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枝野委員 ちょっとまたびっくりしたんですけれども、あえて先進国と比較をすると申し上げました。世界の中のいろいろな
状況で、
医療や公衆衛生、残念ながらまだまだ大変厳しい
状況の国、特にアジア太平洋
地域、多いです。日本は幸いなことに、先輩
たちが頑張っていただいたおかげで、
医療や公衆衛生、世界の中では間違いなく先進国です。だからアジアの先進国と比べたら、そうしたらそうでない国を出してこられた。
そして、欧米と比較をするのが正しいんだとおっしゃるけれども、恐らくその
地域にたくさん住んでおられる方の遺伝的な特徴というものが背景にあったと疑われますけれども、予想されますけれども、明らかにヨーロッパとアジアとでは
感染の広がりが違うという
状況の中で、アジア太平洋
地域の先進国と比べてこれだけ悪い。そして、
変異株はそうした特徴はないかもしれない。アジアでも従来のヨーロッパ並みに、あるいはそれ以上に
感染力はあるかもしれないと疑われているんだから、これを謙虚に反省をした上で進んでいかなければ、私は、もっとひどいことになるというふうに思っています。
一月の二十日の代表
質問以来、私はゼロコロナ戦略を提案しています。これはニュージーランドが一番のモデルですが、ニュージーランド、オーストラリア、先ほどの表でも圧倒的に
感染者を少なく抑えています。あるいは、台湾も類似した考え方、コロナを
徹底的に抑え込む、そのことによって早期に通常に近い社会
経済活動を取り戻す、こういう戦略を取って、実際成功をしています。
経済が順調に今申し上げたような国々では回復しています。
ニュージーランドは、実は、
ワクチンの
接種率が日本に次いで低い
水準です。ところが、マスクなしのイベントを再開して、何と五万人
規模の大イベントが報道されています。国内での
新規感染者は月に数例です。そして、その例が出ると、直ちに
感染ルートを短時間で把握をして集中的な
対策を取りますので、大
規模で長期的な行動抑制なしでずっと何か月も続いている。だから、生活も
経済活動も回復できる。こういう成功例があるんです。
先ほど欧米のことを、ヨーロッパのことを
総理おっしゃいましたが、強いロックダウンをしたにもかかわらず欧米諸国、そして、日本はロックダウンをしなかったけれども
感染を一度は下げることができた。でも、
感染拡大の繰り返しに苦しんでいるのはなぜかといえば、こうしたニュージーランドやオーストラリア、台湾と違って、十分に
感染者を減らさないうちに
対応を緩めたから、そして、水際
対策が
徹底していなかったからと言わざるを得ません。
幸い成功しているのは台湾、ニュージーランド、オーストラリア、オーストラリアは大陸だと御指摘いただいたんですが、陸の国境を持っていないという
意味では、いわゆる島国だというふうに思います。日本も同様で、水際
対策を取りやすいんです。
まず、水際
対策を
徹底的に強化をする。その上で、
徹底した検査と
感染者の保護、隔離、特に、症状のない
感染者の保護、隔離。そして、新しい
感染者が出たときに、すぐに
感染ルートを把握できる体制、これをつくることが大変重要なのに、日本は今できていない。今は、とにかく足下では
感染者が多過ぎて、
感染ルートを調べるどころじゃありません。保健所は、残念ながら多くのところで、濃厚接触者などの把握、そこの検査、とても
対応できていないですよね、大都市部では。これではどうにもなりません。
まずは、
徹底して今の
緊急事態宣言などを使って
感染者を抑えていく、その上で、そうした
状況から更に減らしていけるような封じ込め、リバウンドの起こらないようなことをやっていかなければならない。これが我々の考え方です。
先の見通しの立たない
感染拡大の繰り返しではなくて、ゼロコロナ戦略を取って、
ゴールデンウィークにも多くの皆さんに我慢していただきました、去年に続けてです。昨年の秋以来、なぜかこの
感染拡大は、年度替わりから
ゴールデンウィーク、夏休み、お盆休み、そして案の定、年末年始。次、また
ゴールデンウィークですかといったらそうなりました。この夏休みは去年とは違う夏休みにするためには、十分な補償がセットですけれども、今の
緊急事態宣言をリバウンドのリスクが相当低くなるまで継続すべきだと考えます。
これは、七日の議院運営
委員会で泉政調会長が提
示しようとしたらなぜか
理事会で止められたパネルを、今日、代わりに私が提示させていただきます。
これは、
東京大学の
経済学研究科の先生方がシミュレーションしていただいた、
東京の
新規感染者を何人に減らした段階で解除する、そうするとリバウンドがいつ頃起きて、
経済的な損失はどうなるか。
五百人まで下がったところで解除をすれば、五月に解除できるかもしれないけれども、七月に再発令になって、
経済的な損失額は三・八兆円。七月まで我慢して百人を下回るところまでいけば、再発令にはいかないだろう、そうすれば
経済的な損失は二・六兆円。
つまり、我慢をした方が
経済的な損失は小さくて済むというのは、専門家はそれこそ明確なシミュレーションを出しているんです。一・二兆の差があります。一・二兆ぐらいぼんとここで、事実上でいいですから補償のためにきちっと出して、これぐらいまで下げるべきではないでしょうか。
私
たちは、
東京でいえば一日百人が最低線、できれば五十人以下、
大阪では三十人、できれば十五人以下、こうすれば、保健所が新たな
感染者に対して相当きちっとした周辺に対する
感染ルートの把握、チェック、こうしたことができる、こうすれば、リバウンドではなくて、そこからゼロへとつなげていくことができると考えています。
こうした明確な
目標を立てるべきじゃないですか。
総理、いかがですか。
総理でしょう、全体の
目標ですから。
総理、
総理。