を撃ち抜かれ、一人は首に突き刺さったと。その次の二〇二〇年の一月、これ去年のことですね、これ本当に衝撃だなと思っていたんですけど、イギリスのBBCの
報道では、当時七十四歳の男性が家の外で作業中に三十九歳の男に
クロスボウで射抜かれて、肋骨、二本の肋骨の間から突き刺さって、脾臓、それから胃と腸にまで貫通して大出血の末、それがまた腕の骨に突き刺さって粉々になったと。大変痛ましい
事件が外国では
発生しています。
これは、どうしてそういった全身にわたる損傷が大きかったかと。今日、ちょっと資料を付けさせていただいています。こういった
クロスボウの矢の先端の図なんですね。これ、この今私が御
説明しました七十四歳の、
クロスボウが突き刺さった後、三週間後にこの方は亡くなったんですが、この方に使われた矢と同じ型の矢をこれちょっと資料で付けさせていただいています。
見ていただいたら分かるように、普通の矢ではなくて、かみそりに鋭いエッジがあることが分かります。こうした矢に加工することで標的へのダメージが大きくすることができてしまうと。
クロスボウを使ったこういった
殺人事件は、本当に日本だけでなく世界でも起きているというわけなんですね。
この
海外の
規制がどうなっているのかというところに視点を合わせますと、イギリスでは、この
クロスボウ、
クロスボウ法一九八七、こういったものが制定をされていて、イングランドやウェールズ、スコットランドでは十八歳未満には売買することができない
規定になっています。別の
法律では北アイルランドでも同じ
規制を行っているということで、十八歳未満の
所持は
禁止、そして
法律に違反すると刑事罪があるということです。
我が国の
規制の
是非考えるに当たって、やはりこの他国での、同じような
殺人事件が起こっている他国での
規制内容を比較するということは重要であるということで今御紹介をさせていただきましたが、その上で、我が国における
規制について伺っていきたいと思います。
今回、
クロスボウを
銃刀法に組み入れて
改正するに当たりまして、
銃刀法の立法
趣旨を知ることというのは非常に重要だと考えています。
そこで御
質問しますけれども、この
クロスボウが、現行で
規定する、これ
銃刀法の第一条での
危害予防上必要な
規制という点、それから、これは現行法の第三条の十三で、矢を発射するという行為、発射罪ですね、この
危害を予防上必要な
規制や発射罪、そもそもこれに該当するということは、これ容易に予想が付いたと思うんですよね。それが、今日も少し御
質問の
内容は重なる部分はあるんですけれども、なぜこれが、ここまで容易に推察できるのに、今までこの
法律が、今回一歩前進ではあるんですけれども、放置されてきてしまったのかと。もっと早く
規制をしていれば、こういった犠牲者というのは生まれなかったのではないのかと、そういうふうな思いでおります。
これについて、
小此木国家公安委員長、お伺いをしたいと思います。