○自見はなこ君 加藤官房
長官、誠にありがとうございます。
この
案件は、本当に多省庁にまたがってまいります。外国との関係でいえば外務省でございますし、また国内の
感染症対策はもちろん厚労省でありますが、それ以外にも経産省、国交省、そして観光庁、様々な機関がまさに連携をして事に当たらなければいけない。また、デジタル担当
大臣の平井先生も、平井
大臣もおられますが、デジタルの全面的な活用ということも求められるわけであります。是非、官房
長官におかれましては、その調整、そしてリーダーシップを発揮してくださいますようにお願いを申し上げます。
さて、次は、
菅総理にこども庁についてお尋ねをしたいと思います。(
資料提示)
二月の二日から三月の十六日まで、自民党の若手有志約二十名が呼びかけ人となり、チルドレンファーストの子どもの行政のあり方勉強会を合計八回開催いたしました。総勢、
大臣経験者を含め八十名近い先生方に御参加をいただきました。事務局を
山田太郎先生とともに運営いたしました。
太郎とはなこのコンビで、事務所スタッフも大変によく頑張ってくれたと思っております。(発言する者あり)ありがとうございます。
この勉強会では、子供の自殺や虐待などの件数がこのコロナ禍で増加している中、子供
政策は待ったなし、特に、平成三十年に公表された
厚生労働省の二〇四〇年を見据えた社会保障の将来見通しの中でも、子ども・子育て関連支出の対GDP比は一・七%と、ヨーロッパなどの先進諸国と比較しても著しく低いままでございます。また、行政の
縦割りにより子供
政策がより一層推進できないといった要因もございます。一人一人が健やかに育つということ、楽しく学び、生きがいを持って人生を送れるということ、子供を持ちたい、育てたいという人々に寄り添い、
我が国はチルドレンファーストの
政策に今こそかじを大きく切るべきときだと考えております。
この勉強会では、
皆様から意見を聞きたいということで二週間にわたりウエブでアンケートを実施しましたところ、これは私たちも大変驚きましたけれども、何と一万七千四百五十八名の
皆様から、そして意見数といたしましては四万八千件以上の意見を頂戴をいたしました。その意見を反映させて我々は提言を作ることといたしました。毎日の生活に追われている子育て世代にとっては、こういうウエブのアンケートをもっともっとやってほしいという声だけでも千件ございました。アンケートには全て目を通し、分類をいたしました。デジタル民主主義という言葉をこのとき
山田太郎先生からも教えていただきました。その結果は、実に五十三ページに及びます。こども庁の創設に向けてというホームページで公表しておりますので、御関心のある方は是非御覧いただければと思います。
ちなみに、平仮名でこどもといたしましたのは、小学校前の子供たちが、あっ、自分たちのことなんだと読めるように平仮名にいたしました。誰かが自分たちのことを理解しようとして、ケアをしようとしてくれているという私たちのメッセージが、時に困難な
状況の中にある子供たちにも届けたい、届くようにという願いを込めてございます。
そして、アンケートの結果でございます。八割が女性になってございます。そして、年代も二十代、三十代で七三・三%、四十代を含めると九一%になります。そして、二十四項目の中から一人三つまで項目を選び、記載をしていただきました。全体として最も要望が多かったのは、パネルの右上と右下に記載がございますが、教育、保育、
少子化、児童虐待・社会養護、子供の貧困、産後ケア、一人親、いじめ、不妊治療、障害児
支援と続いてまいります。
男女や子供の人数あるいは年代を用いたクロス分析というものも行っておりますが、男性と女性を比べますと、女性の方が産後ケア、不妊治療、保育が男性と比較して優位な要望でございました。
一番多かった教育では、親の収入の格差が子供の教育格差、体験格差につながっているという声、公教育の質を向上してほしいという声がございました。これは、三月三十一日に成立をいたしました三十五人学級の実現に向けた改正義務教育法もございまして、萩生田
大臣の手腕とともに大きく
改善していくことと思われ、ここも期待をしているところでもございます。
また、第二位の保育の質、ここも、保育の質の向上の際にも、まず保育士さんたち、大変な環境で働いている彼女たち、彼らの労働環境や処遇
改善を是非行ってほしいという声、これもございました。また、幼児教育の質の担保、これも是非行ってほしい、あるいは男性の育休、働き方改革の必要性などの声も大変大きなものがございました。
虐待や自殺などからSOSを拾い、子供の命を守る体制強化や、菅政権でも大きく光を当てていただきました不妊治療の費用、そして周りの理解の促進、そういったこと、そして同時に、妊娠、出産、産後の助産師によるケア、こういった充実を望むという声が赤裸々な言葉で書かれてございます。
議論を通しまして、私たちは幾つかの論点整理をさせていただいております。
こちらの図を御覧ください。
議論を通して、子供を性犯罪から守るDBSという無犯罪証明という仕組みですとか、あるいは子供の死因究明、CDRの仕組み、これは子供がどの場所で亡くなったかによって所管省庁が違うというところから大きな課題が四年前はありましたが、平成二十八年に、これは
内閣府子ども・子育て本部でゼロ歳から六歳まではある程度統一的に対応していただいていると思っておりますが、こういったCDRの仕組みや障害者
支援、そして実は子供のホスピス、これは担当課がございません。こういった各省庁間の間に落ちてしまっているものや責任の所在がはっきりしないものも多く、課題としての論点整理をさせていただきました。また同時に、国と都道府県と市町村の間の整理も必要な課題だという認識をいたしたところでもあります。
そこで、我々は提言に、専任の
大臣を置くこと、強い権限を持たせること、そして対GDP比子ども・子育て関連支出を倍増するということを打ち出し、子供に関係するこれらの諸課題の網羅的な把握と子供の医療、保健、療育、福祉、教育を一元的に所管するこども庁の創設に向けた緊急提言を先週取りまとめ、そして官邸にお伺いをしたところでございます。
菅総理にお伺いします。子供
政策を一元的に所管するこども庁創設に向け、決意のほどをお聞かせください。