○新妻
秀規君 今回の事案では、ある意味、
東京電力さんはすぐに報告をしたわけなんです。やはり、身内である
規制庁と
規制委員会の風通し、これは是非とも、今
委員長がおっしゃいましたけれども、しっかり風通しを良くしていただきたいというふうに改めてお願いしたいと思います。
続きまして、先ほど
更田委員長からの報告にもございました、東電の
福島の第一
原子力発電所の
事故、
事故の
調査・
分析に係る中間まとめの案について伺いたいと思います。
まずは、このベント失敗の
教訓をどう生かしていくのかについて伺います。
まず、この
中間取りまとめ案、このつい一月、報告されたもので、公表されたものであります。
資料のまず一を御覧ください。この
事故当時、このベントの成功、失敗が大きな関心を呼びました。ベントは、この
資料の一にあるとおり、これ左側が一号機、右側が二号機、例として示してありますけれども、この枠の中央にフラスコ状のもの、これは
原子炉格納容器なんですけれども、この内部の圧力が上がり過ぎるのを避けるために、このガスを、この真ん中に煙突みたいなやつありますね、これ一号機、二号機共用の共用排気筒なんですけれども、そこから出すと。これがベントです、簡単に言いますと。
この
事故では、結果として一号機、三号機、四号機で
水素爆発、二号機は爆発は免れたものの、ベント自体失敗と。この
中間取りまとめ案は、この新たな測定結果に基づいてそのメカニズムを新たに明らかにしています。
この
資料の一で分かるように、一号機、二号機、煙突を共用しているわけなんですけれども、一号機は、この緑色の矢印のように一部ベントは成功している。でも、この黄色い矢印ありますね、このように自号機に逆流してしまったり、また二号機の方に流入してしまったりしているということなんです。二号機、先ほど申し上げましたとおり、ベント自体失敗と。
三号機でも、同様に四号機と配管、排気筒、煙突共用しているんですけれども、三号機のベントガスが同様に三号機、自号機に逆流して、また四号機にも流入しているという
状況です。
資料の二、御覧ください。例として三号機示しますけれども。結局、
電源を喪失してしまったので、いろんな弁があって、このベント、うまくベントを機能させるためにいろんな弁があるんですけれども、
電源が失われてしまったので、結局、この左下の方からびゅうっとベントガスが赤い線通してこの煙突、右上の煙突に流れていくべきところが、この弁がいろいろあって、左側が通常の待機時、右側が
電源喪失時なんですけれども、結局、
電源が失われてしまったので左上の方に逆流していって、自号機に戻っちゃったり、他号機に、右上の方に流れて流入してしまったりしているということで、結局、このベントが結局非常時の
電源喪失によって機能しなかったということで、ベントの構造上の問題をこの
中間取りまとめは
指摘しているわけなんです。
全ての装置、それが適切に機能しなければならないことは言うまでもないんですけれども、このベントの例、付けりゃそれでいいということにはならない、そういう証左なんじゃないかなというふうに思います。
この
中間取りまとめが
指摘しているこのベントガスの逆流、また他号機への流入、これなぜ予見できなかったのか、また、今回のこの
指摘を他の
原発における
原子炉の安全
対策にどう生かしていくのか、これ東電さんに伺いたいと思います。