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国務大臣(
赤羽一嘉君) 室井
委員のおっしゃるとおり、私も全く同感でございます。
ちょっと、少し総じて御答弁させていただきたいと思います。これ、杉さんへの答えにもなるかと思いますが。
まず、今の
我が国の住
生活の中で、
住宅政策の中で問題というのは、やっぱり
住宅取得に係る負担が大変高いと。ですから、やっぱり一生涯
住宅ローンのために仕事をせざるを得ないというような
状況の方がたくさんいらっしゃると。そして、その結果、ライフステージで、本当は子供が育っているときは庭付きの
住宅で、高齢夫婦になったら駅前の
マンションに移り住むとか、そういう流動性が高い方が本当はいいはずなんですけれども、
既存住宅市場が
活性化していないということで、なかなかそうも言えないと。ですから、高齢者夫婦で、私の今
住宅地のところなんかも、ずうっといて、やがて一人いなくなり、
空き家になると。ですから、
空き家問題って、もう大変実は深刻だというふうに私は考えております。
こうした中で、加えて地球
環境についてということも考えれば、やっぱりどんどんどんどん、
世帯数以上の
住宅ストックがありながら、新規
住宅に関心が行って、毎年百万戸近い新規
住宅が売られているということというのは、何か極めてやはり、余り、少し合理性に欠けるんではないかなと。ですから、
長期優良住宅という概念をしっかり打って、これ御
質問ですけれども、約百年、三世代以上にわたり使用することを想定した
耐久性、
耐震性、また維持管理の容易性ですとか省エネ性の特性を備えた良質な
住宅と。
日本のこの
既存住宅の中で、築五十年以上なんというのが売りに出ているなんというのは見たことがないというか、あったらびっくりするというんですけど、それは
欧米というのは、そういう五十年とか六十年というのは当たり前のようにあると。やっぱりそうしたことがなかなか、まあ
日本人の特性でもあるんですけど、いい
住宅というのが定着していない。私も、ずっと
既存住宅市場の
活性化ということを言っているんですけど、いろいろ調べると、余り
既存住宅のマーケットにいわゆる良質な
住宅が出ていないと。やはり十年ぐらいのところというのは、やっぱり住み替える人って少ないんだというんですね。ですから、手頃、買い頃のいい物件が出ていないからなかなか
活性化しないという根本的な問題があるということなので、まずはこの
長期優良住宅ということをしっかりと推進しながらブランド化すると。
例えば、自動車の世界ですと、クラウンというと、
一定のスペックとか
一定の価格とか乗り心地とか評判というのはもう定着していて、クラウン買ったけどどうかななんて、当たり外れあるかなんて考えないわけですけど、
住宅の場合は、
長期優良住宅といっても、いや、本当にいいものなのかどうかとか、実際に住んでみたらどうかなみたいな、まだそういう定着していないということが非常に、なかなかこの流動性を高められない、様々な問題が解決できないというふうに考えていまして、そうしたことも含めて、この
長期優良住宅というものをしっかり定着をさせると。
ですから、
新築の
住宅を買うよりも
長期優良住宅というブランドを買った方が価格もお得だし、より良いものだというものを、そうしたことが、根付かせる、まさに国民の意識を変える必要があるんではないかという先生の御
指摘のとおりだというふうに私は思っておりますし、そうした
第一歩の
法改正であらねばならないというふうに考えております。