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2021-05-06 第204回国会 参議院 厚生労働委員会 第13号
公式Web版
会議録情報
0
令和三年五月六日(木曜日) 午後一時開会 ─────────────
委員
の
異動
四月二十八日 辞任
補欠選任
音喜多
駿君 東 徹君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
小川
克巳
君 理 事 石田 昌宏君 自見はなこ君 石橋
通宏
君 矢倉 克夫君 足立 信也君 委 員 衛藤 晟一君 こやり隆史君 島村 大君 そのだ
修光
君 羽生田 俊君 藤井 基之君 古川 俊治君 本田 顕子君
三原じゅん子
君
打越さく良
君 川田 龍平君
田島麻衣子
君
福島みずほ
君 塩田 博昭君 山本 博司君 東 徹君 梅村 聡君 田村 まみ君 倉林 明子君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
参考人
公益社団法人
全
国老人福祉施設
協議会
副
会長
木村
哲之
君
国立研究開発法
人国立国際医療
研究センター国
際
感染症センタ
ー国際感染症
対
策室医長
忽那
賢志
君
一般社団法人
つ くろい
東京ファ
ンド代表理事
稲葉
剛君 港区
みなと保健
所長
松本
加代
君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○
社会保障
及び
労働問題等
に関する
調査
(
新型コロナウイルス感染症対策
に関する件) ─────────────
小川克巳
1
○
委員長
(
小川克巳
君) ただいまから
厚生労働委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御報告いたします。 昨日までに、
音喜多駿
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
東徹
君が選任されました。 ─────────────
小川克巳
2
○
委員長
(
小川克巳
君)
社会保障
及び
労働問題等
に関する
調査
のうち、
新型コロナウイルス感染症対策
に関する件を議題といたします。 本日は、本件の
調査
のため、四名の
参考人
から御
意見
を伺います。 御出席いただいております
参考人
は、
公益社団法人全国老人福祉施設協議会
副
会長木村哲之
君、
国立研究開発法人国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室医長忽那賢志
君、
一般社団法人
つくろい
東京ファンド代表理事稲葉剛
君及び港区
みなと保健所長松本加代
君でございます。 この際、
参考人
の
皆様
に一言御挨拶を申し上げます。 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様
から忌憚のない御
意見
を賜りまして、今後の
調査
の
参考
にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、議事の進め方について申し上げます。 まず、
木村参考人
、
忽那参考人
、
稲葉参考人
、
松本参考人
の順にお一人十分以内で御
意見
をお述べいただき、その後、一時間四十分
程度質疑
を行います。 また、御
発言
の際は、挙手をしていただき、その都度、
委員長
の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。 なお、御
発言
は着席のままで結構でございます。 それでは、まず
木村参考人
からお願いいたします。
木村参考人
。
木村哲之
3
○
参考人
(
木村哲之
君) ただいま御紹介にあずかりました
公益社団法人全国老人福祉施設協議会
で副
会長
をしております
木村
と申します。
全国
老施協は、
特別養護老人ホーム
を始めとする一万一千の
高齢者
の
介護福祉施設
、
事業所
の会員から成る
業界団体
でございます。 私は、昨年から
新型コロナウイルス感染症対策
を担当しておりましたので、この場にこうしていさせていただきます。
参議院厚生労働委員会
の
委員
の
皆様方
には日頃から
高齢者介護
の発展のために様々な御
意見
を頂戴しておりまして、この場をお借りしまして御礼を申し上げます。また、本日は、このような
機会
を与えていただきまして、誠にありがとうございます。
高齢者介護施設
の
入所者
は、要
介護度
も高く、
感染症
に対する
抵抗力
が低いため、一たび
新型コロナウイルス
に
感染
いたしますと非常に重症化しやすく、また
最悪
お亡くなりになることも、そういう
危険性
も非常に高くございます。 このような中で、
現場職員
は、日々の
介護業務
において細心の
予防措置
を講じているだけでなく、
施設
に
感染
を持ち込まないようにプライベートの行動までも制限をして、本当に献身的な
努力
を続けております。我が国の
新型コロナ
の
感染者
や
死亡者数
が諸
外国
に比べて比較的低く抑えることができているのは、このような
介護施設
における
感染
の発生を最小限に食いとどめる
努力
が大いに寄与しているものと自負しております。 こうした
状況
を踏まえて、本日は時間も限られておりますので、
ポイント
を三つに絞って
お話
をさせていただきたいと思います。
一つ目
は、
退院基準
を満たした方の
受入れ
についてでございます。 これは、昨年末に
事務連絡
が発出され
現場
に周知されたもので、さらに、この二月には、それを促すための退所前
連携加算
が算定可能であることが示されました。この
加算
は他
施設
の
入所者
の場合に限ったものでございますけれども、
病床
の
逼迫
を抑えるためにも
退院基準
を満たした方を適切に
介護施設
や
一般
の
医療機関等
に移さなければなりません。しかしながら、
介護施設
の中にもその
受入れ
に関して消極的なところがあり、
検査
で
陰性
であることを求める声もあります。
一つ
、茨城県での
事例
を
お話
しさせていただきます。今年になって発生した
介護施設
における大
規模
なクラスターにおいて、近隣の
施設
数か所が
退院患者
さんの
受入れ
に名のりを上げたのですが、
患者
様の御
家族
様がほかの
施設
への
入所
を拒まれたということがございます。
退院
、元の
施設
に戻るのであればいいんですけれども、ほかの
施設
に行って、そのほかの
施設
で一例目になりたくないというのが御
家族
様のお気持ちだったというふうに聞いております。既に
感染性
は低いのでほかの方にうつすことはありませんよと申し上げても、それはなかなか聞いてもらえなかったということはございました。
検査体制
が拡充されてきた一方で、
検査
で
陰性
であるということがイコール治ったという、
検査
のみをよりどころとする意識が強くなってしまいまして、
退院基準
を満たせば仮に陽性であってもほとんど
感染性
はない、
つまり人
にうつすことはないという認識が非常に薄いことに要因があるのかなというふうに考えております。その点について、
介護施設
はもとより、
一般
の市民の
皆様
に向けても、より丁寧な
科学的根拠
に基づいた
退院基準
についてのアナウンスが必要ではないかなというふうに考えております。 続いて、
ポイント
の
二つ目
として、
病床逼迫
時の
入所継続
の件でございます。 現在、大阪、兵庫を
中心
とする
近畿圏
や、これからまさにこの
首都圏
、
感染者
の
拡大
に伴い多くの
自治体
で
新型コロナ病床
が
逼迫
している
状況
にあると承知しております。このような
状況下
で
介護施設
内で
感染者
が発生した場合、一定の条件の下で
医療機関
へ
入院
をさせずに
介護施設
内でそのまま
入所
を続ける、継続するような
自治体
からの指示を受けることがあるものとされております。 このことについては、国で定められたルールであり、
介護施設
としても
対応
しなければならないと考えておりますが、実際上は、
感染者
に対する
治療設備
も専門的な
知識
もない中で、ほかの
入所者
への
感染拡大
の
危険性
も非常に大きく、大変不安に感じているのが実情でございます。 このため、
施設
内の
感染者
の
入院
については最大限の御
配慮
をお願いしたいとともに、仮に
入所継続
となった場合には、
感染症
に関する
専門知識
を有する
看護師等
の
派遣
など、
入所継続措置
の前提となる諸要件を遵守お願いしたいと思います。 また、この度、
新型コロナ患者
となった
介護施設
の
入所者
に対して、老健、
老人保健施設
や
介護医療院
の
併設保険医療機関等
の
医師
や
特養
の
配置医師
が
診療
をした場合、一部
診療報酬
が算定できるようになり、また、その
自己負担分
を
交付金
の
対象
とする
特例
について
対象
の
拡大
が認められたと聞いております。 一方で、既に
医療機関
には
新型コロナ病床
を設けた場合の
補助金制度
が設けられているとも聞いております。しかしながら、
入院
による
治療
ができずに
介護施設
内で
療養
をした場合においては、現在、その
介護施設側
に対してはそれに準じた
措置
がないことから、
介護施設側
の
負担
や
努力
に対しても何らかの経済的な
支援措置
を御検討いただけると有り難いと思っております。
最後
に、
ワクチン
についてでございます。 どのような
ワクチン
であってもその
効果
には副
反応
が付き物でございますので、
接種
する御
本人
の意思が重要であり、
同調圧力
や強制によるものでなく、御
本人
の
希望
を尊重することが大前提であると考えております。 御
本人
が
接種
を受けるかどうかを適切に判断するに当たり、
効果
と副
反応
に関する
情報
を踏まえることが何よりも大切かというふうに思っております。そのことに関する正確な
情報
の提供をいただくようお願い申し上げます。そして、その上で、
高齢者介護施設従事者
については
入所者
と同時に
接種
を受けることが可能とされていることから、
接種
を
希望
する
従事者
についてはその
希望
に応えて
同時接種
が実現できるよう、特段の御
配慮
をお願いしたいと思っております。 私の方からは以上でございます。ありがとうございます。
小川克巳
4
○
委員長
(
小川克巳
君) ありがとうございました。 次に、
忽那参考人
にお願いいたします。
忽那参考人
。
忽那賢志
5
○
参考人
(
忽那賢志
君)
国立国際医療研究センター
の
忽那
と申します。 私は、
国際医療センター
という
病院
で
感染症専門医
をやっておりまして、現在、
医師
十七年目、
国際医療センター
に来て十年になりますが、この十年間で特に
新興感染症
の
対策
というものに
従事
をしてまいりました。 まず、その中で、最初に
感染症専門医
の
育成
の
重要性
について
お話
をさせていただきたいと思います。 これまで、
新興感染症
、例えばエボラ出血熱のような
感染症
に対して、
日本全国
に
感染症指定医療機関
というものが配置されてまいりました。ただ、それは、今回のような
新型コロナウイルス感染症
のようにすごく大
規模
でこれだけ
患者数
が発生するようなものが想定されていたものではなかったというものになります。具体的にはMERSとか、広がるとしても特定の
病院
で
診療
できる
規模
のものが想定されて
対応
が行われてきたということですが、今回のような
新型コロナ
の流行を起こることが今後もあり得るということを考えますと、より次回、次に
パンデミック
が起こった場合にも次の
対応
ができるような
準備
というものを今後はしていかないといけないだろうというふうに考えております。 しかし、
日本国内
の
医学部
における
感染症
の
教育
、そして
専門家
の
育成
というのはまだまだ不十分なところがございます。私は山口大学を卒業したんですけれども、系統立った
感染症
の
教育
を十分に受けられたかというと、当時はそうではなかったと言わざるを得ませんし、多くの
大学医学部
でそのような
状況
がありました。近年は改善されてきてはいますけれども、こうした
感染症
の
知識
ですね、
基礎知識
というものが
医療従事者
全体においてもまだまだ不足しているところは否めないかと思いますので、
医学部
あるいは
医療従事者
全体にこうした
感染症
の基本的な
教育
、
感染対策
、これを行っていくということが今後の
課題
の
一つ
ではないかというふうに考えております。 私は
感染症専門医
ではありますが、まだ
全国
に千五百人くらいの
専門資格
を持った人しかいないということで、ほかの
診療科
に比べるとまだまだ少ない
領域
になります。 今回の
新型コロナウイルス感染症
、もちろん
感染症専門医
だけが診ているわけではなくて、
呼吸器内科
の
先生方
、
集中治療医
の
先生方
、
救急科
の
先生方
などなど診ていただいていますが、
診療
と
感染対策両方
をリードするという
意味
においては
感染症専門医
が
病院
の中で役立つ
機会
というのは多いと思いますが、
感染症専門医
が
全国
的に不足しているという
状況
は現在あると考えておりますので、
感染症専門医
、そして、私の
領域
とは異なりますが、
集中治療医
ですね、
集中治療医
も数としては不足しておりますので、この
二つ
の
領域
の
専門医
の
育成
ということも次の
パンデミック
の前に備えて
準備
をしていくべきかというふうに考えております。 次に、
病床確保
の問題についてですが、
病院
の
臨床医
をしていて思っていることを述べさせていただきます。 実際に、
病院
の中で働いていると、
コロナ
の
病床確保
に関しては、もちろんたくさんの
患者
さんを診れればそれにこしたことはないんですけれども、幾つかやはり
課題
がございます。 それは、
一つ
はやはり経営の問題がありまして、
コロナ
の
患者
さんをたくさん受ければ受けるほど
通常
の
診療
が行えなくなるということもありますし、最近は少なくなりましたけれども、やはり
コロナ
の
患者
さんを診ている
病院
というところにほかの
疾患
の
患者
さんが来たがらなくなるというような問題が特に一年前の今頃はありましたので、そういう
意味
で非常に経営的な問題があるということと、
あと
は、
感染症指定医療機関
以外の
病院
では、そういうまあ
風評被害
と言うとあれですけれども、
コロナ
を診ている
病院
にはなかなか
患者
さんが来ない、来ていただけないという問題があって、なかなかその
受入れ
が進まなかったというところがあるかと思います。ただ、この辺りは、最近は
コロナ
を診ている
病院
というのも
一般
的になってきたかと思いますので、解決が少しずつ進んでいるところかと思います。
あと
は、
コロナ
の
患者
さんを診る
スタッフ
の数ですね。
病床
だけ増やしても、
スタッフ
の
確保
というのがなかなかうまくいかないことがあります。それは特に
看護師
さんの数であったりとかですね。 当院も、今、元々は結核の
病床
として使っていた四十床を主に使っていますけれども、そこに
患者
さんが全員入ると、これまでそこの
病棟
にいた
看護師
さんの数では足りないんですね。これはなぜかといいますと、やはり、
個人防護具
を一人一人
患者
さんに来て着脱して
診療
する、そういうことをしていると
通常
のやはり
スタッフ
の数では足りないので、同じ
患者数
であっても
コロナ
の
患者
さんとそうでない
患者
さんを診るのに必要な
スタッフ
の数というのは異なるということで、やはり
スタッフ
の
確保
が問題になりますし、長期間やはり
コロナ
の
患者
さんの
診療
をしていると非常に
ストレス
がたまってきますし、中にはやはりその精神的な
ストレス
にかなり悩まされている人も出てきますので、長期間やはりずっと同じ
病棟
で働くということもだんだんと困難になってくるというようなところがあります。 そうした中で、
コロナ
の
患者
さんを
診療
する
医療従事者
を増やすためにどうすればいいのかということなんですけれども、
一つ
は、
医師
に関しましては、現状、
感染症専門医
、
呼吸器内科医
、
集中治療医
などの数は限られておりますので、一方で、この一年間で
コロナ
に関して分かってきたことがかなりたくさんございます。 基本的には均一の病態、つまり同じ
感染症
で同じような経過をたどって悪くなっていくということが分かっていますので、絶対に
感染症専門医
でないと診れない、
呼吸器内科医
でないと診れないということでもなく、
専門家
のサポートの下で
診療
することは十分可能かと思いますので、今後はあるいは
内科
、外科の
先生
も
診療
に関わっていただくことでより多くの
患者
さんを
診療
