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青山繁晴君 先ほど思わず名前を出しました南
課長が今は南
部長になって、やっぱり公平な
答弁いただいているとは思うんですね。でも、その上で、なるべく早めに私としては懸念を表明して、道が混乱しないようにしていただきたいと願います。
今皆さんにお話ししましたこのプロジェクトは、お気付きの方多いと思いますが、もう来年度で終わるわけですよね。ということは、二〇二二年で終わって、そこから五年を経て二〇二七年度から
商業化をするという話になっているわけです。ということは、どなたがお考えになっても時間がないですよね。
したがって、二〇二二年度、つまり来年度でこの湧出量、湧き出ている量が本当にちゃんとありますということがもし確認できたら、少なくともその翌年度の西暦二〇二三年度からは、
大臣がおっしゃった回収
技術の具体的開発に乗り出すべきです。
実は、
政府は既に、これも知られていないんですけれども、西暦二〇一六年度から四年間のプロジェクトで、これは
民間の知恵を
活用なさって回収
技術の基礎的研究はもう進めてきました。今からもう二年前ですけど、最終年度の二〇一九年度には外部有識者によってその
評価が実施されて、さっき僕が手で示しました、この
海底と海面の間の
海中に人工膜、例えば東京ドームも人工膜ですけど、ああいうものを応用して
海中に人工膜を置いて、潮流とかと闘わなきゃいけませんけれど、人工膜を置いて、メタンプルームが海面に出る前に捕まえるということが実は既に共通基盤
技術となっているわけです。
ここで
主権者の方によく考えていただきたいんですが、
メタンハイドレート、メタンプルーム、いずれにしても、メタンガスそのものは地球温暖化効果が実に
二酸化炭素のおよそ二十五倍です。氷河期がこれで終わったという話もあるわけです。したがって、お考えいただくと、今、
日本海でこのメタンプルームの柱が毎日毎日立ち上がって、そして海面に近づくと消えます。当然ですよね、
水圧が減って、そして温度が高くなりますから。
海中の中にこの
メタンハイドレートが溶け込んでいる、凍っている
天然ガスが溶け込んだ。溶け込んだやつがどうなるか。通常ですと、全部とは限りませんが、大気中に出ていきます。したがって、こうやって私たちが議論している間も
日本海では地球温暖化効果のあるメタンガスが大量に出ているんではないかということがあり得るわけです。
もう一度申しますが、これを途中で捕まえて
資源にしたら自然状態よりも
環境にとって良いと。
天然ガスそのものはあくまで
化石燃料ですから、
化石燃料の中にそのままにしておくより使った方が
環境を改善するものがあるというのは、実はもう随分前ですけど、私たちも驚いたわけです。
これを、先ほど言いました、一応話は全部つながっているんですけれども、AGU、
アメリカ地球物理学連合、これは
世界最高権威の学会ですが、ここで発表し始めたときに、
世界から集まられた学者がおおっと、これは
日本語ですけど、原文は外国語でええっというような、そんな
化石燃料があるのかという声が上がったわけです。そこにさらに新たに、実は
メタンハイドレート、メタンプルームから
水素、あ
るいは
水素を経て
アンモニアが取り出せることが分かってきて、この
審議に合わせて、実は直近五年間のメタンプルームに限った
世界の論文数、それも査読通った立派な論文の数を調べましたら、
中国がもう目を見張るぐらいの恐ろしい伸びとなっているわけです。
したがって、実は
日本が今先駆的に取り組んでいますが、もう
世界の競争の中に入っていると言わざるを得なくて、したがって、この
メタンハイドレートに関しては最後の質問としてお聞きしたいんですけれども、
大臣にお聞きしたいんですが、西暦二〇二七年度に
メタンハイドレートを
商業化するプロジェクトを始めようというのは、これは過去から考えたらすごく立派な
目標が立ちました。ただし、じゃ、二〇二七年度から
民間会社がこの
メタンハイドレートをちゃんと
商業化できるかというと、恐らくそうじゃないんです。アメリカのシェールガス、シェールオイルのときの苦労を考えても、そこからまた新たに
民間の採算ベースに乗せる努力が始まりますから、恐らく、今のままでいくと、早くても二〇三〇年度を過ぎていってようやく一部
商業化になるのかなと思うわけです。
ところが、なぜこの話をするかといいますと、論文数というのは、学者の
世界だけじゃなくて、この
エネルギーの
世界では
実用化に直結していますから、恐ろしい勢いで
中国を始め
世界がメタンプルームの
実用化に進んでいく中で、現在の
計画のままではやっぱり
世界に取り残されかねないと考えますので、
大臣、克服すべきことが多いのはおっしゃるとおりですけれども、
目標自体もできれば見直していただいて、さっきちらっと言いました経産省内に前倒ししようかという機運出ているのは、僕はすごく
評価します。本来の通産省の精神ですよね、先駆けて進んでいく。それを是非発揮して、この本格的な、特に回収
技術の実用開発の
目標を早めていただけないでしょうか。
大臣にお尋ねします。