○
嘉田由紀子君 碧水会の
嘉田由紀子でございます。少数会派にも時間配分いただきまして、ありがとうございます。
復興特として、特に私、河川政策について質問させていただきたいと
思います。
御存じのように、
日本の国土、数万年を取りますと、七割が洪水でできている。ですから、もちろん津波も怖いですけれども、洪水はどこでも起こり得るわけです。
そういう中で、今日、今資料を二つ配付させていただきますけれども、一つは、今こそ流域治水をということで、ふりかえる淀川水系流域
委員会の提言を出させていただきました。
実は、一九九七年の河川法改正を受けて、二〇〇一年の二月、ちょうど二十年前に淀川水系では流域
委員会というのができまして、四百回を超える現地調査と
会議で、そこでは、川の中だけに水を閉じ込めることはできないんだということで、流域治水の基本政策を提言をしました。ただ、そのとき、流域治水という言葉は使っておりません。その後、二〇〇六年に、私はこの淀川水系流域
委員会の提言を具体的に
実現したいということで二〇〇六年に滋賀県知事に立候補させていただき、そこでマニフェストの中に流域密着型治水と言わせていただきました。そして、八年掛けて二〇一四年の三月に
全国で初めての流域治水推進条例を作らせていただいたわけです。
実は、今回、この流域治水を国の方が束ね法案として、名前は少し分かりにくいんですけれども、特定都市河川浸水
被害対策法等一部改正案、これもまとめて流域治水関連法案と言わせていただきますけれども、閣議決定を二月二日にしてくださいました。本当に、川の中だけでは閉じ込め切れない、もう気象災害大きくなっている中で、
国民の命を守ると大きな転換をしていただいたこと、深く感謝を申し上げます。今日から衆議院の方で議論が始まるんでしょうか。その辺のところも、今日、担当の井上局長さんお越しでございますので、大いに議論していただきたいと
思います。
そこの中に一つ、既設ダム機能の有効活用という項目が入っております。具体的には、例えば河川法五十一条に、既設ダム、つまり電力やあるいは農業用水あるいは水道用水、そういうところの利水の容量を治水に使うという方向を示していただいております。これは大変大きなコペルニクス的転換だと
思います。私、知事時代から、川の中だけでは閉じ込め切れないから、是非利水を治水に転用あるいは活用とお願いしていたんですが、なかなかこれが法的にできなかったんですけれども、今回は、
菅総理大臣が官房長官のときに、縦割りに横串を刺すということでこの方向を出していただきました。大変歓迎すべきだと思っております。
そういう中で、資料の二ですけれども、宇治川・木津川・桂川水系の洪水調節可能容量という資料を出させていただきました。琵琶湖・淀川水系の川の
関係が分からないと少しこの川の名前が細か過ぎるかもしれないんですけれども、実は今、一方で、大戸川ダムという滋賀県内のダムが建設、私は知事時代に建設の緊急性、
必要性低いということで凍結させていただいたんですけど、それが今よみがえろうとしております。この大戸川ダムは二千万トンの計画なんですが、これをはるかに超える八千三百八十二万トンが既存のダムから転用活用しようという動きになっております。新しいダムを造る前にまずは既存ダムの活用が、財政的にも、また
環境保全的にも合理的だと
思います。
そこで、国土交通省さんにお
伺いしたいんですが、治水に活用できる容量、洪水調節可能容量をどのように評価をして河川
整備計画に位置付けるのでしょうか。お願いいたします。