できるようになるのかなというふうに考えておりますので、特に現在、
医療従事者
の
ワクチン接種
が進んでおります。そうすると、我々も
感染
の
リスク
がだんだんと下がってきておりますので、そうした中で、今後、他の
診療科
の
先生方
に関わっていただくということも大事なのかなというふうに考えております。 もう
一つ
は、ほかの、これまで
コロナ
を診ていなかった
病院
にも
診療
に参加をしていただくということも今後は広げていくべきかと考えております。これも、やはり
感染
の
リスク
ということで
診療
をなかなかしにくかった
医療機関
も、
ワクチン接種
によってやはり
感染
の
リスク
が減ってきたということがあります。 問題としては、やはり
感染症
の
専門家
が不在の中で
コロナ
の
診療
をするというところに
課題
がございましたので、そうした
医療機関
には、例えば
自治体
から
専門家
の
派遣
をして
感染対策
の指導、例えばゾーニングであるとか
個人防護具
の着脱ですとかそういったことを指導する、そういう
体制
があるとほかの
病院
でも
コロナ
の
患者
さんを
診療
しやすくなるのかなというふうに思っておりますし、
診療
が、
急性期
の
患者
さんが
診療
できないまでも、回復した方、いまだ当院も、
コロナ
から良くなったけれどもリハビリを続けないといけないと、そういう方で、最近はスムーズになってきましたけれども、転院がうまくいかないような
事例
があります。そうした
病院
に受け入れていただけるように、もう少しこれがスムーズになると、
急性期
を診る
医療機関
としても有り難いなというふうに思っております。 次に、
自宅療養者
の
ケア
についてですが、現在、
関西
では
自宅療養者
が非常に増えており、重症化している方も中にはいらっしゃいます。こうした本来
入院
が必要な中で
入院
できないような
患者
さん、
高齢者
や特に
基礎疾患
のある方が増えてきております。こうした
方々
に、十分な
医療
は提供できないまでも、例えば
薬剤
ですね、
コロナ
の
中等症
以上の方、
酸素投与
が必要な方には例えばレムデシビルという点滴の薬があります、そしてデキサメタゾンというステロイドの薬がありますが、これらは
有効性
が
科学的根拠
をもって示されている
薬剤
になりますが、こうした
薬剤
を
自宅療養者
、あるいは
ホテル待機
の方であっても投与できるような枠組みが必要ではないかと考えております。特に、在宅の
診療
をされている
先生方
や開業医の
先生方
の御協力をいただいて、そうした
自宅療養
の
患者
さんにも
重症化リスク
の高いような方、あるいは重症化してきて
入院
ができないような方に
ケア
ができるような仕組みが、特に
入院
が、
医療機関
が
逼迫
して
自宅療養者
が増えている時期には必要ではないかというふうに思っております。
最後
に、
ワクチン接種
についてですが、現在、
高齢者
を
中心
に
ワクチン接種
が進んでいると思いますが、
高齢者
、そして今後
基礎疾患
のある方に
ワクチン接種
が進むことで、今後
入院
が必要になるような
重症者
が恐らく確実に減ってくるだろうと考えております。ですので、
高齢者
が六月、七月ぐらいに完了するとすれば、それ以降、
重症者
の
患者
さん、かなり減ってくると考えておりますので、既に現在計画されているとは思いますが、
ワクチン接種
については引き続き
高齢者
、
基礎疾患
のある方から
接種
を進めていただければ、
医療機関
としても今後大変助かるというふうに考えております。 私からは以上になります。貴重な
機会
をいただきまして、ありがとうございます。
小川克巳
6
○
委員長
(
小川克巳
君) ありがとうございました。 次に、
稲葉参考人
にお願いいたします。
稲葉参考人
。
稲葉剛
7
○
参考人
(
稲葉剛
君)
一般社団法人
つくろい
東京ファンド代表理事
の
稲葉剛
と申します。本日は、貴重な
機会
を与えていただき、ありがとうございます。 私からは、
コロナ禍
における
生活困窮者支援活動
の
現場
からの報告と、そこから見えてきた
公的支援
の
課題
について
お話
ししたいと思います。 五月の三日と五日に私
たち
が開催した
ゴールデンウイーク大人食堂
には、二日間で約六百六十人もの
方々
が来られました。
コロナ
以前、こうした
食料支援
の
現場
に来られる方のほとんどが中高年の
単身男性
でしたが、今では十代、二十代の
若者
、女性、
お子さん連れ
、
外国籍
の方など、世代や国籍、性別を問わず様々な方が
支援
を求めて集まるようになっています。私はこれまで二十七年間、
生活困窮者支援
の
活動
を続けてきましたが、これほどまでに多く多様な
方々
が困窮しているという
状況
は、
バブル崩壊
後、リーマン・ショックを含め、過去に見たことがありません。 この一年間、民間で
生活困窮者支援
に関わる私
たち
は、
貧困
の
現場
では
緊急事態
が発生している、
社会
の底が抜けていると言い続けてきました。しかし、各地の炊き出しに集まる人の数は増え続け、日々
最悪
の
事態
を更新し続けています。
首都圏
の四十
団体
以上のネットワーク、
新型コロナ災害緊急アクション
では、
メールフォーム
による
相談窓口
を開設し、この一年間に六百件以上の
相談
に
対応
するとともに、
所持金
が数十円しかない、今晩から野宿をせざるを得ないといった
緊急性
の高い
相談
には
スタッフ
が
現場
まで駆け
付け
て
支援
をするという
アウトリーチ
型の
支援活動
を続けてきました。今年に入り、
コロナ禍
の
長期化
に伴い、
経済的困窮
だけではなく精神的にも疲弊し切っている
方々
からの
相談
が増える傾向にあり、死ぬことを考えていると話す二十代、三十代の
若者
からのSOSが急増しています。 私は、昨年春以降、
貧困
の急速な
拡大
に
対応
するためには、
最後
の
セーフティーネット
である
生活保護
を徹底的に活用すると同時に、その手前の
支援策
も大幅に拡充する必要があると訴えてきました。しかし、
政府
は、昨年に一度十万円の
特別定額給付金
を支給しただけで、
社会福祉協議会
の
特例
貸
付け
を拡充するということで急場を乗り切ろうとしました。
コロナ
の
長期化
を踏まえ、
特例
貸
付け
は今年二月に二百万円まで増額されたため、現在、貸
付け
の
二つ
のメニューの総額は八千四百億円を超え、
申請件数
は二百九万件を超えています。その結果、
現場
では何が起こったのでしょうか。
関西社協コミュニティワーカー協会
が
全国
の
社協職員
千百八十四人を
対象
に実施したアンケートには、次のような
社協職員
の声が寄せられています。貸
付け
以外の
支援施策
がいまだ打ち出されないことが
相談現場
で苦しい、延長まで借り切った人や年齢的に就労につながらない
人たち
にどう
支援
していいのか悩む、また、そもそも仕事が少ない、苦しい
状況
の人に借金をさせている、これが
福祉
なのか疑問に思う、
金銭面
での
支援
が必要なのであれば貸
付け
ではなく
給付
という形で検討してもらいたい、今のままでは
生活
ができず
貧困
によって亡くなる方が増えそうで心配です、
コロナ
の影響がこれだけ
長期化
することを国のリーダーや識者も含めて誰も知り得なかったのかという疑問がある。
コロナ禍
における
政府
の最大の
貧困対策
が
給付
ではなく貸
付け
であったということについて、
現場
の
職員
が最も矛盾を感じているのです。また、丁寧な
相談支援
ができないジレンマを全体の七六%の
社協職員
が抱えており、
生活保護
につなげようにも
福祉事務所
の
窓口
で拒否されるので今後の
支援
に悩んでいるという声もありました。
社協
の貸
付け
については
借受人
と
世帯主
が
住民税非課税世帯
であれば
償還
を免除するという方針が示されていますが、この
収入基準
は厳し過ぎるので緩和すべきだと考えます。また、家賃の
負担
を少なくするために
家族
と同居して家計は別にしているという
若者
らが
償還免除
の
対象
から外されてしまう
危険性
もあると考えます。 私の知り合いの
社協職員
は、貸
付け
の
利用者
はほかの
カードローン
、クレジット、
リボ払い等
も満額まで借りている人が少なくない、
社協
の貸
付け
を実際にほかの債務の返済に充てている人も多いと思われる、自殺者が多かった時代は多重債務による
生活
苦が主な理由だったが、その再来がもう目前まで来ているという感覚があると危機感を語っています。ほかの先進国と違い、現金の
給付
ではなく貸
付け
で
対応
しようとした弊害は余りに大きいと言わざるを得ません。
最後
の
セーフティーネット
である
生活保護
は昨年の秋以降申請者数が増え続けていますが、今年一月の申請者数は前年同月比で七・二%増と微増にとどまっています。民間の
食料支援
に集まる人が
コロナ
以前と比べて倍増しているのと対照的です。
生活
困窮者が増えているにもかかわらず
生活保護
利用が進まない背景には、三つの要因があると私は考えています。
一つ目
は、広報の不足です。厚生労働省は、昨年十二月より公式サイトにおいて
生活保護
の申請は国民の権利ですという広報を始めましたが、ネットでの広報には限界があります。一部の政治家が主導した過去のバッシングによって浸透してしまった
生活保護
に関するマイナスイメージを払拭するためには、テレビのコマーシャルや駅の広告など、様々なツールを活用した広報を行う必要があります。マイナンバーカード並みの予算を投入して広報を展開してほしいと望みます。
二つ目
は、各地の
福祉事務所
による水際作戦です。今年二月、
生活
に困窮して住まいを失った二十代の女性が横浜市神奈川区に
相談
に行ったところ、
生活保護
に関する様々な虚偽の説明をされ、追い返されてしまうという事案が発生しました。神奈川区は後日謝罪をしましたが、同様の水際作戦は各地で頻発しています。
新型コロナ災害緊急アクション
には、若いから
生活保護
はないと言われた、もっと仕事を真剣に探してはと言われ断られた、住民登録がないから駄目と言われた等、違法な追い返しをされたという
相談
が相次いでいます。こうした
生活保護
の
窓口
における水際作戦をなくすためには、
生活保護
のオンライン申請を導入すること、各
自治体
の
窓口
で
相談
者が手に取れる場所に申請書を置くことを求めます。 三つ目には、制度上のハードルがあります。最大のハードルである扶養照会については、今年の四月以降、申請者の意向が一定程度尊重される運用に変わりましたが、まだ
現場
では徹底されていません。更に一歩進め、申請者の同意がなければ親族に連絡をしてはならないということを明記した通知を厚生労働省から出してほしいと願っています。 また、車の保有や申請時の預貯金額などの資産要件も大幅に緩和し、
生活保護
の
利用者
数を政策的に増やしていくことが求められています。二〇一三年以降引き下げられてきた
生活
扶助基準も元に戻す必要があります。
生活保護
の手前においてもう一度一律の
給付
金を支給する、住居
確保
給付
金の支給期間を撤廃して普遍的な家賃補助制度へと改変するなどの現金
給付
を思い切って拡充すると同時に、
生活保護
そのものも使いやすくしていくという両面作戦を行わなければ、現下の
貧困
拡大
には
対応
できません。 また、難民申請中で仮放免の方も含めて、制度から排除されてしまっている
外国籍
の
方々
の
医療
や住まい、
生活
を保障する
支援策
を行わなければ命の問題に直結すると大変危惧をしています。 自助も共助も限界だ、今こそ公助の出番だと私
たち
は一年間叫び続けてきました。しかし、
生活困窮者支援
の
現場
では、依然として公助の姿は見えません。
政府
は一体どこにあるのでしょうか。この国に
政府
が存在しているということが
貧困
の
現場
からは見えないのです。 今この瞬間、家を追い出されて路上
生活
へと追いやられていく
若者
たち
がいます。今この瞬間、おなかをすかせている子供がいます。その子供のために炊き出しに並ぶ親御さんがいます。そして、今、命を絶つことを考えている大勢の
人たち
がいます。その
人たち
に向けて、日本には
政府
がある、人々の命と暮らしを守る
政府
があるんだということを行動で示してください。
貧困
に苦しむ人々の声を聞く政治があるということを今すぐ行動で示してください。 私からの報告とお願いは以上とさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
小川克巳
8
○
委員長
(
小川克巳
君) ありがとうございました。 次に、
松本参考人
にお願いいたします。
松本参考人
。
松本加代
9
○
参考人
(
松本
加代
君) 私は、港区
みなと保健
所長の
松本
加代
と申します。このような貴重な
発言
の
機会
をいただきまして、ありがとうございます。 保健所は、地域の健康危機管理
対応
のほか、母子保健、精神保健、
医療
連携など幅広い業務を行い、地域の公衆衛生行政を担っています。どれも住民の
生活
に不可欠なものであり、この平時の業務を守りつつ、
新型コロナウイルス
流行への
対応
を長期に続けているのが現状です。 しかし、
新型コロナウイルス
の
対応
の混乱の中で、従来のサービスを中止や延期せざるを得ないことが各地で起きました。例えば乳幼児健診、エイズ
検査
などが中止になったりもしました。もちろん、これは苦渋の決断です。止めざるを得なかったわけです。 それはなぜかといいますと、混乱の中で既に限界にぶつかっていたからです。ここまでの
新型コロナウイルス
への
対応
業務を支えてきたのは、夜間や休日においても自分や
家族
との時間を削って業務に当たった
職員
の使命感や意識の高さです。
全国
の保健所関係者、そしてそれを支えてくださっている
医療
関係者、住民の
皆様
の協力によるものです。しかし、このような中で、自ら体調不良となり職場から離れざるを得ない人、復帰できずにいる
人たち
がいるのも事実です。個々の使命感への依存や非常時のような緊張を長期に続けていくのはもう無理です。
感染症
を広げない、命を落としたり健康を害する人が一人でも減るよう、そして混乱を最小限にして経済や
社会
の機能を維持するために保健所が貢献する四つの
課題
について話させていただきます。 初めに、
感染症
医療
体制
のオペレーションの確立と責任の明確化です。
通常
、
一般
の病気における
入院
患者
の調整は、
患者
を実際に診察している
医師
らによる病診及び病病連携の仕組みの中で行います。しかし、
新型コロナ
では、直接
患者
に会っていない保健所が間に入り、
患者
や都道府県等の調整担当、
医療機関
に連絡をする構造となっています。御
本人
と
医療機関
、時には救急隊を挟み、伝言ゲームのようなこともあり、大変時間が掛かります。特に、夜間と土日はそこの調整が
現場
の大きな
負担
となっています。
入院
が必要な方や急変した方への
対応
の遅れは命に関わる問題になります。
感染症
医療
体制
の整備は、
病床
数の
確保
だけではなく、
病院
や宿泊への搬送車の手配を含めた全体のオペレーションが機能するよう、具体的な整備を急いでいただけますようお願いいたします。また、その
体制
は、今後、他の
感染症
が出現したときにも活用できるものであってほしいと思います。
二つ目
に、これも至急でございますが、先ほど
木村参考人
からも述べられて重なる部分もございますが、介護、
福祉
の
現場
への
感染症
予防
支援
をお願いいたします。これは
病床確保
や
医療
逼迫
の問題に大きく影響いたします。 港区では、
高齢者
施設
で
感染者
が把握されたら、迅速に
調査
や訪問指導、オンライン会議を開いて、これ以上
感染症
を広げないような介入をしています。しかし、この中で困難と感じることは、マスクや手洗いが困難な認知症の方の
感染
予防や入
退院
調整がとても大変なことです。 PCR
検査
への補助金などで現在
検査
そのものはとても受けやすくなっていますが、それだけでは
感染
予防になりません。介護・
福祉
現場
での環境整備など、
感染
予防への
支援
は不可欠です。
医療
には慰労金なども含め予算
対応
を進めていただいておりますが、介護、
福祉
の分野においても
支援
を進めることで、その結果、
医療
に掛かる負荷を減らすことが可能ですので、保健所の立場からも
支援
をお願いしたいと思います。 三つ目は、
ワクチン接種
体制
の
支援
についてです。 イギリスやイスラエルのように短期間でより多くの人に
ワクチン接種
を進めることは、この
感染症
との闘いを大きく変えます。
医療従事者
と
高齢者
の
ワクチン
確保
の見通しが立ったと聞いています。今後、
ワクチン
を最大限のスピードで
接種
が進められるよう、従来のやり方にとらわれず柔軟な
現場
対応
ができるよう、是非国としての
支援
