○岩渕友君 漏えい
防止であるとか安全な
作業を行うためにということだったんですけれども、石棺が老朽化するだとか倒壊する懸念というのがあって、例えばG7の
会議なんかでも、その新しいシェルターを建設するプロジェクトが必要じゃないかということで採択をされて、だけれども、その内部の石棺の解体だとかデブリの撤去までは含まれていなかったということでウクライナの議会が成立させたのがチェルノブイリの廃炉法なんですね。その今お話にあったチェルノブイリの基金で、シェルターの基金は約百億円だと。これだけではなくて、安全を
向上させるための基金が約五十億ぐらいあると思うんですね。だから、トータルでいうと大体百五十億ぐらいは拠出をしているということになるんです。
さらに、廃炉プログラム法というものがあって、これで工程が決められていて、直近三十年から五十年間をデブリ取り出しに向けた
準備期間というふうに位置
付けていて、全体の工程は約百年掛かるというふうにしているんです。事業者の判断でデブリの取り出し時期を前倒しすることはできないし、完了状態とともに安全重視の長期工程も法律でこれ定められているんですね。これは何のためにしているかというと、
作業員の被曝のリスクを減らすということが目的になっています。このチェルノブイリ廃炉法では、廃炉に関わる
作業員の待遇も通常の原発の従業員以上だと、健康診断だとか放射線管理も国の予算で行うというふうに定められているんですね。
チェルノブイリの廃炉法が成立したのは、事故が起きてから大体十二年後ぐらいなんです。今、福島第一原発事故から十年ですよね。これ、最終的な絵姿を決めていない。中長期ロードマップありきということではなくて、廃炉の最終的な姿とそこに至る過程について、地元の皆さんはもちろん、そして
国民的な議論を行った上で明確に法律で定めることが必要じゃないかと思うんですけれども、
大臣、いかがでしょうか。