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矢田わか子君
大臣、
加害者になってから、摘発されてからそういうふうな
対応することも大事と思うんですが、私は、実はその前の段階で、
相談者が
相談したときに、こういうことをされているんですと
相談したときに、やっぱり
警察が第一線でどういう
対応するのかということは物すごく大事なことだと思っていまして、あの桶川事件もそうだったように、その現場にいる
警察官がどう受け取って、どう
対応するかによって、事件が起こるか起こらないかということが出てくると思うんです。
特に、
被害者もそうなんですけど、
加害者になりそうな方に対して
警察が動いて
警告だと出していただくのは有り難いんですけど、それをすることでやっぱり逆
効果というか、刺激を与えてしまうというケースもありますので、
最初相談に行ったときに、その
加害者たる人にアプローチをして、できればその人がカウンセリングを受けて、あなた、こういうことしているけど、これは
ストーカーだし、何か悩んでいることがあるんじゃないですか的な、本当はそこで未然に防ぐ何か
体制づくりができないのかなということが思えてなりませんので、また御検討いただければなと思います。
それから次に、青少年の教育の
必要性についてお伺いをしていきたいと思います。
私も、今年大学一年になる、大学に入る息子がいるんですが、会話をしていると、やっぱりこの
ストーカーについて、ドラマで見たことあるけど、ほとんどそんなの教育されたことがないんですね。今、中高生なんかはSNSが当たり前なので、いろんなインスタグラムだとかフェイスブックとか発信しまくるわけですね。発信すれば、当然、
自分は悪気なくても、
自分がどこにいるかとか、毎日ここで御飯食べていますとか、簡単に書きますから、追いかけられる側というか
被害者になる側も、それから
加害者になる側もいろんな
情報をつかみやすくなっているわけです。
したがって、この教育、中学、高校の段階から、
ストーカー行為がやっぱり人権侵害であり犯罪
行為であることをきちんとやっぱり
学校で教えていく、そして、むやみやたらに
自分の
情報を発信しないということも加えて教えていく必要があると私は思っています。
二年前の東大新聞のオンラインに掲載された上野千鶴子先生のこのインタビューが大変面白かったので少し御紹介したいんですけれども。
東大は学部別の男女比が非常に違っていて、これを専攻のジェンダー隔離といいます。理工系は圧倒的に男子が多く、それも中高一貫男子校出身者、圧倒的に多い。彼らは入った後も、交際経験も恋愛経験もない。九〇年代に学内にハラスメント防止
委員会をつくったとき、衝撃のデータが出てきたんです。ハラスメントというと、教師と指導学生との間の非対称的権力
関係における性差別だと私たちは予測をしていました。ところが、出るわ出るわ、出たのは圧倒的に
ストーカー事案でした。うわあ、東大生らしいと思いましたね。女性に妄想を抱いて、その女性との
関係の持ち方が分からず、付きまとう。付きまといによって女性が恐怖を感じて、学内に入れない。ハラスメントとは、教育研究の継続を阻害する権力の濫用と定義されますが、女子学生がキャンパスに入れなかったら、教育研究の継続が不可能になります。
ぐらいの感じで、やっぱり勉強してきて、それ、
自分がこう、わあっと好きだという感情をずっと出していくことが実は犯罪になっているということも気付かずにやってしまっているケースが多くいらっしゃるということなんですね。
文科省、人権教育の一環として、やはり
ストーカー対策教育、どのようにこれから位置付けていくのか、大事だと思います。特に、
ストーカー、二十代からざあっと増加していきますので、とりわけ私は高校生への教育必要になると思いますが、いかがでしょうか。