をお願いいたします。 また、
ワクチン接種
記録の入力や予約管理などで運用上のミスを防ぐためにも、安定した行政手続基盤の整備を期待しています。 また、今後は
ワクチン接種
記録やPCR
検査
の結果をスマートフォン等で提示できるデジタル証明が
社会
活動
、また留学、旅行、ビジネスなど国境を越えて
活動
をする
人たち
には重要になってきます。これを
自治体
単独で実現するのはとても難しいことです。 また、
自治体
ごとにばらつきがあるのでは国際的な信頼が得られません。マイナンバー制度の
情報
提供ネットワークシステムを活用し、国として
情報
の管理化、一元化、国際標準化を急ぎ進めていただけますようお願いいたします。そうした
情報
提供
体制
や安全管理
体制
が整うことが国民の信頼につながり、
ワクチン接種
希望
者が増え、
接種
率の向上につながると思います。 第四に、オリンピック、パラリンピックなど国際的なイベントへの
対応
と短期滞在
外国
者への
医療
費
負担
についてです。 開催が迫っているオリンピック、パラリンピックについて、アスリートとその関係者、大会運営に関わる
人たち
が来日します。アスリートの
方々
は厳しい
感染対策
を含めた体調管理をされていますが、それ以外の関係者の中にはそこまで厳密な管理をされていない人もいます。
日本国内
で
新型コロナウイルス
に暴露、
感染
する人もいるかもしれません。 現在、都内では
感染者
が増加傾向にありますので、保健所で住民の
支援
を行いながら
対応
、追加の
対応
をすることはとても難しい
状況
です。国を挙げてこのイベントを安全に遂行するために、イベント関係者専用の
対応
スキームや
施設
をつくっていただき、住民の
医療
に負荷が掛からないようにお願いいたします。 また、短期滞在
外国
人が受診した場合、日
本人
とは異なる支払の問題が生じます。これは、全額自己
負担
だからです。未収金などが発生しないよう、来日する
外国
人には旅行保険など
医療
費がカバーされる保険加入を義務
付け
てください。これは、他の国では既に導入されている仕組みです。 また、
新型コロナウイルス感染症
では、勧告
入院
した場合の
医療
費は個人
負担
がありません。健康保険を利用して
自己負担分
を公費でカバーされています。しかし、保険証をお持ちでない
外国
人は、加入している保険会社が支払可能でも全額公費で処理されています。つまり、
外国
人が滞在しているホテルのある
自治体
や国が一〇〇%
負担
をしているという
状況
です。これは、法律などを変えなくても運用で
対応
できるとのことですので、保険会社への支払で処理できるよう、早急に通知の発出などの
対応
をお願いいたします。
最後
に、オリンピック、パラリンピック開催期間中、海外からの入国者や国内から集まる
人たち
、つまり住民以外の短期滞在者への
医療
については、国や東京都が独自に臨時の
施設
や
医療
者を
確保
するなど御
準備
をお願いします。保健所には現在、管轄内の住民サービス以外の
対応
をする余裕はございません。 私からは四つのお願いを申し上げさせていただきました。 以上になります。ありがとうございました。
小川克巳
10
○
委員長
(
小川克巳
君) ありがとうございました。 以上で
参考人
の御
意見
の陳述は終わりました。 これより
参考人
に対する質疑を行います。 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。 まず、各会派一名ずつ指名し、その後は、会派にかかわらず御
発言
いただけるよう整理してまいりたいと存じます。 質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの
委員
が
発言
の
機会
を得られるよう、答弁を含めた時間が質疑者一人当たり五分以内となるように御協力をお願いいたします。 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。 自見はなこ君。
自見はなこ
11
○自見はなこ君 ありがとうございます。 今日は連休明けというか中日でございますけれども、それぞれの
先生方
、関係者の
皆様
におかれましては、この連休間変わりなく
コロナ
対応
に当たっていただいているんだろうと思います。改めて、この一年余にわたります
皆様
の働きに心からの感謝と敬意を表したいと思います。 時間限られておりますので、
皆様
それぞれに質問したいのですが、一巡目では質問が行き渡らない可能性もあることをお許しいただけたらと思います。 まず、
木村
副
会長
にお尋ねをしたいと思います。 今、
現場
の
お話
を聞いて、
家族
が転院を
希望
されないという、本当にこれ
現場
ではこういうことあるんだろうなというふうに思いましたが、やはり現在、現状といたしましては、
施設
で例えばクラスターなどが出た場合は、恐らくはその
施設
の中にいていただいて、そこに
感染症
なりの専門の
知識
を持った方が入っていただいて、そこを実質
病棟
化して管理しているというのが現状じゃないかと思うんですが、昨年来から、厚労省の老健局においては、そういったことにも事前に、事前から
対応
できるようにということで様々な補助金も含めて御提案をしていると思います。それが具体的に、
現場
では例えば事前から専門の
感染症
の
先生方
や
看護師
さん
たち
に入っていただいてそういった
対策
をするようなスキームとか、
自治体
との連携とか、具体的にどうなっているのかという現状を教えていただけたらと思います。
木村哲之
12
○
参考人
(
木村哲之
君) 自見
先生
、ありがとうございます。 御質問にありました今現状のそのクラスター、それから
病床逼迫
時の
入所継続
ですね、そういったところの
対策
については、これは各都道府県ごとによって若干違いはあるかなと思います。 私は茨城県なんですが、茨城県は、
医師
会が
中心
になって、老健協、それから老施協、こういったところが
新型コロナウイルス
地域
医療
・介護連携推進会議というのを発足いたしまして、この年明けから、毎週、オンライン会議などでそういった
病床
の
逼迫
状況
ですね、それから
感染
状況
、それから
退院患者
の
受入れ
についての意向など、
施設
ごとに違いますので、そういったものの
情報
共有、そういったものをしています。
あと
、様々、昨年度、補正予算等で本当に
介護施設
に対しても補助いただきました。その中で、陰圧装置であるとかそういったものを購入することもできましたし、掛かり増し経費などで必要とされたものについては
対応
させていただきました。本当にありがとうございました。 ただ、やはり
施設
の
規模
、それから
施設
の形態、建物の造りも含めてそれぞれもう違いまして、個室だけの
特養
なのか、あるいは従来型と言われる多床室を持つ
特養
なのか、食事三回あります、日に三回食事がありますけれども、食事の仕方についても本当に大人数で食堂で食べる
施設
なのか、個室ユニット型のような十人程度で食べるものなのか、
施設
の形態によっても随分違ってきます。 ですから、本当にその個別の
対応
というのはなかなか十分ではないと思っていますし、またそういった専門職等の配置、またあるいは連携、日頃からのそういったものについてはなかなか地域差もありますので、ちょっと難しい
状況
にあるかなというふうには感じております。 以上です。
自見はなこ
13
○自見はなこ君 ありがとうございます。
小川克巳
14
○
委員長
(
小川克巳
君) 自見はなこ君。
自見はなこ
15
○自見はなこ君 失礼いたしました。はい。 ありがとうございました。 時間、四十五分までということで、一旦ここで終了させていただきますが、
現場
で、例えば茨城県ですと大変な良い連携の下で話が進んでいるということを聞けて良かったと思いますし、また、協会全体の、
協議会
全体のお立場としては、それが四十七都道府県すべからく行われるように是非見ていただきたいとも思っておりますので、これからもよろしくお願いします。 これで終わります。
小川克巳
16
○
委員長
(
小川克巳
君) 石橋
通宏
君。
石橋通宏
17
○石橋
通宏
君 立憲民主・社民の石橋
通宏
です。 今日は、四名の
参考人
の皆さん、本当に連休明けのお忙しい時期にありがとうございます。大変貴重な御
発言
、御提言をいただいたと思います。感謝申し上げたいと思います。 冒頭、二問だけ質問させていただきます。 まず最初に、
稲葉参考人
にお伺いいたします。 先ほど冒頭
お話
しいただきました五月三日の大人食堂、私も
現場
へ行かせていただいて、
状況
を見させていただきました。本当にあれだけ多くの皆さんが
支援
を求めて
相談
にも来られていたと、ある
意味
本当に衝撃を受けました。本当に日頃からの御尽力に敬意を表したいと思いますが、今日
お話
にもありましたけれども、実は、
稲葉
さんが書かれた「
コロナ禍
の東京を駆ける」という書籍も読ませていただきました。改めて昨年来の
現場
の
状況
をまざまざと見せ
付け
て、見せ
付け
られた思いがしますが。 今日も
お話
ありました。いまだになぜ水際作戦があれだけ
自治体
で展開をされているのか。なぜ
貧困
ビジネス、住居、皆さん住居ファーストということで住まいが大事だという取組をされておりますが、これでも
コロナ禍
にあっても
現場
でいわゆる無低への誘導があからさまに行われていると。一体なぜこういうことが起こるのか、
自治体
間で大きな格差もあると理解をしておりますが、どうすれば解決ができるのか、もし我々に対して御提言があればお聞かせをいただければと思います。
稲葉剛
18
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 水際作戦の問題については、横浜市の水際作戦が起こって、横浜市でも市議会で議論が行われております。そんな中で、横浜市においては、厚生労働省は
生活保護
のケースワーカーの基準数、標準数を一人のケースワーカーが八十世帯を持つという計算をしているわけですけれども、それに照らし合わせてみると、横浜市全体では五十六人
職員
が不足しているという指摘が国からの監査で指摘があったというような報告が市議会の中でも語られていました。 多くの
自治体
において、特に大都市部においては一人のケースワーカーが百世帯、百二十世帯を持っていると。そうすると、受付を担当する
職員
もケースワーカーに気兼ねをして、なるべくその
人たち
の仕事を増やさないようにという意識で
対応
してしまうので、追い返しを起こしてしまうというようなことがあるのではないかと思っています。 このためには、やはりきちんとその正
職員
を、
福祉事務所
の正規
職員
を増やしていくことが必要だと思っています。厚労省は非正規を増やすための補助金は出していますけれども、非正規だとその人自身がまたワーキングプアになってしまうという問題もありますので、正規
職員
をきちんと増やしていくことが必要だと思っております。 もう
一つ
の問題につきましては、
貧困
ビジネスの規制については、厚生労働省の方でも無料低額宿泊所に対する規制と補助をセットにあったような政策を行っておりまして、徐々に改善されてきてはおりますけれども、例えば個室化ということについても、昨年度から改善が始まっておりますけど、三年間猶予をされているわけですね。その間に
コロナ
の問題が起こってしまったということで、依然として相部屋の
施設
に入れられてしまうという問題が出てきております。 根本的には、この問題というのは、やはり
福祉
行政と住宅行政がきちんと連動していない、国でいうと厚生労働省と国土交通省が連動していないという問題もあるというふうに考えています。一部の都道府県においては
コロナ
の影響で住まいを失った方に公営住宅を提供するというような施策も行われていますけれども、まだまだ
規模
が少ないということで、公営住宅の活用とか住宅
セーフティーネット
制度の活用を
生活保護
とか
福祉
行政と連携しながら行うことによって、速やかに住宅へと移行できるような
対策
、
体制
というのがつくれるんじゃないかなというふうに考えております。
石橋通宏
19
○石橋
通宏
君 もう一問お聞きしようと思いましたが、ほぼもう五分が近づいたので、もう一問すると時間超えてしまいますので、ここで一旦やめておきます。 ありがとうございました。
小川克巳
20
○
委員長
(
小川克巳
君) 矢倉克夫君。
矢倉克夫
21
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。 四人の
参考人
の
先生方
、大変貴重な御
意見
ありがとうございました。時間も限られておりますので、まず、私からは、
忽那
先生
に二点お伺いして、時間の許す限りほかの
先生方
にまた改めてお伺いしたいと思います。 先ほど
先生
おっしゃっていただいた
感染症
を専門にされている方の
育成
、非常に重要であるし、私も
委員
会でも何度か質問もさせていただいた件であります。私の地元の埼玉県では、大体四十
病院
ぐらいで六十二名の
感染症専門医
の方がいらっしゃるんですが、今、県の方では、特に百床から二百床の中小の
病院
にそういう
専門家
の方を
派遣
をして研修をする、それは最終的には
病床
の
確保
という部分と院内
感染
を防ぐという取組をやっているわけでありますが、これに対する評価と、国としてどういうふうにそういう
支援
をしていく制度の在り方など、御所見あればいただきたいというのが一点目と。 引き続きで恐縮ですが、今回の
コロナ
、やはり若い人に重症化がし得る、こういう変異が至っていることについて、どのような経過があってそういうふうな形になっているのか教えていただくことと、若い人々に対して、周りの人を守るとともに自分を守るために必要な行動ということに対してのメッセージをこの場をお借りいたしていただければと思います。
忽那賢志
22
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございました。 まず、
感染症専門医
の
育成
に関してですが、そうですね、おっしゃるとおり、まだ各地域で
感染症専門医
と呼ばれる専門の資格を持った人、そして実際に指導に当たれる人の数が各地域で不足していると考えております。 これは、まず
一つ
には
感染症
のそのトレーニングを行う
施設
が少ないですね。
感染症
の
専門医
になるためには、指導医のいる指導
施設
というところで少なくとも三年の研修を受ける必要があります。それは、
内科
専門医
などの元々の資格の上に更にプラス三年という研修を行う必要がありますので、そうした
施設
が限られるということで、元々
感染症専門医
が少ないので当然その指導できる人も少ないわけですけれども、そういったことがあるのでなかなか広がりにくいところがあります。
感染症
学会では、暫定的に
感染症
指導医でなくとも指導
施設
になれるというような
措置
をとった時期もございますので、こうした可及的に速やかに
感染症専門医
の
育成
が必要な場合においては、そうした移行
措置
というんですかね、そういう期間を設けて、多少その基準を緩めて
感染症専門医
を
育成
できるような
措置
があってもいいのかなと思います。
あと
は、大学
病院
などで
感染症
の
専門医
を育てられる、
感染症
の講座がある大学も、まだ全ての大学
病院
に
感染症
学の講座があるわけではございませんので、これは文部科学省からも
感染症専門医
の
育成
ということで予算が下りていると伺っておりますが、そうしたことも含めて各大学、大学
病院
などで
感染症
の
専門医
が育ちやすいような環境をつくっていただくのがいいのかなと考えております。 もう一点の御質問ですが、現在の変異株ですね。これはどういう理由で
若者
も重症化しやすくなったのか、これはなかなか機序としては基礎の
専門家
でもなかなか御説明が難しいのではないかと思いますが、
感染性
が増すことで、そしてウイルス量が体の中で増えやすくなっていると言われておりますので、そうしたこともあってこれまで重症化していなかったような人でも重症化するようになっている、あるいは重症化するスピードが速くなっているというふうに理解をしております。 そして、御指摘のとおり、若い方もこれはこれまでよりも重症化する
リスク
が高くなっておりますので、そうした
方々
、若い
方々
も含めて自分事として
感染対策
を受け止めていただくということが大事かと思いますし、この
感染症
の流行を抑えるためにはそうした若い
方々
も含めて
ワクチン接種
をしていかないと長期的に収束は見込めないと思いますので、
ワクチン接種
をすることで
感染
そのものを減らすことができるということも分かってきましたので、自分も重症化する
リスク
もあるし、自分から周りの人に広げないためにも
ワクチン
