○梅村聡君 ありがとうございます。
実は、当
委員会でも今おっしゃったような論点はこれ様々な議論があったんですけれども、私、もう
一つ、今日は総理に
是非お願いというか
考えていただきたいことがあるんですけれども、医療の
提供体制そのものですね、こちらの方の改革ということも国民皆保険制度の維持とはこれセットだと思っております。
総理は、就任以来、様々な分野のIT化であるとかデジタル化であるとか、こういったことを非常に熱心に取り組んでこられたんだと思います。そういった中でいえば、医療の分野は、残念ながら、IT化、デジタル化というのが非常に私は遅れているというふうに認識をしております。
例えば、今回の新型コロナの保健所の
対応でも、いまだにファクスが毎日大活躍をしているんです。個人的には私、ファクスそんなに嫌いではないですけれども、しかし、そのデジタル化ということを
考えれば、いろんな連絡がいまだにファクスが大活躍していると。
あるいは、
患者さんが
医療機関から紹介状というのを例えばもらうとします。これもいまだに茶色の封筒に、電子カルテ、せっかく電子カルテというものがあるにもかかわらず、それをわざわざプリントアウトして、その紙を封筒に入れて、のりを付けて、後ろにバツ付けるのが、これが紹介状と言われるんですね。せいぜいファクスまではオーケーだと思います。だけど、
医療機関同士で、電子ファイルを作って、それを電子的に送って、これが紹介状だという、こういう文化というのはまだまだないんですよ。
あるいは、電子カルテもそうですね。これも、電子カルテというのは実は使い出して今二十年ぐらいたつんですけれども、これ、二十
年間の間に電子カルテって、本当に
患者さんのために役に立ったのかといったら、これなかなか難しいんですね。何でかというと、それぞれのカルテメーカーで仕様が違いますから。じゃ、医療情報をほかの
医療機関がのぞこうとしても、いや、これはメーカーが違うからとか年数が違うからとかですね、そういう互換性というのも実は医療の世界というのは実は全くない状態なんです。
あるいは、今回の四月からも、これ三月までの申込みでしたけれども、カードリーダーありましたですよね、マイナンバーカードを保険証代わりに使えるカードリーダー。あれもなかなか申込みが、まあ五〇%超えましたけれども、逆に言うと、十分の十出してもらえるのに何でこんなに申込みが少ないんだと。普通やったら、ただでもらえるものは、ただと言ったらちょっと言葉悪いですけれども、お金出してもらえるものだったら普通は、申し込むのが普通だと思いますね。だけど、何でかというと、これ、壊れたときの後の補修はどうなんだと、あるいは電子カルテとつなぐときの補修代はどうなんだと。結局、これ
医療機関ごとに申込みをして、
医療機関が自分たちで整備をするということを続けていれば、IT化、デジタル化というのは、これなかなか進んでいきません。
ですから、今日総理に
是非考えていただきたいのは、今までIT化、デジタル化、医療の世界では
医療機関に任せていたんです。補助金はちょっと出すよとかあったけれども、だけど、今まで例えば高速道路を造ったり、あるいは港湾整備をしたり、インフラというものを整備するときに、それぞれの受益者に
契約をさせるのではなくて、やっぱり国として医療の公共事業という言い方が正しいかどうか分かりませんけれども、国がある程度主導権を持って整備をしていくということを、これやっぱり総理、この医療のIT化、デジタル化を
考えるときには私は不可欠だと思うんです。
こういうことを
是非、もちろん今日は厚労
大臣もおられますけれども、国としてやっぱりリーダーシップを取ってやっていただきたいと思うんですが、こういった
考え方に対する御所見を
是非お願いをしたいと思います。