を打ちましょうということで、もちろん強制ではなく個人個人の判断でということにはなると思いますけれども、そうした
情報
を提供して、なるべく若い人も含めて
ワクチン接種
をしていただくことが重要ではないかというふうに考えております。 以上です。
矢倉克夫
23
○矢倉克夫君 ありがとうございます。 ほかにも、保健所の役割やオペレーションの在り方なども含めていろいろと
参考
になる御
意見
をほかの
先生方
からもいただきました。時間があればまた御質問させていただければと思います。 ありがとうございます。
小川克巳
24
○
委員長
(
小川克巳
君)
東徹
君。
東徹
25
○
東徹
君 日本維新の会の
東徹
でございます。 まず、
松本参考人
にお伺いをさせていただきたいと思います。
一つ
は、非常に
感染
が
拡大
したとき、当初は追いかけられていた濃厚接触者なんですけれども、
感染
が
拡大
したときとか非常に難しかったのではないのかなというふうに思います。そういう疫学
調査
、これは保健所の保健師さん以外にでもできるんではないのかなというふうに思ったりとかしておるんですが、その点について、例えば研修を受けたほかの
スタッフ
であるとか、そういった方がやるというわけにはいかないのかどうかとかですね。 そしてまた、先ほどオペレーションの話もありました。例えば、宿泊
療養
施設
の
確保
とかそういったところの部分、また
病院
の
確保
とかそういったところもやっぱりやられてきたんだろうというふうに思うんですけれども、
入院
の段取りとかですね、そういったところもやられてきたと思うんですけれども、その辺のオペレーション、
現場
の経験からして、どういう形でやっていく、いけば今後いいのかというふうに、御自身のお考えがありましたら是非お聞かせいただければというふうに思います。
松本加代
26
○
参考人
(
松本
加代
君) まず、疫学
調査
についてです。 疫学
調査
は、前回の第三波の流行期にも全て行っております。ただし、疫学
調査
の目的はその封じ込め、広げないというところなんですが、やはりやってきて、一年やってきて、同じことをやってきても流行は止まりません。そういう
意味
では、私
たち
が時間を掛けてやっている疫学
調査
がどういう
効果
を持って今の流行に影響をもたらしているかというところが実感として湧かなくなってきている、そこはとても
職員
としてはつらいところかなと。
調査
自体はあってはおりますが、そういう
状況
にあります。やはりそれは、
忽那参考人
も言われておりましたように、やはり
ワクチン
じゃないかと。これ一年やってきて、保健所のこのような
調査
の先にあっても、やはり
ワクチン
の
接種
の
接種
率の向上が日本を変えていくんじゃないかなと思っています。 もう
一つ
、オペレーションの問題ですが、先ほどもお伝えしましたように、保健所が間に入ることで遅れていきます。結局、私
たち
は会っていない方の
情報
を
医療機関
の
先生方
から発生届という形で紙に書かれたもの、又はHER―SYSに入れられたものを基に、御
本人
と連絡を取って私
たち
が処遇を決めています。見えない方の処遇を決めるということに対する
負担
感、とても大きくなりますし、そうなると、少し広めに取って、やはり、じゃ、
入院
をさせておこうということになると
病床
の
逼迫
にもつながると思いますので、やはり直接
入院
調整に入るような、保健所を介さないような
体制
を取っていただければと思います。宿泊も同じです。 以上です。
東徹
27
○
東徹
君 ありがとうございます。
あと
、
忽那参考人
の方にもお伺いをさせていただきたいと思います。 先ほども矢倉
委員
の方からもありましたが、変異株のことについてでありますが、今回のN501Yの変異株、またインド株のこともこれから、非常に恐れられておりますけれども、この点についても御自身の感じていることをお聞かせいただければと思います。
忽那賢志
28
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 変異株に関しては本当に脅威だと感じております。重症度が高くなる上に、更に
感染性
が強くなっている現在のイギリスを由来とする501Yの変異が入った変異株に関しては、
関西
から広がっておりますが、東京でももう現在、
入院
患者
さんにおいては九割ぐらいがもう変異株、イギリス由来の変異株の
患者
さんになっておりまして、重症化するスピードも速くなっているように感じますし、
基礎疾患
のない方でも重症化してきています。 ですので、今までと同じ数の方が
感染
するだけでも、
医療機関
に掛かる
負担
というのはかなり増えています。恐らく
感染性
が強くなっていますから、
患者
もこれまで以上に増えるということになると
医療機関
への
負担
というのがますます大きくなる、そして今、大阪、兵庫で起こっているのは実際にそういうことが起こってしまっているということかと思います。 インドの由来の変異株に関しては、まだ分かっていないことも多いんですが、現状、それほど数が多くない現状においては、今のうちに
拡大
しないように濃厚接触者の
対応
をしっかりするということで
拡大
させないということが重要ではないかと思います。 以上です。
東徹
29
○
東徹
君 ありがとうございました。
小川克巳
30
○
委員長
(
小川克巳
君) 田村まみ君。
田村まみ
31
○田村まみ君 国民民主党の田村まみです。よろしくお願いいたします。 今日は、まず
木村参考人
に御質問したいと思います。 私も、この
コロナ禍
の中で介護
従事者
の
人たち
から多くの
お話
を聞く
機会
がありまして、今日の
お話
の中でも二点、現状と、お考えがあればお伺いしたいなと思ったことがありましたので、お伺いします。 まず初めに、本当に
コロナ禍
の中で、介護
従事者
の
方々
が本当に自分が
感染
をしてはいけないということで日々の
生活
を自分なりに制限されて
生活
を送られてきたということは、もう本当に皆さん御承知の話です。その中で、これが一年続いてくる中で私が聞いたのが、まさかあの人がというような方が、何でしょう、その
対応
の中で少し
対象
者の方に厳しく当たるような、要は精神的な
負担
が相当大きくなっているというようなことも聞いています。 そんな中で、なかなか外出とか多くの
人たち
と会ったりとかいうこと、仕事以外のことでの時間が取りづらい中で、そういう
人たち
の
ケア
は、
木村参考人
の方から見て、例えば具体的にどのようなことをすればいいかということがあればお教えいただきたいのが一点目です。お願いします。
木村哲之
32
○
参考人
(
木村哲之
君) 田村
先生
、ありがとうございます。 おっしゃっていただいたように、介護
従事者
は非常に
ストレス
にさいなまれながら、この一年余り、
コロナ禍
の中、介護に
従事
しております。元々
ストレス
の多い仕事ですから、介護というのは、これは日常的なことであったわけですけれども、ましてこの
コロナ禍
になってからは、確かに
先生
おっしゃるように、プライベートの行動も慎みながらしておりますので、かなり精神的な
負担
というのはあるかと思います。 ただ、これは介護
従事者
ばかりでなくて、
一般
の
方々
、多くの方がいろんな行動を制限したり楽しみを我慢したりされていることと思いますから、これは介護
従事者
ばかりではないと思っていますけれども、やはり、先ほども申し上げさせていただいたように、やっぱり虚弱な
高齢者
等が
施設
の中にいらっしゃいますので、一たびうつすと本当に重症化しやすい。 これ、自分の法人のことですけれども、昨年六月に
特養
施設
でクラスターが発生して、五人の、最終的に五人
感染
してクラスターとなってしまったわけですけれども、やはり九十代の女性の
高齢者
の方はお亡くなりになったんですね。最初の、最初に
感染
を持ち込んだ
職員
は、残念ながら一日もその後、
退院
できた後ですね、
退院
できた後、一日も
現場
に復帰できずに退職をしました。理由はもちろん、ちょっと仕事を続けていけなくなったのかなと思いますけれども、そういうこともあると、やはり、その頃六月でしたので、第一波がやっと終わった頃です。本当にただただ恐ろしいだけの
コロナ
の第一波でした。まあ今思えばすごく小さな波だったんですけれども、本当にその頃はそういうふうに
風評被害
的なこと、
あと
、周りからのそういった
意見
も、どこでうつったんだとか、何したんだというようなことがありました。ただ、だんだんに今、この第二波、三波、そして今四波ですけれども、そういう
風評被害
的なことは少なくはなってきたと思います。ただ、
長期化
してきたことによって本当に疲れてきた、心も少し折れかけてきたということはあるかなと思っています。 老施協としても、心のメンテナンスということで、ここメンという
相談窓口
を設置しております。そういったところで少しでも介護
従事者
等の
相談窓口
、はけ口、そういったものが受け止められるような
対策
を取っています。
田村まみ
33
○田村まみ君 ありがとうございます。 元々、介護
従事者
がやはり充足していないという中で、
コロナ禍
の中で離職される方とか、このまま続けていけないというような声が出ているということも聞いていて、ますます残られる方への
負担
ということも危惧しているところです。 そんな中で、唯一の
希望
であった
ワクチン接種
のところも、優先順位のところの中で、最初、介護
従事者
の方が入ってこなかった、海外では相当高い順位に入ってきたのにというところ。大分変わってはきたと思うんですけれども、今、運用していく中で、先ほども
同時接種
ということをおっしゃいましたけど、今、何かそこで
課題
があればとか、こういうところでちょっと手間が掛かっているとかいうことがあればお伺いできればなというふうに思います。特に居宅系の
人たち
も難しいとは聞いているんですけれども、お願いします。
木村哲之
34
○
参考人
(
木村哲之
君) ちょっと業界を代表してというとちょっとなかなか難しいですけれども、個人的なことで、身近なところで、私、水戸に
施設
に在籍をしておりますので、実は、
忽那
先生
のせりふじゃないですけど、私も打ちました。一回目は打ちました。実は今日が二回目の
接種
の予定日だったんですけれども、ちょっと日程を調整いたしました。 そういうことで、そうですね、
コロナ
ワクチン
については、もちろん
自治体
の裁量が多少あって、ただ、我々介護
従事者
については、
高齢者
のその
入所
の
方々
と一緒にできることが効率性も高まりますし、一番いいのかなというふうには思っております。優先順位的には比較的高い方だと思っています。 全体のことを考えれば、介護
従事者
ももちろん早い段階でやっていただけるのかなというふうには認識はしていますけれども、その中で、細かく言えば本当に通所の方、デイサービスとか、それから出向く訪問の方、そういった方が
入所
よりもちょっと後回しになることも、やっぱりなかなか難しいんですけど、その辺は
自治体
の裁量で多少弾力的に行っていただけているところがあるというふうに聞いておりますので、是非全体的に今行くように、これトップダウンが必要なのかどうかはちょっと何とも言えませんけれども、そういう
状況
です。
田村まみ
35
○田村まみ君 難しい部分答えていただいてありがとうございました。 終わります。
小川克巳
36
○
委員長
(
小川克巳
君) 倉林明子君。
倉林明子
37
○倉林明子君 日本共産党の倉林でございます。 今日は本当にありがとうございます。 まず、
稲葉参考人
に伺いたいと思います。 ホームレスは属性ではなくて状態である、これ
コロナ禍
が実証したというふうに書かれていまして、なるほどと思って、大事な視点だということを気付かされたんですけれども、今日の
お話
伺っていても本当に危機感が、
現場
の危機感が伝わってきていまして、公助が見えないという御指摘でした。本当にどう見える化していくのか、住居
確保
という、住宅
確保
という
支援
でもう一歩踏み込んで、行政が見えるというような
支援
の中身について御提案いただければ有り難いと思います。
稲葉剛
38
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 住居
確保
給付
金という仕組みがありまして、これは従来、離職者が
対象
だったんですけれども、
コロナ禍
において自営業、フリーランスの方も困窮されているということで、昨年四月以降、
対象
が拡充されています。また、支給期間についても、元々九か月だったんですけれども、昨年末にこのままだと切れてしまう方が続出してホームレスになってしまう人が増えるということで私
たち
の方で署名
活動
行いまして、そうしたことを受けて延長はされています。ただ、それでもやっぱり支給期間については限定があるということで、この春以降切れてしまう、切れてしまったというような
相談
も私
たち
のところには届いております。 そもそも、これだけ
コロナ
の影響が
長期化
するということは誰も想定できていなかったわけですから、この住居
確保
給付
金については、やっぱり支給期間の限定というのを撤廃して、諸
外国
で行われているような普遍的な家賃補助制度へと変えていく必要があると、住まいについては何としてでも
確保
するという姿勢を見せてほしいというふうに思っております。ステイホームが呼びかけられる中で、そのホーム、住まいを維持できない
人たち
が出るという
事態
は絶対避けなければならないので、まず住居の安定に向けた
対策
を行ってほしいというふうに思っています。 私
たち
も、民間でアパートの空き室を借り上げてシェルターとして活用するという事業を行っています。つくろい
東京ファ
ンドでは都内五十九部屋を借り上げてシェルターとして利用していまして、そこには十代から七十代まで本当に老若男女の
方々
に利用していただいております。国としてもこうした事業を行ってほしいということで要望行ってきたんですけど、残念ながらまだ実現していないと。現金の
給付
だけではなくて、現物の
給付
ですね、アパートの空き室、今増えていますので、これを借り上げて困っている方に提供するという、その両方、現金
給付
、現物
給付
、両方が必要だというふうに考えます。
倉林明子
39
○倉林明子君 ありがとうございます。 引き続き
稲葉参考人
に。
生活保護
行政について様々な御提言、御要望されているということで、勉強させてもいただきました。中でも扶養照会について御指摘をいただきまして、一定の改善がされたというふうに受け止めてはいるんですが、その評価と、更なる改善すべき点ということでお願いしたいと思います。
稲葉剛
40
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 この間、扶養照会については様々働きかけを行ってきまして、その結果、今年の四月以降は、御
本人
が、申請する方御
本人
が扶養照会してほしくないというふうに言っている場合はその事情についてきちんと聞き取りを行いなさいと、で、扶養照会をしなくてもいい事情に当たるかどうか聞き取りを行った上で判断してくださいというふうに運用が変わっております。 ただ、その扶養照会を行わなくていい場合というのは、扶養の履行が期待できない場合、要するに親族が経済的に困っているとかいうような場合に限られておりますので、結果的に聞き取りをした結果やっぱりあなたの場合は扶養照会させていただきますというふうになる可能性というものはやっぱり残っているわけですよね。ですので、そのように御
本人
がコントロールできない、私は、やっぱり自分が
生活保護
を申請するということをほかの人に知られるというのはやっぱりこれプライバシーの問題だというふうに考えますので、厚生労働省が
生活保護
は権利だというのであれば、きちんとその御
本人
の自己決定権を尊重する、御
本人
のプライバシーに関する、この人には知らせてもいいけどこの人は知らせてほしくないということを尊重するような仕組みに、はっきり御
本人
が拒否する場合は連絡しないということを明記した通知を出してほしいというふうに願っています。
倉林明子
41
○倉林明子君 ありがとうございました。 終わります。
小川克巳
42
○
委員長
(
小川克巳
君)
福島みずほ
君。
福島みずほ
43
○
福島みずほ
君 立憲・社民の
福島みずほ
です。 今日は、四人の
参考人
の皆さん、本当にありがとうございます。 年末年始の大久保公園での
相談
会、あるいは聖イグナチオ教会での
相談
会、そして女性による女性のための
相談
会、五月三日、五日における大人食堂
相談
会、いずれも、昨日も私も行きました。四人の皆さん
たち
の
コロナ禍
の中におけるすごい奮闘に心から敬意を表します。
稲葉参考人
に二問お聞きをいたします。 今、住宅政策について話があり、住宅
確保
給付
金の拡充、それから現金
給付
と現物
給付
の話がありました。 ずっとハウジングファーストを取り組んでいらっしゃるので、ちょっと大きな話でいうと、元々、公団住宅の日本住宅公団だったのが住宅・都市整備公団になり、今、都市整備機構になり、住宅が消えてしまった、再開発が非常に進んでいると。つまり、公共サービスとしての比較的安価な住宅の提供ということをある段階からやめてしまったんじゃないか、ここは非常に欠陥じゃないかというふうに思っているんですが、その住宅政策についての
意見
をお聞かせください。
稲葉剛
44
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 元々、日本の住宅政策においては、最も低所得の方向けの公営住宅があって、そしてもう少し中間層も含めた
方々
向けの公団住宅という二段構えの仕組みがあったわけですけれども、公営住宅については地方分権の流れの中で都道府県、各
自治体
の管轄ということになって、戸数についてはやはり減らされてきているという問題があります。これについてはもっと増やしていくべきだろうというふうに考えています。 一方で、公団住宅については御指摘のように独立行政法人ということ、URという形になって、URになってからの動きというのは、やはり採算重視という形になってしまったので、住宅の
セーフティーネット
としての機能というよりも、高所得者向けの住宅を提供するとか、困っている方が入れるような家賃設定になってないという問題がありますので、これだけやっぱり多くの
方々
が住宅に困窮しているという中で、UR住宅の在り方というのももっと
セーフティーネット
重視に変えていく必要があるというふうに考えます。
福島みずほ
45
○
福島みずほ
君
コロナ
感染
の
拡大
が止まらず、
病床
数の
逼迫
が言われ、変異株があります。
稲葉参考人
と
忽那参考人
に一言ずつ、オリンピック、パラリンピック開催についての御
意見
をお聞かせください。
稲葉剛
46
○
参考人
(
稲葉剛
君) 私
たち
、
コロナ
の影響によって仕事、住まいを失う方が急増しているという
状況
、よく
コロナ
災害という言い方をしています。 一年間たって、どうしても緊張感が薄れてきてしまうところがあるんですけれども、これが災害であるとしたら、例えば地震に例えるならば、今まさに本震よりも更に大きな余震が今来ている、まさに災害が進行しているという
事態
なわけですよね。災害の真っ最中に大
規模
スポーツイベントをやる国というのがどこにあるのかというのを私は本当にちょっと理解に苦しんでいます。 昨日から、宇都宮健児弁護士が呼びかけて、東京五輪の即刻中止を求めるネット署名が始まっていて、一日間で六万人の方が賛同しています。私も賛同しておりますけれども、もしこのまま五輪が強行されて、それによって
コロナ
が更に
拡大
をして多くの方が亡くなる、そしてまた収束が更にまた
長期化
してしまって、その間、
貧困
によって死へと追い込まれる
人たち
が出てきた場合、一体誰が責任を取るのかということを是非この国会で議論していただければというふうに思っております。 今は、とにかく国力の全てを
感染症
対策
と
貧困対策
、命と暮らしを守るという
対策
に全て振り向けるべきときだというふうに私は考えています。
忽那賢志
47
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 オリンピック、開催すべきかどうかというところは、私個人が申し上げるのはなかなか難しいところでありますが、少なくとも
感染者
の数をもう限りなくゼロに近づけた状態で、オリンピックによって
感染拡大
が起こらない可能性が高いというところまで
感染者
を減らすということをやはり前提とするべきだろうと思います。そして、そのためにも、オリンピックに向けて今よりもより速いスピードで
ワクチン接種
をどんどん広げていって、
感染拡大
が起こりにくい環境を、もう今のうちに強い
対策
を行っていくということが大事ではないかと思います。
福島みずほ
48
○
福島みずほ
君 ありがとうございました。
小川克巳
49
○
委員長
(
小川克巳
君)
打越さく良
君。
打越さく良
50
○
打越さく良
君 立憲・社民の
打越さく良
です。 本日は、四人の
参考人
の皆さん、本当に勉強になりました。ありがとうございました。 まず、私の方からも
稲葉参考人
にまず伺いたいと思います。 御本も読ませていただきまして、今日の
お話
からしても、もう目下困っている方
たち
の、大勢の多様な方
たち
に寄り添って御
相談
を受けていらっしゃるというもう日々の御
活動
に敬意を表したいと思いますが、ただ、本当にこれが、目前に今いる方
たち
の
相談
を受けているというそれ自体がすばらしい御
活動
なんですけれども、それには限界があるというふうにもお感じなんじゃないかというふうに思われて、例えばもっと、何というんですかね、今後の中長期的な
コロナ禍
の影響というものも予想されて、どういうことが今政治に求められているのかということですね。例えば、我が立憲民主党は金融所得課税の強化などを考えているんですけれども、またそういった税制のこととか、何かお考えがあれば教えていただければと思います。
稲葉剛
51
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 先ほどは緊急の
対策
について
お話
をさせていただきましたが、中長期的な格差の
拡大
についても大変懸念をしております。これは日本に限らずですけれども、世界各国において
コロナ禍
でそれぞれの国によって二極化が進んできていると。本当にもう今月の家賃をどうしようか、今日食べるものどうしようかというふうに苦しんでいる
方々
がいる一方で、金融資産がどんどん増えていっている
人たち
もいるという
状況
があります。 御承知のように、アメリカのバイデン政権においては、
コロナ
の影響で広がってしまった貧富の格差を縮小していくという
対策
を打ち出しておりまして、富裕層への課税強化、所得税の最高税率を上げたりとか、キャピタルゲインの課税をしていくというような方針を打ち出しています。是非や日本もこうした姿勢というのを見習ってほしいというふうに願っています。 といいますのは、既に二〇一四年の段階でOECDが所得格差は経済成長を損なうというレポートをまとめています。また、例えば健康の
社会
的な決定要因に関する研究では、格差、所得格差の広がった国や地域においては、格差の下にいる
人たち
の健康状態が当然悪化するわけですけれども、格差の上にいる
人たち
の主観的な健康状態も悪化するというような研究結果も出ているわけでして、このまま、元々
コロナ
以前から日本は格差が
拡大
していたわけですけれども、貧富の差というのがこれ以上
コロナ
の影響で広がっていくと、恐らくこれ誰にとっても不幸な
事態
になってしまうのではないか、これ
社会
としての一体感というのが失われてしまう、
社会
がもう分裂してしまったような
状況
になってしまうのじゃないかということを大変懸念しております。 ですので、今後、少なくとも十年間は
コロナ
の影響によって
拡大
してしまった貧富の差を縮小していくという政策を、これはそれぞれの政治的な立場を超えてコンセンサスとしてそういう方向へ向かっていくという政治をお願いしたいというふうに思っております。
打越さく良
52
○
打越さく良
君 大変勉強になりました。 ちょっと細かい点ももう少しお時間があればさせていただきたいと思いますが、以上で終わります。
小川克巳
53
○
委員長
(
小川克巳
君) ほかに御
発言
は。 塩田博昭君。
塩田博昭
54
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 今日は、貴重な御
意見
を四人の
皆様
からいただきまして、大変にありがとうございます。
忽那参考人
にお伺いしたいと思いますけれども、今、ファイザー製の
ワクチン
がこれからかなり、まあ来週以降にですね、多くの方に配布が行われるようになって、打っていただけるようにもなるということで、特に、
ワクチン
を
接種
を今までされた中で、まあ副
反応
部会なんかでも出ていますけれども、二回目の
接種
の後に結構、まあ頭痛が出たり、倦怠感とか、三十七・五度以上の熱が出たりというようなことが結構高い割合で出ていますよね。 これに対して、やっぱりどういう原因でそういうふうになっているのかというか、そういう、またどういう、何というんでしょうか、今後私
たち
が
対策
が必要なのかということを御所見があれば教えていただきたいというのが
一つ
と、もう
一つ
は、こういうふうに
ワクチン
が今後、どんどん打つことができる方と、そしてまた一方で
ワクチン
を、体質的なことも含めてですね、打つことができないような方に対して、今後どういうような
対策
が必要と考えておられるのか、この二点、お伺いしたいと思います。
忽那賢志
55
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございました。 御指摘のとおり、一回目よりも二回目の方が副
反応
の起こる頻度が高くなると言われております。発熱も二回目ですと四人に一人ぐらいが起こるということで、私自身はほとんど何もなかったんですけれども、職場でも、私の職場二十人くらいで、二回目打った翌日三人くらい発熱して休んだというようなことがありますので、まあかなりの頻度だとは思います。これまでのインフルエンザ
ワクチン
のようなものよりは頻度が高いというもので、これは今回のファイザー社あるいはモデルナ社の共通した副
反応
ですが、メッセンジャーRNA
ワクチン
による副
反応
の特徴と言っていいのかと思います。 ただ、これまでも、ほかにも
ワクチン
でこうした副
反応
が起こるということは、頻度の違いはありますが、想定される副
反応
ではあるかと思います。まあ頻度は高いですが。ですので、これで
新型コロナ
の
感染
リスク
、発症
リスク
、あるいは
重症化リスク
を大きく抑えることができるということを考えれば、まあ十分許容できるものではないかというふうに考えております。 こうした
ワクチン
が打てない方ですね、特に
ワクチン
の成分のポリエチレングリコールという成分がありますが、このPEGのアレルギーのある方に関しては
接種
はしない方がいいだろうというふうに言われています。 そのほかいろんな様々な事情で打たない方はいらっしゃるかと思いますが、
ワクチン
には、個人個人が免疫を
付け
るということと、もう
一つ
はその周りの人の
感染
を防ぐという
二つ
の
効果
がありますので、そうした打てない方のためにもほかの方の
接種
率を上げる、
接種
することに問題がない方ですね、アレルギーがない、特に
ワクチン接種
をして問題ない
方々
に
ワクチン接種
をどんどん進めていくことで、打てないような方からも
感染
から守るということができるかと思いますので、そうした
接種
できないような方のためにも周りの人が
接種
をするというようなことが大事ではないかというふうに考えます。 以上です。
塩田博昭
56
○塩田博昭君 ありがとうございます。 ちょっとお時間の関係で、もう一問質問したかったんですが、一回ちょっとここで終わりたいと思います。 ありがとうございます。
小川克巳
57
○
委員長
(
小川克巳
君) 藤井基之君。
藤井基之
58
○藤井基之君 ありがとうございます。 自由民主党の藤井基之と申します。 時間が限られていますので、申し訳ございません、
忽那
先生
に限って御質問させてください。 大きく分けて
二つ
のことを言いたいんです。
一つ
は、つい先日ですけれど、アメリカのいわゆる政権サイド、大統領サイドの方が、いわゆる
ワクチン
のパテントの問題についてパテント権を放棄するという話がありました。これを聞きまして、かつてあのエイズのお薬のときの南北問題を思い出しまして、多分
先生
も
新興感染症
やられていたから、あのときに。それを考えたとき、国内での開発と、そして、何というんですか、ナショナリズムというような問題が今
ワクチン
に起こっていると。このパテントの問題についてどういうふうに考えるということが一点。 それからもう
一つ
、国内で
ワクチン
開発が非常に遅れてきているのが実態だと思うんです。この先かなり国内、何社かはもう実は臨床開発もステージまで来ておりまして、まあ残念だけど、第三ステージまで来ておりますが、第三ステージのそのいわゆるトライアルをやろうとしたとき、現実にできるかどうかという話が非常に難しいんであろうと思うんです。 それで、それについてなんですが、国内開発品を実際に実証化させるためには、第三相試験を、今までファイザーとかモデルナ等々がやったようなあれだけの大
規模
な試験がもしも実施不可能だとした場合、何かそれに取って代わるいわゆるサロゲートエンド
ポイント
のようなもの、何かそういったものについて、臨床の面からアドバイスのようなものがあったら教えていただきたい。 以上、二点お願いします。
忽那賢志
59
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 パテントの件に関しては、なかなか
臨床医
にはなかなか難しい、回答が難しいところかと思いますが、私もそのニュースは拝見いたしまして、まあ途上国のことを想定してそうしたパテントを放棄すべきではないかというような議論があるというのは承知しておりますが、そうですね、ちょっと済みません、そこには私からはなかなか専門的なコメントができず、申し訳ありません。
ワクチン
の国内開発に関してですけれども、これは、おっしゃるとおり、今国内で
ワクチン接種
が進んでいくと、実際にその試験に参加する方が組み込みが難しくなるという側面があるかと思います。ファイザー社、モデルナ社のような、第三相試験を見るともう数万人単位で参加をしていただいていますが、それをこれから
日本国内
でやるというのはなかなか難しいところがあるかと思います。 承認にはやはり第三相試験をもって承認することが望ましいとは思いますが、今御指摘のありましたように、例えば第二相試験までの安全性と、
あと
は抗体価の推移でですね、それをもって間接的に
効果
を示すということで承認できる枠組みが今回臨時的にそういうことを考慮してもいいのかもしれませんし、あるいは、そうですね、その研究に参加される
患者
さんの数をもう少し少なくすることも許容するというようなことを検討していただいてもいいのかもしれません。 以上です。
藤井基之
60
○藤井基之君 ありがとうございます。 もう一点、
あと
時間が二分ぐらいありますので、お尋ねさせてください。 今度は、
治療
薬の件なんです。先ほど
先生
は、
治療
薬について
二つ
の
お話
されまして、サイトカインストームに使うレムデシビルとステロイド。そのほかにやはり幾つかの薬が開発されていると思うんですが、
先生
お伺いというので、ほかのいわゆるこの
コロナ
に対する
治療
薬というものの可能性といいましょうか、それに対する期待がありましたら、
一般
論でも結構でございますので、コメントいただけますか。
忽那賢志
61
○
参考人
(
忽那賢志
君) ありがとうございます。 おっしゃるとおり、レムデシビルとデキサメタゾン、そして、つい先日、バリシチニブという
薬剤
が承認されましたが、国内で保険適用で使用できるのはこの三つの
薬剤
になります。 それに加えて、現在、アクテムラという関節リウマチに使う
薬剤
がありますが、これも海外で
有効性
が示されています。これはまだ国内では保険適用にはなっておりませんが、各
病院
が
薬剤
委員
会などで保険適用外使用という手続を踏んだ上で使用しておりますので、これが早く
コロナ
の
治療
薬として使用できる、早く使用できることを
医療機関
としては期待をしております。 それ以外にも、
治療
薬としては国内ではファビピラビルやイベルメクチンなど
治療
効果
が検討されている
薬剤
あると思いますが、これはもちろん早く
治療
効果
が示されることを私自身も非常に願っておりますが、現時点ではまだ
治療
効果
があるかどうかはっきり分かっていないという現状ではありますので、そうした
効果
が証明された段階ですぐに承認をしていただくということをしていただけると大変有り難いなというふうに考えております。
藤井基之
62
○藤井基之君 ありがとうございました。 終わります。
小川克巳
63
○
委員長
(
小川克巳
君) ほかに御
発言
は。 古川俊治君。
古川俊治
64
○古川俊治君 ありがとうございます。 私もちょっと
忽那参考人
に伺いたいんですが、一点は、
先生
がおっしゃいました
感染症専門医
の
育成
が大事だろうと。ただ、我々経験している
パンデミック
で申し上げますと、
新型コロナ
が二〇〇九年にあって、今回COVID―19があるという
状況
で、やはりなかなかそれだけの
専門家
を、十年に一回、あるいはもっと先に、もっと前は余りなかったような気がするんですが、
先生
の御経験でもですね。そこに
感染症
の
専門医
を用意するというのはなかなか難しいということで、
一般
にほかの
診療
をやっている人がそのときに
感染症
を診られるようにという
体制
の方が現実的なんではないかと考えるんですが、
先生
のちょっと御
意見
をいただきたいと思います。それが一点ですね。 もう一点、ちょっとこれ細かいことになるんですが、ちょっとレムデシビルの今の管理についてお伺いいたしたいんですが、レムデシビルの本当に
効果
については国際的に議論があるところだと思っておりまして、アメリカの治験でも、実際、高流量酸素が、非侵襲的酸素療法をやっていない、酸素を投与している
患者
さんだけで
効果
があったと。これは今、日本では少し重症例というふうにおっしゃっていますけれども、ちょっと私はそこにぶれがあると前から思っておりました。 今回、NCGMもお入りになってバリシチニブの併用療法で、そこはもうちょっと高流量酸素あるいは非侵襲的酸素療法やられて、換気療法やられている
患者
さんで
有効性
が出ましたんで、今そういう管理だと思うんですが、現在、そのレムデシビル、本当にその重症用の人にしちゃっていて、例えば軽症の人にまだ使えない
状況
になっているのかどうか。
先生
が先ほど院外の人、
入院
できない人にもお使いになるべきだという御
意見
がありましたので、この正確な薬の管理、科学的なことについて、デキサメタゾンの投与も含めてちょっと
お話
しいただければと思います。
忽那賢志
65
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 まず、
感染症専門医
に関してですが、この十年くらいで
感染症専門医
のニーズが少しずつ高くなってきているというふうに考えております。今回のような
新興感染症
以外でも、今世界中で問題になっているのが耐性菌の増加ですね。
薬剤
耐性菌というのが増えていまして、抗生物質の適正使用というものが非常に求められています。各
医療機関
でこうした抗生物質の適正使用を行うということが強く推進されておりまして、そのリーダーをするのが
感染症専門医
という
病院
が増えてきております。 そういう
意味
で、こうした
パンデミック
が起こっている時期以外にも
感染症専門医
が活躍する場面というのは増えてきておりますし、今後も十分あると考えております。 レムデシビルの件は、まさにおっしゃるとおりでして、抗ウイルス薬は、発症して、発症した後、恐らく一週間以内の時期に投与しないと
効果
が期待できないと言われております。これは、発症してしばらくの間は体の中でウイルスが増えているので、その時期に投与すればウイルスの増殖を防げるんですが、一週間以降たって重症化してくる段階では体の中で過剰に免疫が
反応
していることで悪化をしていますので、その時期に抗ウイルス薬を投与しても余り
効果
がない。むしろ、その炎症を抑えるようなステロイドとかバリシチニブとかを使いましょうというような考え方になっております。 ですので、現在、おっしゃるとおり、適用が重症、
中等症
以降の重症
患者
もということになっていますが、本来、一番メリットが期待できるのは
重症化リスク
の高い軽症、軽症というよりも発症間もない方ですね。ただ、
コロナ
の場合は時間経過とともに重症化していきますので、軽症と発症間もないというのがほぼ同じような
意味
になってまいりますので、そうした特に
重症化リスク
の高い軽症
患者
さんに適用が広がるとよりいいのかなというふうに考えております。
古川俊治
66
○古川俊治君 それは今はできないんですよね。厚労省のためにできないという、こういう理解でよろしいですか。
忽那賢志
67
○
参考人
(
忽那賢志
君) ありがとうございます。 添付文書上は一度改訂がありまして、肺炎像があれば使用できるというように改訂されましたので、その中には軽症の
患者
さんも一部含まれるようになりました。そういう
意味
では、これまでよりも適用が広がったので使いやすくなったところはあります。
古川俊治
68
○古川俊治君 結構です。 ありがとうございました。時間です。
小川克巳
69
○
委員長
(
小川克巳
君) 足立信也君。
足立信也
70
○足立信也君 国民民主党の足立信也です。
忽那
先生
と
松本
先生
の話を聞いていて、この一年をちょっと振り返ってみているんですけれども、要は、公衆衛生学をやっている
人たち
は、
松本
さん言われたように、見
付け
て隔離なんですよね。
感染症
の
専門医
、
忽那
先生
のような
専門医
の方は、これは治すことに主眼があるわけです。両者は違いがあるんです。治すことになると、早期発見、早期
治療
、あるいは
ワクチン
というふうになっていくと思うんですが、私は、昨今、原子力村になぞらえて
感染症
村というやゆしたような表現あるいは非難の言葉がありますけれども、この司令塔機能が公衆衛生学が主体であって、見
付け
て隔離というのに偏り過ぎてずっとそれが続いてきたことが問題だと思っているんです。そのきっかけが、去年の一月に指定
感染症
にして行政の指揮下に入れたということが、先ほど
松本
さん言われたように、
医療
、
患者
さんと
医療機関
の間に保健所が介在するということがスムーズな機動的なことができなくなった要因だと、私は一年前から、それ以上前からずっと言っているわけです。 そこで、
一つ目
、
忽那
先生
にお聞きしたいのは、これだけPCR
検査
も、あるいはゲノムシークエンスも進んできて、簡便になって、抗原
検査
も簡易的に早くできるようになりましたね。これで早期発見あるいは
治療
につながるために、抗原
検査
と
通常
のPCRとゲノム解析、これをどう使い分けるのが
入院
の判断や
退院
の判断にいいと思われますか。
忽那賢志
71
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。
検査体制
に関しても、もう一年前よりも随分環境が良くなったと考えております。今では多くの
病院
で院内で
検査
ができるようになっていますし、時間もかなり短縮して、一時間以内に結果が出るようなPCRも使えるようになっております。 どういった
検査
を用いるのがいいかというのは、その
自治体
あるいは地域、
病院
のキャパシティーによるかとは思いますが、それぞれ一長一短がございますので、そうですね、例えばPCR
検査
の場合は、一度
感染
した人はしばらく陽性が続いて、
感染性
がないのに引っかけてしまうことがあると言われています。一方で抗原
検査
は、感度、つまり
感染
しているのに
陰性
と出てしまう頻度はPCRよりは高いと言われていますけれども、
感染性
の強い人に関しては検出をして、
感染性
がなくなった人には
陰性
と出やすいということで、PCRの欠点を補う
検査
でもありますし、安価で行いやすいというところがありますので、これは、例えば
病院
で、
施設
、
医療
機器が整っているようなところではPCRを用いるところが多いとは思いますけれども、抗原
検査
などを
施設
などで用いて定期的にスクリーニングする、そういった使い分けを今後は行っていくことも有用ではないかというふうに考えております。
足立信也
72
○足立信也君 同感です。 次は
木村
さんにお伺いしたいんですけど、また最近、命の選別ということがかなり問題になってきております。で、
社協
の関係で、
介護施設
だけではなくて障害者
施設
のことも御理解されていると思うんでお聞きしたいんですが、その
ワクチン接種
、あくまでも
本人
の意思だということになった場合に、極めてハイ
リスク
の方が多い
介護施設
、認知症の
方々
あるいは知的障害の
方々
、このような
方々
をどのように
ワクチン接種
すべきだというふうにお考えでしょう。
木村哲之
73
○
参考人
(
木村哲之
君) 足立
先生
、ありがとうございます。 非常に
現場
での難しい
課題
でございまして、我々の
介護施設
にももちろんたくさん認知症状をお持ちの
高齢者
の
方々
がお住まいになっています。御自身での判断が非常に難しいことがございますし、また、本来であれば自筆での署名、同意、その辺も非常に難しい方が多数おられます。 そうした方は、基本的には御
家族
様によく御
相談
をして、先ほど、ちょうど冒頭、私の
意見
の中で申し上げましたが、やはり正しい
情報
、正確なその
情報
提供があって、それに対して判断をしていただいて、御
本人
の判断が難しければやっぱり一番近いキーパーソンとなる御
家族
の、御
家族
の判断によるところでしかないかなというふうに思っております。
職員
なんかも、我々申し上げているのは、基本的にはもう自分が望まない者は打たなくていいというふうに申し上げています。
足立信也
74
○足立信也君 ありがとうございます。
小川克巳
75
○
委員長
(
小川克巳
君) 石橋
通宏
君。
石橋通宏
76
○石橋
通宏
君 二巡目で失礼します。
松本参考人
に是非お聞きしたいことがございまして、
ワクチン接種
の件で御
発言
がございました。最大限に迅速化して柔軟な
体制
でという御
発言
だったと理解をいたしますが、具体的にこうすればというお考えがあれば、是非具体的な御提起をいただければと思うんですが。 一方で、今、
政府
が、東京でいけば一都三県、
高齢者
用の大
規模
ワクチン接種
会場の設置ということをぶち上げておられます。一日当たり一万人想定のようなことで
準備
をされるようですが、一方で、それができるのであれば、むしろ
現場
で今一生懸命
ワクチン接種
体制
整えていただいて、当初国は集団
接種
から、いや、やれ個別
接種
だ、いや、やっぱり集団
接種
だみたいな、どうもぶれぶれのような気がするので、
現場
が本当に混乱されているのではないかとも思うんですけれども。 この、今御
発言
の中で、どうすれば
現場
で迅速に
希望
される方に
接種
を進めていただけるのか。今のような大
規模
接種
会場を、そうすることでかえって
自治体
が、今、先ほどシステムの件も言われましたけれども、大
規模
会場に行った人は、じゃ、
自治体
で予約したのがどうなるのかとか混乱が生じるのではないかと強く危惧するんですが、その点に含めても御
意見
あればお聞かせをいただければと思います。
松本加代
77
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。 私、
ワクチン
の所管の部長ではございませんので、あくまでも私の
意見
として聞いていただければと思います。 やはり、法律上いろんな縛りがあるということが
一つ
。それについては、この前、歯科
医師
が
接種
ができるという話が出てきておりますが、いろんな方ができるような、海外では研修を受けた方ができるというふうになっておりますので、やはりその環境の整備を進めていただきたいということや、行くだけではなくて来る、
あと
は出向く、いろんな方法があると思いますけれど、やはりそこには法律だとかそういうことが重なってきますので、そこの部分は柔軟に
対応
ができるように、各区市町村の業務でございますので、
支援
をしていただきたいと思います。 また、大
規模
接種
会場については、やはりその全容が見えませんので私も何も言えないんですが、やはり各
自治体
の予約システムがある中でどのような形でされるのかなというのがちょっと気になるところではございます。 また、先ほど基盤の話もさせていただきましたが、今回の
ワクチン接種
には、
ワクチン
流通のV―SYS、東京都が持っているシステム、
あと
は
接種
記録のVRS、
あと
は
自治体
が持っている予約システム、元々の予防
接種
台帳のシステム、五つも六つもありまして、それが何も連動していないという、物すごくそこが問題じゃないかなと思っております。一気に進めるためには環境整備とこのシステムの迅速な共有、共有といいますか一元化というところが重要だと思いますし、
接種
をするためには必要なのは
ワクチン
です。是非
ワクチン
の
確保
に取り組んでいただければと思います。 二転三転したのは、やはり輸入
ワクチン
ということで、最初の予定と変わってきたというところがありますので、できるだけ早めに
確保
していただいて、
高齢者
、持病の方、
医療
関係者だけではなく、
一般
の方によく理解していただいて、
接種
率向上というのがやはり今回の流行を止めるものになると思いますので、そこを是非御協力お願いしたいと思います。
石橋通宏
78
○石橋
通宏
君 ありがとうございました。
小川克巳
79
○
委員長
(
小川克巳
君) よろしいですか。 梅村聡君。
梅村聡
80
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 今日は、四人の
参考人
の
皆様
、ありがとうございました。 早速なんですけど、
松本参考人
にお伺いしたいんですが、実は当
委員
会でも厚労省に対しては何回か質問をしたことはあるんですけど、PCR
検査
が陽性にならない、つまり
陰性
なんだけれども臨床的にはこれは
コロナ
肺炎だと、そういう方ってやっぱり一定の数おられるんですね。PCR
検査
がもし感度が七割、八割とすれば、二割やそこらの人はそういう方おられるんですけれども、特に私の地元の大阪、
関西
は今非常に
逼迫
していますから、PCRが陽性にならない
コロナ
肺炎の方はほぼ放置状態なんですね。だけど、そういう
方々
がやっぱりおられるので、そこは一切保健所はタッチしないんだという話になってくると、二割から三割の方は野放し状態になっているという、今そういう問題非常に起きているんです。 厚労省に対してそれどう考えているんだと聞いたら、いや、まあ疑似症という扱いもあるからそこで
対応
するんだとは言われるんですけども、今の
逼迫
状況
ではもうほとんど無視されている状態なんですが、
松本
先生
としてはPCRが
陰性
の
コロナ
肺炎というのがあると認識されているのかどうか、それに対して保健所としてはどう
対応
されるのかという、ちょっと実務的な話なんですけど、お考えあれば教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
松本加代
81
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。
陰性
という考え方は、まずうまく採取ができているか、
あと
採取時期が正しかったかということはとても関係しますし、
高齢者
の場合はやはり時間がたたないと陽性にならない方もいますので、十分あり得ると思います。ただし、行政でございますので、私
たち
の方は届出を基に
対応
させていただいております。 ただし、
委員
が言われましたように、疑似症として三日間は
入院
が勧告と同等にできますので、疑似症の届出を出していただいて、その間に更に
検査
を進めていただいてということもできますし、
陰性
だといっても先ほどの時期とかやり方とかにもありますので、そういう
一般
の方が、陽性には出ないけれど陽性の可能性十分に高いから自宅でできるだけ人に会わないようにしてほしいとか、あくまでも要請というかお願いにはなりますけれど、そういうことはやることはございます。ただし、そういう
情報
が保健所はやはり上がってきにくいというところもありますので、なかなか表面化しにくいというところはありますが、そのように考えております。
梅村聡
82
○梅村聡君 やっぱり一定ちょっとそういう方はおられるので、また、これは
参考人
に言う話じゃないんですが、また考えていただければなというふうに思います。 それでは、もう一点、
木村参考人
にお伺いをしたいんですが、先ほどいわゆる
特養
でクラスターが起きたという
お話
がありましたが、これ実際に去年も、具体的な名前出すとちょっとあれなんですけど、札幌市でアカシアハイツさんというところで非常にクラスターが起きて難渋したということなんですが、これ、例えば
特養
に絞って申し上げますと、ふだんなかなか
医療
がちょっと遠いという構造的な問題があると思うんですね。例えば
特養
だったら嘱託医というか、まあ契約医という言い方が正しいと思いますが、その
方々
がおられるんですけども、実際
新型コロナ
に襲われた場合、じゃ、これ誰が
対応
するのかと。先ほど、確かに
診療報酬
でそういう緩和はあったとおっしゃいましたけど、これ契約医が入っていくときの緩和ではなくて、あくまでも地域の
医療
が入ってこれたらという、その前提がある中での緩和だと思うんですけども、これ実際に
特養
が襲われた場合、襲われたというか、そこで起こった場合ですね、どういう
対応
が一番理想的というか、誰が指揮をして誰がどう介入をして解決していくのがベストなのかという、ちょっとそこのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
木村哲之
83
○
参考人
(
木村哲之
君) 梅村
先生
、ありがとうございます。 確かに、
介護施設
という大きなくくりでいきますと、私どものような
特別養護老人ホーム
、
先生
おっしゃられたように、
医療
は常駐していませんので、いるのは看護
職員
、ただ看護
職員
も日中のみで、夜勤、夜間帯はオンコール等で
対応
は日常的には
対応
しています。
先生
おっしゃっていただいたように、
医師
は嘱託と言われる契約
医師
です。月、まあ週何回ということで来ていただいて診ていただいている近隣のクリニックの
先生
などが多いかと思います。 もし万が一
コロナ
が
施設
内に
感染
が出たときに、基本的にはその嘱託医の
先生
の指示の下、
あと
保健所等の指導の下、動くことになるのかなというふうに思いますが、私の法人で昨年六月に出たときには、ちょっとその当時の、そして個人的なことなのでここで申し上げることではないかもしれませんけど、基本的にはPCR
検査
の、館内でPCR
検査
をやることさえもちょっと嘱託医の
先生
ちょっと遠ざけられたんですね。それは、勤務されている
病院
の方からやっぱりちょっと
コロナ
対応
するなという、そういうことで、やはりなかなかそういう
意味
では、どなたもが積極的に
コロナ
対応
される嘱託医を各
施設
が
準備
できているかというと、そうではないんですね。 ですから、ただ、日頃のお付き合いもあるし、これまでお世話になってきているということもあるので、今回
コロナ
が
対応
できるかできないかだけでこれからのお付き合いを変えるわけにはいきませんので、ただ、やっぱり事前にはその有事の際にどうすべきかというのは嘱託の
先生
とは確認を取っておく必要があるかなというふうには思っています。
あと
、茨城でちょっと比較的大きな
規模
のクラスターが起きたときには、やっぱり嘱託医の
先生
が自分のクリニックを閉めてまで
現場
に入って旗振りをしてくれたということもあります。 ですから、本当に
先生
によってその判断、行動が違ってきますので、これは一概にこうすべきだとかということはないんですが、いずれにしても、各県、都道府県の行政から
コロナ
対策
チームとしてのそういったものが発動されるべきだろうなというふうには思っています。
梅村聡
84
○梅村聡君 終わります。
小川克巳
85
○
委員長
(
小川克巳
君) 倉林明子君。
倉林明子
86
○倉林明子君 ありがとうございます。
忽那参考人
に伺いたいと思います。 オリンピックについて先ほど御
意見
伺いましたので、
ワクチン
を急いでやるべきだと、異存ないんですが、あしたにも
緊急事態
宣言の延長かということで、
感染拡大
が収まるめどがないと。
全国
的にも広がっているという
状況
もありまして、今度は
医師
や
看護師
の
派遣
要請がオリンピックの期間出てくれと、ボランティアでということがあります。 これは、
ワクチン接種
を急ぐということとこの
派遣
要請について大変矛盾しているというふうに私は思っているんですけれど、率直な御
意見
お聞かせ願えれば有り難いです。
忽那賢志
87
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 そうですね、なかなか私からは申し上げにくいところありますが、そうですね、
医療
者も
ワクチン接種
もしないといけないですし、
コロナ
対応
もしないといけないと。というような中でオリンピックに
支援
をするというところで、さらに、そうですね、そのキャパシティーが限られる中でそういう
支援
を要請されているところはありますので、現在私が理解している範囲ではボランティアでの協力を要請されているというふうに理解していますので、そこに十分な手当てを
付け
ていただくということは少なくともあって、検討をしていただくのがいいのかなというふうには考えております。
倉林明子
88
○倉林明子君 言いにくいところ、ありがとうございました。
松本参考人
に伺いたいと思います。 HER―SYSの活用について、これ導入時に東京がなかなか遅れているというようなことは報道でもあったんですけれども、やっぱり導入に当たって個人
情報
の不正利用を防ぐという観点から整理必要だったと思っているんですね。 そういう
意味
で、
自治体
独自の個人
情報
保護条例との関係でも必要となった手続等が具体的にあったかと思うんです。すぐそのHER―SYSが使えなかったといいますか、時間掛かったという辺りの
状況
を教えていただければと思います。お願いします。
松本加代
89
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。 港区は
全国
で一番
最後
に入った
自治体
ということで新聞等で報道されておりましたが、それは、今、普通、行政端末は
自治体
間のLGWAN回線に乗るんですが、今回、インターネット回線上で、
医療機関
の
先生方
も入力するということで、出始めがインターネット回線ということがございました。今は多分LGWAN回線になりましたが、それは強く要望していってなったというところです。 個人
情報
というよりも、きちんと個人
情報
が保護される安全な回線の中に入れてほしいということを要望したということと、
あと
、万が一何か流出等あったときにアクセスログが要求できるというのが
一般
的なインターネットのシステムだと聞いておりますが、アクセスログが付いていなかったということで、そちらも九月に
付け
ていただいて、港区はそういう安全面を確認した上で乗せていただきました。それによって遅れたということでございます。
倉林明子
90
○倉林明子君 ありがとうございました。 時間があれなんですけれども、
木村参考人
に
一つ
お伺いしたいと思います。 先ほど来出ています
感染者
が出たときの継続ですよね、継続
入所
、これもう大変なことだと思うんですね。 先ほども、連携法人の医者や
看護師
には
診療報酬
上の評価付いたけれども、財政的な
支援
ないと。それ以外にも、言いにくいかもしれへんけれども、せっかくでございますので、具体的な御要望等お聞かせいただければと。
木村哲之
91
○
参考人
(
木村哲之
君)
先生
、ありがとうございます。 具体的にと申しますと、金額とかではないでしょうけれども、もちろん実際に
病床
を
逼迫
せずに、そして
入所継続
にならない取組が事前に日常的にも必要なんだろうというふうには認識はしています。その上で、万が一その
病床逼迫
時に
入院
ができない、
入所継続
という
事態
になったときには、やはり
通常
、今示されて、国で示されているそういった要件ですね、そういったものを最低限それを保障、遵守していただくということが先ほど私の方から申し上げたことなんですね。もろもろ、幾つかその要件がございます。こういう、
看護師
を
派遣
するとか、そしたらオンコールで
対応
を
医師
もするとか、そういった幾つかの諸要件があるんです。それを最低限遵守をしていただいた上で、更にやはりいろんな設備に掛かる費用であるとか、そういったものについても見ていただきたいというふうに思っております。
倉林明子
92
○倉林明子君 終わります。
小川克巳
93
○
委員長
(
小川克巳
君) 自見はなこ君。
自見はなこ
94
○自見はなこ君 済みません。二巡目ありがとうございます。 ヤマモト
参考人
と
忽那参考人
に
お話
をお伺いできればと思います。 まず、
忽那参考人
からかと思いますけれども、今週末も
感染症
学会が開かれると思いますが、世界の流れの中で、やっぱり子供
たち
の
ワクチン接種
について具体的に治験が始まっている国も大変多いというふうに承知しています。 私自身、
高齢者
はもちろんハイ
リスク
でありますけれども、どうなるか、当初の今示しているスケジュールでは、七月末までにある一定、
高齢者
の
ワクチン接種
を終えるということでありますが、この冬を、その先の冬を考えますと、子供
たち
をどうするのかというところで、私なりには先手を打っていろいろな
対応
をしていく必要があると思っておりますが、子供
たち
の
ワクチン接種
についての御知見をお伺いしたい。 それから続けまして、
松本参考人
には、学校欠席者サーベイランスという仕組みがございます。これは岡部
先生
が
感染
研におられたときに元々作られた仕組みだと承知してございますけれども、かなり有効でありまして、昨年から厚労省と文科省と
感染
研と関係の
方々
入っていただきまして、学校の子供
たち
の欠席者
情報
、
コロナ
も含むものについてデイリーベーシスで養護教諭の方が入力してくださっていると思います。 これ、具体的に保健所でどのような形で活用するべきなのか、あるいはしているのか、あるいはそれについての何か御所見があれば是非お聞かせください。よろしくお願いいたします。
忽那賢志
95
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 小児の
ワクチン接種
に関してですが、御承知のとおり、当初は、ファイザー、モデルナ、それぞれ主に成人を
対象
に
効果
を検証しておりますので、小児に関する治験というのはこれまで十分ではありませんでしたが、昨今ですね、先月ですかね、十二歳から十六歳の
有効性
というのがファイザーから報告をされていまして、発症予防
効果
一〇〇%だったというような結果が出ているかと思います。それよりも若い世代に関しても、現在検証が行われているところというふうに理解しております。 ですので、より広い世代に
接種
を進めていかないと
感染
は収まりませんし、現在のような新株が広がっている中で、小児も
感染
の
リスク
がある、あるいは重症化の
リスク
があるということも考えれば、
接種
の
対象
を広げていく必要があるかと思います。
あと
は、小児というわけではありませんけれども、若い世代で
感染
が広がっていると。特に大学生とかですね、広がっているということを考えれば、アメリカとかは、大学に入学する、あるいは通学をする際に
ワクチン接種
の証明を求めるというようなことも始まっているようです。 ですので、御質問の件とは少し離れますが、若い世代、特に大学生のような世代で、国内でもそうした取組をすることには意義があるのかなというふうに考えております。 以上です。
松本加代
96
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。 学校欠席者・
感染症
システムの方でございますが、港区は、令和元年に保育園、保育
施設
、令和二年八月に公立の小中学校に入りました。やはり、毎日入れていただくことで、いわゆるモニタリングができる、早期発見、早期
対応
ができるということで、
コロナ
に限らず元々の流行するノロウイルス、
あと
ははしか等ですね、そういうものがあれば、実際見ただけではなくて、アラートメールが来て、それに対して保健所の
職員
の方が早めに御連絡をする。なかなか
施設
の方から連絡するのは不名誉なことというようなこともあって報告が遅れたりすることがありますが、入力をしてこちらで把握する。
あと
は、地域の
先生方
、校医の
先生方
、
あと
は
教育
委員
会、みんなで見守る
体制
ですね、それができてくることで集団発生を防ぐことができますので、とても
効果
的なシステムだと思っています。広く
全国
に、まだ入れていない
自治体
にも導入していただきたいと思っております。
自見はなこ
97
○自見はなこ君 ありがとうございました。是非、子供
たち
の
ワクチン
、それから子供
たち
の
感染症
対策
、これからもそれぞれの立場で進めていただけたら有り難く存じます。 ありがとうございました。
小川克巳
98
○
委員長
(
小川克巳
君)
田島麻衣子
君。
田島麻衣子
99
○
田島麻衣子
君 立憲・社民の
田島麻衣子
です。 まずは、
忽那参考人
に
ワクチン
の打ち手について伺いたいんですけれども、先ほど
松本参考人
もいろいろな方が打てる制度、制度をつくってほしいというふうにおっしゃっていました。海外の先行
事例
いろいろ見ていますと、やはり
ワクチン
の障害、チャレンジというのは類型化できて、その
一つ
というのはやっぱり打ち手不足だというふうに思うんですね。 医学的に
医療
関係者、
専門家
の立場から伺いたいんですが、筋肉注射、田島さんもやればできるよというふうに言われてしまったこともあったんですが、この
ワクチン
の打ち手というのを
医師
、
看護師
、また歯科
医師
以外に広げていくことに対して、
危険性
、安全性、どのように考えていらっしゃるか、伺いたいと思います。
忽那賢志
100
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 これは私個人の
意見
ですが、
接種
をする方を
医療従事者
より範囲を広げた方がいいと考えております。例えば
薬剤
師さんとかですね。手技自体は、全く誰でもということではありませんけれども、
接種
の少しトレーニングをすればすぐできるようになるものではありますし、その会場に誰かちゃんと監視をできるような方がいれば
医師
、
看護師
でなくても
接種
はできるのではないかと。それよりも、やはり今は
接種
をする人を増やしていくことの方が大事ではないかというふうに考えます。 以上です。
田島麻衣子
101
○
田島麻衣子
君 ありがとうございます。私も本当に同意します。 次に、
稲葉参考人
に伺いたいと思います。
小川克巳
102
○
委員長
(
小川克巳
君)
田島麻衣子
君。
田島麻衣子
103
○
田島麻衣子
君 済みません。ありがとうございます。
稲葉参考人
に伺いたいと思います。二十七年間、
生活
困窮者に対する御
支援
、本当に志に私は深い敬意を表したいと思うんです。 現金
給付
が出ていましたけれども、この制度設計について伺いたいと思います。 十万円
給付
が決まってから、私も
稲葉
さんが
活動
されている
現場
に入っていろいろ見させていただきましたけど、十万円なんて来ないよ来ないよと皆さんがおっしゃっていて、なぜかというと、やっぱり住民票がないからだということを非常によく教えていただいたんですが、もし
政府
が今後、
生活
困窮者の方を
対象
にした現金
給付
を考える場合、どういった制度が一番
現場
の方にとっていい方法でしょうか、教えていただきたいと思います。
稲葉剛
104
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 現金
給付
については、やはり迅速性ということを考えると、一律
給付
を行った上で、その上で富裕層については増税していくというのが現実的かと、最も迅速にできる方法ではないかというふうに考えております。 その上で、前回の
給付
金の際に、路上
生活
の方、そして
外国
人の方の一部ですね、特に仮放免中の方が住民基本台帳に登載されていないために事実上排除されるという問題がありました。この件について、私
たち
ホームレス
支援
団体
、そして
外国
人
支援
団体
で、総務省に対して、住民票以外の方法で
本人
確認できれば支給してもいいじゃないかということで再三再四申入れをして、具体的な方法についても、例えば、日本国籍の方であれば戸籍で確認する方法、あるいは
外国籍
で仮放免中の方であればもう法務省の入管局の方でも
本人
確認していますのでそうしたデータを使うという方法もお示しして、こうやって
本人
確認した上で
給付
してほしいということを要望したんですけれども、残念ながら実現しなかったという問題があります。 今後、そうした再支給ということがあれば、そうした住民票だけではなくて、ほかの方法での
本人
確認をした上で
給付
していただきたいというふうに思っています。
ワクチン
については実は同じ問題もあるんですけれども、
ワクチン
についても住民票というところだけにこだわるのではなくて、柔軟に
対応
してほしいと思っています。
田島麻衣子
105
○
田島麻衣子
君 ありがとうございました。 私の質問を終わらせていただきます。
小川克巳
106
○
委員長
(
小川克巳
君) 衛藤晟一君。
衛藤晟一
107
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。
忽那
先生
と、それから
松本
先生
にお聞かせ、同じ質問をさせていただきたいと思うんですね。 第一波が起こったときに、第一波のピーク時の段階でクラスター
対策
をずっとやったんですけれども、
一般
感染者
が五割、六割を超えたという時期が起こりました、
感染
経路不明者がですね。その段階で、保健所としては追えるのはクラスターまでですよと、
一般
感染者
はなかなか追えませんということを言いまして、国全体としてですね。ですから、そういう
状況
の中で、これは恐らくこれは放置したら大変なことになるだろうなということで、私も厚生労働省ともちょっと話をしたんですけれども、明確な手は打てないままでした。先ほどからも、足立
委員
からも
お話
ありましたけれども、見
付け
て隔離にということと
治療
というところですが、各々は一生懸命頑張っているんですけど、そのつなぎを保健所が入ってやるというのも限界があったと、そんな感じがします。 どうすれば一番良かったのか。今でも
一般
感染者
の中で
自宅療養者
が一万人とも二万人とも言われておりますよね。ですから、どういう形で、
感染
経路分かった方
たち
だけでも結局家庭内
感染
が一番だし、それからその次は職場
感染
、飲食という具合に続いておりますんで、ここのところのいわゆる全体のこういう
コロナ
のときなんかの管理
体制
というか、どういう具合にすれば一番的確にできたのかということについて御両者に質問をさせていただきたいと思っております。お願いいたします。
忽那賢志
108
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございました。 そうですね、流行が始まる当初は経路不明者が少なくて、だんだんと流行が後になってくるに従って不明者が増えてくるというのがこれまでの第一波から、そして現在の第四波までのパターンかと認識しております。 どのような
対策
が有効かという御質問ですが、
一つ
は、やはりそれぞれの第一波から第四波から見て、いずれもやはり飲食から流行が始まっています。もちろん家庭内
感染
が一番多いんですが、家庭内
感染
した人はどこから持ってきたかというと、最初は、流行の初期は会食からもらってきて、その
人たち
が家庭に持ち帰って、あるいは
施設
に持ち帰ってというところで増えてきておりますので、やはり現在もその会食の場での
感染
を防ぐということが流行の初期からもちろん後半も重要になるかと思います。 特に、最初のその上流をいかに少なくしていくのかということが大事かと思いますので、そこの
対策
は、もちろん
緊急事態
宣言が起こったときにその飲食の場の
機会
を制限するということはもちろん大事ではありますが、流行の始まりになりやすいということもこれまでの知見からは分かっておりますので、もちろんその飲食の経営している方とかそういった
方々
に経済的な
負担
は非常に大きいとは思うんですが、そこの飲食の場での
感染対策
を今後
緊急事態
宣言が解除された後も完全に緩めるわけではなく、引き続き
対策
を行って最低限に防いでいくということがこれまでの第四波、まあ第四波は現在も続いていますが、これまでの反省点なのかなというふうに認識しております。 以上です。
松本加代
109
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。 保健所は元々一次予防、予防に力を入れている公衆衛生行政でございます。決して隔離が私
たち
の仕事ではございません。まず、そこは御理解いただきたいと思います。 そういう
意味
でいいますと、やはりなぜ
感染
が起きるかという、会食、食事ということなんですが、実はお昼休みとかマスクを外して、基本的に飛沫
感染
ですのでマスクを外しておしゃべりをするという、基本的などういう伝播経路かというのを御理解していただくものについての、やはりそのメッセージの出し方が難しかったのかなという感じがします。飲食、飲食店に行かなければ大丈夫じゃないか。私
たち
の中では、やはりお昼間の休憩時間におしゃべりをしながらの食事を取った、
あと
はたばこ部屋でおしゃべりをしながらたばこを吸った、それって飲食店に行かなくても起きているんですね。そういうところの最初の入口の予防の
対策
の部分が少しまずかったんではないかなと思っています。 また、特措法の大本は新型インフルエンザ等行動計画に基づくものでございまして、それについては、インフルエンザの場合は追えなくなったら今度は
医療
確保
で、もう隔離ではなくなります。ただし、今回、
コロナ
というのは
治療
薬、
あと
は
ワクチン
というのがなかったということでここまで引っ張ってきているところはあると思いますので、是非そういう
意味
では
ワクチン
の
接種
で
感染
、
あと
発症を予防していく、そこに、そこを進めていただくことがとても重要になるかと思います。 また、地域の
医療
連携もすごく重要でございまして、港区としましては、毎週
医師
会とオンライン会議を行い、
病院
連絡会も行いというところで、
医療
の連携と保健所の保健の部分をうまく融合させていく必要があるかなとは思っています。 以上です。
衛藤晟一
110
○衛藤晟一君 ありがとうございました。
小川克巳
111
○
委員長
(
小川克巳
君) 川田龍平君。
川田龍平
112
○川田龍平君 ありがとうございます。立憲民主党の川田龍平です。 四人の
先生方
、今日はありがとうございました。時間の関係で、ちょっと
稲葉参考人
と
木村参考人
にはちょっと聞けないんですが、私からは、IOCといえばオリンピックですが、COIについて、学会ではもう当然ですけれども、利益相反についてのことをちょっと聞きたいんですが。 公衆衛生学の
先生方
なんかは、特にやっぱりこのCOIの問題というのはこれどういうふうに考えられているのか。特に、
忽那参考人
は直接
お話
聞きたいと思いますが、よろしくお願いします。
忽那賢志
113
○
参考人
(
忽那賢志
君) COIというのは、済みません、御質問はどういう……
川田龍平
114
○川田龍平君 利益相反についてです。
忽那賢志
115
○
参考人
(
忽那賢志
君) 利益相反、まあ私
たち
臨床医
も学会発表のときとか公表をするようにしておりますが、そうですね、公衆衛生の立場、済みません、ちょっとどのような御質問なのかちょっと分からないんですが、具体的にどのような内容でしょうか。
川田龍平
116
○川田龍平君 そうですね、学会発表する際には講演料ですとかそういった利益供与者との関係というのは公開の上でやっていると思うんですけれども、そういうことが
参考人
の
人たち
や、それから
専門家
会議の中でちゃんと話し合われているのかどうかということです。
忽那賢志
117
○
参考人
(
忽那賢志
君) ありがとうございます。 そうですね、
専門家
会議のことに関しては存じ上げませんが、今、利益相反を開示するということは、これは
感染症
学会だけじゃなく
一般
的な
医療
の学会において義務
付け
られているものです。 私も、例えば共同研究費をいただいているとか、そういったものを必ず発表の際に開示をして、こういう研究費をもらっている人がこういう発表をしているというところを理解していただく、そういう前提でやっておりますので、少なくとも医学界においてはそうした利益相反に関しては、この、そうですね、十年ぐらいでかなり明確に示されるようになってきているというふうに考えております。
川田龍平
118
○川田龍平君 私も、有効な
ワクチン
というのは非常に大事だと思っているんですが、この度のこの
新型コロナウイルス
ワクチン
というのは人に対しては初めて使われている遺伝子の
ワクチン
であり、大変慎重に扱う必要もある
ワクチン
だと思っています。 特に、小児の、子供に対して長期の、中長期の影響がどのように出るのかということはまだはっきり分かっていない段階で、海外のお医者さんからも、この子供には打つかどうかというのは非常にちゅうちょするという話も出ております。 そういった中で、幅広くこの
ワクチン
を
接種
するということについてはかなり逡巡する方も多いと思うんですが、その
ワクチン
の
有効性
について非常に疑問視する見方も、新潟大の
先生
なども言っております。 そういう
意味
では、今、海外では死者がこの三種の
ワクチン
によって三千九百六十四人出まして、そして障害の人が十六万二千六百十人と大変多く出ているんですけれども、本当にこれからこの
ワクチン
がどれぐらいそういうその副
反応
、副作用が出てくる人、それからその症状が重症化するADEですね、非常に心配しているんですけれども、逆にその
ワクチン
を打つことによってこの抗体依存性
感染
増強ですか、そういったことが起きてくることによる、やっぱり
ワクチン
打つことが実は病気を更に重症化させるということも懸念はあるんですが、その辺りどう考えますか。
忽那賢志
119
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 まず、御質問のADEですね、これは
ワクチン
を打ったり、あるいは過去に
感染
した人が
感染
を繰り返すことで重症化することがあると。例えば、デング熱などでそういうことが知られておりますが、
新型コロナ
においては、現在、一億五千万人ぐらい
感染
していますが、そうした明らかな報告はないということで、
ワクチン接種
でそうしたことが起こることはゼロでは、今後起こる可能性はあるかと思いますが、少なくとも極めてまれだろうと考えております。 今後、じゃ、新しい
ワクチン
なので、じゃ、数年後に何か遅れて問題が起こる可能性についてですが、これも全くないとは言えませんが、可能性としては高くないだろう。逆に、何年たってその副
反応
が起こるというその科学的な機序というものが現時点では余り想定されていないと思いますので、逆に、余り科学的に想定されていないような副
反応
を過剰に心配し過ぎて
ワクチン接種
が進まないということも余りよろしくないことなのかなというふうには考えております。
川田龍平
120
○川田龍平君 私も、フィリピンのデング熱
ワクチン
の例とか、本当に過去に、小児の例なんか特に本当に今後どういうことが起こってくるのかということを心配しております。 本当にこの今の現時点で
コロナ
による死亡者の数というのは非常に多くなってきてはいるんですが、最近
看護師
の方が言っていた話では、肺炎で亡くなった方で分からなかったときに、でも一応
コロナ
に入れておけばいろんな補助金も出るし、インフルエンザか
コロナ
か分からないときに
コロナ
にしてしまうといった例もあると聞いているんですが、それについてどう思いますか。
忽那賢志
121
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございます。 そのような
事例
は、済みません、私は全く聞いたことがないですね。
コロナ
の診断に関しては、これは例えばPCR
検査
、あるいは何か何らかの
検査
の結果に基づいて届出を行うものですので、そうした原因が分からない
事例
を
コロナ
として何か間違った、誤った届出をしているということはないというふうに理解しています。
川田龍平
122
○川田龍平君 先ほどの陽性じゃない人も
コロナ
ではないかと疑う例もあるという話もありますので、本当にこの
コロナ
については本当にこれからもやっぱり慎重にいろいろと見て扱っていく必要があるのかなと思っております。 私も国立
国際医療センター
にかかっていますので、本当にその最初の頃はなかなか
病院
にかかること自体が非常に心配していたところもあったんですが、今安心してかかることができているのは本当に
先生方
のおかげだと思っております。本当にありがとうございました。
小川克巳
123
○
委員長
(
小川克巳
君) 本田顕子君。
本田顕子
124
○本田顕子君 自民、本田顕子でございます。 今日は、四人の
先生方
、どうもありがとうございました。
忽那参考人
と
松本参考人
に
お話
を伺いたいと思います。 先ほど少し出ておりましたけれども、
接種
部位の痛みと発熱の件でございますけれども、今後更に
接種
を上げていくときに、
高齢者
への
接種
とかが増えてきたときに、二十四時間
体制
とかでもしそれがしていくと、逆に
本人
や
家族
の方からのその問合せが、痛みに関する問合せが増えてくるのじゃないかということをちょっと心配の声がございます。 厚労省のホームページを見ますと、繰り返しOTCの痛み止めを飲むことは避けてくださいというふうなQアンドAが出ているんですが、事前にやはり痛みはあるということで飲んでもいいですよというのは言いたいんですけど、どれだけアナウンスをしていけばいいかということがありまして、その辺を
先生
たち
の御助言をいただければと思います。
忽那賢志
125
○
参考人
(
忽那賢志
君) 御質問ありがとうございました。 おっしゃるとおり、副
反応
に関しては頻度が高いので、
高齢者
の方でも問題になることはあるかと思いますが、年齢別に見た副
反応
の頻度でいいますと、高齢の方では若い方と比べると頻度が高くない、低いと言われております。ですので、むしろ若い方の方が副
反応
は問題になることが多いのかなと。 ただ、おっしゃるとおり、高齢の方でももちろん問題になることはありますので、私の場合はもう問診をしているときに、もう十分こういう
反応
が起こることがありますので解熱薬は飲んでもらって構いませんと、
通常
は二日くらいまでは発熱が続くことがありますけど三日以上続く場合はまた御
相談
してくださいなど、
相談
するべきタイミングなどを周知をしていくというのがいいのかなというふうに思います。
松本加代
126
○
参考人
(
松本
加代
君) 御質問ありがとうございます。 私も
忽那
先生
と同等で、
高齢者
の方は比較的副
反応
、発熱が少ないと聞いております。 やはり、
情報
をきちんと出して、よく理解をしていただくと。
接種
する方って
医療
関係者も増えると聞いておりますので、やはり分かりやすい
情報
提供をしていただいて、翌日熱が出るかもしれませんよということが分かっていれば、この熱は
コロナ
の熱であろうということ。
あと
は、東京都でコールセンターも持っておりますので、そういうところにきちんとつながるような形で不安が、不安な方がきちんとつながるダイヤル、連絡先があればいいのかなと思っております。 また、子供の予防
接種
でも発熱は一定頻度起きる
ワクチン
もありますので、そういう
意味
では、分かっている副
反応
については理解していただいた上で、長期間は続きませんので、そこをよく理解して、やはりその
効果
をよく分かっていただいて
接種
していただきたいと思っています。
本田顕子
127
○本田顕子君 ありがとうございました。 終わります。
小川克巳
128
○
委員長
(
小川克巳
君)
福島みずほ
君。
福島みずほ
129
○
福島みずほ
君 済みません、時間、時間ぎりぎりというか、申し訳ありません。
福島みずほ
です。
稲葉参考人
にお聞きをします。 今日は、日本ではイコール・ペイ・デーで、一年間、去年から男女が働き始めて、男性の賃金を得るのに五月六日まで働かないと女性は男性と同じ賃金を持てない。日本は五月六日がイコール・ペイ・デーです。 今回の
コロナ
は
外国
人や女性の
貧困
ということをすごくあぶり出したと思うんですが、女性の
貧困
の根絶について、渋谷で亡くなった、殴られて亡くなった女性が
所持金
八円で、そして、試食販売の仕事がどんどんなくなって、住まいを失い、お金がなくなって、
最後
はホームレスで殴られたというのがあるわけですが、女性の
貧困
問題の解決についての提言をお願いします。
稲葉剛
130
○
参考人
(
稲葉剛
君) ありがとうございます。 私
たち
の
相談
の中でも、実は、あの渋谷で亡くなった方と同じようにスーパーの試食販売の仕事をされていて、それがもう
コロナ
の影響でできなくなって
生活
に困窮している方、女性からの
相談
というのも来ています。 今回の
コロナ禍
での経済不況はよく女性不況というふうに言われますけれども、特に飲食業などのサービス産業で働いてきた女性の非正規労働者に最もしわ寄せが行っているということで、先日も
コロナ
下での女性に対する影響に対する研究会の報告書がまとめられておりましたけれども、そこでも明らかになっているように、経済不況のしわ寄せが最も女性に行っているという点と、
あと
DVの
相談
件数が一・五倍になっているという、その両方の影響によって女性が苦境に追い込まれている、自殺者数も増えているという非常に深刻な
状況
になっております。 こうした
状況
に対して、おっしゃられるように、そもそも男女の賃金の格差等があると。また、この間様々議論されているように、こうした政策の決定の場における女性が少ない、これは経済界もそうですし、政治もそうだと思います。そうしたところをやっぱり改善していく必要があるというふうに考えています。
福島みずほ
131
○
福島みずほ
君 終わります。
小川克巳
132
○
委員長
(
小川克巳
君) 予定の時間も参りましたので、
参考人
に対する質疑はこの程度といたします。
参考人
の
皆様
に一言御礼を申し上げます。
参考人
の
皆様
には、長時間にわたり貴重な御
意見
をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。
委員
会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(拍手) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十三分散会